JPH0240023B2 - - Google Patents
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- JPH0240023B2 JPH0240023B2 JP61251851A JP25185186A JPH0240023B2 JP H0240023 B2 JPH0240023 B2 JP H0240023B2 JP 61251851 A JP61251851 A JP 61251851A JP 25185186 A JP25185186 A JP 25185186A JP H0240023 B2 JPH0240023 B2 JP H0240023B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
Description
（産業上の利用分野）
本発明は、工業窯炉の火炎溶射補修に用いられ
るマグネシア−石灰質溶射材に関する。 （従来の技術） RH炉、DH炉、転炉、AOD炉、取鍋などの工
業窯炉の内張り損傷を、火炎溶射法をもつて補修
することが知られている。この方法は耐火物微粉
末を高速・高温の火炎中に通し、溶融又は半溶融
状態にして損傷部分に溶射するもので、耐火物粉
末を泥しよう状で吹付ける従来法に比べ、補修層
組織の緻密性、強度が格段に優れている。 従来、この火炎溶射に使用される溶射材とし
て、例えば特公昭56−23950号公報、特公昭60−
53273号公報には、マグネシアクリンカーの主材
に対し、スラグを適量添加した材質が又特開昭60
−215579号公報にはマグネシアクリンカーと石灰
クリンカーとの組合せからなる材質が提案されて
いる。 （発明が解決しようとする問題点） スラグの添加は溶射材の溶融を促進し、被補修
面への付着性を向上させる。しかし、スラグは低
融点物質のために多量の添加は耐食性を低下させ
る。また、スラグと主材のマグネシアクリンカー
との材質の相違から、両者がなじめず、付着後の
接着性および強度が不十分である又マグネシアク
リンカーに石灰クリンカーを組合せる場合も、石
灰クリンカーは耐火材質であり、スラグのような
溶融促進効果は得られない。本発明は、以上の欠
点を解決した溶射材を提供することを目的として
いる。 （問題点を解決するための手段） 本発明者らは、研究を重ねた結果、Fe2O3を多
量に含有する石灰クリンカーを使用すると、耐食
性を低下させることなく付着性、接着性、強度な
どに優れた溶射材が得られることを知り、本発明
を完成するに至つた。すなわち、本発明は
Fe2O31〜10wt％含有する石灰クリンカー５〜
70wt％、残部がマグネシアクリンカーを主材と
したマグネシア−石灰質溶射材である。 Fe2O3の他、Al2O3、SiO2などの成分を含む石
灰クリンカーは知られており、またこのクリンカ
ーを耐火物原料として使用することも周知技術で
ある。しかし、従来、これらの成分は焼結剤又は
消化防止剤を目的としており、クリンカーの耐火
度・純度などを低下させないために、その添加量
はごく微量である。Fe2O3では通常0.02〜0.1wt
％、特殊な用途でない限り、1wt％を超えること
はない。 これに対しFe2O3を1wt％以上と多量に含有す
る石灰クリンカーは、マグネシアクリンカーとの
組合せにおいて溶射材の付着性、接着性、耐食性
を著しく向上させる。第１図はマグネシアクリン
カー50wt％、石灰クリンカー50wt％の組合せか
らなる溶射材について、石灰クリンカーに含有さ
れるFe2O3量の変化と、溶射材の付着性・接着性
との関係をテスト結果をグラフ化したものであ
る。テスト方法は、後述の実施例で示すものと同
様とした。 なお、ドロマイトクリンカーは一般にFe2O3を
0.5〜2wt％程度と多量に含有しているが、ドロマ
イト自体の溶融温度が高いためか溶融促進の効果
が少なく、付着性、接着性および強度において本
発明のような顕著な効果がない。 本発明で使用する石灰クリンカーは、Fe2O3を
１〜10wt％、好ましくは２〜8wt％含有する。
1wt％未満では本発明の効果が得られない。10wt
％を超えると石灰クリンカーの耐火性が低下し、
溶射材の耐食性が劣る。 石灰クリンカーの製造は常法どおり、Fe2O3を
例えば消石灰の段階で添加した後、1700〜1800℃
程度で焼成される。その他成分として、Al2O3、
SiO2、MgOなどを含有してもよいが、総量で
2wt％以下が好ましい。 溶射材中に占める石灰クリンカーの割合は５〜
70wt％、好ましくは10〜50wt％である。5wt％
