JPH0242595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はタンク口部のキヤツプの連結具に関す
る。

従来の技術 タンク口部を閉じるキヤツプの粉失や汚損を防
止するために、例えば、ひも状や鎖状の細長い条
片の一端をキヤツプの内側に固定し他端をタンク
口部を通してタンク内部に延ばし口部の直径より
大きい係止部材を取付け、係止部材を口部の内側
端に係止させるように構成された連結具が使われ
ている。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の連結具では、係止部材をタン
ク内へ挿入するのが困難であつたり、係止部材が
口部を通つてタンク内部から容易に抜け出てしま
つたり、口部を通る流体の流れを阻害したり、タ
ンクを傷付けたりする問題があつた。本考案はか
かる問題を解決すると共に構造が簡単でありかつ
製作及び取扱いが容易であるタンク口部のキヤツ
プの連結具を提供することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 即ち、本考案に係るタンク口のキヤツプの連結
具は、キヤツプに一端を連結した条片と、条片の
他端に連結されかつタンク内部に配置されてタン
ク口部の内側端に当接し得る係止部材とを有する
タンク口部キヤツプの連結具において、前記係止
部材が前記条片の前記他端に連結された可撓性材
料よりなるリング状部分と、該リング状部分内に
リング状部分と一体に形成され前記条片との連結
具と直径方向に対向した部分から前記連結部の両
側のリング状部分上の部分へそれぞれ互いに略Ｖ
字形状に開いて延びる梁状部分とを有する構成を
特徴とする。

作 用 従つて本考案の上記構成により、リング状部分
はＶ字形状の梁状部分に沿つて容易に湾曲されて
タンク口部からタンク内へ挿入され、挿入後リン
グ状部分はその弾性によつて平坦で円形のリング
形状に復元する。連結具に外方への引張力が加わ
ると、リング状部分とＶ字形状の梁状部分との接
合部分付近がタンク口部の内側端に当接し、引張
力に対して梁状部分が強力に抵抗し、リング状部
分を変形しにくくしてタンク内部に確実に保持す
る。

実施例 第１図は本考案による連結具１を備えたタンク
口部のキヤツプ２を分解斜視図で示しており、キ
ヤツプ２はタンク口部にＯ−リング３を介して螺
着される。

連結具１はナイロン等のような可撓性を有する
合成樹脂材料で一体に成形されており、第２Ａ図
及び第２Ｂ図に明瞭に示したように細長い条片部
分４と、この部分４の一端に形成された球状部分
５と、条片部分４の他端に形成されたリング状部
分６とを有し、リング状部分６は条片部分４との
連結部７と直径方向に対向した部分８から連結部
７の両側のリング状部分６上の部分９及び１０へ
それぞれ互いにＶ字形状に開いて延びるＶ字形状
の梁状部分１１及び１２を一体に形成している。

キヤツプ２の内側面に、第３Ａ図及び第３Ｂ図
に明瞭に示したような取付部材１３が固定されて
いる。取付部材１３は細長い平板状材料で作られ
ており、その上半分は一側方へ即ち第３Ａ図をみ
て左方へ突出して湾曲している。更に、取付部材
１３はそのほぼ長さ全体にわたつて細長い溝穴１
４を形成しており、その下方端は取付部材１３の
平坦な部分に形成された円形穴１５に連続してい
る。この場合、溝穴１４の横幅は連結具１の条片
部分４が支障なく通れる大きさを有し、円形穴１
５の直径は条片部分４の球状部分５の直径よりや
や大きい寸法を有する。

取付部材１３をキヤツプ２の内側面に固定する
のに先立つて、条片部分４の球状部分５を取付部
材１３の円形穴１５に第３Ａ図をみて左側から右
側へ通過させ、次に球状部分５を取付部材１３の
湾曲した部分の内側に納める。この時、条片部分
４は溝穴１４を貫通して左方へ延びる。この状態
で取付部材１３の右側をキヤツプ２の内側面に接
触させ、円形穴１５を通るねじによつて取付部材
１３をキヤツプ２に固定する。このようにして連
結具１はその一端においてキヤツプ２の内側に離
脱不能及び枢動自在に取付けられる。

一方、連結具１のリング状部分６は梁状部分１
１及び１２に沿つて矢形状に湾曲されてタンク口
部を通してタンク内部へ容易に挿入される。タン
ク内部へ挿入されると、リング状部分６はその弾
性によつてその形状を平坦で円形のリング形状に
復元される。

キヤツプ２がタンク口部から取外されると、連
結具１はキヤツプ２に作用する重力によつてタン
ク口部の外方へ引張られ、このためリング状部分
６は部分９及び１０又はその付近においてタンク
口部の内側端に当接し、キヤツプ２をタンク口部
付近に懸垂保持する。この時、連結具１に更に外
方への引張力が加わつても、このような力に梁状
部分１１，１２が強く抵抗してリング状部分６の
変形を防ぎ、連結具１がタンク口部から抜け出る
のを防止する。

考案の効果 以上本考案の構成により、キヤツプの連結具の
タンク口部内への装着に強い力を要せず極めて簡
単であり、また装着後はタンク口部からの連結具
の抜け出しを確実に防止し、タンクを傷付けるこ
とがなく、流体の流通の妨げにならない等の効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による連結具を取付けたタンク
口部のキヤツプの分解斜視図、第２Ａ図は第１図
の連結具の平面図、第２Ｂ図はその側面図、第３
Ａ図は連結具をキヤツプへ取付ける取付け部材の
側断面図、そして第３Ｂ図は正面図である。 １……連結具、２……キヤツプ、４……条片部
分、６……リング状部分、１１，１２……Ｖ字形
状の梁状部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤツプに一端を連結した条片と、条片の他端
   に連結されかつタンク内部に配置されてタンク口
   部の内側端に当接し得る係止部材とを有するタン
   ク口部キヤツプの連結具において、前記係止部材
   が前記条片の前記他端に連結された可撓性材料よ
   りなるリング状部分と、該リング状部分内にリン
   グ状部分と一体に形成され前記条片との連結部と
   直径方向に対向した部分から前記連結部の両側の
   リング状部分上の部分へそれぞれ互いに略Ｖ字形
   状に開いて延びる梁状部分とを有することを特徴
   とするタンク口部のキヤツプの連結具。