JPH0240264B2 - - Google Patents

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JPH0240264B2
JPH0240264B2 JP60175188A JP17518885A JPH0240264B2 JP H0240264 B2 JPH0240264 B2 JP H0240264B2 JP 60175188 A JP60175188 A JP 60175188A JP 17518885 A JP17518885 A JP 17518885A JP H0240264 B2 JPH0240264 B2 JP H0240264B2
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filler
fiber
stainless steel
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JP60175188A
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Masaki Murakami
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Nippon Seisen Co Ltd
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Nippon Seisen Co Ltd
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Publication of JPS6234931A publication Critical patent/JPS6234931A/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〈技術分野〉 本発明は、例えば電磁波シールド効果等の導電
性にすぐれた高分子複合材料に関する。 〈従来技術〉 近年、コンピユーター、通信機器など各種の電
子機器の普及に伴い機器の内部あるいは外部から
の電磁波等による障害を防止しようとすることが
さかんに試みられている。 その一手段としては、その筐体材料であるプラ
スチツク等の高分子材料に粉末状,りん片状,繊
維状などでなる導電性フイラーを、均一かつ互い
に当接して分散させることにより達成されるが、
特に繊維状フイラーにおいては、小径かつアスペ
クト比(繊維長さ/繊維径)の大なる素材を選択
使用することによつて、その混入量の低減が可能
となることが知られている。 例えば、日経メカニカル・1983年5月23日号に
よれば、アスペクト比の大きな金属繊維をわずか
1〜2重量%程度の低率で混入させただけでも
40db以上(1GHz)のシールド効果が得られるこ
とが報告され、大きな注目を集めている。 しかしながら、その一方においては溶融状態に
あるゴム,プラスチツク等の高分子材料は、極め
て高に粘性を有し、例えば熱可塑性プラスチツク
の代表的成形法である射出成形機での加工におい
ては、シリンダー中での混練やあるいはノズル通
過時での流動性その他加工諸条件に影響され、該
フイラーにはそれに伴うかなり大きな引つ張り
力,曲げ力,せん断力等の外力が加わる。その結
果それに耐えられないような低強度フイラーには
曲りなどの変形や折損が発生する為、良好な導電
回路の形成がむずかしく所望の特性が得られ難い
という重要な問題があつた。 従来においては例えば特開昭58−150203号公報
に示されるように、そのほとんどは加工方法や作
業条件の改良に係るものであつて、フイラー材料
についての材料特性は未だ十分に検討されたとは
いいがたい。 (発明の目的) 本発明は、このような問題に対し積極的に検討
した結果なされたものであつて、所定特性の繊維
状フイラーを用いることによつて、加工処理中で
のフイラーの折損や変形を防ぎ、その混入率低下
を図ると共に導電性をも向上させた高分子複合材
料の提供を目的とする。 (発明の開示) 本発明において使用される繊維状導電性フイラ
ーは、2〜30μmの繊維径と、繊維長さ1〜10mm
の寸法を有しているとともに、該フイラーには加
工率60〜98%の範囲内での冷間加工によつて透磁
率10以上を有するSUS304系ステンレス鋼繊維材
料を用したものである。 このようなステンレス鋼繊維には、例えば特公
昭56−11523号明細書が開示するようにSUS304
