JPH0237929Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は方立本体に装飾体を取付けたカーテ
ンウオールに関するものである。

この考案が解決すべき問題点 従来カーテンウオールの方立としては、断面略
方形状の単純な形状のものが一般的に使用されて
いる。従つて優れた意匠に富むカーテンウオール
が得がたかつた。

このために好みの意匠を施した装飾方立を装飾
体として取付ける構成が考えられるが、中空部を
有する装飾方立の場合、雨水が中空部内に浸入し
て装飾方立を錆付かせることがある。

また方立の中空部内の雨水を室外側に排水する
考案が、実開昭57−155218号公報等に開示されて
いるが、雨水を室外側に排水するのではせつかく
の装飾体が汚れて、外観体裁が悪くなるという問
題がある。

考案の目的 この考案は以上のような問題点を解消するため
になされたもので、方立本体の室外側に装飾方立
を取付けたカーテンウオールにおいて、装飾方立
内に浸入した雨水の排水を装飾方立の外観を損わ
ずにうことが可能なカーテンウオールの排水装置
を提供することを目的とする。

考案の構成 この考案にかかるカーテンウオールの排水装置
は、フアスナー２によりスラブ１前端面に固定し
た方立本体３と、方立本体３の室外側の一対の取
付部６，６の室外側に固定した中空形状の装飾方
立２１とを各々縦方向に連設してなり、上下の方
立本体３，３の取付部６，６の間と上下の装飾方
立２１，２１の間にはそれぞれ間隔部ｄ，d′を形
成し、下方の一対の方立取付部６，６上端の間の
空隙をシール部材２８，２８で密封するととも
に、上下の装飾方立２１，２１間を外周形状が装
飾方立２１の平面形状と略同一であつて、上下面
に中空部２２に嵌入し、装飾方立２１が形成され
ているシールパツキン３０で塞ぐとともにシール
パツキン３０の上面の室内側一部に切欠３２を設
けて、上方装飾方立２１の中空部２２，２２から
上下の方立取付部６，６間の間隔部ｄに連なる排
水路３２′を形成してある構造で装飾方立の中空
部２２，２２に浸入した雨水を排水路３２′を通
じて前記方立本体３と前記取付部６，６及び前記
装飾方立２１で囲まれた空域に排出するようにし
て上記の目的を達成するものである。

実施例 以下、図に示す一実施例に基づき、この考案を
詳細に説明する。

図において１はスラブであり、スラブ１前端面
には断面Ｌ字形のフアスナー２が固定され、フア
スナー２に方立本体３が固定されている。

方立本体３は縦方向に沿つてパネル４の取付基
部５と、室外側へ互いに平行に離隔して突出する
一対の取付部６，６が形成されている。

取付基部５は全体で横断面略コ字形凹部を形成
する三つの取付基片７，７，７を備えている。取
付基片７，７，７の各内側面にはリツプ溝８が
各々上下方向に形成されている。取付基片７，
７，７のうち互いに相対する平行な二片７，７の
裏面側にはパネル取付部９が各々形成されてい
る。パネル取付部９は、断面略コ字状の溝形に形
成されたもので、この溝にシールリング材１０、
押縁１１を介してパネル４が取付けられている。

方立本体３はブラケツト１２によつてフアスナ
ー２に固定されている。ブラケツト１２は、板状
体の中間を全体で横断面コ字状となるよう室外側
に突出させて形成したもので、三つの取付片１
３，１３，１３を備えている。三つの取付片１
３，１３，１３が方立本体３の取付基片７，７，
７に対向してボルト１４，１４，１４によつて
各々連結されている。ブラケツト１２の両端はボ
ルト、ナツト１５，１５によつてフアスナー２に
固定されている。１７はブラケツト１２の上部に
溶接されて室内側に突出する係止ブラケツトであ
り、ボルト、ナツト１５，１５によつてフアスナ
ー２に固定する以前に、フアスナー２に上下位置
調整可能に取付けられた係止部材１８の上端に、
係止しておくものである。

方立本体３は上下方向に連設されており、上下
の方立本体３，３間には間隔部ｄが形成されてい
る。

上下の方立本体３，３の取付基片７，７間とパ
ネル取付部９，９間はコーキング材１９によつて
塞がれている。コーキング材１９は、上下の方立
本体３，３の室内側にビスによつて固定されたコ
ーキング受２０，２０によつて支持され、上下の
方立本体３，３間の間隔部ｄの室内側が埋められ
ている。

一対の取付部６，６の室外側には中空形状の装
飾方立２１が縦方向に沿つて取付けられている。
実施例では装飾方立２１は二分割され、中空部２
２を有する二つの構成体２３，２３より成つてい
る。構成体２３，２３は相互に略線対称形状を成
しており、室外側端部には相互に係止可能な係止
片２４が各々突設されており、室内側端部には脚
片２５が各々突設され、下方の各方立構成体２
３，２３の外端にはピン３３，３３が立設されて
いる。

