JPS6327174B2 - - Google Patents

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JPS6327174B2
JPS6327174B2 JP13519083A JP13519083A JPS6327174B2 JP S6327174 B2 JPS6327174 B2 JP S6327174B2 JP 13519083 A JP13519083 A JP 13519083A JP 13519083 A JP13519083 A JP 13519083A JP S6327174 B2 JPS6327174 B2 JP S6327174B2
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JP
Japan
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steel sheet
sheet pile
layer
coating layer
corrosion
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JP13519083A
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Fuyuhiko Ootsuki
Masami Ishida
Motoo Shiraishi
Minoru Nakamura
Toshio Nagasawa
Yoji Harakawa
Iwao Tsuruya
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Nippon Steel Corp
Ube Corp
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Nippon Steel Corp
Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、接着剤層とプラスチツクス層また
は架橋プラスチツクス層[以下、これらを(架
橋)プラスチツクス層という]とからなる厚い被
覆層が、その接着剤層を介して、鋼矢板の本体の
表面に熱的に接合されていると共に、その鋼矢板
の継手部の外表面には、接着剤層を介して、プラ
スチツクス層が接合されている薄い被覆層が形成
されている防食被覆鋼矢板に係る。
従来、土木・建設用の鋼矢板は、多数の鋼矢板
を連続的に地中に打ち込み防護柵を形成すること
によつて、河川、海岸、港湾などを護岸する目
的、あるいは、建設、浚渫現場などで地盤を固定
し作業現場への泥砂の流入、崩れ込みを防止する
目的で使用されて来た。
これらの鋼矢板は、屋外の自然環境の中で、河
川水、廃水、雨水、海水などの水、大気、太陽光
などに曝され、また土砂、泥、瓦礫などに直接強
く接するので、著しく腐食が起こり易く、特に、
流水、波などと、大気と、太陽光とが、交互に作
用する環境場所、例えば、港湾、河口などでは、
上述の腐食が激しく生ずるのであるが、従来、効
果的な腐食防止策が施されていなかつたのであ
る。したがつて、従来の鋼矢板は、例え防食性の
高い鋼材で作られたものであつても、前述の自然
環境のもとでは、その腐食が生じ易く、その耐久
性が比較的短くなり、長時間(例えば、約20年以
上)の使用ができないことが多かつた。
従来、鋼矢板の腐食防止のために、無機ジンク
塗料やタール・エポキシ樹脂塗料に依る塗装、エ
ポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂による
FRP被層などが用いられることがあつたが、そ
れらは、機械的強度、長期の耐久性、および経済
性などの点で、効果的な防食法ではなかつた。
この発明者らは、防食効果が高く、耐久性の高
い経済的な防食被覆鋼矢板について検討した結
果、架橋プラスチツクス層(シート)が、加熱接
着性の接着剤層を介して、鋼矢板の表面に密着・
接合されている防食被覆鋼矢板が、防食性、耐久
性などにおいて優れていることを見い出し、この
発明をすでに特許出願した。
しかし、鋼矢板の両側縁に沿つて小内径の溝状
部を形成するように曲げ込まれている継手部が設
けられている土木・建設用の鋼矢板においては、
鋼矢板の本体を被覆したと同じような厚い被覆層
をその継手部の外面に設けた場合には、その継手
部の外面に接着剤層と架橋プラスチツクス層(シ
ート)とからなる厚い被覆用積層シートを密着・
接合することが極めて困難であり、また、前記継
