JPH0156217B2 - - Google Patents

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JPH0156217B2
JPH0156217B2 JP59088829A JP8882984A JPH0156217B2 JP H0156217 B2 JPH0156217 B2 JP H0156217B2 JP 59088829 A JP59088829 A JP 59088829A JP 8882984 A JP8882984 A JP 8882984A JP H0156217 B2 JPH0156217 B2 JP H0156217B2
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steel sheet
sheet pile
corrosion
layer
coating layer
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Fuyuhiko Ootsuki
Masami Ishida
Motoo Shiraishi
Minoru Nakamura
Yoji Harakawa
Iwao Tsuruya
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Ube Corp
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Nippon Steel Corp
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0156217B2 publication Critical patent/JPH0156217B2/ja
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D31/00Protective arrangements for foundations or foundation structures; Ground foundation measures for protecting the soil or the subsoil water, e.g. preventing or counteracting oil pollution
    • E02D31/06Protective arrangements for foundations or foundation structures; Ground foundation measures for protecting the soil or the subsoil water, e.g. preventing or counteracting oil pollution against corrosion by soil or water

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Paleontology (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] この発明は、接着剤層とプラスチツク層もしく
は架橋プラスチツク層[以下、これらを(架橋)
プラスチツク層という]とからなる厚い防食被覆
層およびシーリング層が付設されてなるシーリン
グ層付き防食被覆鋼矢板に関するものである。
[発明の背景] 従来、土木・建設用の鋼矢板は、多数の鋼矢板
を連続的に地中に打ち込み防護棚を形成すること
によつて、河川、海岸、港湾などを護岸する目
的、あるいは、建設、浚渫現場などで地盤を固定
し作業現場への泥砂の流入、崩れ込みを防止する
目的で使用されて来た。
これらの鋼矢板は、屋外の自然環境の中で、河
川水、廃水、雨水、海水などの水、大気、太陽光
などに曝され、また土砂、泥、瓦礫などに直接強
く接するので、著しく腐食が起こり易く、特に、
流水、波などと、大気、太陽光とが、交互に作用
する環境場所、例えば、港湾、河口などでは、上
述の腐食が激しく生ずるのであるが、従来、効果
的な腐食防止策が施されていなかつたのである。
従つて、従来の鋼矢板は、例え防食性の高い鋼材
で作られたものであつても、前述の自然環境のも
とでは、その腐食が生じ易く、その耐久性が比較
的短くなり、長期間(例えば、約20年以上)の使
用ができないことが多かつた。
従来、鋼矢板の腐食防止のために、無機ジンク
塗料やタール・エポキシ樹脂塗料に依る塗装、エ
ポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂による
FRP被覆などが用いられることがあつたが、そ
れらは、機械的強度、長期の耐久性、および経済
性などの点で効果的な防食法ではなかつた。
この発明者らは、防食効果が高く、耐久性の高
い経済的な防食被覆鋼矢板について検討した結
果、架橋プラスチツク層(シート)が、加熱接着
性の接着剤層を介して、鋼矢板の表面に密着・接
合されている防食被覆鋼矢板が、防食性、耐久性
などにおいて優れていることを見い出し、その発
明をすでに特許出願した。
しかし、前記の防食被覆鋼矢板は、前期の接着
剤層と架橋プラスチツク層(シート)とからなる
防食被覆層がかなり厚くなり、鋼矢板の表面と防
食被覆層の端縁との間で大きな段差が形成され、
この段差部にその鋼矢板の打設時などに種々の外
力が加わつてその端縁部から防食被覆層が剥がれ
るということがあつたり、またその鋼矢板と防食
被覆層との接合面、特に接着剤層が直接外界に露
出しているので、その接着剤層に腐食性の液体が
浸入し鋼矢板の表面を腐食しようとしたり、長期
間の間に接着剤層が液体、空気などによつて劣化
し、その架橋プラスチツクスが端縁部から剥がれ
てしまつたりすることがあるなどの問題点があつ
た。
[発明の要旨] この発明は、(架橋)プラスチツクス層が接着
剤層を介して接合されている厚い被覆層を有する
防食被覆鋼矢板の防食性に関する長所を保持しな
がら、前述の鋼矢板の防食被覆層の端縁部につい
ての種々の問題を解消することができる改良され
た防食被覆鋼矢板を提供するものである。
すなわち、この発明は、接着剤層とプラスチツ
クス層とからなる厚い防食被覆層が、少なくとも
片面に接着剤層を介して付設されてなる防食被覆
鋼矢板において、シーリング材が、上記鋼矢板の
防食被覆層の端縁に沿つた防食被覆層の外側の鋼
矢板表面と、その防食被覆層の端縁の双方に帯状
に密着されて防食被覆層に接続したシーリング層
を形成していることを特徴とするシーリング層付
き防食被覆鋼矢板を提供するものである。
この発明の防食被覆鋼矢板は、その製造法が比
較的単純な操作の組合せであつて、鋼矢板の継手
部の被覆について極めて容易であるので、その生
産性が良く、経済的である。
また、この発明の防食被覆鋼矢板は、鋼矢板の
本体の片面に(架橋)プラスチツクス層と接着剤
層とからなる厚い防食被覆層が形成されていて、
その防食被覆層の端縁と鋼矢板のその外側の表面
に密着されている帯状のシーリング層を有してい
るので基本的に優れた防食性、耐久性などを有し
ていると共に、鋼矢板の厚い防食被覆層、特に接
着剤層の端縁が前記のシーリング層の柔軟なシー
リング性によつて直接に外界に露出することがな
く、それに基づく前述の種々の問題が実質的に解
消されているのである。
[発明の詳細な記述] 以下、この発明について、添付の図面も参考に
して、さらに詳しく説明する。
第1図は、この発明に係る鋼矢板が、連続的に
順次地中に打ちこまれて、鋼矢板の連結して並べ
られている防護棚の施設された状態の一例を示す
斜視図である。
第2図は、この発明に使用される鋼矢板の一例
を示す斜視図である。
第3図は、この発明の防食被覆鋼矢板において
鋼矢板の凹面(内面側)が被覆された状態の一例
を示す斜視図であり、第4図は、その防食被覆鋼
矢板の横断面を例示する断面図である。
第5図は、この発明の防食被覆鋼矢板において
鋼矢板の凸面(外面側)が被覆された状態の横断
面を例示する断面図である。
この発明に使用される鋼矢板は、一般に、土
木・建設用に使用されているものであつて、その
鋼矢板の本体の両側縁に沿つて小内径の溝状部を
形成するように外に向かつて曲げ込まれている継
手部を有しているものであれば、その形状、およ
びサイズがどのような鋼矢板であつてもよい。
その鋼矢板の代表的なものとしては、第2図に
示すように、大略型の横断面構造の本体を有
し、その両側の立ち上がり部(フランジと言われ
ることもある)3に小内径の溝状を形成するよう
に外に向かつて曲げ込まれている継手部4をそれ
ぞれ有している長尺の鋼板構造物である。その鋼
矢板2は、第2図に示すような鋼矢板の両側の立
ち上がり部3の継手部4で連結しながら、個々の
鋼矢板を順次地中に打ち込んで、多数の鋼矢板の
連結して並べられている防護棚1を第1図に示す
ように形成するのである。このような施工では、
海水、河川水などに打ち付けられる防護棚の片面
に防食被覆が施されていればよいのである。
なお、鋼矢板の断面形状は、必ずしも第2図の
ようである必要がなく、例えば、ほとんど直線的
