JPH0240200B2 - - Google Patents

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JPH0240200B2
JPH0240200B2 JP11079183A JP11079183A JPH0240200B2 JP H0240200 B2 JPH0240200 B2 JP H0240200B2 JP 11079183 A JP11079183 A JP 11079183A JP 11079183 A JP11079183 A JP 11079183A JP H0240200 B2 JPH0240200 B2 JP H0240200B2
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JP
Japan
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decontamination
solution
iron oxide
edta
oxide film
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JP11079183A
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JPS603598A (ja
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Toshio Sawa
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は通水される配管や機器の内側に付着、
堆積する酸化鉄皮膜の溶解法に関するもので、特
に原子力発電プラントの冷却水等の通る配管や機
器の内側に付着、堆積する放射能を有する酸化鉄
皮膜を溶解させるに適する除染システムに関す
る。
〔発明の背景〕
原子力発電プラントの1次冷却水が接する配
管、機器等の内側には放射性の酸化鉄皮膜が形成
され、これがプラントの表面線量率を高める原因
になつており、これを除去することが望まれる。
殊に線量率が許容値を越える場合、更には原子力
発電所そのものの解体の場合には、プラントの配
管、機器系統の放射能を帯びた酸化鉄皮膜を除去
するいわゆる系統除染が必要になつてくる。この
系統除染は国内では実績がなく、僅かにカナダ、
アメリカの原子力発電所で実施されただけであ
る。この除染のむづかしさは配管、機器の母材で
ある炭素鋼又はステンレス鋼を溶解させないで表
面の放射性イオンを含む、2、3酸化鉄、4、3
酸化鉄の皮膜だけを溶解させなければならないこ
とにあり、これに適切な除染法を用いるとともに
除染剤の残留による母材への影響を考慮する必要
がある。除染法としては、酸化鉄皮膜の特性を考
慮して選定した酸、還元剤、錯化剤、インヒビタ
ーをブレンドした除染剤を使用する方法である。
この方法は酸化鉄皮膜の溶解速度の点では優れて
いるが、母材をも溶解する危険性及び残留液によ
る腐食の心配が残る。他方、電気化学的除染法は
2つに大別できる。1つはカソード分極法、他の
1つは電解還元により還元液を作成し、電子を酸
化皮膜に付与する方法である。前者は酸化鉄皮膜
の電位を調整するために対極との間で分極し自身
に電子を付与する方法である。この方法では被溶
解皮膜に対向して対極を必要とするので大規模な
除染あるいは複雑な配管系統での除染がむづかし
いことがあげられる。後者の電子付与法は原理的
に酸化鉄皮膜のみの選択的溶解を可能とする優れ
た方法であるが、還元力を強化する電解槽とその
カソード材が限定され、除染性能の安定性、信頼
性に問題が残されている。
〔発明の目的〕 本発明の目的は、これら既存あるいは開発中の
方法に比べて、溶解効率が高く、安定しており、
複雑な配管、機器系の系統除染が可能な点、除染
液の処理をも可能にして、酸化皮膜、付着物を溶
解することにある。
〔発明の概要〕
本発明は、錯化剤を主体とした中性付近の除染
液を電解還元して低原子価の金属錯体とし、同時
に溶液中の溶存酸素を減少するとともに水素ガス
を含有させて溶液自身の電位を低下させて還元力
を増加させる。そして酸化鉄を溶解後、錯化剤中
に2価鉄イオン、3価鉄イオンとの錯体から2価
鉄イオンを陽イオン交換樹脂で除去する。さらに
隔膜電解槽で3価鉄イオン錯体を還元して2価鉄
イオン錯体に還元する。この時同時に先の溶存酸
素の除去、水素ガスの発生を行なわせる。このよ
うに除染液の還元力を強化する手段をイオン交換
樹脂と隔膜電解槽で行ない、除染液をたえず元の
錯化剤とその濃度に戻すとともに還元力を補充す
るものである。
本発明について総括的に説明する。母材の配管
に付着する酸化鉄皮膜の成分はマグネタイト
(Fe3O4)とへマタイト(α−Fe2O3)であり、こ
の中に放射性Co等が含まれる。これらの酸化物