未満では本発明の効果がなく、70wt％を超える
と耐食性に劣る。 残部はマグネシアクリンカーを主材とする。マ
グネシアクリンカーの他には、本発明の効果を阻
害しない範囲であれば、ドロマイトクリンカー、
スピネルクリンカー、クロム鉱、黒鉛、炭化珪
素、窒化珪素、アルミナ、スラグ、アルミニウム
などを適量添加してもよい。 溶射材の粒度は特に限定するものではないが、
ノズル孔からスムーズに噴出できるように、例え
ば500μｍ以下に調整する。 （実施例） 本発明実施例およびその比較例を第２表に示
す。溶射材の粒度は、300μｍ以下に調整した。 第１表は使用原料の化学組成を示す。石灰クリ
ンカーはFe2O3の割合に合せ、CaOの割合を変化
させた。マグネシアクリンカーおよびドロマイト
クリンカーは、最も一般的なものを使用した。
るマグネシア−石灰質溶射材に関する。 （従来の技術） RH炉、DH炉、転炉、AOD炉、取鍋などの工
業窯炉の内張り損傷を、火炎溶射法をもつて補修
することが知られている。この方法は耐火物微粉
末を高速・高温の火炎中に通し、溶融又は半溶融
状態にして損傷部分に溶射するもので、耐火物粉
末を泥しよう状で吹付ける従来法に比べ、補修層
組織の緻密性、強度が格段に優れている。 従来、この火炎溶射に使用される溶射材とし
て、例えば特公昭56−23950号公報、特公昭60−
53273号公報には、マグネシアクリンカーの主材
に対し、スラグを適量添加した材質が又特開昭60
−215579号公報にはマグネシアクリンカーと石灰
クリンカーとの組合せからなる材質が提案されて
いる。 （発明が解決しようとする問題点） スラグの添加は溶射材の溶融を促進し、被補修
面への付着性を向上させる。しかし、スラグは低
融点物質のために多量の添加は耐食性を低下させ
る。また、スラグと主材のマグネシアクリンカー
との材質の相違から、両者がなじめず、付着後の
接着性および強度が不十分である又マグネシアク
リンカーに石灰クリンカーを組合せる場合も、石
灰クリンカーは耐火材質であり、スラグのような
溶融促進効果は得られない。本発明は、以上の欠
点を解決した溶射材を提供することを目的として
いる。 （問題点を解決するための手段） 本発明者らは、研究を重ねた結果、Fe2O3を多
量に含有する石灰クリンカーを使用すると、耐食
性を低下させることなく付着性、接着性、強度な
どに優れた溶射材が得られることを知り、本発明
を完成するに至つた。すなわち、本発明は
Fe2O31〜10wt％含有する石灰クリンカー５〜
70wt％、残部がマグネシアクリンカーを主材と
したマグネシア−石灰質溶射材である。 Fe2O3の他、Al2O3、SiO2などの成分を含む石
灰クリンカーは知られており、またこのクリンカ
ーを耐火物原料として使用することも周知技術で
ある。しかし、従来、これらの成分は焼結剤又は
消化防止剤を目的としており、クリンカーの耐火
度・純度などを低下させないために、その添加量
はごく微量である。Fe2O3では通常0.02〜0.1wt
％、特殊な用途でない限り、1wt％を超えること
はない。 これに対しFe2O3を1wt％以上と多量に含有す
る石灰クリンカーは、マグネシアクリンカーとの
組合せにおいて溶射材の付着性、接着性、耐食性
を著しく向上させる。第１図はマグネシアクリン
カー50wt％、石灰クリンカー50wt％の組合せか
らなる溶射材について、石灰クリンカーに含有さ
れるFe2O3量の変化と、溶射材の付着性・接着性
との関係をテスト結果をグラフ化したものであ
る。テスト方法は、後述の実施例で示すものと同
様とした。 なお、ドロマイトクリンカーは一般にFe2O3を
0.5〜2wt％程度と多量に含有しているが、ドロマ
イト自体の溶融温度が高いためか溶融促進の効果
が少なく、付着性、接着性および強度において本
発明のような顕著な効果がない。 本発明で使用する石灰クリンカーは、Fe2O3を
１〜10wt％、好ましくは２〜8wt％含有する。
1wt％未満では本発明の効果が得られない。10wt
％を超えると石灰クリンカーの耐火性が低下し、
溶射材の耐食性が劣る。 石灰クリンカーの製造は常法どおり、Fe2O3を
例えば消石灰の段階で添加した後、1700〜1800℃
程度で焼成される。その他成分として、Al2O3、
SiO2、MgOなどを含有してもよいが、総量で
2wt％以下が好ましい。 溶射材中に占める石灰クリンカーの割合は５〜
70wt％、好ましくは10〜50wt％である。5wt％
未満では本発明の効果がなく、70wt％を超える
と耐食性に劣る。 残部はマグネシアクリンカーを主材とする。マ