手部の外面に厚い被覆層が設けられていると、そ
の被覆層の接合が一部不充分であつたり、接着剤
層が長期間に劣化したりした場合に厚い架橋プラ
スチツクス層の大きな反発力(曲げ弾性による)
によつて容易に剥離しやすいということがあり、
さらに、鋼矢板の継手部の外面に厚い被覆層が設
けられていると、鋼矢板を地中に打ち込んで嵌合
連結された防護柵を形成する際に、その鋼矢板の
継手部での嵌合連結が困難になつたり、嵌合連結
が不可能になつたりするという問題があつた。
この発明は、(架橋)プラスチツクス層が接着
剤層を介して接合されている厚い被覆層を有する
防食被覆鋼矢板の防食性に関する長所を保持しな
がら、その鋼矢板の継手部の種々の問題を解消す
る防食被覆鋼矢板を提供するものである。
すなわち、この発明は、継手部の両側縁に沿つ
て小内径の溝状部を形成するように曲げ込まれて
いる継手部が設けられている鋼矢板において、 その鋼矢板の本体の少なくとも片側の表面に、
接着剤層を介して、(架橋)プラスチツクス層が
接合されている厚い被覆層(例えば、約0.6〜4
mmの厚さの比較的厚い被覆層)が形成されてお
り、そして、 その鋼矢板の継手部の外表面には、接着剤層を
介してプラスチツクス層が接合されている薄い被
覆層(例えば、約0.1〜0.5mm厚さの比較的薄い被
覆層)が帯状に形成されていることを特徴とする
防食被覆鋼矢板に関する。
この発明の防食被覆鋼矢板は、その製造法が比
較的単純な操作の組合せであつて、鋼矢板の継手
部の被覆について極めて容易であるので、その生
産性が良く、経済的である。
また、この発明の防食被覆鋼矢板は、鋼矢板の
本体の片面に(架橋)プラスチツクス層と接着剤
層とからなる厚い被覆層が形成されているので、
基本的に優れた防食性、耐久性などを有している
と共に、鋼矢板の継手部の外面に薄い被覆層が設
けられているので、被覆層の曲げ弾性力によつて
生ずる剥離の問題がほとんどないのであり、さら
に、この発明の防食被覆鋼矢板2個を継手部で互
いに嵌合連結して次々と多数の鋼矢板を地中に打
設して多数の鋼矢板の連結された防護柵を施設す
る際に、それらの鋼矢板の継手部の互いの嵌合が
容易に行われるのである。
以下、この発明について、添付の図面も参考に
して、さらに詳しく説明する。
第1図および第4図は、この発明に係る鋼矢板
が、連続的に順次地中に打ちこまれて、鋼矢板の
連結して並べられている防護柵の施設された状態
の1例を示す斜視図、およびその防護柵の一部横
断面を拡大して示す断面図である。
第2図は、この発明に使用される鋼矢板の1例
を示す斜視図である。
第3図は、この発明の防食被覆鋼矢板の1例を
示す断面図である。
第5図は、この発明の防食被覆鋼矢板の継手部
での嵌合を行つた場合の状況を一部拡大して例示
する断面図である。
この発明に使用される鋼矢板は、一般に、土
木・建設用に使用されているものであつて、その
鋼矢板の本体の両側縁に沿つて小内径の溝状部を
形成するように外に向かつて曲げ込まれている継
手部を有しているものであれば、その形状、およ
びサイズがどのような鋼矢板であつてもよい。
その鋼矢板の代表的なものとしては、第2図に
示すように、大略型の横断面構造の本体を有
し、その両側の立ち上がり部(フランジと言われ
ることもある)3に小内径の溝状を形成するよう
に外に向かつて曲げ込まれている継手部4をそれ
ぞれ有している長尺の鋼板構造材である。その鋼
矢板2は、第2図に示すような鋼矢板の両側の立
ち上がり部3の継手部4で連結しながら、個々の
鋼矢板を順次地中に打ち込んで、多数の鋼矢板の
連結して並べられている防護柵1を第1図および
第4図に示すように形成するのである。このよう
な施工では、第4図に示すように、海水、河川水
などに打ち付けられる防護柵の片面に防食被覆が
施されていればよいのである。
なお、鋼矢板の断面形状は、必ずしも第2図の
ようである必要がなく、例えば、ほとんど直線的
なもの、Z型のもの、S型のものなどであつても
よい。
その大略型の横断面構造の本体を有している
鋼矢板は、約5〜30mmの範囲内の厚さの鋼板で形
成されており、幅が、約200〜800mmであつて、両
側の立ち上がり部の高さが、約50〜300mmであつ
て、さらに、その長さが、約2〜30mであるよう
なものであればよい。
この発明において、鋼矢板の本体の表面には、
接着剤層を介して、(架橋)プラスチツクス層が
接合されている厚い被覆層が形成されており、例
えば、第3図に示すように、U字型の鋼矢板2の
内側の各表面に形成されている厚い被覆層5は、
接着温度が約50〜200℃、好ましくは80〜180℃の
範囲内の温度である加熱接着性の接着剤層7と、
少なくとも前記接着剤の接着温度までは融解する
ことがなく、ゲル分率で示される架橋の程度が約
20〜100%である架橋プラスチツクス層6とから
なる被覆層が特に好ましい。
前記の接着剤層を形成している接着剤として
は、例えば、約50〜200℃の範囲内の接着温度を
有し、(架橋)プラスチツクス層および鋼矢板の
表面に適当な接着力で加熱接着しうるものであれ
ば、どのような種類の接着剤であつてもよく、例
えば、オレフイン系(共)重合体を主成分とする
か、あるいは前記の(共)重合体と粘着付与剤と
を主成分とする加熱融着性の接着剤(ホツトメル
トタイプの接着剤など)、または加熱硬化性の接
着剤などであつて、接着後に適当な弾性または柔
軟性を保持していて余りに固くなつたりもろくな
つたりしない接着剤であり、鋼鈑表面に対する接
着力(180度剥離、引張り速度10mm/分、20℃)
が約2Kg/cm以上、特に4〜20Kg/cm程度である
接着剤を好適に挙げることができる。
そのような接着剤に使用されるオレフイン系
(共)重合体の例としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・低級アルキル(メタ)
アクリレート、エチレン・(メタ)アクリル酸な
ど、並びにそれらの変性ポリマー(例えば、マレ
イン化ポリエチレン、マレイン化ポリプロピレン
など)を挙げることができ、それらは単独および
二種類以上の混合物として用いてもよい。
粘着付与剤としては、公知の接着剤組成物にお
いて一般的に使用される粘着付与剤(タツキフア
イア)から任意に選択することができる。その粘
着付与剤の例としては、ロジンおよびロジン誘導
体、ピネン系樹脂、脂肪族炭化水素樹脂(C5留
分、ペンテン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ンなどの単独または共重合体)、芳香族炭化水素
樹脂(C9留分、スチレン類、インデン類などの
単独または共重合体)、脂環族炭化水素樹脂、ク
マロン樹脂、クマロン・インデン樹脂、フエノー
ル樹脂、アルキルフエノール樹脂、ナフテン系
油、改質テルペンなどを挙げることができる。
この発明において、厚い被覆層の接着剤層は、
前述の成分のほかに、例えば、タルク、炭カル、
シリカ、アルミナ、マイカ、カーボンブラツクな
どの無機充填剤、または、酸化防止剤、着色剤、
軟化剤などの添加剤、さらに、腐食防止剤とし
て、例えば、クロム酸金属塩、リン酸金属塩、亜
リン酸金属塩、ホウ酸金属塩、モリブデン酸塩、
亜硝酸金属塩などの無機系腐食防止剤、芳香族カ
ルボン酸の金属塩、複数のヒドロキシル基を有す
る脂肪族または芳香族化合物、タンニン酸などの
有機系腐食防止剤が、添加されていてもよい。
この発明において、厚い被覆層の(架橋)プラ
スチツクス層は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体などのオレフイン系重合
体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド
などの熱可塑性樹脂から成形されたフイルムまた
はシート、あるいはそれらの積層体であればよい
が、特に、前記のフイルムまたはシートが、化学
的架橋剤によつて化学的に一部架橋されている
か、または、X線、γ線、電子線などの放射線に
よつて一部架橋されていて、少なくとも前述の接
着剤の接着温度まで融解することのない、耐熱
性、耐候性、機械的物質の改良された架橋プラス
チツクシートで形成されているものが好ましい。
前記の熱可塑性樹脂は、他の重合体、公知の可
塑剤、酸化防止剤、難燃化剤、種々の着色剤、充
填剤(炭カル、シリカ、カーボンブラツクなど)
などが配合されていてもよい。
前記の(架橋)プラスチツクス層を形成してい
る架橋プラスチツクシートは、その架橋の程度
が、前述のゲル分率で示して、約20〜100%、好
ましくは約30〜80%である未延伸の架橋ポリオレ
フインシートであつて、そのシートの耐熱性が、
接着剤の接着温度より約20〜200℃高い温度で示
され、また、そのシートの引張り強度が50〜300
Kg/cm2であつて、耐衝撃性が10〜150Kg・cmであ
るシートが好ましい。
この発明では、防食被覆鋼矢板の厚い被覆層
は、例えば、(架橋)プラスチツクシートを連続
して供給しながらそのシート上に接着剤組成物を
Tダイからシート状に押し出してラミネートする
ことによつて、接着剤層と(架橋)プラスチツク