と母材の炭素鋼あるいはステンレス鋼の錯化剤
(Y4-)と電子(e-)が関与する溶解機構は次の
ようになる。
Fe→Fe2++2e- (1) Fe3O4+8H++3Y4-+2e- →3FeY2-+4H2O (2) Fe2O3+6H++2Y4-+2e- →2FeY2-+3H2O (3) すなわち、鉄では(1)式が示すように電子を放出
する酸化反応が進む、これに対してマグネタイ
ト、ヘマタイトでは(2),(3)式のように錯化剤の存
在の下に電子を取入れる還元反応が進行する。こ
のように酸化鉄では還元溶解反応を利用するため
に、錯化剤溶液自身の還元力を付与するために溶
液を還元雰囲気にもつていく必要がある。これに
は溶液中の溶存酸素を極力低下するとともに錯化
剤自身を金属イオンと結合していない状態におく
ことにより溶液自身の電位を下げることができ、
還元力を付与することになる。ここでイオン錯体
とは溶解した鉄イオンとの錯体を意味する。した
がつて還元力の指標は溶存酸素の減少と鉄イオン
錯体中の鉄イオンの原子価の小さい形態に依存し
ており、これを隔膜電解槽の陰極部で溶存酸素を
還元して減少させ、さらに金属イオン価を低次に
還元することになる。さらに電解還元では3価の
鉄イオンを含む錯体を分離できないので、強酸性
の陽イオン交換樹脂で金属イオン特に2価鉄イオ
ンだけを分離しておく。このような一連の操作で
目的とする酸化鉄皮膜、付着物を溶解して除染す
る。
〔発明の実施例〕
次に本発明を実施例により説明する。第1図は
本発明の方法を実施する酸化鉄皮膜除去のフロー
の一例を概略的に示した図である。酸化鉄皮膜を
除去したいプラントの配管1に対して除染液を再
循環させる系統2が接続されている。再循環系統
2の両端間には脱気兼用原水槽3、送液ポンプ
4、イオン交換樹脂槽5、隔膜電解槽6が配置さ
れている。原水槽3には加熱ヒータと脱気用のガ
スバブリング管を備えている。イオン交換樹脂槽
5は2槽で構成されており、一槽は金属イオン除
去用の強酸性カチオン樹脂槽5、もう一槽は除染
液回収用の強塩基性アニオン樹脂槽5′から成つ
ている。隔膜電解槽6は陽極室7と陰極室8から
成つており、陽極室には不溶性電極と電解液が挿
入されており、隔膜で陰極室と仕切つている。陰
極室にはニツケル、チタン等の金属錯体を電解還
元しやすい網状の電極を配置している。以上の配
置、構造に対して、除染系統については、まず原
水槽3に錯化剤を主体とする除染液を加温すると
ともに不活性ガスで溶存酸素を除去して調整す
る。この除染液で被除染体の配管1を除染して、
元の原水槽3に戻す。原水槽3から次のイオン交
換樹脂槽5で溶解した2価鉄イオンを除去する。
その後電解槽6の陰極室では3価鉄イオンを還元
して2価鉄イオンにすると同時に溶存している酸
素を還元してさらに除去する。同時に水素ガスを
発生させて液中に溶解させる。このような操作で
除染液の還元力を高めて被除染体の鉄酸化物を効
率よく、劣化することなく溶解させることができ
る。一方、除染後の除染液の回収は先のアニオン
交換樹脂5′を通して錯化剤を主にしたアニオン
成分を回収する。したがつて放射性不純物はカチ
オン交換樹脂で、除染液はアニオン交換樹脂でそ
れぞれ回収し、後は純水として放流するか再度冷
却水に使用することも可能となる。
以下に本発明の有効性を示す実験例を説明す
る。まず錯化剤による溶解特性を実験で求めた、
溶液はEDTA液で第1鉄イオンと第2鉄イオン
との反応させた液を用いてマグネタイト
(Fe3O4)の化学溶解速度を求めたものである。
試験装置を第2図に示す。密閉型のガラス容器1
1を恒温槽12に浸漬して温度調整できるように
している。容器内に40φの円板状のマグネタイト
を所定の金属錯化剤溶液の中に浸漬し、Arガス
で脱気して、所定の温度でのFeイオン溶解量を
時間に対して求めることができる、結果の一例を
第3図に示す。EDTA(Fe2+)液とEDTA(Fe3+
液のそれぞれのFeイオンのEDTAに対する添加
モル比に対してFe溶解速度を与えている。温度
は60℃で、原液は0.002M/のEDTA・2NH4
である。これよりわかるようにマグネタイトの溶
解速度はEDTA(Fe)濃度が増加するにつれて低
下する。特にEDTA(Fe3+)の影響の度合いが大
きい。これはEDTA・2NH4液がマグネタイトの
溶解に寄与するだけでなくEDTA・(Fe2+)でも
還元力があり溶解に寄与することを意味してい
る。したがつて、EDTA液はできるだけFeイオ
ンを分離しておくか、結合していてもFe2+イオ
ンの状態下におくことが望ましいと云える。
次にカチオン交換樹脂によるFeイオンの除去
に対する実験と結果について述べる。実験は強酸
性カチオン交換樹脂を用いて、EDTA(Fe2+)の
Fe2+イオン分離特性を第4図に示すイオン交換
樹脂塔流通実験から求めた。液は原水槽21脱気
した0.002M/EDTA・2NH4に20ppmFeの
FeSO4を添加したもので常時Arガスでバブリン
グして酸化を防止した。樹脂塔22には強酸性カ
チオン交換樹脂を充填している。条件は、温度20
℃、空間速度S・V=21/minである。結果を第
5図に示す。同図より通水後6hまでは90%以上
のFe除去率がえられるが、これ以上では急激に
破過する。破過点での吸着量は樹脂ml当り
0.3meqとなる。この値は通常のイオン交換能に
比べると低いがEDTA(Fe2+)の分解を考慮する
と相当な量と云える。ちなみにこの樹脂では
EDTA(Fe3+)からFe3+を除去することはできな
い。
次に隔膜電解槽の還元特性についての実験例を
示す。試験装置の構成を第6図に示す。装置は隔
膜電解槽31と電位測定槽32が結合されてい
る。電解槽31にはカチオン交換膜で陽極室33
と陰極室34に仕切つており、陰極室にNiアミ
(100×100mm角)が中央に設置されている。電位
測定槽は加温兼脱気部35と電位並びに溶存酸素
を測定する室36に仕切られている。実験は
10ppmFe3+イオンを0.001M/EDTA・2NH43
に反応させた液を用い、脱気室35で予め溶存
酸素を100ppb前後まで脱気しておき、電解槽で
電解しながら循環する。電解条件は液温度60℃
0.2Aの一定電流とした。また電位の測定にはマ
グネタイト(Fe3O4)の電極電位を比較電極との
差としてポテンシヨスタツト37で測定した。結
果を第7図、第8図、第9図にそれぞれ示す。第
7図の溶存酸素濃度(DO)の時間変化ではDO
の還元により減少して、約3ppbまで低下した。
一方、第8図に示すFe2+イオンへの還元反応も
進み、90minで90%以上の変換率がえられた。同
時にFe3O4の電極電位は第9図に示すように除々
に低下し、90minを過ぎると大きく低下して−
0.45V(VSSCE)になつた。これは先のDOの減
少、EDTA(Fe3+)の減少にもとづくとともに
EDTA(Fe2+)のFe2+イオンが分離したことによ
るものであろう。このように錯化剤溶液を電解還
元すると解元力が強化できるものと考えられる。
この位の電位の溶液ができればFe3O4,α−
Fe2O3等の鉄酸化物を還元溶解できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施して配管内面の酸
化鉄皮膜を除去する系統図、第2図及び第3図は
EDTA・Fe溶液でのマグネタイト溶解特性を評
価する装置と実験結果の一例を示す説明図、第4
図及び第5図はイオン交換樹脂によるEDTA
(Fe2+)からのFe2+イオン分離試験装置と実験結
果の一例を示す説明図、第6図、第7図、第8図
及び第9図は隔膜電解槽の概略と電解還元による
溶存酸素濃度変化、EDTA(Fe3+)の還元特性、
マグネタイトの電極電位の変化特性の説明図であ
る。 31……電解槽、35……脱気室、37……ポ
テンシヨスタツト。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 錯化剤を主体にした中性付近の除染液を被除
    染体と接触させ循環使用する回路を備えた酸化鉄
    皮膜の除染システムにおいて、前記回路に強酸性
    カチオン交換樹脂槽と隔膜電解槽とを直列に結合
    し、該隔膜電解槽の陰極室を前記除染液が通過す
    るように構成したことを特徴とする酸化鉄皮膜の
    除染システム。
JP11079183A 1983-06-22 1983-06-22 酸化鉄皮膜の除染システム Granted JPS603598A (ja)

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JP11079183A JPS603598A (ja) 1983-06-22 1983-06-22 酸化鉄皮膜の除染システム

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JPS603598A JPS603598A (ja) 1985-01-09
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2565021B1 (fr) * 1984-05-25 1992-03-06 Toshiba Kk Appareil de decontamination de dechets metalliques radioactifs
JPH0640153B2 (ja) * 1985-08-22 1994-05-25 株式会社日立製作所 二価クロムイオン還元再生液を用いる除染方法
JP2537433B2 (ja) * 1991-02-26 1996-09-25 祝治 朝倉 配管装置

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