グネシアクリンカーの他には、本発明の効果を阻
害しない範囲であれば、ドロマイトクリンカー、
スピネルクリンカー、クロム鉱、黒鉛、炭化珪
素、窒化珪素、アルミナ、スラグ、アルミニウム
などを適量添加してもよい。 溶射材の粒度は特に限定するものではないが、
ノズル孔からスムーズに噴出できるように、例え
ば500μｍ以下に調整する。 （実施例） 本発明実施例およびその比較例を第２表に示
す。溶射材の粒度は、300μｍ以下に調整した。 第１表は使用原料の化学組成を示す。石灰クリ
ンカーはFe2O3の割合に合せ、CaOの割合を変化
させた。マグネシアクリンカーおよびドロマイト
クリンカーは、最も一般的なものを使用した。
【表】
第２表に示す試験は、表面温度1200℃に加熱し
たマグネシア−黒鉛質レンガに対し、プロパン−
酸素の火炎を熱源とした溶射を行つたものについ
て測定した。
たマグネシア−黒鉛質レンガに対し、プロパン−
酸素の火炎を熱源とした溶射を行つたものについ
て測定した。
【表】
（発明の効果）
第２表の試験結果からも明らかなように、低融
点物質であるスラグのみの添加は付着性に優れる
反面、接着性、耐食性に劣る。Fe2O3含有量の少
ない石灰クリンカーの添加は付着性に劣ると共
に、緻密質組識が得られず、結局は接着性、耐食
性にも十分な効果がない。 これに対し、Fe2O3を多量に含有した石灰クリ
ンカーを添加した本発明実施例は付着性、接着
性、耐食性のいずれにも優れている。この効果
は、低融点物質のFe2O3を石灰クリンカーに含有
した形で添加したことになる。したがつて、本発
明によれば溶射材による補修が更に効果的なもの
となり、工業窯炉の稼動率向上、補修工数の低減
などその効果はきわめて大きい。
点物質であるスラグのみの添加は付着性に優れる
反面、接着性、耐食性に劣る。Fe2O3含有量の少
ない石灰クリンカーの添加は付着性に劣ると共
に、緻密質組識が得られず、結局は接着性、耐食
性にも十分な効果がない。 これに対し、Fe2O3を多量に含有した石灰クリ
ンカーを添加した本発明実施例は付着性、接着
性、耐食性のいずれにも優れている。この効果
は、低融点物質のFe2O3を石灰クリンカーに含有
した形で添加したことになる。したがつて、本発
明によれば溶射材による補修が更に効果的なもの
となり、工業窯炉の稼動率向上、補修工数の低減
などその効果はきわめて大きい。
第１図は、石灰クリンカーに含有されるFe2O3
の量と、付着性・接着性との関係を示すグラフで
ある。
の量と、付着性・接着性との関係を示すグラフで
ある。
Claims (1)
- １ Fe2O3 １〜10wt％含有する石灰クリンカー
５〜70wt％、残部がマグネシアクリンカーを主
材としたマグネシア−石灰質溶射材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61251851A JPS63107872A (ja) | 1986-10-24 | 1986-10-24 | マグネシア−石灰質溶射材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61251851A JPS63107872A (ja) | 1986-10-24 | 1986-10-24 | マグネシア−石灰質溶射材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63107872A JPS63107872A (ja) | 1988-05-12 |
| JPH0240023B2 true JPH0240023B2 (ja) | 1990-09-10 |
Family
ID=17228863
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61251851A Granted JPS63107872A (ja) | 1986-10-24 | 1986-10-24 | マグネシア−石灰質溶射材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63107872A (ja) |
-
1986
- 1986-10-24 JP JP61251851A patent/JPS63107872A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63107872A (ja) | 1988-05-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |