JPH0239262B2 - - Google Patents

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JPH0239262B2
JPH0239262B2 JP59123670A JP12367084A JPH0239262B2 JP H0239262 B2 JPH0239262 B2 JP H0239262B2 JP 59123670 A JP59123670 A JP 59123670A JP 12367084 A JP12367084 A JP 12367084A JP H0239262 B2 JPH0239262 B2 JP H0239262B2
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JP
Japan
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medical device
weight
acid dialkyl
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dialkyl ester
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JP59123670A
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Yoshinori Oohachi
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Terumo Corp
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Priority to DE8585107455T priority patent/DE3579373D1/de
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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、医療用具に関するものである。詳し
く述べると、安全性が高くかつ熱、光および放射
線に対する安定性の高い、放射線滅菌が可能な医
療用具に関するものである。 先行技術 塩化ビニル樹脂は、その優れた加工性,生理的
安全性,透明性,低価格等の点から、例えば血液
バツグ,輸液セツト,血液回路等の医療用具用樹
脂として汎用されている。 しかしながら、塩化ビニル樹脂は、熱,光およ
び放射線劣化という重大な欠点を有する。すなわ
ち塩化ビニル樹脂は熱または3000Å以下の波長お
よび放射線の作用で、その反応機構の詳細は明ら
かではないが脱塩酸による分解反応を起こす。該
分解反応が開始すると連鎖的に脱塩酸を促進して
つぎつぎに共役二重結合のいわゆるポリエン構造
を生じる(ジツパー反応)。この共役ポリエン中
の二重結合が8個以上つながると可視領域で発色
団となるといわれており[平山:日化,75,27,
667(1954)]、樹脂の着色を起こすことになる。ま
たさらにこの反応が進行すると樹脂は黒色となり
分子切断や架橋結合が起り、もはや通常の使用に
堪えなくなつてしまう。 このような塩化ビニル樹脂のもつ熱,光および
放射線に対する劣化性は、当然に医療用具用樹脂
としても種々の問題を生じるものであつた。 例えば、従来、一般に医療軟質塩化ビニル樹脂
組成物としては、ポリ塩化ビニル100重量部に、
ジ―2―エチルヘキシルフタレート30〜80重量
部、カルシウム―亜鉛系安定剤0.01〜5重量部、
安定助剤としてのエポキシ化大豆油約0〜10重量
部およびその他必要に応じ、滑剤等を約0〜5重
量部程度配合した塩化ビニル樹脂製医療用具が提
供されている。 この、医療用具は滅菌に際して、放射線滅菌法
を用いると、放射線(γ線)照射により塩化ビニ
ル樹脂が劣化し、経時的に着色が激しく医療用具
として不適なものとなる。 放射線滅菌法は、加熱滅菌法のごとく樹脂に高
い耐熱性や熱変形の小さいことを要求することも
なく、エチレンオキサイドガス等の滅菌剤による
滅菌法のごとく滅菌後の取扱いに長時間を要する
ことなく、低温で簡単に滅菌が行なえる優れた滅
菌法であるにもかかわらず、塩化ビニル樹脂につ
いては使用不可能であつた。 このような塩化ビニル樹脂の熱,光および放射
線に対する不安定性を改善するために従来から多
くの研究がなされており中でも、鉛,カドミウム
等の重金属の有機化合物が大きな安定効果を与え
るものとして知られている。しかしながら、これ
らの重金属の有機化合物は毒性が強く人間に有害
であるため医療用具中には配合することができ
ず、現在、一般的に医用塩化ビニル樹脂組成物と
しては、無毒性とされるカルシウム,亜鉛等の金
属セツケン系安定剤が配合されたものが使用され
ているが、熱,光および放射線に対する安定性が
充分ではない。 有機系の安定剤としては、放射線に対し、例え
ばβ―アミノクロトン酸エステルが効果的であ
り、脱塩酸量を少量におさえる報告(W.
