JPH0241512B2 - - Google Patents

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JPH0241512B2
JPH0241512B2 JP22406785A JP22406785A JPH0241512B2 JP H0241512 B2 JPH0241512 B2 JP H0241512B2 JP 22406785 A JP22406785 A JP 22406785A JP 22406785 A JP22406785 A JP 22406785A JP H0241512 B2 JPH0241512 B2 JP H0241512B2
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cable
force
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pinch roller
rope
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は船舶の岸壁係船システム及び垂下船装
置等に関連して用いる係船ウインチの索喰い込み
検出及びその解除を自動的に行うことの出来る係
船用ウインチ装置に関するものである。
[従来の技術] 現在の船舶における係船作業は人力に頼つてお
り、これらの監視作業も人手に頼つている。すな
わち、係船作業は船舶の係船ウインチより索を繰
り出して岸壁の係留用の杭であるボラード
(Bollard:係船柱)に掛けて留め、その後、あ
る程度の弛みを持たせた状態に上記索を係船ウイ
ンチに巻取り、固定して係留するものである。船
舶側からの索の繰り出しは甲板上に設けられた一
対のピンチローラにより行う。すなわち、一対の
ピンチローラ間に索を挟持させたかたちで索を岸
壁側に出し、ピンチローラの回転によつて索を繰
り出すようにするとともに、索の固定はピンチロ
ーラ開いた状態で係船ウインチのドラムを固定す
ることにより行う。
ところで、係船中に船体が大きな外力を受ける
と索に大きな張力がかかり、索が引張られて、係
船ウインチのドラムに巻取られている索間に索の
繰り出し部が喰い込むいわゆる喰い込み現象が生
ずる。そして、この喰い込み現象が生ずると、出
帆等のために、いざ索を繰り出そうとした場合に
索が出せないと言う問題が生ずる。
[発明が解決しようとする問題点] そこで、このような現象が生じた時は、従来は
人がこの喰い込み現象を確認して係船ウインチを
手動操作し、喰い込み外しを行つている。しかし
ながら、船舶においても、省力化、自動化が促進
されており、人員削減によつて係船作業に人手を
さくことが出来ない状況にあり、かかる係船作業
も自動化の方向にある。
従つて、本発明は係船作業の自動化を可能にす
べく、上記の喰い込み現象の検出と喰い込みの解
消のための操作を自動的に行うことが出来る係船
用ウインチ装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] 上記目的を達成するため本発明は、ドラムに索
を巻回するとともにドラムを正逆回転駆動させる
ことにより繰り出し巻取りを行うウインチ装置と
このウインチ装置よりの索を挟持するとともにこ
の挟持力および回転力の制御が可能なピンチロー
ラとを有し、索の繰り出し時はウインチ装置をド
ラムの索繰り出し方向に回転駆動させ、また、ピ
ンチローラにより予め定めた挟持力で索を挟持さ
せ且つ予め定めた回転力でピンチローラを回転さ
せてウインチより索を繰り出すようにした船舶係
船用のウインチ装置において、ウインチ装置の回
転角を検出する回転角検出手段と、ウインチ装置
の索にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、こ
れら回転角検出手段および荷重検出手段の検出出
力より索に加わる張力値を得、この張力値が上記
繰り出し力を超えるとピンチローラの索挟持力ま
たはピンチローラの回転力のうち少なくとも1つ