ス層とからなる厚い積層シートを予め形成してお
いて、その厚い積層シートを鋼矢板の本体の表面
にその接着剤層で密着・接合して形成されたもの
であればよい。また、前述の厚い積層シートとし
ては、(架橋)プラスチツクシートと、シート状
に形成された接着剤とを、加熱して接合して製造
されたものであつてもよい。
この発明では、防食被覆鋼矢板の厚い被覆層
は、全体の厚さおよび各層の厚さが、特に限定さ
れるものではないが、(架橋)プラスチツクス層
の厚さが、約0.4〜2.5mm程度であつて、接着剤層
の厚さが、約0.1〜2.5mmであり、(架橋)プラス
チツクス層と接着剤層との厚さの比が、1:2〜
2:1であることが好ましく、さらに、被覆層全
体の厚さが、約0.6〜4mm程度、特に0.7〜3.0mm程
度であることが好ましい。
この発明において、前述のようにその本体の表
面に厚い被覆層5が形成されている鋼矢板2の継
手部4の外表面には、比較的薄いプラスチツクス
層9が接着剤層8を介して接合されている薄い被
覆層10が帯状に形成されているのである。
この発明において、鋼矢板5の各継手部4の外
表面を被覆している各薄い被覆層10は、第3図
に示すように、鋼矢板の本体の内面を被覆してい
る厚い被覆層5の両端部辺とそれぞれ一部(約1
〜5cm幅程度)重ね合わされていることが、継手
部の被覆層の剥離の防止の点から好ましい。
この発明では、防食被覆鋼矢板の継手部4の薄
い被覆層10は、全体の厚さが前記の厚い被覆層
5の厚さより薄くて、厚い被覆層5よりかなり柔
軟であれば、特に全体の厚さおよび各層の厚さに
ついて限定されるものではないが、その薄い被覆
層10のプラスチツクス層9の厚さが、約0.1〜
0.5mm程度であつて、接着剤層8の厚さが、約
0.01〜0.5mmであり、プラスチツクス層と接着剤
層との厚さの比が、1:2〜2:1であることが
好ましく、さらに、薄い被覆層全体の厚さが、約
0.05〜0.5mm程度、特に約0.2〜0.5mm程度であるこ
とが好ましい。
この発明においては、薄い被覆層を形成してい
るプラスチツクス層と接着剤層の材質は、通常前
述の厚い被覆層における場合とまつたく同様の材
質であればよいが、この薄い被覆層では他の種類
の防食性の材料を使用することもできる。
この発明では、特に、薄い被覆層のプラスチツ
クス層は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフイン、またはゲル分率で示される架橋
の程度が約20〜80%である架橋ポリオレフインで
形成されていることが好ましい。
この発明の防食被覆鋼矢板を製造するには、ま
ず、鋼矢板の本体の表面に厚い被覆層を形成する
のであるが、その方法としては、例えば、最初
に、鋼矢板を約60〜250℃程度、さらに80〜200℃
の範囲内の温度であつて、その鋼矢板に被覆しよ
うとする厚い積層シートの接着剤層の接着温度付
近までまたはそれ以上に予め加熱しておき、 前述の厚い積層シートを、その接着剤層と鋼矢
板の表面と対面させた状態に、供給・配置し、 その厚い積層シートを、加熱された鋼矢板の表
面に沿つて、外部からの押圧力によつて押さえつ
けるか、および/または、厚い積層シートに外部
から熱を加えると共に外部からの押圧力によつて
押さえつけるかして、 その厚い積層シートを鋼矢板の本体の表面に密
着させ、接合させることによつて、 鋼矢板の本体の表面に厚い被覆層を被覆する方
法を挙げることができる。
なお、前述の被覆法に使用する鋼矢板は、その
表面が、予めなんらかの処理がなされていて、腐
食に対して抵抗する性能の改善されているもので
あつてもよい。また、鋼矢板は、前述の方法に使
用するに先立つて、シヨツトブラスト、サンドブ
ラスト、酸洗いなどで、その表面のミルスケー
ル、赤錆、汚れなどを除去されているものである
と、厚い積層シートが鋼矢板へ接合する力が増す
ので好ましい。また、厚い積層シートを被覆する
のに先立つて、鋼矢板の表面にクロム酸処理、リ
ン酸処理、および/またはエポキシ樹脂プライマ
ー塗布などを行えば、密着性は更に良好になる。
前述の被覆法において、加熱された鋼矢板の上
に厚い積層シートが配置された後に、その厚い積
層シートを、鋼矢板の表面に沿つて、外部から押
圧力によつて押さえつけるには、例えば、適当な
耐熱性の押さえつけ装置(例えば、金属ロールま
たは弾性ゴムロール付きの押さえつけ装置、押さ
えつけ用コテ、押さえつけ用シートなど)によつ
て順次押さえつけたり、あるいは、鋼矢板の片面
形状に合わせた金型によつて押圧することによる
方法を挙げることができる。