構成体２３，２３は係止片２４，２４が互いに
係合され、各脚片２５が一対の取付部６，６それ
ぞれの相対向面の裏面側に当接されて、ボルト２
６，２６によつて固定されている。両構成体２
３，２３間にはシール材２７，２７が介在せしめ
られている。

装飾方立２１は上下方向に連設されており、上
下の装飾方立２１，２１間にはそれぞれ間隔部
d′が形成されている。

下方の方立本体３の上端における両取付部６，
６間の空隙はシール受２８とコーキング材２９よ
り成るシール部材によつて密封されている。すな
わち取付部６，６間の空隙は装飾方立２１を取付
けることによつて中空形状を成し、取付部６，６
間の空隙に合成樹脂等のキヤツプ状のシール受２
８が嵌合され、ビスによつて固定されそしてシー
ル受２８の外周にはコーキング材２９が埋込まれ
ている。尚２９ａはコーキング受用バツクアツプ
材である。

上下の装飾方立２１，２１間の間隔部d′はその
間に配されたシールパツキン３０により密封され
ている。シールパツキン３０は例えば合成樹脂製
であり、、外周形状は装飾方立２１の平面形状と
略同一であつて、上下面に中空部２２に嵌入し、
装飾方立２１内の中空部２２を塞ぐ突出部３１が
形成されている。この突出部３１，３１の室内側
と、シールパツキン３０の上面の室内側に連続す
る切欠３２が設けられている（第４図）。また、
シールパツキン３０の外端には透孔３４，３４が
穿設してある。このようなシールパツキン３０の
突出部３１を中空部２２内に嵌入し、ピン３３，
３３を透孔３４，３４に挿通して上方の装飾方立
の下部に嵌入すると、上方の装飾方立２１の中空
部２２，２２から切欠３２を通つて上下の取付部
６，６間の間隔部ｄに連通する排水路３２′が形
成される。

従つて上方の装飾方立２１の中空部２２，２２
内に浸入した雨水はこの排水路３２′を通つて取
付部６，６上端のシール受２８上に流れる。取付
部６，６上端は密封されているため、装飾方立の
中空部に浸入した雨水は、上下の取付部６，６間
の間隔部ｄの左右に流れ落ち、方立本体３と装飾
方立２１の間の隠れた部分で排水されることにな
る。

考案の効果 この考案は以上のような構成を有するため、装
飾方立の中空部内に浸入した雨水を室内側に導き
装飾方立と方立本体とこれら両者を連結する取付
部とで囲まれた目立たない処で排水することがで
きるので、装飾方立の外表面など目に付く処には
雨垢や錆による汚れが生じない。したがつて装飾
方立の外観を損なうことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる装飾方立を取付けた
カーテンウオールの一実施例の横断面図、第２図
は第１図の−線断面図、第３図は上下の装飾
方立の連結状態の分解斜視図、第４図はシールパ
ツキンを室内側上方から見た一部斜視図、第５図
は下方の方立本体及び装飾方立の斜視図てある。 １……スラブ、２……フアスナー、３……方立
本体、４……パネル、５……取付基部、６……取
付部、７……取付基片、９……パネル取付部、１
２……ブラケツト、１７……係止ブラケツト、１
９……コーキング材、２０………コーキング受、
２１……装飾方立、２２……中空部、２３……構
成体、２４……係止片、２５……脚片、２７……
シール材、２８……シール受、２９……コーキン
グ材、３０……シールパツキン、３１……突出
部、３２……切欠、３２′……排水路、３３……
ピン、３４……透孔、ｄ，d′……間隔部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フアスナー２によりスラブ１前端面に固定した
   方立本体３と、該方立本体３の室外側の一対の取
   付部６，６の室外側に固定した中空形状の装飾方
   立２１とを各々縦方向に連設してなり、上下の方
   立本体３，３の取付部６，６の間と上下の装飾方
   立２１，２１の間にはそれぞれ間隔部ｄ，d′を形
   成し、下方の一対の方立取付部６，６上端の間の
   空隙をシール部材２８，２９で密封するととも
   に、上下の装飾方立２１，２１間を外周形状が装
   飾方立２１の平面形状と略同一であつて、上下面
   に中空部２２に嵌入し、装飾方立２１内の中空部
   ２２を基ぐ突出部３１が形成されているシールパ
   ツキン３０で塞ぐとともに、シールパツキン３０
   の上面の室内側一部に切欠３２を設けて、上方装
   飾方立２１の中空部２２，２２から上下の方立取
   付部６，６間の間隔部ｄに連なる排水路３２′を
   形成してあることを特徴とするカーテンウオール
   の排水装置。