を増大させるかまたはピンチローラの回転を停止
させてピンチローラの索挟持力を増大させるよう
に制御する制御手段を設けて構成する。また、索
の繰り出し時にウインチ装置を自由状態にし、ピ
ンチローラの繰り出し力のみで索の繰り出しを行
うシステムにおいては、ウインチ装置の回転角を
検出する回転角検出手段と、ウインチ装置の索に
かかる荷重を検出する荷重検出手段と、上記回転
角検出手段の検出出力よりウインチ装置の角速度
を得るとともにこの角速度が零の時、ピンチロー
ラの索繰り出し力を増大させ、且つ、ピンチロー
ラの索挟持力またはピンチローラの回転力のうち
少なくとも1つを増大させるかまたはピンチロー
ラの回転を停止させてピンチローラの索挟持力を
増大させるとともに上記ウインチ装置を索繰り出
し方向に回転駆動させるように制御し、また、上
記角速度が零でない時、上記回転角検出手段およ
び荷重検出手段の検出出力より索に加わる張力値
を得、この張力値が上記繰り出し力を超えるとピ
ンチローラの索挟持力またはピンチローラの回転
力のうち少なくとも1つを増大させるか、また
は、ピンチローラの回転を停止させてピンチロー
ラの索挟持力を増大させるとともに上記ウインチ
装置を索繰り出し方向に回転駆動させるように制
御する制御手段を設けて構成する。
[発明の作用] このような装置はウインチ装置とピンチローラ
とを同調させて駆動し、索の繰り出しを行う方式
の場合は、索張力を求めて制御手段により、この
張力値が上記繰り出し力を超えるとピンチローラ
の索挟持力またはピンチローラの回転力のうち少
なくとも1つを増大させるかまたはピンチローラ
の回転を停止させてピンチローラの索挟持力を増
大させるように制御する。また、ウインチ装置は
自由状態にし、ピンチローラのみの力で索の繰り
出しを行う方式の場合は、ウインチ装置の回転角
を検出する回転角検出手段の検出出力よりウイン
チ装置の角速度を得るとともにこの角速度が零の
時、ピンチローラの索繰り出し力を増大させ、且
つ、ピンチローラの索挟持力またはピンチローラ
の回転力のうち少なくとも1つを増大させるかま
たはピンチローラの回転を停止させてピンチロー
ラの索挟持力を増大させるとともに上記ウインチ
装置を索繰り出し方向に回転駆動させるように制
御し、上記角速度が零でない時は、回転角検出手
段および荷重検出手段の検出出力より索に加わる
張力値を得、制御手段によりこの張力値が上記繰
り出し力を超えるとピンチローラの索挟持力また
はピンチローラの回転力のうち少なくとも1つを
増大させるかまたはピンチローラの回転を停止さ
せてピンチローラの索挟持力を増大させるととも
に上記ウインチ装置を索繰り出し方向に回転駆動
させるように制御する。
[発明の効果] このような本発明によれば、索の喰い込みが生
じてもピンチローラの挟持力、回転力あるいはウ
インチ装置の回転制御により索の喰い込みは自動
的に解消され、繰り出しを円滑に行うことが出来
るようになる。
[発明の実施例] 以下、本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
第1図は本係船ウインチ装置の全体的な構成を
示す図であり、図中1は索、2はこの索1を巻取
る甲板上のウインチ・ドラム、3はこのウイン
チ・ドラム2を正逆回転駆動する電動機或いは油
圧駆動装置等を用いたウインチ装置である。この
ウインチ装置3は甲板上に設けられ、且つ、ブレ
ーキ、クラツチを有しており、ブレーキを作動さ
せることによりウインチ・ドラム2を固定し、ま
た、クラツチを断続させることで、ウインチ・ド
ラム2に対する駆動装置の駆動力伝達を断続させ
るものである。
4は甲板に設けた上記一対のピンチローラであ
り、この一対のピンチローラ4は開閉、すなわ
ち、接離可能になつている。そして、閉状態の時
は索1を挟持し、開状態の時は索1を自由状態に
置く。索1の繰り出し時には上記一対のピンチロ
ーラ4間に索を挟持させ、かつ、この一対のピン
チローラ4を回転駆動させることにより行う。こ
のように該一対のピンチローラ4は係船作業のた
