JPH0237582Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、小管と該小管内に遊挿され、自身の
弾力性によつて摺動できるようなされた杆体とを
ペン先とする小管式筆記具に係わる。

（従来の技術とその問題点） 出願人は先に、第３図に示す如く、樹脂製のチ
ツプホルダー３に突出支持された金属またはセラ
ミツクなどよりなる小管１と、該小管１内にその
先端を僅か突出して遊挿された弾力性を有する樹
脂製の杆体２とでペン先を構成し、前記杆体２の
後方に屈曲部２ａ，２ａを形成して、その後端を
中継芯嵌入孔３ａに配置されたインキ中継芯４の
先端に載置したタイプの小管式筆記具を提案して
いる。

このものは、それ以前に提案がなされているウ
レタン等の弾性体を使用することにより、杆体に
摺動力を付与せしめたタイプのものに比べ、生産
技術的な面で優れた長所を有しているが、落下等
の衝撃によつて第４図に示す様に杆体２の後端に
位置ずれを生じる可能性を有しており、これによ
つて所定の摺動力が杆体２に付与できないばかり
か、小管１から突出する杆体２の先端部分の長さ
が長くなりすぎて、筆記時に折れてしまうという
問題も発生しかねないものである。

（考案の目的） 本考案は、小管内に遊挿される弾力性を有する
樹脂製の杆体の後端部を中継芯嵌入孔内側におけ
る係止部に溶融固着することにより、上記問題を
一掃した優れた小管式筆記具を提供することを目
的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 以下、本考案を添付図面に基づき詳細に説明す
る。

第１図は本考案の一実施例を示すもので、参照
符号は前述のものと同一部位を示すものについて
は同一番号を付した。即ち、１は小管、２は弾力
性を有する樹脂製の杆体、３は樹脂製のチツプホ
ルダー、４はインキ中継芯である。尚、インキ中
継芯４は、その後部がインキ収納部（図示せず）
と連接している。前記杆体２は、その後部に略
90゜に折曲した屈曲部２ａを有しており、その後
端部２ｂは、中継芯嵌入孔３ａの内側端面に形成
した環状の突部である係止部３ｂに溶融固着され
ている。実際にこの杆体２の後端部２ｂの溶融固
着を行なう場合は、熱溶着法、或いは超音波溶着
法等を採用すれば所望の溶融固着がなされる。

尚、本考案において、杆体の後端部が溶融固着
される対象となるチツプホルダーにおける係止部
としては、上記実施例以外に、例えば第２ａ図、
第２ｂ図に示す如く係止部３ｂを形成して、杆体
２の後端部２ｂを溶融固着しても良いなど種々の
態様が採用でき得ること勿論である。

（作用） 筆記に際しては、杆体２を小管１内に没入さ
せ、その屈曲部２ａが内方に落ち込んで、以後杆
体２の摺動がなされることにより、インキ収納部
（図示せず）よりインキ中継芯４に導かれたイン
キは、小管１先端より吐出されて筆記が可能とな
る。

（考案の効果） 以上述べた如く本考案は、小管と、該小管内に
遊挿される弾力性を有する樹脂製の杆体とをペン
先とし、前記小管を突出支持する樹脂製のチツプ
ホルダー後部の中継芯嵌入孔にはインキ中継芯を
配置してなる小管式筆記具において、前記杆体の
後端部は中継芯嵌入孔内側における係止部に溶融
固着されてなるので、落下等の衝撃による杆体後
部の位置ずれが極力防止でき、従つて安定した杆
体への摺動力付与が保証でき、また、杆体先端を
折つてしまうことにより筆記不能を招くといつた
問題も生じないもので、優れた小管式筆記具が提
供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部縦断面
図、第２ａ図及び第２ｂ図は本考案の他の実施例
を示す要部拡大図、第３図は従来例を示す要部縦
断面図、第４図は第３図の問題発生時の状態例を
示す要部縦断面図である。 １……小管、２……杆体、２ｂ……後端部、３
……チツプホルダー、３ａ……中継芯嵌入孔、３
ｂ……係止部、４……インキ中継芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 小管と、該小管内に遊挿される弾力性を有する
   樹脂製の杆体とをペン先とし、前記小管を突出支
   持する樹脂製のチツプホルダー後部の中継芯嵌入
   孔にはインキ中継芯を配置してなる小管式筆記具
   において、前記杆体の後端部は中継芯嵌入孔内側
   における係止部に溶融固着されてなる小管式筆記
   具。