Szyman′s Ki、G.S′mietan′ska、Journal of
Applied Polymer Science,19,1955(1975))がある
が、β―アミノクロトン酸エステルを安定剤とし
て配合した塩化ビニル樹脂製医療用具は、放射線
滅菌されることによつて、該安定剤の無配合のも
のよりも、その着色は強くなるとともに必要な安
定性基準を満足しなくなり、医療用具としては不
適である。また、着色防止に対して、大きな効果
をもつといわれている安定剤β―ジケトン(カレ
ンズDK―1、ローヌプーラン社(仏)製)を配
合した塩化ビニル樹脂製医療用具において放射線
滅菌した場合の着色状態は、該安定剤を配合しな
い塩化ビニル樹脂製の医療用具と同じかあるいは
むしろ着色が強くなる傾向にあり、放射線滅菌さ
れる医療用具としては不適である。 発明の目的 したがつて、本発明の目的は、改良された医療
用具を提供することにある。本発明の他の目的
は、安全性が高くかつ熱,光および放射線に対す
る安全性の高い、医療用具を提供することにあ
る。また、本発明は、放射線滅菌が可能な医療用
具を提供することを目的とする。 これらの諸目的は、塩化ビニル樹脂100重量部
に対し、一般式 R1OCOCR3=CR4COOR2 () [ただし、式中R1およびR2は炭素数1〜15のア
ルキル基であり、R3およびR4は一般式、 ―CnH2o+1 () (ただしnは0〜6である。)で表わされるもの
である。]で表わされる不飽和脂肪族ジカルボン
酸ジアルキルエステルを0.1〜50重量部および他
の可塑剤を0〜200重量部配合された塩化ビニル
樹脂製のγ線滅菌可能な医療用具により達成され
る。 本発明は一般式のnが1または0である医療
用具である。本発明はまた、一般式のR3およ
びR4が水素原子である医療用具である。さらに
本発明は、一般式のR3およびR4のいずれか一
方がメチル基であり他の一方が水素原子である医
療用具である。また本発明は一般式のR1およ
びR2のアルキル基の炭素原子数が3〜15である
医療用具である。本発明はさらに、不飽和ジカル
ボン酸ジアルキルエステルがマレイン酸ジアルキ
ルエステルまたはフマル酸ジアルキルエステルで
ある医療用具である。本発明はまた、マレイン酸
ジアルキルエステルまたはフマル酸ジアルキルエ
ステルが0.5〜40重量部配合されるものである医
療用具である。さらにまた本発明は不飽和脂肪族
ジカルボン酸ジアルキルエステルがジオクチルマ
レートまたはジブチルマレートあるいはジオクチ
ルフマレートまたはジブチルフマレートである医
療用具である。 本発明は、ジオクチルマレエートまたはジオク
チルフマレートが2〜40重量部配合される医療用
具である。また本発明は、ジブチルマレエートま
たはジブチルフマレートが0.5〜20重量部配合さ
れる医療用具である。本発明は前記他の可塑剤が
5〜150重量部配合されている医療用具である。
本発明は、可塑剤がフタル酸ジアルキルエステル
(各アルキル基の炭素原子数は6〜13である。)で
ある医療用具である。さらに、本発明は、可塑剤
がエポキシヘキサヒドロフタル酸ジアルキルエス
テルである医療用具である。 発明の具体的説明 本発明による医療用具としては、血液バツグ等
の体液保存容器,カテーテル,輸血セツト,輸液
セツト,血液回路等の医療器具および該医療器具
用包装容器,錠剤等の薬剤包装容器等が考えられ
る。 本発明による医療用具の製造に使用される樹脂
組成物中の塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニル
の単独重合体の他にポリ塩化ビニリデン,塩化ビ
ニルを40重量%以上好ましくは65重量%以上、最
も好ましくは75重量%以上含有する他の共重合し
得る単量体との共重合体等があり、その平均重合
度は400〜3000、好ましくは600〜2700、最も好ま
しくは800〜1700である。塩化ビニルに対する共
単量体としては、塩化ビニリデン,エチレン,プ
ロピレン,酢酸ビニル,臭化ビニル,弗化ビニ
ル,スチレン,ビニルトルエン,ビニルピリジ
ン,アクリル酸,アルキルアクリレート(例えば
メチルアクリレート,エチルアクリレート,イソ
プロピルアクリレート,n―ブチルアクリレー
