JPH0239975B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0239975B2
JPH0239975B2 JP59128352A JP12835284A JPH0239975B2 JP H0239975 B2 JPH0239975 B2 JP H0239975B2 JP 59128352 A JP59128352 A JP 59128352A JP 12835284 A JP12835284 A JP 12835284A JP H0239975 B2 JPH0239975 B2 JP H0239975B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating layer
steel sheet
corrosion
sheet pile
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59128352A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS615921A (ja
Inventor
Mitsuo Tanaka
Motoo Shiraishi
Iwao Tsuruya
Katsumi Kimura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Ube Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Ube Industries Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP12835284A priority Critical patent/JPS615921A/ja
Publication of JPS615921A publication Critical patent/JPS615921A/ja
Publication of JPH0239975B2 publication Critical patent/JPH0239975B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C63/00Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor
    • B29C63/02Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor using sheet or web-like material
    • B29C63/04Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor using sheet or web-like material by folding, winding, bending or the like
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/10Building elements, e.g. bricks, blocks, tiles, panels, posts, beams

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、防食被覆鋼矢板およびその製造法に
関する。更に詳しくは、本発明は、継手部を有す
る鋼矢板であつて、その本体部に接着剤層とプラ
スチツクス製シートもしくは架橋プラスチツクス
製シートとからなる厚手の防食被覆層が、そして
継手部に薄手の被覆層が該厚手の防食被覆層と接
続下に付設されてなる防食被覆鋼矢板およびその
製造法に関する。
[発明の背景] 土木・建設用の鋼矢板の代表的な形態の一つと
して、たとえば第1図に示されているような継手
部を有する鋼矢板が知られている。すなわち、通
常の継手部を有する鋼矢板1は、基本的に中央の
平面部2とその両側の立ち上り部3とからなる本
体部4と該本体部の両側縁部に設けられた継手部
5とから構成されている。このような構成を有す
る鋼矢板は、第2図に示されているように、継手
部を介して多数互いに係合させながら連続的に地
中に打ち込み防護棚を形成することによつて、河
川、海岸、港湾などを護岸する目的、あるいは、
建設、浚渫現場などで地盤を固定し作業現場への
泥砂の流入、崩れ込みを防止する目的で使用され
ている。
これらの鋼矢板は、屋外の自然環境の中で、河
川水、廃水、雨水、海水などの水、大気、太陽光
などに曝され、また土砂、泥、瓦礫などに直接接
触するので著しく腐食が起こり易く、特に流水、
波などと、大気、太陽光とが交互に作用する環境
場所、たとえば港湾、河口などでは、上述の腐食
が激しく生ずるのであるが、従来では効果的な腐
食防止策が施されていなかつた。従つて、従来の
鋼矢板は、防食性の高い鋼材で作られたものであ
つても、前述の自然環境のもとでは、その腐食が
生じ易く、耐久性が比較的短くなり、長時間(例
えば、約20年以上)の使用ができなかつた。
従来、鋼矢板の腐食防止のために、無機亜鉛塗
料やタール・エポキシ樹脂塗料に依る塗装、エポ
キシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂によるFRP
被覆などが用いられることがあつたが、それら
は、機械的強度、長期の耐久性、および経済性な
どの点で効果的な防食法ではなかつた。
このような鋼矢板の防食に関して、耐久性の高
い架橋プラスチツクス製シートもしくは未架橋プ
ラスチツクス製シート(本明細書では両者を含め
て単にプラスチツクス製シートともいう)を加熱
接着性の接着剤層を介して鋼矢板の表面に密着、
接合した防食被覆鋼矢板が、防食性、耐久性など
において優れているとの知見に基づく発明は既に
完成され、本出願人らによつて特許出願されてい
る。
しかしながら、プラスチツクス製シートによる
厚手の防食被覆は鋼矢板の本体部に関しては良好
な防食性を与えるものの、継手部は一般に、第1
図に例示されているように曲率半径の小さな湾曲
構造(あるいは、一側面にスリツトが設けられた
管状構造)であることから、上記のようなプラス
チツクス製シートを使用して厚手の防食被覆を行
なつた場合、継手部5の外側表面(プラスチツク
ス製シートが付設された側の表面)6の湾曲構造
部分に対する該シートの密着が不充分となること
があり、このような鋼矢板は比較的短期間に継手
部の被覆層が剥離する傾向がある。また継手部の
内面(プラスチツクス製シートが付設された側の
裏側の表面)7への該シートの付設は、継手部の
外側表面6への付設以上に困難であり、少なくと
も工業的に実施可能な方法は知られていないのが
現状である。
ところが、本体部4のみが防食被覆された鋼矢
板は、本体部4の防食効果は相当長期間にわたり
保証されるものの、それに比べ露出されている継
手部の腐食が比較的短期間に進行するため、結果
的に鋼矢板の耐用年数は継手部の防食性能により
期定される場合もある。また、継手部の腐食に伴
い鋼矢板とプラスチツクス製シートとを接着して
いる接着剤層が該シートの側端部より劣化して該
シートよりなる厚手の防食被覆層がこの部分より
剥離するとの問題もある。
さらに、仮に継手部の外面6および内面7に上
記のプラスチツクス製シートが付設できたとして
も該シートが相当の厚みを持つことから、このよ
うな鋼矢板をその継手部を係合させながら連続し
て打設する際に、継手部に係合が円滑に行なえな
くなるとの問題がある。またこのような鋼矢板を
無理に係合させながら打設した場合には、継手部
の外側表面と内側表面に付設した該シートよりな
る防食被覆層が著しく損傷を受け、この部分に腐
食が発生し、該シートの剥離が促進されるとの問
題も発生する。
[発明の目的] 本発明は、鋼矢板の本体部は、プラスチツクス
製シートが接着剤層を介して付設されてなる厚手
の被覆層を有する防食被覆鋼矢板の防食性に関す
る長所を保持しながら、鋼矢板の継手部にも被覆
層を付設して継手部にも防食性を付与することに
より、優れた防食性を有する防食被覆鋼矢板およ
びこの防食被覆鋼矢板の工業的な製造法を提供す
るものである。
特に本発明の製造法は、従来工業的には不可能
に近いとされていた継手部の内側表面に被覆層を
付設することを可能にし、継手部の外側表面のみ
ならずその内側表面までも有効な防食被覆層が付
設された防食被覆鋼矢板の製造法を提供すること
を目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、プラスチツクス製シートと接着剤層
とからなる厚手の防食被覆層が、本体部と継手部
を有する鋼矢板の本体部の片面もしくは両面に付
設され、かつ該厚手の防食被覆層が付設されてい
ない継手部の露出表面の少なくとも一部に粉末ポ
リオレフインの融解・固化層からなる薄手の被覆
層が、該厚手の防食被覆層と接続下に付設されて
いることを特徴とする防食被覆鋼矢板にある。
上記の防食被覆鋼矢板は、たとえば、本体部と
継手部とを有する鋼矢板の継手部の表面の少なく
とも一部を露出した状態で該鋼矢板の本体部の片
面または両面にプラスチツクス製シートが接着剤
層を介して接着付設されてなる厚手の防食被覆層
を有する鋼矢板を、使用する粉末ポリオレフイン
の融解温度より少なくとも10℃高い温度に加熱し
た状態に維持し、この状態にて該継手部の露出表
面とプラスチツクス製シートよりなる厚手の防食
被覆層の側端部の境界部を含む継手部の少なくと
も表面の一部に粉末ポリオレフインを付与し、該
粉末ポリオレフインを融解軟化させたのち冷却固
化させて薄手の防食被覆層を継手部の表面の少な
くとも一部に形成する製造法により製造すること
ができる。
また、本発明の防食被覆鋼矢板は、上記方法以
外にも例えば、本体部と継手部とを有する鋼矢板
を、使用する粉末ポリオレフインの融解温度より
も少なくとも10℃高い温度に加熱された状態に維
持し、この状態にて該鋼矢板の継手部の表面の少
なくとも一部に粉末ポリオレフインを付与し、融
解固化させて薄手の防食被覆層を形成させたの
ち、該鋼矢板表面に、該薄手の防食被覆層表面の
一部と側端部が少なくとも接続するように接着剤
層付きプラスチツクス製シートを該接着剤層を介
して接着付設し、次いで冷却を行なつて該鋼矢板
の本体部の表面に厚手の防食被覆層を形成するこ
とを特徴とする製造法によつても製造することが
できる。
本発明の防食被覆鋼矢板では、耐候性の優れた
厚手の防食被覆層が鋼矢板の本体部に付設されて
いるのでこの部分は従来の防食性を維持すること
ができる。そして、継手部にも、耐候性の優れた
薄手の被覆層が上記厚手の防食被覆層と接続下に
付設されているため、継手部の防食被覆も効果的
に達成される。従つて、本発明の防食被覆鋼矢板
は、厳しい条件下に長期間置かれた場合であつて
も腐食は発生しにくく、このため耐用期間が従来