めに索1の繰り出しをするためのものであり、油
圧、電動等の方式で係船用の索1に押付け力と回
転力を与える。
5は回転計であり、該回転計5はウインチ装置
3の回転角度を検出する。6はウインチ装置3に
設けられた荷重計であり、該荷重計6はウインチ
装置3のピボツト廻りpのモーメントから索1の
張力を測定する。7は例えば、マイクロコンピユ
ータ等を利用したウインチ制御装置であり、上記
回転計5、荷重計6の出力を用いて索1の喰い込
みを検出するとともに、喰い込み発生時にはこの
喰い込みを解くようにピンチローラ4やウインチ
装置3を制御するものである。8は舷の係船金物
であり、上記索1はこの係船金物8を通して岸壁
のボラードに掛けられる。
このような構成において、係船するときはウイ
ンチ装置3を索1の繰り出し方向に回転駆動させ
て索1を繰り出すとともに、繰り出された索1は
一対のピンチローラ4間を通して岸壁に降ろす。
すなわち、この時は一対のピンチローラ4間に索
1は挟持されるとともに図示しない駆動源により
一対のピンチローラ4は索1の繰り出し方向に回
転駆動されるので、これにより、ウインチ・ドラ
ム2の巻回された索1は繰り出されて、岸壁に降
ろされる。索1を岸壁のボラードにかけた後、適
度な弛みとすべく、索1をウインチ・ドラム2に
巻取る。索1をウインチ・ドラム2に巻取る時
は、上記一対のピンチローラ4を開き、索1の挟
持を解放する。そして、ウインチ装置3を逆回転
させてウインチ・ドラム2を逆回転駆動させ、適
量巻取つた後、ウインチ装置3のブレーキを作動
させることによりウインチ・ドラム2を固定す
る。
係船中に大きな外力が働き、索1に大きな張力
が働くとウインチ・ドラム2に巻取られていた索
1の間に索1の繰り出し部が喰い込む。この状態
で、上記一対のピンチローラ4閉状態にして索1
を挟持させ、且つ、この一対のピンチローラ4を
回転駆動させる。すると索1の繰り出しが行われ
るが、上記喰い込みのために索1はピンチローラ
4の繰り出し力で喰い込みを外せない場合は繰り
出しが行えなくなる。
本装置ではウインチ制御装置7により索1の喰
い込みを検知し、状況に応じたピンチローラ4の
駆動力制御と押圧力制御、ウインチ装置3の制御
を行い、索1の喰い込み外しを行つて、索1の繰
り出しを可能にする。
この喰い込み状況の検出はウインチ装置3の回
転角度を検出する回転計5の出力と、ウインチ装
置3に設けられた該ウインチ装置3のピボツト廻
りのモーメントから索1の張力を測定する荷重計
6の検出出力により行う。
上記索喰い込み検出の方法は索繰り出し時に、
喰い込み状態があると索張力値に変化があること
を利用し、この索張力を捉えることで行う。
ここで、索繰り出しの方法としては二種類のも
のが考えられる。すなわち、 ピンチローラ4と係船ウインチ装置3を同調
させて駆動させながら索1を繰り出す。
ウインチ装置3のブレーキ、クラツチをオフ
として、ウインチ装置3を自由状態にし、ピン
チローラ4の繰り出し力のみで索を繰り出す。
の二種類である。
先ず、前者のの方法を利用する場合について
第2図を用いて説明する。
第2図aは係船中にウインチ・ドラム2上で索
1が喰い込んだ状態を示す。通常、ウインチ・ド
ラム2上部で巻回された索間に索1の繰り出し側
が喰い込む。ピンチローラ4は開でも閉でも良
い。
第2図bは索1を繰り出すため、ウインチ・ド
ラム2上で索1が喰い込んだ状態のまま、ピンチ
ローラ4を繰り出し方向に回転駆動させた状態を
示すものであり、これによつてウインチ・ドラム
4が時計方向(索1の繰り出し方向)に回転角θ
(図では1/4回転)回転した状態を示すものであ
る。今、索1に加わる張力をT、また、ピンチロ
ーラ4より索1に加わる押付力をP、また、ピン
チローラ4の回転力をM、これら押付力Pおよび
回転力Mによるピンチローラ4の索繰り出し力を
Q、ウインチ・ドラム4の索1の喰い込み外しに
必要な力をF、ウインチ装置3の回転力をN、こ
の回転力Nによる上記ピンチローラ4の索繰り出
し力Qとは逆に索を引く力(反力)をRとする。
