JPH0241265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈考案の技術分野〉 本考案は天井点検口扉その他の開閉板に適用す
る簡易錠装置に関する。

〈考案の背景〉 従来、天井点検口は、天井に開設した下孔に枠
体を嵌着して該枠体中へ扉の一辺を蝶動可能に枢
止し、先端側と枠体との間に種々構造の錠装置を
設けている。

上記錠装置は、通常、枠体に係合孔を開設し、
扉に前記係合孔に対し係脱するストツパを備えた
回動操作軸を配備してなり、操作軸の下端面は扉
の下面に揃えて天井の美感を考慮している。しか
し、天井の点検作業では、一方の手で扉を支え他
方の手でドライバ等により操作軸を回動操作せね
ばならず、これを上向き姿勢で行なうことは操作
性、作業性が極めて悪い。このため、最近、当業
界において、ドライバー等の操作具を使わず、開
閉扉に対する開閉方向への押し動作のみで開閉動
作する装置の出現が強く要望されていたが、現在
そのようなものは存在しない。

〈考案の目的〉 本考案は、開閉扉に対する押引操作のみで扉と
枠体とが係脱し得、天井点検口扉に好適する新規
な錠装置を提供することを目的とする。

〈考案の構成および効果〉 上記目的を達成するため、本考案では、枠体と
開閉扉との間に、扉を閉位置に保持するストツパ
機構と、扉を閉位置より奥側へ僅か移動したとき
ストツパ機構が解除して扉の開放が許され、再び
閉位置に移動したとき施錠する作動機構とからな
る錠装置を配備した。上記構成によれば、本考案
では、開閉扉の自由端側に対する単なる押引き操
作のみにてストツパ機構が係脱し、天井点検口扉
その他の開閉板に好適する錠装置として優れた効
果を奏する。

〈実施例の説明〉 図面は建物の天井点検口を示す。天井点検口
は、天井ボード１の下孔１１に枠体２を嵌着固定
し、該枠体２中へ開閉扉３の一辺を蝶動自由に枢
止し、開放側の自由端と対応する枠体２との間に
本考案に係る錠装置を設けている。

本考案の特徴をなす錠装置は、枠体２と開閉扉
３との間に開閉扉３を閉位置に保持するストツパ
機構４および開閉扉３の動作にてストツパ機構４
を係脱させる作動機構５を連繋配備している。

前記ストツパ機構４は、枠体２に配備されたロ
ツクピン４５と、開閉扉３に配備された鈎板４７
とからなる。ロツクピン４５は枠体２に取付け固
定したガイド板４１に支持してなり、ガイド板４
１には、扉３の開閉方向に沿う解錠部４２の一端
に略Ｌ状に屈曲連通した施錠部４３を有すピンガ
イド４４を開設し、このピンガイド４４にロツク
ピン４５を摺動可能に係合すると共に、ロツクピ
ン４５にはバネ４６を連繋して解錠部４３または
施錠部４２に弾圧附勢している。鈎板４７には、
扉３が閉位置にあるとき、前記施錠部４３と合致
してピン４５と係合するフツク４８および該フツ
ク４８に連続形成され、扉３を閉位置から僅か奥
側へ押し移動することにより、施錠部４２のピン
４５を解錠部４３へ移行させる円曲カム４９を形
成してなる。

作動機構５は、前記円曲カム４９と、鈎板４７
に枢止された作動爪５０とからなり、作動爪５０
は基端を枢止し、その先端を前記円曲カム４９に
対しピン４５軸の通過する間隙を在して対向配備
し、扉の開放時、施錠部４２のピン４５によつて
上方へ回動してピン４５の通過を許容すべくなす
と共に、作動爪５０の上辺には、扉閉成時、解錠
部４２のピン４５をピンガイド４４に沿つて移行
させ施錠部４２へ導入する作動辺５１を形成し、
該爪５０はバネ５２により下方に附勢してなるも
のである。

尚、本案は図示例と逆に、枠体２に鈎板４７、
扉３にロツクピン４５を設けるも可く、実施例と
同じ作用、効果を発揮する。

然して、閉状態では第２図に示す如く、開閉扉
３は、旋錠部４２に位置したピン４５に対しフツ
ク４８が係合して、枠体２中へ係合し、閉状態が
保たれる。扉３の開閉に際し、先ず、扉３の自由
端側を枠内方へ僅か押し移動するとき、フツク４
８に連続した円曲カム４９が旋錠部４２のピン４
５をバネ４６力に抗して脱出させ解錠部４３に移
行し（第３図）、このとき、扉３の移動方向とピ
ンガイド４４によるピン４５の摺動方向の偏位に
より扉３の上昇端が規制される。次いで、扉３を
開放側、所謂下方へ引下げるとき、作動爪５０は
ピン４５により上方へ回動してピン４５に対する
通過が許容され、扉３を開放側へ移行できる。こ
のとき、ピン４５はバネ４６の弾力にて解錠部４
３に弾圧附勢される（第４図）。再び扉３を枠内
へ嵌めるとき、先ずピン４５は作動辺５１の上昇
により解錠部４３から脱出され（第５図）、ピン
ガイド４４の屈曲部にて停止し（第６図）、扉３
の上昇端が規制される。扉３が上昇端に達した
後、押上げ力を緩めるとき、ガイド中のピン４５
は、第２図に示す如くバネ４６力により屈曲部よ
り旋錠ガイド４２およびフツク４８に係合し、旋
錠状態が保たれるもので、かかる錠装置の係脱を
扉のワンタツチ操作にて実現し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の錠装置を適用した天井点検口
の縦断面図、第２図はＡ−Ａ線に沿う矢視図、第
３図乃至第６図は作動状況を示す側面図である。 ２……枠体、３……開閉扉、４……ストツパ機
構、４１……ガイド板、４２……旋錠部、４３…
…解錠部、４４……ピンガイド、４５……ロツク
ピン、４７……鈎板、４８……フツク、４９……
円曲カム、５……作動機構、５０……作動爪、５
１……作動辺。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開閉扉３と枠体２との間に設けられ扉の押引操
   作にて係脱する錠装置であつて、枠体２または扉
   ３には、解錠部４３と旋錠部４２とをＬ状に連設
   したピンガイド４４を、解錠部４３を扉３の開閉
   方向に揃え配設してロツクピン４５を摺動可能に
   配備し、ロツクピン４５は旋錠部４２または解錠
   部４３に弾圧附勢すると共に、扉３または枠体２
   には、前記旋錠部４２と合致してピン４５と係合
   するフツク４８および該フツクに連続形成され、
   扉を閉位置から僅か奥側へ押移動することによ
   り、旋錠部４２のピン４４を解錠部４３へ移行さ
   せる円曲カム４９を形成した鈎板４７を設け、該
   鈎板４７には、扉の開放時、解錠部４３のピン４
   ５によつて上方へ回動してピン４５の通過を許
   し、扉閉成時、解錠部４３のピン４５をピンガイ
   ド４４に沿つて移行させ旋錠部４２へ導入させる
   作動爪５０を枢止したことを特徴とする天井点検
   口扉等の錠装置。