の防食被覆層を有しない鋼矢板に比較して大幅に
延長されるだけでなく、本特許出願人らによつて
すでに特許出願されている防食被覆鋼矢板に比較
しても耐用期間の延長が達成される。
このような防食被覆性に優れた防食被覆鋼矢板
は、本発明の製造法により鋼矢板に防食被覆層を
付設することにより達成されるのである。すなわ
ち、本発明の製造法は、状来、工業的には付設が
不可能に近いとされていた鋼矢板の継手部への有
効な防食被覆層の付設、特に継手部の内側表面に
対する有効な防食被覆層の付設を工業的に実施す
ることを可能とするものである。
[発明の詳細な記述] 本発明に使用される鋼矢板は、一般に、土木・
建設用に使用されているものであつて、その鋼矢
板の本体部の両側縁に沿つて小内径の溝状部を形
成するように外に向かつて曲げ込まれている継手
部を有しているものであれば、その形状およびサ
イズに特に制限はなく、通常使用されている鋼矢
板を用いることができる。
鋼矢板の代表的なものとしては、第1図に示す
ように大略〓型の横断面構造の本体を有し、その
両側の立ち上がり部(フランジと言われることも
ある)3に小内径の溝状を形成するように外に向
かつて曲げ込まれている継手部5をそれぞれ有し
ている長尺の鋼板構造材を挙げることができる。
第2図に示すように、鋼矢板は、両側の継手部
で連結しながら個々の鋼矢板1を順次地中に打ち
込み、多数の鋼矢板を連結して並べて防護棚を形
成する。このような施工では、海水、河川水など
に暴露される防護棚の少なくとも片面に防食被覆
が施されていればよい。
なお、鋼矢板の断面形状は、必ずしも第1図の
ような大略〓型のものである必要はなく、両側部
に継手部が形成されている限り、たとえば、ほと
んど直線的なもの、Z型のもの、S型のものなど
であつてもよい。
本発明において対象とされる大略〓型の断面構
造の本体を有している鋼矢板については、たとえ
ば、約5〜30mmの範囲内の厚さの鋼板で形成され
ており、幅が約200〜800mm、両側の立ち上がり部
の高さが約50〜300mm、そして、長さが約2〜30
mであるようなものを使用することができる。
本発明について、添付の図面を参照して、さら
に詳しく説明する。
第3図は、本発明の防食被覆鋼矢板において鋼
矢板の本体部の凹面が被覆された状態の一例を示
す斜視図であり、その防食被覆鋼矢板の−線
に沿つた横断面は第4図に示されている。
本発明の鋼矢板1の本体部4の表面には、接着
剤層8とプラスチツクス製シート9からなる厚手
の防食被覆層10が接着剤層8を介して付設され
ている。鋼矢板の表面に形成される厚手の防食被
覆層10は、接着温度が約50〜250℃、好ましく
は80〜200℃の範囲内の温度である加熱接着性の
接着剤層と、少なくとも前記接着剤の接着温度ま
では融解することがなく、ゲル分率(後述)で示
される架橋の程度が約20〜100%である架橋プラ
スチツクス製シートとからなる防食被覆層である
ことが特に好ましい。
接着剤層を形成する接着剤としては、例えば約
50〜250℃の範囲内の接着温度を有し、プラスチ
ツクス製シートおよび鋼矢板の表面に適当な接着
力で加熱接着しうるものであれば、特に接着剤の
種類に制限はなく、その例としては、オレフイン
系(共)重合体を主成分とするか、あるいは前記
の(共)重合体と粘着付与剤とを主成分とする加
熱融着性の接着剤(ホツトメルトタイプの接着剤
など)、または加熱硬化性の接着剤などを挙げる
ことができる。ただし、該接着剤は接着後におい
て適当な弾性または柔軟性を保持し、余りに固く
なつたり、もろくなつたりすることのない接着剤
であつて、鋼板表面に対する接着力(180度剥離、
引張り速度10mm/分、20℃)が約2Kg/cm以上、
特に4〜20Kg/cm程度である接着剤であることが
好ましい。
そのような接着剤に使用されるオレフイン系
(共)重合体の例としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・低級アルキル(メタ)
アクリレート、エチレン・(メタ)アクリル酸な
ど、並びにそれらの変性ポリマー(例えば、マレ
イン化ポリエチレン、マレイン化ポリプロピレン
など)を挙げることができ、それらは単独でまた
は二種類以上の混合物として用いてもよい。
粘着付与剤としては、公知の接着剤組成物にお
いて一般的に使用される粘着付与剤(タツキフア
イア)から任意に選択することができる。その粘
着付与剤の例としては、ロジンおよびロジン誘導
体、ピネン系樹脂、脂肪族炭化水素樹脂(C5
分、ペンテン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ンなどの単独または共重合体)、芳香族炭化水素
樹脂(C9留分、スチレン類、インデン類などの
単独または共重合体)、脂環族炭化水素樹脂、ク
ロマン樹脂、クマロン・インデン樹脂、フエノー
ル樹脂、アルキルフエノール樹脂、ナフテン系
油、改質テルペンなどを挙げることができる。
上記の接着剤層は、前述の成分のほかに、たと
えば、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、アルミ
ナ、マイカ、カーボンブラツクなどの無機充填
剤、または酸化防止剤、着色剤、軟化剤などの添
加剤、さらに、腐食防止剤として、例えば、クロ
ム酸金属塩、リン酸金属塩、亜リン酸金属塩、ホ
ウ酸金属塩、モリブテン酸塩、亜硝酸金属塩など
の無機系腐食防止剤、芳香族カルボン酸の金属
塩、複数のヒドロキシル基を有する脂肪族または
芳香族化合物、タンニン酸などの有機系腐食防止
剤が添加されていてもよい。
本発明において使用されるプラスチツクス製シ
ートは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ンとプロピレンとの共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体などのオレフイン系重合体、ポリ塩
化ビニル、ポリエステル、ポリアミドなどの熱可
塑性樹脂から成形されたフイルムまたはシート、
あるいはそれらの積層体であればよいが、特に前
記のフイルムまたはシートが、化学的架橋剤によ
つて化学的に一部架橋されているか、または、X
線、γ線、電子線などの放射線によつて一部架橋
されていて、少なくとも前述の接着剤の接着温度
まで融解することのない耐熱性、耐候性、機械的
物性の改良された架橋プラスチツクス製シートで
形成されているものが好ましい。
なお、前記の熱可塑性樹脂は、他の重合体、公
知の可塑剤、酸化防止剤、難燃化剤、種々の着色
剤、充填剤(炭酸カルシウム、シリカ、カーボン
ブラツクなど)などが配合されていてもよい。
架橋プラスチツクス製シートは、その架橋の程
度が、後述のゲル分率で示して、約20〜100%、
好ましくは約30〜80%である未延伸の架橋ポリオ
レフインシートであつて、そのシートの耐熱性
が、接着剤の接着温度より約20〜200℃高い温度
で示され、また、そのシートの引張り強度が50〜
300Kg/cm2であつて、耐衝撃性が10〜150Kg・cmで
ある架橋プラスチツクス製シートであることが好
ましい。
本発明における厚手の防食被覆層は、例えば、
プラスチツクス製シートを連続して供給しながら
そのシート上に接着剤組成物をTダイからシート
状に押し出してラミネートすることによつて、接
着剤層とプラスチツクス製シートとからなる接着
剤付きプラスチツクス製シート(以下、積層シー
トとも記載する)を予め形成しておいて、その積
層シートを鋼矢板の本体の表面にその接着剤層を
介して密着・接合するような方法により形成する
ことができる。尚、積層シートは他の方法により
製造することもでき、例えば、プラスチツクス製
シートと、シート状に形成された接着剤とを加熱
して接合して製造されたものであつてもよい。
鋼矢板に付設される厚手の防食被覆層は、全体
の厚さおよび各層の厚さが特に限定されるもので
はないが、プラスチツクス製シートの厚さが約
0.4〜2.5mm程度であつて、接着剤層の厚さが約0.1
〜2.5mmであり、プラスチツクス製シートと接着
剤層との厚さの比が、1:2〜100:1であるこ
とが好ましく、更に、被覆層の全体の厚さが約
0.6〜4mm程度、特に0.7〜0.3mm程度であることが
好ましい。
本発明において鋼矢板の厚手の防食被覆層10
は、たとえば第3図と第4図に示されているよう
に、鋼矢板1の本体部4の中央の平面部から立ち
上り部を介して両側の継手部5の一部にわたつて
形成されている。そして、その継手部の外側表面
6の露出表面には、厚手の防食被覆層の側端部1
2に接続した状態で、特定の材料からなる薄手の
被覆層11が付設されている。ただし、厚手の防
食被覆層の側端部12は、継手部5の領域にある
必要は必ずしもなく、立ち上がり部もしくは立ち
上がり部の基部付近にあつてもよいことは勿論で
ある。
第5図は、第4図の継手部5付近を拡大して示
す図である。すなわち、薄手の被覆層11は厚手
の防食被覆層の側端部12に接して設けられ、継
手部5の側端部13にまで伸びている。薄手の被
覆層がこのような構成で付設された場合には、継
手部の外側表面全体の防食被覆が実現されるた
め、鋼矢板の耐久性の向上が顕著となる。
第5a図は、別の態様の継手部5付近の構成を
拡大して示す図である。すなわち、薄手の被覆層
11は、厚手の防食被覆層の側端部12に接した
状態にて付設され、さらに該被覆層は継手部の外
側表面6のみならず継手部の先端部13を介して
継手部の内側表面7にまで及んでおり、これは本
発明の継手部の被覆について特に好ましい態様を
示している。ただし、薄手の被覆層と厚手の防食
被覆層との接合状態は、厚手の防食被覆層が薄手
の防食被覆層の上に重ね合わさるような状態で接
合していてもよい。薄手の被覆層がこのような構
成で付設された場合には、継手部の内側表面まで
防食されるために鋼矢板の耐久性は飛躍的に向上
する。
ただし、薄手の被覆層は必ずしも継手部全体に
付設されている必要はなく、厚手の防食被覆層の
側端部と接続した状態で付設されている限り、継
手部の一部が露出した状態に付設されていてもよ
い。
本発明における薄手の被覆層は、第6図に示さ
れているような、薄手の被覆層11の一部に厚手
の防食被覆層の側端部12が重ね合わされて設け
られていてもよい。このような構成からなる防食
被覆鋼矢板は、たとえば、接着剤層とプラスチツ
クス製シートからなる厚手の防食被覆層が未だ付
設されていない鋼矢板の表面に、加熱下に粉末ポ
リオレフインを付与して予め薄手の被覆層を形成
したのち、その一部までを重ねて被覆するように
厚手の防食被覆層を付設する方法により製造する
ことができる。
また本発明においては、第7図に示すように、
鋼矢板1′の本体部の凸面に厚手の防食被覆層1
0′が付設され、その側端部12′に接続して薄手
の防食被覆層11′が付設されているような構成
であつてもよいことは勿論である。