系ステンレス鋼でなるフイラメント素材を、他の
金属でなるマトリツク材で被包した複合線材の集
束線に、所定の冷間加工あるいは、その間に熱処
理工程を挿入し目的の繊維径になるよう最終での
加工率60〜98%を施し、さらに前記マトリツク材
のみを溶解除去することによつて連続フイラメン
トのトウを製造する。 その後その長さは、1〜10mm範囲内での短繊維
状になるよう、例えばカツター等で切断すること
によつて前記導電性フイラーを得ることができ
る。 ここで、前記フイラーの繊維径を2〜30μmと
する理由は、30μmを越えると例えば射出成形な
どでの混練,押出し時において金型等との摩耗が
激しくなり、また得られる製品にもその表面上に
前記フイラーが突出,露出しやすくなるため外観
上好ましくない。また、導電性においてもその直
径が大きいことは必然的に混入率の増加を意味
し、本発明の主旨に反するものとなる。 すなわち、所定混入量という制約を考えた場
合、その導電性を少しでも向上させるためには混
入されるフイラーのアスペクト比(繊維長さ/繊
維径)を大きくする必要があり、この場合より細
い繊維径のフイラーを用いることは有効である。
しかし、2μm以上では逆に細くなりすぎる為、
強度に劣ることとなり好ましくない。このような
観点より、繊維径は2〜30μm、より好ましくは
2〜20μmとする。 一方その長さについては、高分子材料内に均一
分散しやすい1〜10mmの範囲で設定されるが、10
mmを越えると混練中でのフイラー同志のからまり
が多発しやすい問題がある。また逆に1mm未満で
はその形状が粉末状となる為、分散性は向上する
ものの、少量の混入量では十分な導電回路の形成
が困難となり、導電性に劣つたものとなる。 さらに本発明においては前記フイラー処理中で
の折損や変形を防ぐ為、その強度と靭性とをバラ
ンスよく兼ね備えるように、フイラー材料は
SUS304系ステンレス鋼繊維材料を加工率60〜98
%範囲内で冷間加工を施こしたものであることを
特徴としている。 一般に溶融状態での高分子材料はポリマー状で
粘性が高く、また強加工の一種である射出成形で
の混練や射出時には、その加工に伴つて該フイラ
ーには非常に大きな引つ張り,せん断,曲げ等の
外力が加わる。従つて、それに耐えほぼ真直状で
分散させるためには、フイラーには所定の強度が
備わつていなければならない。 また、ステンレス鋼は高い強度と、加工に伴う
加工硬化率が大きいことは周知であるが、半面加
工に伴つてもろくなり、曲げなどによつて折損し
やすくなるという性質を有している。 このような傾向はフイラー材料中の各種元素の
添加量によつて異なり、特にSUS304系でなるス
テンレス鋼は、少ない加工率でも非常に高い強度
を容易に得ることができる利点があり、例えば加
工率60%以上での冷間加工では、フイラーは引つ
張り強さ140Kg/mm2以上の強度と、例えばθ=200
エルステツドでは、μ=10以上という高い透磁率
を得ることもでき、複合充填させた場合には、そ
れらが作用して電界波や磁界波の両シールド性改
善に寄与する。 また、前記加工率の上限は繊維材料の前記靭性
低下を防ぎ、また処理中での折損防止という観点
より98%以下で行なうのがよい。 以上説明したように、高粘性状態中で強加工を
受ける導電性フイラーには、所定の強度(弾性,
引つ張り強さ)と靭性が求められ、かつ透磁率に
おいても高い材料が好ましく、前記加工率60〜98
%はバランスされた最も好ましい範囲と考えられ
る。 また、フイラー状にあらかじめ切断するその長
さについては、前記引つ張り強さとアスペクト比
(繊維長さ/繊維径)との間にも関係があるもの
と考えられる。 すなわち、引つ張り強さの低い繊維材料では、
弾性に劣り小さい力でも容易に変形,切断する
為、前記アスペクト比をあまり大きく設定するこ
とができず、その長さもおのずと短いものとしな
ければならない。 このような関係は、例えば次式で示すこともで
き、この場合その好ましい値(A)の範囲は2〜25程
度であつて、その値(A)は大きくなるほど変形しに
くいことを意味している。 このような関係から、例えば高分子材料の溶融
粘性の高いものに対しては、前記(A)の値が高いフ
イラーを選択し、その中でもよりアスペクト比が
大きなフイラーを用いることにより、折損,変形
を防ぎ且つ導電性をより向上させることができ
る。 なお本発明に用いる高分子材料としては、例え
ば塩化ビニール樹脂,ABS樹脂,ポリエチレン
樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリアミド樹脂,な
どの熱可塑性樹脂はその一例であり、それ以外に
も熱硬化性樹脂や合成ゴム等種々な材料に応用で
きる。 次に、本発明の実施例をその効果と共に説明す
る。 〈実施例 1〉 最終冷間伸線加工率75%によつて得たSUS304
ステンレス鋼繊維は、引つ張り強さ181Kg/mm2
樹脂径8μmを有する300本の集束トウでなり、こ
れらを連続してスチロール樹脂の溶液中に浸せき
し、125℃の熱風にて乾燥した。この時の充填率
は50Vol.%であり、この時の繊維トウの透磁率μ
は、200エルステツドにおいて14.50であつた。 その後、この複合集束材を5mmの長さになるよ
うカツターにて切断し、複合ペレツトとしたの
ち、ABS樹脂純粋ペレツトと所定の割合で混合,
混練する為の射出成形機に投入し、フイラー充填
率が5wt.%,10wt.%,15wt.%になるよう処理
し、大きさ10cm角,厚さ3mmの試料A−1〜3を
得た。 その結果得られた各試料には、フイラーの変形
や折損の発生が少なく、ほとんどは真直状で分散
していることが認められた。また、その試料のシ
ールド性は第一表に示すようにきわめて良好であ
つた。 〈比較例〉 最終加工率50%で集束伸線加工したSUS316L
ステンレス鋼繊維材料は、平均繊維径8μmと120
Kg/mm2の引つ張り強さを備えており、これを使用
して長さ5mmに切断したのち、実施例1と同様の
処理を施すことによつて、5wt.%,10wt.%,
15wt.%の比較試料B−1〜3を得た。 その結果を第一表に示す。
【表】 〈実施例 2〉 次に、先の実施例−1で得たSUS304,8μmス
テンレス鋼繊維フイラーを10wt%混入させた試
料A−2と、比較材として同様にSUS316Lステ
ンレス鋼繊維フイラー10wt%混入させた試料B
−2とを各々用いて、ヒートサイクル試験を行な
い、シールド効果の変化を調査した。 なお、その試験方法には、前記各試料を、 A、+80℃炉中に30分間保持した後、 B、−40℃炉中に移し替え、同様に30分間保持
する。 このA、B、工程を1サイクルとして、合計3
サイクルの繰り返し処理する方法をもちいた。 その結果を第2表に述べる。
【表】 〈効果〉 以上詳述したように、本発明はそのフイラー材
料として60〜98%で冷間加工したSUS304ステン
レス鋼繊維材料を用いることにより、強度と靭性
とのバランスを保たせており、その為混練などで
の処理中における折損,変形の防止を防ぐことが
でき、さらに繊維の透磁率も10以上の材料を用い
ることによりシールド性においても大きな向上を
見ることができた。 つまり第1表に示されたように、例えば100M
Hzで45dbの電界波のシールド効果を得ようとす
る場合には、従来では、10wt%の混入率を必要
としたのに対し、本発明ではわずか5wt%と約半
分の混入率で達成でき、同様に磁界波についても
その混入率の半減が可能となつた。 また、実施例−2では、複合品にとつて苛酷な
試験の1つであるヒートサイクル試験の結果が示
されているが、この結果から解かるように、本発
明の複合材料では、加熱,冷却等熱影響によるシ
ールド性の変化は、5db程度の減少にとどまり非
常に良好であつた。 これは、その内部フイラーの有する強度、弾性
等によつて、樹脂材料母材の熱変形にもよく追従
し得ることの効果と考えられる。 このように本発明の複合材料は、フイラーの混
入率低減が図れるとともに、得られたものにおい
ても使用環境による特性の変化も少なく理想的で
あり、本発明の持つ工業的価値は非常に高いもの
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維径2〜30μm、繊維長さ1〜10mmの導電
    性フイラーをランダムに高分子材料内に混入して
    なる複合材料であつて、前記導電性フイラーは加
    工率60〜98%の範囲内での冷間加工を施し、かつ
    透磁率μが10以上を有する、SUS304系ステンレ
    ス鋼繊維材料であつて、かつ次式から求められる
    値Aが2〜25範囲内にあることを特徴とする導電
    性複合材料。
JP17518885A 1985-08-08 1985-08-08 導電性複合材料 Granted JPS6234931A (ja)

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