索張力Tは上記Q、F、Rの相互関係により、
生じるものであり、従つて、この索1の張力Tは
Q、F、Rの相互関係によつて変化する。Q、R
は初期に設定されている値であるが、Fはその喰
い込み状態でまちまちになるので、これらをパラ
メータとして考え方を整理する。
(A) Q>Rの時(索繰り出し力Qが反力Rより大
きい時) このケースは次の3通りが考えられる。
「ケース(1)」[Q1>R1>F1(索繰り出し力Q1
>反力R1>索1の喰い込み外しに必要な力F1
の関係にある時)] この場合は、ピンチローラ4及びウインチ装
置3を駆動させて索1を繰り出すと、索1の喰
い込みは外れ、その後は通常の繰り出し作業状
態となる。
「ケース(2)」[Q2>F2>R2の時(索繰り出し
力Q2>索の喰い込み外しに必要な力F2>反力
R2の関係にある時)] これは、ピンチローラ4及びウインチ装置3
を駆動させて索1を繰り出すと喰い込み部分に
よりウインチ装置3が一旦停止し、その後F2
に打ち勝つて、喰い込みは外れ、以後は通常の
繰り出し作業状態となるケースである。
「ケース(3)」[F3>Q3>R3(索1の喰い込み
外しに必要な力F3>索繰り出し力Q3>反力R3
の関係にある時)] この場合は、ピンチローラ4及びウインチ装
置3を駆動させて索1を繰り出すと、喰い込み
部分によりウインチ装置3は停止状態となる。
そして、F3が大きいため、ピンチローラ4が
駆動され続けても索1の喰い込みはその後も外
れず、索張力Tは索繰り出し力Q3と同値まで
上昇する。ピンチローラ4はスリツプまたは停
止する。
(B) Q<Rの時(索繰り出し力Qが反力Rより小
の時) この場合は次の3通りのケースが考えられ
る。
「ケース(4)」[R4>Q4>F4(反力R4>索繰り
出し力Q4>索1の喰い込み外しに必要な力F4
の関係にある時)] この場合は、ピンチローラ4及びウインチ装
置3を駆動させて索1を繰り出すと、F4は小
さいため、索1の喰い込みは外れ、以後は通常
の繰り出し作業状態となる。
「ケース(5)」[R5>F5>Q5(反力R5>索1の
喰い込み外しに必要な力F5>索繰り出し力Q5
の関係にある時)] この場合は、ピンチローラ4及びウインチ装
置3を駆動させて索1を繰り出しても、R5
F5>Q5の関係にあるため、索1の喰い込みは
外れず、喰い込み部はウインチ・ドラムととも
に回転し、ピンチローラ4はスリツプまたは逆
回転または停止する。
「ケース(6)」[F6>R6>Q6(索1の喰い込み
外しに必要な力F6>反力R6>索繰り出し力Q6
の関係にある時)] この場合は、ピンチローラ4及びウインチ装
置3を駆動させて索1を繰り出ても、喰い込み
は外れず、喰い込み部はウインチ・ドラムとと
もに回転し、ピンチローラ4はスリツプまたは
逆回転または停止する。
これらの状態をグラフ化すると第3図の如きと
なる。
ここで、第3図aは索1の張力の時間変化を示
し、第3図bはウインチ・ドラム2の回転角θの
時間変化を、また、第3図cはウインチ装置3の
回転角速度θ′の時間変化を示す図である。また、
T0はウインチ装置3とピンチローラ4が索1を
同調してして繰り出している時の索張力を示し、
また、索1の喰い込み部がウインチ・ドラム2の
直上にある時、θ=0とする。
このグラフから分かることは、ケース(1)、(2)、
(4)に関しては自然に喰い込みが解除されるので問
題無いが、ケース(3)、(5)、(6)に関しては各ケース
の条件をそのまま維持していては、喰い込み外し
は不可能であり、且つ、繰り出しも不可能である
と言うことである。
従つて、ケース(3)、(5)、(6)に関しては喰い込み
外しを行うための条件を整える必要があり、それ
にはそれぞれケース(1)、(2)、(4)の力関係をつくつ
てやれば良いと言うことである。
すなわち、ケース(1)、(2)、(4)のいずれかと同じ
力関係状態をつくるには、上記ケース(1)、(2)、(4)
を見るとQ>Fの不等式が成立つようにする必要
がある。逆に言うとQ<Fの関係にあると、ケー
ス(3)、(5)、(6)になり、喰い込みが外れない。