本発明の鋼矢板の薄手の防食被覆層を形成する
のは粉末ポリオレフインの融解・固化物である。
このような目的に好適に使用される粉末ポリオレ
フインの例としては融解温度が約50〜250℃、特
に好ましくは60〜230℃の範囲内で、メルトイン
デツクスが約0.1〜60g/10分のポリオレフイン
から得られる平均粒子径が、約35〜300メツシユ
(タイラー篩)の粉末ポリオレフインを挙げるこ
とができる。
粉末ポリオレフインの粒子径が35メツシユをは
るかに越える粗大なものであると、均一で、強固
な被覆層を得ることが困難となる恐れがあり、ま
た、粉末の粒子径が300メツシユよりもはるかに
微小な粉末であると、粉末の流動性が充分でなく
なり、通常の手段では鋼矢板の表面に均一に被覆
することができなくなることがある。
鋼矢板に付設される薄手の被覆層は、その厚さ
が等に限定されるものではないが、平均の厚さが
1〜2000μ、特に、5〜1000μの範囲であること
が好ましい。
さらに、本発明の鋼矢板の薄手の被覆層形成の
ために使用する粉末ポリオレフインは、前述の性
能のほかに、鋼板材料と接着する性能、及び/又
は、高い耐候性や耐環境応力亀裂性などの腐食防
止性能を有するものであることが好ましい。
なお、薄手の被覆層は鋼矢板の継手部にのみ付
設されるとは限られるものではない。たとえば、
第3図にて10にて示されているような厚手の防
食被覆層により被覆されていない鋼矢板の長手方
向の(両)端部にも、厚手の防食被覆層と接続下
に付設することにより該端部の防食被覆に利用す
ることができる。
本発明の防食被覆鋼矢板は、例えば、次のよう
にして製造される。
まず、鋼矢板の本体部の片面または両面(鋼矢
板の凹部および/または凸部)に厚手の防食被覆
層を形成する。その方法としては、例えば、最初
に鋼矢板を約60〜250℃程度、特に80〜200℃の範
囲内の温度であつて、その鋼矢板に被覆しようと
する接着剤層付のプラスチツクス製シート(積層
シート)の接着剤層の接着温度付近まで、または
それ以上に予め加熱しておき、前述の積層シート
を、少なくとも継手部の一部を露出させて、その
接着剤層と鋼矢板の表面とを対面させた状態に供
給・配置しその積層シートを、加熱された鋼矢板
の表面に沿つて、外部からの押圧力によつて押え
つける操作および/または積層シートに外部から
熱を加えると共に外部からの押圧力によつて押え
付ける操作により、その積層シートを鋼矢板の本
体部表面に密着させ、接合させる方法によつて達
成される。
このように継手部分の少なくとも一部を露出し
て被覆された鋼矢板の該露出部に薄手の被覆層形
成用の粉末ポリオレフインを付与する。この時の
鋼矢板の温度は、該粉末ポリオレフインの融解温
度よりも少なくとも10℃、好ましくは20〜250℃
高い温度に維持されていることが必要である。該
粉末ポリオレフインを付与する部分は、少なくと
も継手部の露出部分と上記の厚手の防食被覆層の
側端部との境界部であり、好ましくは、該露出部
から継手部の外面全体、特に好ましくは該露出部
から継手部の外面さらに継手部の側端部を介して
継手部の内面に至る部分である。
このようにして供給された薄手の被覆層形成用
の粉末ポリオレフインはその位置にて軟化状態あ
るいは融解状態にされる。次いで、鋼矢板を冷却
することにより、固化した薄手の被覆層が形成さ
れる。
また、本発明の防食被覆鋼矢板は、例えば、次
のようにしても製造することができる。
厚手の防食被覆層が未だ付設されていない鋼矢
板を、薄手の被覆層形成用の粉末ポリオレフイン
の融解温度よりも少なくとも10℃高い温度、好ま
しくは20〜250℃高い温度に加熱維持し、その継
手部、好ましくは継手部の外側表面(厚手の防食
被覆層を付設する予定の側の表面)の先端部領域
まで、そして特に好ましくは継手部の内側表面
(厚手の防食被覆層を付設する予定の側の反対側
の表面)の少なくとも一部にまで、前記粉末ポリ
オレフインを付与し、該粉末ポリオレフインを融
解・軟化させた薄手の被覆層とした後、前記の積
層シートを付設する。この場合、積層シート(接
着剤層付きプラスチツクス製シート)は形成され
た薄手の被覆層に接続するように付設することが
必要であり、特に一部が重なり合うように付設す
ることが好ましい。重なり合う部分は、少なくと
も10mmの幅を有することが好ましい。
なお、本発明による防食被覆が施される鋼矢板
は、その表面が予めなんらかの処理がなされてい
て、腐食に対する抵抗性の改善されているもので
あつてもよい。鋼矢板は、前述の方法に使用する
に前にシヨツトブラスト、サンドブラスト、酸洗
いなどで、その表面のミルスケール、赤錆、汚れ
などを除去されているものであると、積層シート
と鋼矢板との接合力が増すので好ましい。また、
積層シートを被覆するのに先立つて、鋼矢板の表
面にクロム酸処理、リン酸処理、および/または
エポキシ樹脂プライマー塗布などを行なえば、密
着性は更に良好になる。
前述の防食被覆法において、鋼矢板表面に積層
シートもしくはプラスチツクス製シートを配置し
た後に、その積層シート等を、鋼矢板の表面に沿
つて外部から押圧力によつて押えつけるには、例
えば、適当な耐熱性の押えつけ装置(例えば、金
属ロールまたは弾性ゴムロール付きの押えつけ装
置、押えつけ用コテ、押えつけ用シートなど)に
よつて押えつけたり、あるいは、鋼矢板の片面形
状に合わせた金型によつて押圧することによる方
法を挙げることができる。