ト,2―エチルヘキシルアクリレート等)、メタ
クリル酸,アルキルメタクリレート(例えば、メ
チルメタクリレート,エチルメタクリレート,2
―エチルヘキシルメタクリレート等)、アクリロ
ニトリル,メタクリロニトリル等がある。また、
塩化ビニル樹脂には、スチレン―アクリロニトリ
ル共重合体,スチレン―メタクリロニトリル共重
合体を配合することができる。 しかして本発明の最大の特徴は塩化ビニル樹脂
に、一般式 R1OCOCR3=CR4COOR2 () で表わされる不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキ
ルエステルを配合することである。 驚くべきことに、該不飽和ジカルボン酸ジアル
キルエステルを塩化ビニル樹脂に配合すると、塩
化ビニル樹脂の熱,光および放射線による劣化性
が著しく改善され、放射線照射に対する安定性が
特に優れたものとなる。その安定化機構は明らか
ではないが、次のような反応が起こつていると思
われる。すでに述べたように塩化ビニル樹脂は
熱,光または放射線の作用により劣化して(1)共役
ポリエン構造を生ずる。この分解反応は連鎖的で
あり脱塩酸が進行し共役ポリエン構造をもつ二重
結合が増えると樹脂が着色し、さらに反応が進行
すると、樹脂が褐色になりつにいは黒色に着色す
る。この際に、一般式の不飽和脂肪族ジカルボ
ン酸ジアルキルエステルが存在すると(2)共役ポリ
エン中のn、n+3位の炭素原子に、不飽和脂肪
族ジカルボン酸ジアルキルエステルが分子反応を
起こし、(3)n,n+3位に不飽和脂肪族ジカルボ
ン酸ジアルキルエステルが付加し、六員環を生じ
る。 A,A′は―R3および―COOR1を、またB,
B′は―R4および―COOR2をそれぞれ示す。 このように塩化ビニル樹脂中の共役ポリエンと
不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと
の間に一種のデイールスーアルダー反応が起こ
り、共役ポリエン構造が切断され劣化が停止する
ものと思われる。 一般式で表わされる不飽和脂肪族ジカルボン
酸ジアルキルエステルとしては、例えばマレイン
酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエス
テル,シトラコン酸ジアルキルエステル,メサコ
ン酸ジアルキルエステル,ジメチルマレイン酸ジ
アルキルエステル,ジメチルフマル酸ジアルキル
エステル等が含まれる。該不飽和脂肪族ジカルボ
ン酸ジアルキルエステルのアルキル基は、炭素数
1〜15アルキルであることが望まれる。すなわ
ち、該不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエス
テルの一方または両方が酸である場合には、毒性
の心配があり、また15以上になると安定化効果が
悪くなるとともに混和性も悪くなるためである。
なお一般式に表わされるR1およびR2のアルキ
ル基は、同一である必要はなく、それぞれ鎖長の
異なるアルコール混合物エステルであることはい
つこうに差つかえない。 また、一般式()で表わされる不飽和脂肪族
ジカルボン酸ジアルキルエステル中、R3および
R4は一般式、 ―CnH2o+1 () で表わされるアルキル基あるいは水素原子で、ア
ルキル基の長さは炭素数6以下(n≦6)であ
る。すなわち7以上では塩化ビニル樹脂に対する
相溶性が悪くなるためである。なおR3およびR4
は同一である必要はない。 これらの不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキル
エステルにおいて、一般式()のR1およびR2
のアルキル基の炭素数は1〜15であるが、好まし
くは3〜13、より好ましくは4〜10である。また
これらのアルキル基は、分枝をもつていても直鎖
状であつてもかまわないが、好ましくは直鎖状で
ある。 さらに、これらの不飽和脂肪族ジカルボン酸ジ
アルキルエステルのうちマレイン酸ジアルキルエ
ステルおよびフマル酸ジアルキルエステルが経済
的な面も含め最も効果的であり、特にマレイン酸
ジブチル,フマル酸ジブチル,マレイン酸ジオク
チルおよびフマル酸ジオクチルが最も優れたもの
である。 一般式()と類似の構造をもち、本発明と同