従つて、ケース(3)、(6)に関してはピンチローラ
4の索繰り出し力Qを大きくすることによつて、
ケース(2)の状態にする。
ケース(5)に関してもピンチローラ4の索繰り出
し力Qを大きくすることによつて、ケース(1)また
はケース(4)の状態にすれ良い。
従つて、本装置では回転計5と荷重計6の出力
によりウインチ制御装置7にて、索1の喰い込み
検出を行うとともに上記条件に合うようにピンチ
ローラ4の索押付力Pまたは回転力Mまたは、索
繰り出し力Qを制御して喰い込み解除を行い、索
繰り出しを行うように制御する。喰い込みが解除
されたならば、通常の制御に戻して良い。喰い込
み解除は索張力Tにより検知出来る。
ここで言う「ピンチローラ4による索繰り出し
力Qを大きくする」すなわち、Q>Fとするには
下記の3通りの方法がある。
() ピンチローラ4の押付力P一定のまま、ピ
ンチローラ4の回転力Mを大きくする。これに
より、ピンチローラ4は索1を積極的に繰り出
す。
() ピンチローラ4の押付力Pも、また、ピン
チローラ4の回転力Mもともに大きくする。こ
れにより、ピンチローラ4は索1を積極的に繰
り出す。
() ピンチローラ4の回転力MをM=0とし、
ピンチローラ4の押付力Pを大きくする。これ
はピンチローラ4をブレーキとして用い(反力
として索繰り出し力Qと同等の力を発生)、ウ
インチ装置3の回転力で喰い込みを外す。
これら()、()、()のうちどれを採用し
ても良い。
以上をフローチヤートで示すと第4図の如きと
なる。
すなわち、索1を繰り出し(ST1)、回転計5
および荷重計6の出力により索張力Tを検知して
T≧Qの関係にあるか否かを判定する(ST2)。
この判定の結果、「No」の時(ピンチローラ4に
よる索繰り出し力Qが索張力Tより大きい時)は
喰い込み無しとして、ST3に移り、通常の索繰り
出し制御を行う。ST2において、「Yes」の時
(ピンチローラ4による索繰り出し力Qが索張力
Tに等しいか小さい時)はST4に移り、喰い込み
ありとしてST5〜ST7のいずれかに移る。ST5は
上記()のケースであり、ST6は上記()の
ケースであり、ST7は上記()のケースであつ
て、これらのうち、いずれかの制御を行えば良
い。すなわち、ST5、〜ST7のいずれかにおいて
上記条件(ST5ならば、P=一定、Mを大きくす
る、ST6ならば、PおよびMを大きくする、ST7
ならば、M=0、Pを大きくする)に合うように
ピンチローラ4の索押付力Pまたは回転力Mまた
は、索繰り出し力Qを制御する。これにより喰い
込みは解除される(ST8)。喰い込みが解除され
たならば、ST9に移り、ピンチローラ4の索押付
力P、回転力Mを復帰させて、通常の制御に戻す
(ST10)。喰い込み解除は索張力Tにより検知す
る。
このような制御をウインチ制御装置7にて実施
する。
次に(ウインチ装置3のブレーキ、クラツチ
をオフとして、ウインチ装置3の自由状態にし、
ピンチローラ4の繰り出し力のみで索を繰り出
す。)方式を用いる場合について第5図を参照し
て説明する。ここで、P、M、Q、F、Tについ
ては第2図の定義と同様である。また、Nはピン
チローラ4から見た場合のウインチドラム2が停
止状態を保持しようとする逆回転力、Rはこの逆
回転力Nによつて生じるピンチローラ4の索繰り
出し力Q作用方向とは逆方向の索を引く力(反
力)である。
この場合も上記の場合と同様にQ、F、Rの
相互関係によるので、これらをパラメータとして
考え方を整理する。
(A) Q>Rの時(ピンチローラ4の索繰り出し力
Qが反力Rより大きい時) 「ケース(a)」[Q1>R1>F1(索繰り出し力Q1
>反力R1>索の喰い込み外しに必要な力F1
る関係にある時)] 第5図aのような喰い込み状態にあつた索1
はピンチローラ4の駆動により、引張られて、
喰い込みが外される。そして、喰い込みが外れ
た後は通常の繰り出し作業状態となる。
「ケース(b)」[Q2>F2>R2(索繰り出し力Q2
>索の喰い込み外しに必要な力F2>反力R2