なお前述の防食被覆法において、必ずしも前述
の積層シートから厚手の防食被覆層を形成する必
要はなく、例えば、鋼矢板の本体の表面に最初に
適当な接着剤層を塗布または接合しておき、その
上にさらに厚い(架橋)プラスチツクス製シート
を重ね合わせて熱的に接合することからなる二段
階の方法で行なうこともできる。
また薄手の被覆層形成のために粉末ポリオレフ
インを鋼矢板の継手部の外側表面および内側表面
の表面に付与する方法としては、粉末ポリオレフ
インをスプレーガンまたはコーキングガンとヘラ
などで所定の表面領域に塗布または押し付ける操
作等を挙げることができる。
また、上記の粉末ポリオレフインの付与する方
法は、静電噴霧法等の塗装方法として一般に利用
されている方法と併用して行なうことができるの
は勿論である。
本発明の防食被覆鋼矢板は、その厚い防食被覆
層の最外層のプラスチツクス製シートが耐熱性、
耐衝撃性、または自然環境に対する耐候性、耐久
性を有していて、優れた保護被覆を極めて長期間
維持することができるのであり、また、継手部
は、厚手の防食被覆層に接続下に付設された薄手
の被覆層により被覆されているために該継手部の
腐食を有効に防止することができる。特に、継手
部の外側表面および内側表面の双方に薄手の被覆
層を付設した防食鋼矢板は、継手部からの腐食に
対して高い抵抗性を示す。
従つて、このようにして防食被覆した鋼矢板を
連続して順次土中に打ち込まれた施工された防護
棚は、厳しい環境に暴露される本体部表面には厚
手に防食被覆層が、そして継手部には薄手の被覆
層が付設されているので、河川水または海水、さ
らに漂流物によつて打ちつけられたりする衝撃お
よび浸食力に対して非常に高い抵抗力を示す。す
なわち、このような鋼矢板は、長期間(例えば、
約20年以上、特に約30年以上)にわたつて、高い
水準の防食性能を示すのである。
さらに、この継手部に付設された被覆層がその
層厚が薄いことから、規格化された鋼矢板に該被
覆を行なつた場合であつても、打設の際に継手部
間の係合を円滑に行なうことができ、従つて、何
等特殊な方法を用いることなく通常の方法により
打設することができる。
以下に本発明の実施例を示す。
なお、ゲル分率とは、試料(架橋プラスチツク
ス)をキシレン中にいれて、約10時間、還流して
溶解し、キシレン中に溶解しなかつた試料の重量
Aを、使用した全試料の重量Bで割つて得た値を
100倍した値である。
ゲル分率(%)=(A/B)×100 実施例 1 鋼矢板(新日本製鐡株式会社製、FSP−、長
さ:12m)の本体部の凹部表面全域およびその鋼
矢板の継手部の全表面領域をスウエーデン規格
SIS−055900−1967に規定されるSa2 1/2の規格
に合格するようにシヨツトブラストを行ない、こ
の表面にクロメート塗料を塗布して更にエポキシ
系有機プライマーを30μm塗布して下地処理を行
なつた。
この鋼矢板を200℃まで予熱した後、接着性マ
レイン化粉末ポリエチレン(メルトインデツク
ス:2.0g/10分、マレイン化当量:8.0×10-6
ル/g・PE)を、鋼矢板継手部の外側表面のほ
ぼ全領域と内側表面のほぼ全領域に、ノズルガン
を二本使用し、静電噴霧法を利用して塗布して薄
手の被覆層を形成させた。
この薄手の被覆層は、継手部の外側表面および
内側表面のほぼ全体に均一に形成された。
接着性粉末ポリエチレンが鋼矢板からの伝導す
る熱によりほぼ溶解状態としたのち、接着性マレ
イン化ポリエチレンが積層塗設されている架橋ポ
リエチレンシート(シートと接着剤層との合計の
厚さ:2.0mm)を継手部に形成した薄手の防食被
覆層とこのシートを10mm幅で重ね合せ、かつ鋼矢
板本体部の凹部全体を覆うように付設したのち、
このシートをゴムライニングを施した金属ロール
で圧着した。
この時の被覆範囲は長さ方向には鋼矢板の両端
部を50cmづつ残して全長約11mであり、幅方向に
は鋼矢板の本体部の凹部および継手部表面は、そ
の外側表面から先端部を介して内側表面までの範
囲であつた。
塗膜厚は、鋼矢板の本体部の凹部では2.0mm、
継手部の外側表面、側端部および内側表面では平
均300μであつた。
この被覆層の鋼矢板との接着強度をばねばかり
を用いて約10〜20mmの速度で90度剥離を行なつた
ところ、鋼矢板の本体部の凹部のプラスチツクス
製シート部分(厚手の防食被覆層)については15
〜18Kg/cm、継手部のポリエチレン被覆層(薄手
の被覆層)については6〜7Kg/cmで被覆層が伸
びて破断した。従つて、薄手の被覆層の接着強度
は、6〜7Kg/cm以上であることが確認された。
上記と同様の操作により鋼矢板の凸部に厚手の
防食被覆層を、継手部の外側表面および内側表面
に薄手の被覆層を設けた鋼矢板と上記の鋼矢板を
その厚手の防食被覆層が海水と接触するように打
設して海岸の護岸を行なつた。
打設の方法は、通常行なわれている方法に従つ
て行なつた。
6ケ月経過後、この鋼矢板を引き抜き観察した
ところ、継手部の外側表面および内側表面の薄手
の被覆層の「はがれ」、「めくれ」、「傷つき」およ
び該層の被覆部分の発錆は見られなかつた。さら
にプラスチツクス製シート(厚手の防食被覆層)
を強制的に剥離してこのシート下の鋼矢板表面を
観察したところ鋼矢板の発錆は見られなかつた。
なお、使用した接着性マレイン化ポリエチレン
が付設された接着剤付き架橋ポリエチレンシート
の仕様は次のとおりである。
接着性マレイン化ポリエチレン メルトインデツクス:20g/10分 マレイン化当量:8×10-6モル/gPE 厚さ:0.4mm 架橋ポリエチレンシート ゲル化率:60% 厚さ:1.6mm
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用される鋼矢板の一例を
示す斜視図である。第2図は、本発明に係る鋼矢
板が、連続的に順次地中に打ちこまれて、鋼矢板
の連結して並べられている防護棚の施設された状
態の一例を示す斜視図である。第3図は、本発明
の防食被覆鋼矢板において鋼矢板の凹面(内側表
面側)が被覆された状態の一例を示す斜視図であ
る。第4図は、第3図の防食被覆鋼矢板の−
線に沿つた横断面を示す断面図である。第5図
は、第4図の断面図の継手部を中心として拡大し
た拡大断面図である。第5a図は、防食被覆鋼の
別の例における継手部を中心として拡大した拡大
断面図である。ただし、この図は薄手の被覆層が
継手部の内側表面まで付設された態様を示す。第
6図は、別の薄手の被覆層の態様を示す拡大断面
図である。第7図は、本発明の防食被覆鋼矢板に
おいて鋼矢板の凸面(外側表面側)が被覆された
状態の横断面を例示する断面図である。 1,1′:鋼矢板、2:平面部、3:立ち上り
部、4:本体部、5:継手部、6:継手部の外
面、7:継手部の内側表面、8:接着剤層、9:
プラスチツク製シート、10,10′:厚手の防
食被覆層、11:薄手の被覆層、12,12′:
厚手の防食被覆層の側端部、13:継手部の側端
部(先端部)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 プラスチツクス製シートと接着剤層とからな
    る厚手の防食被覆層が、本体部と継手部を有する
    鋼矢板の本体部の片面もしくは両面に付設され、
    かつ該厚手の防食被覆層が付設されていない継手
    部の露出表面の少なくとも一部に熱融着性変性粉
    末ポリオレフインの融解・固化層からなる薄手の
    被覆層が、該厚手の防食被覆層の側端部に接続し
    て付設されていることを特徴とする防食被覆鋼矢
    板。 2 上記薄手の被覆層が、継手部の露出表面の両
    側略全体、もしくは少なくとも該厚手の防食被覆
    層が設置されている側の継手部の露出表面の全体
    に付設されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の防食被覆鋼矢板。 3 プラスチツクス製シートと接着剤層とからな
    る厚手の防食被覆層が、本体部と継手部を有する
    鋼矢板の本体部の片面もしくは両面に付設され、
    かつ該厚手の防食被覆層が付設されていない継手
    部の露出表面の少なくとも一部に熱融着性変性粉
    末ポリオレフインの融解・固化層からなる薄手の
    被覆層が、該厚手の防食被覆層と接続下に、かつ
    該薄手の被覆層の端部の上に該厚手の防食被覆層
    の側端部が重ね合わされて設けられていることを
    特徴とする防食被覆鋼矢板。 4 上記薄手の被覆層が、継手部の露出表面の両
    側略全体、もしくは少なくとも該厚手の防食被覆
    層が設置されている側の継手部の露出表面の全体
    に付設されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第3項記載の防食被覆鋼矢板。 5 本体部と継手部とを有する鋼矢板の継手部の
    表面の少なくとも一部を露出した状態で該鋼矢板
    の本体部の片面または両面にプラスチツクス製シ
    ートが接着剤層を介して接着付設されてなる厚手
    の防食被覆層を有する鋼矢板を、使用する粉末ポ
    リオレフインの融解温度より少なくとも10℃高い
    温度に加熱した状態に維持し、この状態にて該継
    手部の露出表面とプラスチツクス製シートよりな
    る厚手の防食被覆層の側端部の境界部を含む継手
    部の少なくとも表面の一部に熱融着性変性粉末ポ
    リオレフインを付与し、該粉末ポリオレフインを
    融解軟化させたのち冷却固化させることにより、
    薄手の防食被覆層を継手部の表面の少なくとも一
    部に、該厚手の防食被覆層の側端部に接続して形
    成することを特徴とする防食被覆鋼矢板の製造
    法。 6 上記薄手の被覆層を、継手部の露出表面両側
    略全体、もしくは少なくとも該厚手の防食被覆層
    が設置されている側の継手部の露出表面の全体に
    付設することを特徴とする特許請求の範囲第5項
    記載の防食被覆鋼矢板の製造法。 7 本体部と継手部とを有する鋼矢板を、使用す
    る粉末ポリオレフインの融解温度よりも少なくと
    も10℃高い温度に加熱された状態に維持し、この
    状態にて該鋼矢板の継手部の表面の少なくとも一
    部に熱融着性変性粉末ポリオレフインを付与し、
    融解固化させて薄手の防食被覆層を形成させたの
    ち、該鋼矢板表面に、該薄手の防食被覆層表面の
    一部と側端部が少なくとも接続するように接着剤
    層付きプラスチツクス製シートを該接着剤層を介
    して接着付設し、次いで冷却を行なつて該鋼矢板
    の本体部の表面に厚手の防食被覆層を形成するこ
    とを特徴とする防食被覆鋼矢板の製造法。 8 上記薄手の被覆層を、継手部の両側表面の先
    端部を含む領域、もしくは少なくとも該厚手の防