なもの、Z型のもの、S型のものなどであつても
よい。
その大略型の横断面構造の本体を有している
鋼矢板は、例えば、約5〜30mmの範囲内の厚さの
鋼板で形成されており、、幅が、約200〜800mmで
あつて、両側の立ち上がり部の高さが約50〜300
mmであつて、さらに、その長さが、約2〜3mで
あるようなものであればよい。
この発明において、鋼矢板の本体の表面には、
接着剤層を介して、(架橋)プラスチツクス層が
接合されている厚い防食被覆層が形成されてお
り、例えば、第3図および第4図に示すように、
U字型の鋼矢板2の内側(凹面側)の各表面に形
成されている厚い防食被覆層は、接着温度が約50
〜250℃、好ましくは80〜200℃の範囲内の温度で
ある加熱接着性の接着剤層7と、少なくとも前記
接着剤の接着温度までは融解することがなく、ゲ
ル分率で示される架橋の程度が約20〜100%であ
る架橋プラスチツクス層6とからなる防食被覆層
5が特に好ましい。
前記の接着剤層を形成している接着剤として
は、例えば、約50〜250℃の範囲内の接着温度を
有し、(架橋)プラスチツクス層および鋼矢板の
表面に適当な接着力で加熱接着しうるものであれ
ば、どのような種類の接着剤であつてもよく、例
えば、オレフイン系(共)重合体を主成分とする
か、あるいは前記の(共)重合体と粘着付与剤と
を主成分とする加熱融着性の接着剤(ホツトメル
トタイプの接着剤など)、または加熱硬化性の接
着剤などであつて、接着後に適当な弾性または柔
軟性を保持していて余りに固くなつたりもろくな
つたりしない接着剤であり、鋼板表面に対する接
着力(180度剥離、引張り速度10mm/分、20℃)
が約2Kg/cm以上、特に4〜20Kg/cm程度である
接着剤を好適に挙げることができる。
そのような接着剤に使用されるオレフイン系
(共)重合体の例としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・低級アルキル(メタ)
アクリレート、エチレン・(メタ)アクリル酸な
ど、並びにそれらの変性ポリマー(例えば、マレ
イン化ポリエチレン、マレイン化ポリプロピレン
など)を挙げることができ、それらは単独および
二種類以上の混合物として用いてもよい。
粘着付与剤としては、公知の接着剤組成物にお
いて一般的に使用される粘着付与剤(タツキフア
イア)から任意に選択することができる。その粘
着付与剤に例としては、ロジンおよびロジン誘導
体、ピネン系樹脂、脂肪族炭化水素樹脂(C5
分、ペンテン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ンなどの単独または共重合体)、芳香族炭化水素
樹脂(C9留分、スチレン類、インデン類などの
単独または共重合体)、脂環族炭化水素樹脂、ク
ロマン樹脂、クロマン・インデン樹脂、フエノー
ル樹脂、アルキルフエノール樹脂、ナフテン系
油、改質テルペンなどを挙げることができる。
この発明において、厚い被覆層の接着剤層は、
前述の成分のほかに、例えば、タルク、炭酸カル
シウム、シリカ、アルミナ、マイカ、カーボンブ
ラツクなどの無機充填剤、または酸化防止剤、着
色剤、軟化剤などの添加剤、さらに、腐食防止剤
として、例えば、クロム酸金属塩、リン酸金属
塩、亜リン酸金属塩、ホウ酸金属塩、モリブテン
酸塩、亜硝酸金属塩などの無機系腐食防止剤、芳
香族カルボン酸の金属塩、複数のヒドロキシル基
を有する脂肪族または芳香族化合物、タンニン酸
などの有機系腐食防止剤が添加されていてももよ
い。
この発明において厚い防食被覆層の(架橋)プ
ラスチツクス層は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体などのオレフイン系重合
体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド
などの熱可塑性樹脂から成形されたフイルムまた
はシート、あるいはそれらの積層体であればよい
が、特に前記のフイルムまたはシートが、化学的
架橋剤によつて化学的に一部架橋されているか、
または、X線、γ線、電子線などの放射線によつ
て一部架橋されていて、少なくとも前述の接着剤
の接着温度まで融解することのない、耐熱性、耐
候性、機械的物性の改良された架橋プラスチツク
スシートで形成されているものが好ましい。
前記の熱可塑性樹脂は、他の重合体、公知の可
塑剤、酸化防止剤、難燃化剤、種々の着色剤、充
填剤(炭酸カルシウム、シリカ、カーボンブラツ
クなど)などが配合されていてもよい。
前記の(架橋)プラスチツクス層を形成してい
る架橋プラスチツクスシートは、その架橋の程度
が、後述のゲル分率で示して、約20〜100%、好
ましくは約30〜80%である未延伸の架橋ポリオレ
フインシートであつて、そのシートの耐熱性が、
接着剤の接着温度より約20〜200℃高い温度で示
され、また、そのシートの引張り強度が50〜300
Kg/cm2であつて、耐衝撃性が10〜150Kg・cmであ
るシートが好ましい。
この発明では、防食被覆鋼矢板の厚い防食被覆
層は、例えば、(架橋)プラスチツクスシートを
連続して供給しながらそのシート上に接着剤組成
物をTダイからシート状に押し出してラミネート
することによつて、接着剤層と(架橋)プラスチ
ツクス層とからなる厚い積層シートを予め形成し
ておいて、その厚い積層シートを鋼矢板の本体の
表面にその接着剤層で密着・接合して形成された
ものであればよい。また、前述の厚い積層シート
としては、(架橋)プラスチツクスシートと、シ
ート状に形成された接着剤とを、加熱して接合し
て製造されたものであつてもよい。
この発明では、防食被覆鋼矢板の厚い防食被覆
層は、全体の厚さおよび各層の厚さが、特に限定
されるものではないが、(架橋)プラスチツクス
層の厚さが、約0.4〜2.5mm程度であつて、接着剤
層の厚さが、約0.1〜2.5mmであり、(架橋)プラ
スチツクス層と接着剤層との厚さの比が、1:2
〜100:1であることが好ましく、さらに、被覆
層全体の厚さが、約0.6〜4mm程度、特に0.7〜3.0
mm程度であることが好ましい。
この発明においては、例えば、前述のように、
その本体の表面の厚い防食被覆層5は、鋼矢板2
の本体の中央部の凹面から両側の継手部4の中間
部まで被覆されているが、その鋼矢板2の継手部
4の外表面において、前記厚い防食被覆層5の端
縁(鋼矢板の継手部上で長手方向に沿つている端
縁)と、前記の防食被覆層5の端縁の外側の鋼矢
板2の表面とで形成されている段差部に、適当な
シーリング材が、前記防食被覆層5外側の鋼矢板
2の表面と、防食被覆層5の端縁とに、帯状に密
着されていて、防食被覆層5に接続しているシー
リング層8が形成されているのである。
この発明においては、前述のようにシーリング
層が鋼矢板の継手部上に施されているが、さらに
その他の防食被覆層の端縁部にも、例えば、第3
図に示すように、鋼矢板2の長手方向の防食被覆
層の端縁部にも、シーリング層8′が形成されて
いてもよい。
さらに、この発明においては、前述の第3およ
び第4図に示されているような防食被覆層を有す
る鋼矢板のほかに、第5図に示すように、鋼矢板
2′の凸面に厚い防食被覆層5′が施されている場
合の、防食被覆層5′の端縁に、シーリング材に
よる帯状のシーリング層8″が形成されているも
のも、実施態様として範囲に含まれる。
前記のシーリング材としては、一般に不定形の
シーリング材といわれるものであつて、例えば、
シリコーン系(一成分または二成分形)、変性シ
リコーン系(一成分または二成分形)、ポリサル
フアイド系(一成分または二成分形)、ポリウレ
タン系(一成分または二成分形)、水性アクリル
系、ブチル系、スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ム系などの弾性形シーリング材、あるいは、ガラ
スパテ、油性コーキング材、アスフアルト系など
の非弾性シーリング材などを挙げることができ、
特に、JIS−A−5758の規格に挙げられている建
築用のシーリング材が、この発明に好適である。
この発明の防食被覆鋼矢板を製造するには、ま
ず、鋼矢板の本体の表面に厚い防食被覆層を形成
するのであるが、その方法としては、例えば、最
初に、鋼矢板を約60〜250℃程度、さらに、80〜
200℃の範囲内の温度であつて、その鋼矢板に被
覆しようとする厚い積層シートの接着剤層の接着
温度付近までまたはそれ以上に予め加熱してお
き、 前述の厚い積層シートを、その接着剤層と鋼矢
板の表面と対面させた状態に、供給・配置し、 その厚い積層シートを、加熱された鋼矢板の表
面に沿つて、外部からの押圧力によつて押えつけ
るか、および/または、厚い積層シートに外部か
ら熱を加えると共に外部からの押圧力によつて押
えつけるかして、 その厚い積層シートを鋼矢板の本体の表面に密
着させ、接合させることによつて、 鋼矢板の本体の表面に厚い防食被覆層を被覆す
る方法を挙げることができる。
なお、前述の被覆法に使用する鋼矢板は、その
表面が予めなんらかの処理がなされていて、腐食
に対して抵抗する性能の改善されているものであ