る関係にある時)] この場合はピンチローラ4を回転駆動させて
索1を繰り出すと、喰い込み部がウインチ・ド
ラム2と共に回転し、第5図bの状態になり、
この状態で喰い込みが外れた後、通常の繰り出
し作業状態となる。
「ケース(c)」[F3>Q3>R3(索の喰い込み外
しに必要な力F3>索繰り出し力Q3>反力R3
る関係にある場合)] この場合はピンチローラ4を回転駆動させて
索1を繰り出すと、索1喰い込み部がウイン
チ・ドラム2と共に回転し、第5図bの状態に
なるが喰い込みは外れない。
(B) Q<Rの時(索繰り出し力Qが反力Rより小
さい場合) 「ケース(d)」[R4>Q4>F4(反力R4>索繰り
出し力Q4>索の喰い込み外しに必要な力F4
関係にある場合)] この場合はピンチローラ4を回転駆動させて
索1を繰り出すと、第5図aの状態で喰い込み
が外れるが、反力R4が大きいため繰り出しは
不可能である。
「ケース(e)」[R5>F5>Q5(反力R5>索の喰
い込み外しに必要な力F5>索繰り出し力Q5
る関係にある場合)] この場合はピンチローラ4を回転駆動させて
索1の繰り出し操作をしても索繰り出し力Q5
が小さ過ぎるため、喰い込みは外れず、繰り出
しも不可能であり、第5図aの状態で停止す
る。
「ケース(f)」[F6>R6>Q6(索の喰い込み外
しに必要な力F6>反力R6>索繰り出し力Q6
る関係にある場合)] この場合はピンチローラ4を回転駆動させて
索1の繰り出し操作をしても、索繰り出し力
Q5が小さ過ぎるため、喰い込みは外れず、繰
り出しも不可能であり、第5図aの状態で停止
する。
これらの状態をグラフ化すると第6図、第7図
の如きとなる。第6図aはQ>Rの場合、第7図
はQ<Rの場合を示している。ここで、第6図、
第7図におけるa図は索1の張力の時間変化を示
し、b図はウインチ・ドラム2の回転角θの時間
変化を、またc図はウインチ装置3の回転角速度
θ′の時間変化を示す図である。また、索1の喰い
込み部がウインチ・ドラム2の直上にある時、θ
=0とする。
このグラフから分かることはケース(a)、(b)に関
しては、自然に喰い込みが外れ、繰り出し作業が
行われるので問題無いと言うことである。また、
ケース(d)に関しては、喰い込みが外れるが、繰り
出しは不可能であり、ケース(c)、(e)、(f)に関して
は、喰い込みが外れず、繰り出しも出来ない。従
つて、ケース(c)、(d)、(e)、(f)に関しては、それぞ
れケース(a)、(b)の力関係をつくるようにする必要
があり、ケース(a)、(b)からは次のことが言える。
すなわち、喰い込み外しの条件であるQ>Fの
状態にする。この状態にするには上記「()P
を一定のまま、Mを大きくする。」、「()PもM
も大きくする。」、「()M=0とし、Pを大きく
し、これによつて、ピンチローラをブレーキとし
て用い(反力としてQを発生)、ウインチの回転
力で喰い込みを外す。」のいずれかを採用する。
そして、繰り出しの条件Q>Rの状態にする。
の両者が成立するようにすることである。この両
者が成立すれば、喰い込みは外れ、且つ、索の繰
り出しも可能となる。
これらの喰い込み検出、解除、繰り出し可否検
出を行い、索繰り出しをする方法をフローチヤー
トで示すと第8図の如きとなる。
すなわち、Q>Rのケースを説明すると、まず
初めにST20に入り、ここで索1を繰り出し、次
にST21に入る。そして、回転計5の出力よりウ
インチ装置3の回転角速度θ′を知り、これが零で
ないときに次に回転計5および荷重計6の出力よ
り索張力Tを検知してT≧Qの関係にあるか否か
を判定する(ST22)。
この判定の結果、「No」の時(ピンチローラ4
による索繰り出し力Qが索張力Tより大きい時)
は喰い込み無しとして、ST23に移り、通常の索
繰り出し制御を行う。ST22において、「Yes」の
時(ピンチローラ4による索繰り出し力Qが索張
力Tに等しいか小さい時)はST24に移り、喰い
込みありとしてST25〜ST27のいずれかに移る。
ST25は上記()のケースであり、ST26は上記
()のケースであり、ST27は上記()のケー
スであつて、これらのうち、いずれかの制御を行
えば良い。すなわち、ST25、〜ST27のいずれか
において上記条件(ST25ならば、P=一定、M
を大きくする、ST26ならば、PおよびMを大き
くする、ST27ならば、M=0、Pを大きくする)
に合うようにピンチローラ4の索押付力Pまたは
回転力Mまたは、索繰り出し力Qを制御する。
ST25およびST26の場合はこれにより喰い込みは
解除される(ST28)。そして、喰い込みが解除さ
れたならば、ST29に移り、ピンチローラ4の索
押付力P、回転力Mを復帰させて、通常の制御に
戻す(ST30)。喰い込み解除は索張力Tにより検
知する。
ST27ならば、M=0、Pを大きくした後、
ST31に入り、ウインチ装置3を時計方向に回転
させて索1の繰り出しを行う。これにより、喰い
込みは解除される(ST32)。そして、喰い込みが
解除されたならば、ST33に移り、ウインチ装置
3を停止させる。その後、ST29に移り、ピンチ
ローラ4の索押付力P、回転力Mを復帰させて、
通常の制御に戻す(ST30)。
次にQ<Rのケースでを説明する。
先ず初めにST20に入り、ここで索1を繰り出
し、次にST21に入り、θ′が零であるか否かを判
定する。その結果、「No」(θ′≠0)のときは、
喰い込みは無いのでST22を経てST23に入り、通
常の繰り出し制御となる。また、「Yes」(θ′=
0)のときはST34に入り、T≧Qの関係にある
か否かを判定する。その結果、このケースでは張
力Tが索繰り出し力Qより小さい時は喰い込みが
発生しており、且つ、ケース(d)、(e)、(f)に相当す
るので、ST35において繰り出し不可とし、ST36
においてQ>Rとする。そして、ST25〜ST27の
いずれかに移る。ST25は上記()のケースで
あり、ST26は上記()のケースであり、ST27
は上記()のケースであつて、これらのうち、
いずれかの制御を行えば良い。すなわち、ST25、
〜ST27のいずれかにおいて上記条件(ST25なら
ば、P=一定、Mを大きくする、ST26ならば、
PおよびMを大きくする、ST27ならば、M=0、
Pを大きくする)に合うようにピンチローラ4の
索押付力Pまたは回転力Mまたは、索繰り出し力
Qを制御する。ST25およびST26の場合はこれに
より喰い込みは解除される(ST28)。そして、喰
い込みが解除されたならば、ST29に移り、ピン
チローラ4の索押付力P、回転力Mを復帰させ
て、通常の制御に戻す(ST30)。
また、ST27ならばM=0とし、且つ、Pを大
きくした後、ST31に入り、ウインチ装置3を時
計方向に回転させて索1の繰り出しを行う。これ
により、喰い込みは解除される(ST32)。そし
て、喰い込みが解除されたならば、ST33に移り、
ウインチ装置3を停止させる。その後、ST29に
移り、ピンチローラ4の索押付力P、回転力Mを
復帰させて通常の制御に戻す(ST30)。
このような制御をウインチ制御装置7にて実施
する。
以上の制御の結果、索の喰い込みが生じても、
自動的に喰い込みを外すことが出来、且つ、繰り
出しを行うことが可能になる。
尚、本発明は上記し、且つ、図面に示す実施例
に限定することなく、その要旨を変更しない範囲
内で適宜変形して実施し得るものであり、例え
ば、第8図のフローチヤートにおいて、θ′とTと
を参照するようにしたが、ST22、ST24に入るケ
ースではθ′を使用せずとも実施可能であり、ま
た、ST35、ST36に入るケースではTを参照せず
とも実施可能である。
以上詳述したように本発明によれば、索の喰い
込みが生じてもピンチローラの挟持力、回転力あ
るいはウインチ装置の回転制御により索の喰い込
みは自動的に解消され、繰り出しを円滑に行うこ
とが出来るようになるなどの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す基本構成図、
第2図及び第3図は本発明の一実施例を説明する
ための図、第4図はその制御装置の作用を説明す
るためのフローチヤート、第5図乃至第7図は本
発明の他の実施例を説明するための図、第8図は
その制御装置の作用を説明するためのフローチヤ
ートである。 1……索、2……ウインチ・ドラム、3……ウ
インチ装置、4……一対のピンチローラ、5……
回転計、6……荷重計、7……ウインチ制御装
置、8……舷の係船金物。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ドラムに索を巻回するとともにドラムを正逆
    回転駆動させることにより繰り出し巻取りを行う
    ウインチ装置とこのウインチ装置よりの索を挟持
    するとともにこの挟持力および回転力の制御が可
    能なピンチローラとを有し、索の繰り出し時はウ
    インチ装置をドラムの索繰り出し方向に回転駆動
    させ、また、ピンチローラにより予め定めた挟持
    力で索を挟持させ且つ予め定めた回転力でピンチ
    ローラを回転させてドラムより索を繰り出すよう
    にした船舶係船用のウインチ装置において、ウイ
    ンチ装置の回転角を検出する回転角検出手段と、
    ウインチ装置の索にかかる荷重を検出する荷重検
    出手段と、これら回転角検出手段および荷重検出
    手段の検出出力より索に加わる張力値を得、この
    張力値が上記繰り出し力を超えるとピンチローラ
    の索挟持力またはピンチローラの回転力のうち少
    なくとも1つを増大させるかまたはピンチローラ
    の回転を停止させてピンチローラの索挟持力を増
    大させるように制御する制御手段を設けたことを
    特徴とする係船用ウインチ装置。 2 ドラムに索を巻回するとともに索繰り出し時
    はドラムを自由状態にし、索巻取り時はドラムを
    索巻回方向に回転駆動させることにより繰り出し
    巻取りを行うウインチ装置とこのウインチ装置よ
    りの索を挟持するとともにこの挟持力および回転
    力の制御が可能なピンチローラとを有し、索の繰
    り出し時はピンチローラにより予め定めた挟持力
    で索を挟持させ且つ予め定めた回転力でピンチロ
    ーラを回転させてドラムより索を繰り出すように
    した船舶係船用のウインチ装置において、ウイン
    チ装置の回転角を検出する回転角検出手段と、ウ
    インチ装置の索にかかる荷重を検出する荷重検出
    手段と、上記回転角検出手段の検出出力よりウイ
    ンチ装置の角速度を得るとともにこの角速度が零
    の時、ピンチローラの索繰り出し力を増大させ、
    且つ、ピンチローラの索挟持力またはピンチロー
    ラの回転力のうち少なくとも1つを増大させるか
    またはピンチローラの回転を停止させてピンチロ
    ーラの索挟持力を増大させるとともに上記ウイン
    チ装置を索繰り出し方向に回転駆動させるように
    制御し、また、上記角速度が零でない時、上記回
    転角検出手段および荷重検出手段の検出出力より
    索に加わる張力値を得、この張力値が上記繰り出
    し力を超えるとピンチローラの索挟持力またはピ
    ンチローラの回転力のうち少なくとも1つを増大
    させるかまたはピンチローラの回転を停止させて
    ピンチローラの索挟持力を増大させるとともに上
    記ウインチ装置を索繰り出し方向に回転駆動させ
    るように制御する制御手段を設けたことを特徴と
    する係船用ウインチ装置。
JP22406785A 1985-10-08 1985-10-08 係船用ウインチ装置 Granted JPS6283997A (ja)

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JP2024025315A (ja) * 2022-08-12 2024-02-26 川崎重工業株式会社 係船索状態監視システム

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