JPH0236174Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、縮小形開閉装置等における断路器、
接地装置等の手動ハンドルによる操作機構に係
り、さらにいえば、一旦挿入した手動ハンドルの
引き抜きにインターロツクが掛る構成の操作機構
に関する。

従来技術 従来、開閉装置の手動ハンドルによる操作機構
は、第１図Ａ，Ｂ，Ｃに示す構成である。すなわ
ち、図において１が操作機構入力軸で、その中心
線上の位置にあるよう盤箱２に設けたハンドル孔
３を、該盤箱２の外側においてシヤツターレバー
４で開閉する構成としている。シヤツターレバー
４の回転軸５に取付けたレバー６は、インターロ
ツク機構７の可動鉄心８と着脱自在とされてい
る。また、可動鉄心８は、電磁コイル９によつて
出入し駆動せられるのであり、このインターロツ
ク機構７は内枠１０に取付け固定されている。

すなわち、図示を省略するリレーを通じて電磁
コイル９が解磁状態のときは、第３図に示したと
おり、レバー６と可動鉄心８とが係合し、このと
きは第１図Ｂに示したようにシヤツターレバー４
がハンドル孔３を閉鎖してハンドルの挿入を封鎖
している。

しかし、リレーを通じて電磁コイル９が励磁状
態のときは、第１図Ｃ、第４図に示したように可
動鉄心８が引き上げられ、レバー６との係合が解
かれるので、レバー６を第４図に示した位置に回
動変位させることができ、シヤツターレバー４に
よるハンドル孔３の封鎖を解くことができる。よ
つて、第２図に示した手動ハンドル１１の軸１１
ａをハンドル孔３中に挿込み、操作機構入力軸１
と連結して開閉装置の投入又は断路の操作を行な
うことができる。

しかし、上記の構成においては、第１図Ｃから
も分るとおり、ハンドル軸１１ａには軸方向に係
合するものは何もなく、つまり、一旦挿入した手
動ハンドル１１を抜く方向にはインターロツク機
構がないので、例えば開閉操作途中でも手動ハン
ドル１１を抜くことが可能である。このことは、
とくに内部の目視ができないガス絶縁縮小形開閉
装置のような密閉構造のものにあつては、不完全
な投入・断路位置で課電、通電される危険性があ
ることを表わしている。そして、不完全な投入・
断路位置で課電、通電すると機器の破壊に移行す
る危険性があるので、この問題の解決が必要であ
る。

考案の目的 本考案の目的は、一旦挿入した手動ハンドルに
は、これを抜く方向にインターロツク機構が働
き、正規の投入・断路位置でのみ手動ハンドルを
引抜くことができ、機器の安全性保持に有益な構
成に改良した操作機構を提供することにある。

考案の概要 本考案の操作機構は、手動ハンドル軸の所定位
置に円周方向に溝状の凹みを設け、一方、該凹溝
に係脱自在の可動鉄心とこれを駆動する電磁コイ
ルとから成るロツク機構を設けている。そして、
開閉装置の正規の投入・断路位置で前記電磁コイ
ルを励磁してロツク機構を解除動作させるもの
で、その励磁手段としては例えば、正規の投入・
断路位置でメイクする補助開閉器をシーケンス回
路に組込んで構成されている。

つまり、一旦正規に挿込んだハンドルを回すと
き、正規の投入・断路位置以外では補助開閉器が
メイクしないので、ロツク機構の電磁コイルは解
磁状態とされる。このため、可動鉄心はハンドル
の凹みに係合しているので、該ハンドルを引抜く
方向にはインターロツクが働き、抜出しは不可能
な構成とされている。

実施例 第５図Ａ，Ｂに本考案の実施例を示す。該図に
示す操作機構の基本的構成は、第１図Ａ，Ｂ，Ｃ
に示す従来例と同様であるので、共通の構成部分
には共通の符号を付して重複説明を省略し、以下
本考案の特長そする構成を説明する。

すなわち、手動ハンドル１１の軸１１ａには、
第６図に示したとおり、ロツク機構７の可動鉄心
８が係脱自在の凹み１２が設けてある。凹み１２
の具体的構造は、例えば図示のように可動鉄心８
より若干広幅の矩形断面の環状溝として形成する
とよい。

また、シーケンス回路には、正規の投入・断路
位置でのみメイクする補助開閉器（ハンドル着脱
用リミツトスイツチ）を並列に係合し、これを電
磁コイル９のリレーと直列に接続した構成とされ
ている。補助開閉器は、図示省略するが、入力軸
１によつて動作する断路部の側に設けておくとよ
い。

したがつて、手動ハンドル１１を挿込み、一対
の補助開閉器のうちの一方がメイクした正規の投
入位置及び他方の補助開閉器がメイクした正規の
断路位置で電磁コイル９が励磁され、可動鉄心８
が引上げられているので、手動ハンドル１１は任
意に引抜くことが可能である。

しかし、一対の補助開閉器のいずれもがメイク
しない区間、即ち、正規の投入・断路位置ではな
いところでは電磁コイル８が解磁状態にあり、手
動ハンドル１１の引抜きにはインターロツクがか
かつている。したがつて、不完全な投入・断路位
置では課電、通電するおそれは全くないのであ
る。

考案の効果 以上の通りで、本考案によると、とくに内部を
目視できない密閉構造の開閉装置において、不完
全な投入・断路位置で課電、通電するような危険
が全くなく、安全で、機器の破壊防止という有益
な効果が奏される。また、正規の投入・断路位置
では補助開閉器がメイクし、電磁コイルは励磁状
態となるので、可動鉄心は凹みから離脱してイン
ターロツクは解除され、よつてハンドルは自由に
挿入、引抜きを行なうことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂ，Ｃは従来の操作機構を示す正面
図及びハンドルの着脱状態を示す一部破断の側面
図、第２図は同上手動ハンドルの側面図、第３図
は第１図ＢのＡ−Ａ矢視図、第４図は第１図Ｃの
ｂ−ｂ矢視図、第５図Ａ，Ｂは本考案の操作機構
をインターロツク解除とインターロツク状態で示
す一部破断側面図、第６図は同手動ハンドルの側
面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 盤箱２に設けた枠板１０内に、可動鉄心８と、
   これを駆動する電磁コイル９とからなるロツク機
   構７を設けるとともに、盤箱２に設けた孔３から
   挿入したハンドル軸１１ａを入力軸１に着脱自在
   に連結し、さらに、ハンドル挿入孔３を開閉する
   シヤツターレバー４と、可動鉄心８に係脱するレ
   バー６とを回転軸５で連結してなる開閉操作装置
   の手動ハンドルによる操作機構において、 ハンドル軸１１ａに上記可動鉄心８が係脱自在
   の環状溝からなる凹み１２を設け、該可動鉄心８
   の電磁コイル９は、開閉装置の正規の投入、断路
   位置に手動ハンドルを回動したときのみ励磁さ
   れ、可動鉄心が凹みから離脱するように構成した
   ことを特徴とする開閉装置の操作機構。