    食被覆層が設置される側の継手部の表面の先端を
    含む領域にまで付設することを特徴とする特許請
    求の範囲第7項記載の防食被覆鋼矢板の製造法。 9 上記薄手の防食被覆層の一部の上に上記厚手
    の防食被覆層の側端部が重ね合わされて設けられ
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第7項記
    載の防食被覆鋼矢板の製造法。
JP12835284A 1984-06-21 1984-06-21 防食被覆鋼矢板およびその製造法 Granted JPS615921A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12835284A JPS615921A (ja) 1984-06-21 1984-06-21 防食被覆鋼矢板およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12835284A JPS615921A (ja) 1984-06-21 1984-06-21 防食被覆鋼矢板およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS615921A JPS615921A (ja) 1986-01-11
JPH0239975B2 true JPH0239975B2 (ja) 1990-09-07

Family

ID=14982691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12835284A Granted JPS615921A (ja) 1984-06-21 1984-06-21 防食被覆鋼矢板およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS615921A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10211671A (ja) * 1997-01-31 1998-08-11 Nippon Steel Corp 地下河川トンネル用シールドセグメントの防食方法
JP4562055B2 (ja) * 2001-01-09 2010-10-13 シバタ工業株式会社 鋼矢板遮水構造
JP4901305B2 (ja) * 2006-05-30 2012-03-21 新日本製鐵株式会社 継ぎ手部防食性に優れた塗装鋼矢板及びその製造方法
JP5720089B2 (ja) * 2009-09-18 2015-05-20 Jfeスチール株式会社 鋼矢板および鋼矢板連続壁

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52147676A (en) * 1976-06-03 1977-12-08 Toyo Ink Mfg Co Method of covering
JPS6027519A (ja) * 1983-07-26 1985-02-12 Nippon Steel Corp 防食被覆鋼矢板

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52147676A (en) * 1976-06-03 1977-12-08 Toyo Ink Mfg Co Method of covering
JPS6027519A (ja) * 1983-07-26 1985-02-12 Nippon Steel Corp 防食被覆鋼矢板

Also Published As

Publication number Publication date
JPS615921A (ja) 1986-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4213486A (en) Coated pipe and process for making same
US5300356A (en) Tape coating
JPS58220737A (ja) 高防食性鋼管被覆シ−ト及びその製造法
JPS622870B2 (ja)
JPH0239975B2 (ja)
JPS6327174B2 (ja)
JPS6085921A (ja) 鋼矢板の被覆方法
JPH0156217B2 (ja)
JPS6372377A (ja) ポリオレフイン樹脂粉体融着被覆鋼材の製造方法
JPH049887B2 (ja)
JPS60230848A (ja) 鋼矢板の被覆法
JPS615920A (ja) 鋼矢板の被覆方法
JPS60230849A (ja) 鋼矢板の被覆方法
JPS6322979B2 (ja)
JP3111908B2 (ja) ポリエチレン樹脂被覆鋼材
JPS622871B2 (ja)
JPS6036159A (ja) 鋼矢板の防食被覆方法
JP3213934B2 (ja) 重防食被覆鋼矢板の製造方法
JPS59224717A (ja) 防食被覆鋼矢板の製造法
JPS6360712B2 (ja)
JP2618438B2 (ja) 金属表面の被覆方法
JPS6149030A (ja) 鋼矢板の嵌込接合部の防食方法
JP3163908B2 (ja) ポリオレフィン樹脂被覆鋼材
CA2094204A1 (en) Composition and method for coating metal substrates
JPS6033937A (ja) 鋼矢板の防食被覆方法