前述の被覆法において、厚い積層シートが、例
えば、未架橋プラスチツクス層と接着剤層とで形
成されているものであつてもよいが、その被覆は
かなり困難である。
なお、前述の被覆法において、必ずしも前述の
厚い積層シートを使用する必要はなく、例えば、
鋼矢板の本体の表面にに最初に適当な接着剤層を
塗布または接合しておき、その上にさらに厚い
(架橋)プラスチツクシートを重ね合わせて熱的
に接合する二段階の方法で行うこともできる。
前述の被覆法によつて、鋼矢板の本体の表面に
厚い積層シートを密着し、熱的に接合して得られ
た厚い被覆層で被覆された鋼矢板は、その本体の
両端の各継手部に防食被覆層を有していないの
で、その後、例えば、耐熱性であつて柔軟である
プラスチツクスフイルムまたはテープの片面に接
着剤層が設けられた薄い被覆層用フイルムまたは
テープなどを、前記の厚い被覆層を本体部に有す
る鋼矢板の各継手部の外表面に対して、熱的に接
合して、その鋼矢板の各継手部の外表面に薄い被
覆層をそれぞれ帯状に形成して、この発明の防食
被覆鋼矢板を製造するのである。
この発明の防食被覆鋼矢板は、第3図に示すよ
うに、土木・建設用の鋼矢板2の本体の内面に、
加熱接着性の接着剤層7を介して、(架橋)プラ
スチツクシート(層)6が接合されて、厚い被覆
層5が形成されており、さらにその鋼矢板2の継
手部4にやはり接着剤層8を介してプラスチツク
ス層9が接合されていて、薄い被覆層10が形成
されているので、極めて優れた耐久性および防食
性を有している。
すなわち、この発明の防食被覆鋼矢板は、その
厚い被覆層の最外層の(架橋)プラスチツクス層
が、耐熱性、耐衝撃性、また自然環境に対する耐
候性、耐久性を有していて、優れた保護被覆を極
めて長期間維持することができるのであり、ま
た、鋼矢板が地中に打ち込まれる時に地中の石、
砂利、砂礫などに強く接触する場合の衝撃、ある
いは、河川水または海水、さらに漂流物によつて
打ちつけられたりする衝撃および浸食力に対して
充分に抵抗することができるのであり、さらに、
前記(架橋)プラスチツクス層と鋼矢板との間に
存在する接着剤層が、鋼矢板の表面に密着してい
てその保護をしており、鋼矢板の表面を水、空
気、太陽光に直接、接触させたり、曝させたりし
ないので、長期間(例えば、約20年以上、特に約
30年以上)にわたつて、高い水準の防食性能を示
すのである。
さらに、この発明の防食被覆鋼矢板は、鋼矢板
の継手部の外面に薄い被覆層が設けられているの
で、被覆層の曲げ弾性力によつて生ずる剥離の問
題がほとんどないのであり、さらに、この発明の
防食被覆鋼矢板2個を継手部で互いに嵌合連結し
て次々と多数の鋼矢板を地中に打設して、第1図
および第4図に示すように多数の鋼矢板の連結さ
れた防護柵を施設する際に、それらの鋼矢板の継
手部4の互いの嵌合が、第5図に示すように薄い
被覆層10によつて被覆されている継手部4によ
つて極めて容易に行われるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図および第4図は、鋼矢板が地中に打ち込
まれて形成された防護柵の1例を示す斜視図、お
よびその防護柵の一部横断面を拡大して示す断面
図である。第2図は、この発明に使用する鋼矢板
の1例を示す斜視図である。第3図は、この発明
の防食被覆鋼矢板の1例を示す断面図である。第
5図は、この発明の防食被覆鋼矢板の継手部での
嵌合を行つた場合の状況を一部拡大して例示する
断面図である。 1:防護柵、2:鋼矢板、3:立ち上がり部、
4:継手部、5:厚い被覆層、6:(架橋)プラ
スチツクス層、7,8:接着剤層、9:プラスチ
ツク層、10:薄い被覆層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鋼矢板の両側縁に沿つて小内径の溝状部を形
    成するように曲げ込まれている継手部が設けられ
    ている鋼矢板において、 その鋼矢板の本体の少なくとも片側の表面に、
    接着剤層を介して、プラスチツクス層が接合され
    ている厚い被覆層が形成されており、そして、 その鋼矢板の継手部の外表面には、接着剤層を
    介してプラスチツクス層が接合されている薄い被
    覆層が帯状に形成されていることを特徴とする防
    食被覆鋼矢板。
JP13519083A 1983-07-26 1983-07-26 防食被覆鋼矢板 Granted JPS6027519A (ja)

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