つてもよい。また、鋼矢板は、前述の方法に使用
するに先立つて、シヨツトブラスト、サンドブラ
スト、酸洗いなどで、その表面のミルスケール、
赤錆、汚れなどを除去されているものであると、
厚い積層シートが鋼矢板へ接合する力が増すので
好ましい。また、厚い積層シートを被覆するに先
立つて、鋼矢板の表面にクロム酸処理、リン酸処
理、および/またはエポキシ樹脂プライマー塗布
などを行なえば、密着性は更に良好になる。
前述の被覆法において、加熱された鋼矢板の上
に厚い積層シートが配置された後に、その厚い積
層シートを、鋼矢板の表面に沿つて、外部から押
圧力によつて押えつけるには、例えば、適当な耐
熱性の押えつけ装置(例えば、金属ロールまたは
弾性ゴムロール付きの押えつけ装置、押えつけ用
コテ、押えつけ用シートなど)によつて順次押え
つけたり、あるいは、鋼矢板の片面形状に合わせ
た金型によつて押圧することによる方法を挙げる
ことができる。
前述の被覆法において、厚い積層シートが、例
えば、未架橋プラスチツクス層と接着材層とで形
成されているものであつてもよいが、その被覆は
かなり困難である。
なお、前述の被覆法において、必ずしも前述の
厚い積層シートを使用する必要はなく、例えば、
鋼矢板の本体の表面に最初に適当な接着材層を塗
布または接合しておき、その上にさらに厚い(架
橋)プラスチツクスシートを重ね合わせて熱的に
接合する二段階の方法で行なうこともできる。
前述の被覆法によつて、鋼矢板の本体の表面に
厚い積層シートを密着し、熱的に接合して得られ
た厚い防食被覆層で被覆された鋼矢板は、その鋼
矢板の本体の片側(凹面または凸面)のほぼ全体
に被覆され形成されている防食被覆層の全端縁に
沿つて、適当なシーリング材、特に非定形のシー
リング材を、常温または加熱下に、スプレーガン
またはコーキングガンとヘラなどで塗布または押
し付け、密着させて、第3図に示すように、その
鋼矢板の防食被覆層の端縁に続いた鋼矢板の表面
に、約5〜50mm程度の幅で帯状にシーリング層を
形成することによつて、この発明の防食被覆鋼矢
板を製造するのである。前記のシーリング層は、
防食被覆層の端縁では防食被覆層と同程度の厚さ
であつて、その端縁部から離れるに従つてしだい
に薄くなつていて、できれば、そのシーリング層
の先端部で0.2mm程度またはそれ以下になつてい
ることが好ましい。
なお、前記のシーリング層の形成において、必
要であれば、鋼矢板のシーリング材を施す部分、
すなわち、防食被覆層の端縁部とその端縁部の外
側に続く鋼矢板の表面とに、適当な接着性、また
は粘着性を有するゴム系のプライマーを塗布して
おいてもよい。
この発明の防食被覆鋼矢板は、第3図に示すよ
うに、土木・建設用の鋼矢板2の本体の内面に、
加熱接着性の接着剤層7を介して、(架橋)プラ
スチツクスシート(層)6が接合されて、厚い防
食被覆層5が形成されており、さらにその鋼矢板
2の防食被覆層5の端縁には続いてシーリング材
が密着されていて、帯状のシーリング層8,8′
が形成されているので、極めて優れた耐久性およ
び防食性を有している。
すなわち、この発明の防食被覆鋼矢板は、その
厚い被覆層の最外層の(架橋)プラスチツクス層
が耐熱性、耐衝撃性、または自然環境に対する耐
候性、耐久性を有していて、優れた保護被覆を極
めて長期間維持することができるのであり、ま
た、鋼矢板が地中に打ち込まれる時に地中の石、
砂利、砂礫などに強く接触する場合の衝撃、ある
いは、河川水または海水、さらに漂流物によつて
打ちつけられたりする衝撃および浸食力に対して
充分に抵抗することができるのであり、さらに前
記(架橋)プラスチツクス層と鋼矢板との間に存
在する接着剤層が、鋼矢板の表面に密着していて
その保護をしており、鋼矢板の表面を水、空気、
大陽光に直接接触させたり、曝させたりしないの
で、長期間(例えば、約20年以上、特に約30年以
上)にわたつて、高い水準の防食性能を示すので
ある。
さらに、この発明の防食被覆鋼矢板は、鋼矢板
の厚い防食被覆層の端縁に沿つてシーリング層が
設けられているので、防食被覆層の接着剤層が直
接に外界に露出されることがなく、その為に、前
述のような接着剤層への液体の浸入、接着剤の劣
化など問題点が生ずることがほとんどなくなり、
防食被覆層の端縁部において鋼矢板から防食被覆
層が剥がれることがなく、鋼矢板の長期間の防食
性を維持することができるのである。
以下、実施例および比較例を示す。
なお、前記のゲル分率とは、試料(架橋プラス
チツクス)をキシレン中にいれて、約10時間、還
流して溶解し、キシレン中に溶解しなかつた試料
の重量(A)を、使用した全試料の重量(B)で割つて得
た値を100倍した値である。
ゲル分率(%)=(A/B)×100 実施例 1 クロメート塗料とエポキシプライマーとで下地
処理のなされている鋼矢板(新日本製鐵株式会社
製、FSP−)を、約180℃に予熱して、その鋼
矢板の凹面及びその鋼矢板の継手部の中間部に低
密度架橋ポリエチレン(密度;0.918、架橋度を
示すゲル分率;50%)と変性ポリエチレン製接着
剤とからなる厚さ約2mmの積層シートを、この鋼
矢板の加熱下に、接合して、第3図に示すような
防食被覆層を形成した。
そして、その鋼矢板の防食被覆層の端縁の全周
に、コーキングガンに詰められたポリサルフアイ
ド系シーリング材(コニシ(株)製;ボンドシール
#10)を押し出して、されにヘラでその形を整え
て、幅が20mmであり、厚さが防食被覆層の端縁部
で20mmであつて、シーリング層の先端部で0.2mm
である大略三角形の横断面を有する帯状のシーリ
ング層を形成して、防食被覆鋼矢板を製造した。
そのようにして製造された防食被覆鋼矢板は、
60℃で、5重量%の食塩水に浸漬して、鋼矢板表
面(特に防食被覆層の端縁部の鋼矢板の接合面)
に錆が発生するまでの時間を測定する耐塩水耐久
試験の結果、約6ヵ月間に錆の発生が全くなく、
さらにそのような試験後に防食被覆層のピール強
度を測定した結果、前記の食塩水の浸漬前のピー
ル強度が約20.0Kg/cmであつたのに対して、16.0
Kg/cmであつた。
比較例 1 シーリング材を使用してシーリング層を形成す
ることを一切行なわなかつた他は、実施例1と同
様にして防食被覆鋼矢板を製造した。
その防食被覆鋼矢板について、実施例1と同じ
耐塩水耐久試験を行なつた結果、約6ヵ月経過後
に鋼矢板の表面に錆の発生がなかつたが、その試
験の前(浸漬前)の防食被覆層のピール強度が約
20.0Kg/cmであつたのに対して、その試験後の防
食被覆層のピール強度が、8.0Kg/cmに低下して
おり、防食被覆層の接着剤層が劣化していること
が明らかであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る鋼矢板が、連続的に
順次地中に打ちこまれて、鋼矢板の連結して並べ
られている防護棚の施設された状態の一例を示す
斜視図である。第2図は、この発明に使用される
鋼矢板の一例を示す斜視図である。第3図は、こ
の発明の防食被覆鋼矢板においての鋼矢板の凹面
(内面側)が被覆された状態の一例を示す斜視図
であり、第4図は、その防食被覆鋼矢板の横断面
図を例示する断面図である。第5図は、この発明
の防食被覆鋼矢板において鋼矢板の凸面(外面
側)が被覆された状態の横断面を例示する断面図
である。 1:防護棚、2:鋼矢板、3:立ち上がり部、
4:継手部、5:厚い防食被覆層、6:(架橋)
プラスチツクス層、7:接着剤層、8,8′:シ
ーリング層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 接着剤層とプラスチツク層とからなる厚い防
    食被覆層が、少なくとも片面に接着剤層を介して
    付設されてなる防食被覆鋼矢板において、シーリ
    ング材が、上記鋼矢板の防食被覆層の端縁に沿つ
    た防食被覆層の外側の鋼矢板表面と、その防食被
    覆層の端縁の双方に帯状に密着されて防食被覆層
    に接続したシーリング層を形成していることを特
    徴とするシーリング層付き防食被覆鋼矢板。
JP8882984A 1984-05-01 1984-05-01 シ−リング層付き防食被覆鋼矢板 Granted JPS60233232A (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4101356A (en) * 1976-11-05 1978-07-18 Progress Processing Limited Metal coating process
JPS5664036A (en) * 1979-10-26 1981-06-01 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd Anti-corrosive steel pipe pile
JPS5917093A (ja) * 1982-07-19 1984-01-28 新日本製鐵株式会社 被覆鋼管製品

Patent Citations (3)

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