様の効果をもつと予想される一般式() R5COOC(=CH2)CH2COOR6 () (式中、水素原子はアルキル基に置換されてもよ
い。)で示される、不飽和脂肪族ジカルボン酸ジ
アルキルエステルあるいは、一般式() CH2=CHCOOR7 () (式中、水素原子はアルキル基に置換されていて
もよい。)で示される、不飽和脂肪族モノカルボ
ン酸アルキルエステルを配合した塩化ビニル樹脂
製の医療用具では、放射線を照射した後の着色状
態は、これらの不飽和脂肪族カルボン酸エステル
類を配合していない塩化ビニル樹脂製医療用具と
同じく激しく着色したことから、本発明を構成す
る不飽和脂肪族カルボン酸エステルとしては、一
般式()で表わされる構造を有していなければ
ならないことが明らかである。 これらの不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキル
エステルは、塩化ビニル樹脂100重量部に対して
0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜40重量部配合さ
れる。特にジオクチルマレエートまたはジオクチ
ルフマレートの場合は2〜40重量部、ジブチルマ
レエートまたはジブチルフマレートの場合は0.5
〜20重量部配合された場合、優れた効果を生じ
る。これらの不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキ
ルエステルは、塩化ビニル樹脂に対して熱,光お
よび放射線に対する安定性を与えると同時に、そ
の配合量に応じて可塑性を与えるものである。 さらに、可塑化効果を高めるために他の可塑剤
を添加することが好ましい。用いられる他の可塑
剤としては、ジブチルフタレート(DBP)、ジヘ
キシルフタレート(DHP)、ジ―2―エチルヘキ
シルフタレート(DOP),シ―n―オクチルフタ
レート(DnOP),ジイソオクチルフタレート
(DIOP),ジヘプチルフタレート,ジデシルフタ
レート(DDP),ジイソデシルフタレート
(DIDP),オクチルデシルフタレート,ブチルベ
ンジルフタレート(BBP)等のフタル酸エステ
ル類、トリブチルトリメリテート,トリオクチル
トリメリテート等のトリメリツト酸エステル類、
ジオクチルアジペート(DOA),ジオクチルアゼ
レート(DOZ),ジオクチルセバケート(DOS)
等の脂肪族多塩基酸エステル類、トリクレジルホ
スフエート(TCP),トリキシレニルホスフエー
ト(TXP),モノオクチルジフエニルホスフエー
ト(Santicizer141),モノブチルジキシレニルホ
スフエート(B―2―X),トリオクチルホスフ
エート(TOF)類のリン酸エステル類、トリブ
チルアセチルシトレート,トリオクチルアセチル
シトレート,トリブチルシトレート等のクエン酸
エステル類、ブチルフタリルブチルグリコレート
(BPBG)等一般に塩化ビニル樹脂用として使用
できるものであればいずれも使用できるが、好ま
しくはフタル酸ジアルキルエステル(各アルキル
基の炭素数は6〜13である。)である。これらの
化合物のアルキル基の炭素数が6以下であると毒
性の心配があり、また13以上になると塩化ビニル
樹脂への混練性が悪くなるためである。また該ア
ルキル基は直鎖状のものであることが安全性の面
から好ましい。なお、それぞれのアルキル基は同
一である必要はなくそれぞれ鎖長の異なるアルコ
ール混合物のエステルであることはいつこうに差
つかえない。 さらに同様のアルキル基をもつエポキシヘキサ
イドフタル酸ジアルキルエステルも可塑剤として
好ましく使用される。 これらの可塑剤は塩化ビニル樹脂100重量部に
対して0〜200重量部、好ましくは5〜150重量
部、最も好ましくは10〜80重量部配合される。 前記塩化ビニル樹脂組成物には、必要によりカ
ルシウム,亜鉛等とステアリン酸,ラウリン酸,
リシノール酸,ナフテン酸等との金属せつけん類
や、エポキシ化大豆油,エポキシ化アマニ油等の
エポキシ化動植物油,滑剤,その他の酸化防止剤
が配合される。前記可塑剤としては従来知られて
いる光分子重合体による可塑剤、例えばポリクロ
ロプレン樹脂,熱可塑剤ポリウレタン樹脂等をポ
リマーブレンドの手法で使用することも可能であ
る。 なお、本発明による医療用具に使用される放射
線としてはガンマ線,電子線等の電磁放射線があ
り、好ましくはガンマ線であり、その照射強度は
1〜5Mrad、好ましくは1.5〜3Mradである。 つぎに、図面を参照しながら、血液バツグを例
にとり、本発明による医療用具の一実施態様を説
明する。すなわち、図面は血液バツグを示すもの
で、複数個のビールタブ付き排出口1および排出
口2を備えた塩化ビニル樹脂組成物製の血液バツ
グ3は、その周縁部を高周波加熱あるいはその他
の加熱手段によりヒートシールされており、該血
液バツグの内部空間5に連通する塩化ビニル樹脂
組成物性のチユーブ6が連結されている。また、
前記チユーブ6の先端には、針基23が取付けら
れており、針基23には穿刺針7が取付けられて
いる。この穿刺針7にはキヤツプ8が取付けられ
ている。 以上は、血液バツグを例にとつて説明したが、
その他の血液保存容器,血液システム,輸血シス
テム,カテーテル,血液回路,透析用チユーブ等
についても同様に使用できる。 つぎに実施例を上げて本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1〜2および比較例1 平均重合度1050のポリ塩化ビニル100重量部に
対し、ジ―2―エチルヘキシルフタレート
(DOP),ジオクチルマレート(DOM)およびジ
ブチルマレート(DBM)をそれぞれ第2表に示
す重量部、およびその他に通常医療用具に用いら
れる安定剤および滑剤を適量添加し、ロールで混
練し、その後約2mm厚のプレスシートを成形し
た。 これらのシートに3Mradのガンマ線を照射し
たシートについて着色状態の経時的変化を調べ
た。結果を第1表に示す。 さらにこれのシートについて昭和40年厚生省告
示第448号,塩化ビニル樹脂製血液セツト基準
(厚生省基準)により試験を行なつたところ第1
表に示す結果が得られた。ただし、溶血毒性,細
胞毒性は社内基準によつた。
【表】
【表】 実施例3および比較例2〜3 実施例1と同様にして、フマル酸ジブチル(実
施例3)、イタコン酸ジブチル(比較例2)、アク
リル酸オクチル(比較例3)を5重量部配合し
て、プレスシートを成形し、3Mradのガンマ線
を照射したシートについて着色状態を調べた。結
果を第2表に示す。
【表】 発明の具体的効果 以上述べたように、本発明による医療用具は、
塩化ビニル樹脂100重量部に対して、一般式で
表わされる不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキル
エステルを0.1〜50重量部および他の可塑剤を0
〜200重量部配合された塩化ビニル樹脂製のもの
であるから、該組成物は、安全性が高くかつ熱,
光および放射線に対する安定性に優れたものであ
り、放射線照射による滅菌処理を行なつても経時
時に着色したりせずかつ厚生省の医療用具基準を
満たすものである。 これらの効果は、一般式のR3およびR4がそ
れぞれ、水素原子またはメチル基である場合、さ
らにR1およびR2のアルキル基の炭素原子数が3
〜15である場合より明らかなものとなり、特に不
飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルが、
マレイン酸ジアルキルエステルまたはフマル酸ジ
アルキルエステルである場合、さらに望ましく
は、ジオクチルマレエート,ジブチルマレエー
ト,ジオクチルフマレートまたはジブチルフマレ
ートである場合には、最も優れた医療用具が得ら
れる。 さらに、本発明による医療用具は、安定剤とし
て鉛,カドミウム等の重金属を用いるものではな
いので人体に対する安全性も高く、かつ従来品と
同等以上の性能を示すものである。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明による医療器具の一例を示す正
面図である。 3…血液バツグ、6,16,21…チユーブ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニル樹脂100重量部に対し、一般式 R1OCOCR3=CR4COOR2 () [ただし、R1およびR2は炭素数1〜15のアルキ
    ル基であり、R3およびR4は一般式、 ―CnH2o+1 () (ただしnは0〜6である。)表わされるもので
    ある。]で表わされる不飽和脂肪族ジカルボン酸
    ジアルキルエステルを0.1〜50重量部および他の
    可塑剤を0〜200重量部配合された塩化ビニル樹
    脂製のγ線滅菌可能な医療用具。 2 一般式のnが1または0である特許請求の
    範囲第1項に記載の医療用具。 3 一般式のR3およびR4が水素原子である特
    許請求の範囲第1項または第2項に記載の医療用
    具。 4 一般式のR3およびR4のいずれか一方がメ
    チル基であり他の一方が水素原子である特許請求
    の範囲第1項または第2項に記載の医療用具。 5 一般式のR1およびR2のアルキル基の炭素
    数が3〜15である特許請求の範囲第1項に記載の
    医療用具。 6 不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステ
    ルが、マレイン酸ジアルキルエステルまたはフマ
    ル酸ジアルキルエステルである特許請求の範囲第
    1項または第5項に記載の医療用具。 7 マレイン酸ジアルキルエステルまたはフマル
    酸ジアルキルエステルが0.5〜40重量部配合され
    るものである特許請求の範囲第6項に記載の医療
    用具。 8 不飽和脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステ
    ルが、ジオクチルマレエートまたはジブチルマレ
    エートあるいはジオクチルフマレートまたはジブ
    チルフマレートである特許請求の範囲第6項また
    は第7項に記載の医療用具。 9 ジオクチルマレエートまたはジオクチルフマ
    レートが2〜40重量部配合されるものである特許
    請求の範囲第8項に記載の医療用具。 10 ジブチルマレエートまたはジブチルフマレ
    ートが0.5〜20重量部配合されるものである特許
    請求の範囲第8項に記載の医療用具。 11 前記他の可塑剤が5〜150重量部配合され
    ている特許請求の範囲第1項に記載の医療用具。 12 可塑剤がフタル酸ジアルキルエステル(各
    アルキル基の炭素原子数は6〜13である。)であ
    る特許請求の範囲第11項に記載の医療用具。 13 可塑剤がエポキシヘキサヒドロフタル酸ジ
    アルキルエステルである特許請求の範囲第11項
    に記載の医療用具。
JP59123670A 1984-06-18 1984-06-18 医療用具 Granted JPS612864A (ja)

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US06/743,510 US4664115A (en) 1984-06-18 1985-06-11 Polyvinyl chloride resin medical instrument and method of making
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EP85107455A EP0165579B1 (en) 1984-06-18 1985-06-14 Vinyl chloride resin composition and medical instrument
DE8585107455T DE3579373D1 (de) 1984-06-18 1985-06-14 Vinylchloridharzzusammensetzung und medizinisches instrument.
BE0/215197A BE902669A (fr) 1984-06-18 1985-06-17 Composition de resine de chlorure de vinyle et instrument medical.
US06/930,276 US4740545A (en) 1984-06-18 1986-11-12 Polyvinyl chloride resin composition for medical instruments

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