JPS6237372Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は引出形開閉器を制御盤などの引出形開
閉装置から引出す時に固定側の負荷側母線を接地
する引出形開閉装置の接地装置に関する。

引出形開閉器は電動機または変圧器等の開閉制
御と保護を目的とする電磁接触器に電力ヒユーズ
や変成器などを搭載したものであつて、引出形開
閉器を移動して主回路端子を制御盤などの引出形
開閉装置に固定した母線の１次断路部に挿入して
接続することができるものである。引出形開閉器
は負荷側母線に接続されている器具や母線等の保
守点検に際しては、負荷側の残留電荷による感電
事故を防止するため、１次断路部から離し、２次
制御回路を連結する試験位置に引出した時に、負
荷側母線を接地し安全性を高める必要がある。

従来の引出形開閉装置において、制御盤の扉の
外から操作ハンドルによつて引出形開閉器を引出
操作する外部操作形においては、操作装置に連動
する機構を有する接地装置を設けてあるが、制御
盤の扉を開けて引出形開閉器を開閉操作する内部
操作形には接地装置は装着してない。その理由は
外部操作形は高価格であり、内部操作形は低価格
に応じなければならないためである。

本考案は内部操作形の引出形開閉器に対して、
簡単に取付可能で操作も簡単であり、低価格の構
造にした引出形開閉装置の接地装置を提供するこ
とを目的とする。

以下本考案を図面に示す一実施例について説明
する。第１図、第２図および第３図において、１
は引出形開閉装置の固定フレーム、２は固定フレ
ーム１に固定する電源側のフレーム、３はフレー
ム２に取付けた絶縁台３ａに固定する電源側母
線、４はフレーム２の取付けた絶縁台４ａに固定
する負荷側母線、５は電磁接触器などを搭載する
前面に取つ手５ａを設けた引出形開閉器、６は引
出形開閉器５の主回路端子、７は母線３，４に主
回路端子６を接離する１次断路部、８は引出形開
閉器５の側面フレーム、９は引出形開閉器５の下
部のフレーム５ｂに装着し固定フレーム１上を移
動する車輪である。１０はフレーム５ｂにボルト
で固着し側方に引出方向に対して直角方向に一辺
を突出させたＬ形金具、１１は引出形開閉器５を
挿入して１次断路部７が接触し運転位置に達した
とき引出形開閉器５を停止させるストツパ、１２
は前面に装着されキヤツチ１３を回動し図示しな
いばねでストツパ１５，１６側に付勢されたハン
ドル、１４は引出形開閉器５を試験位置に停止さ
せるストツパである。ハンドル１２を回動してキ
ヤツチ１３を破線状態にしてストツパ１５からは
ずし引出形開閉器５を引出しキヤツチ１３をレバ
ー１４ａに当接させると、レバー１４ａはピン１
４ｂを中心に回動しピン１４ｃで停止し、この状
態において引出形開閉器５はストツパ１４により
停止させられる。１４ｄは引出形開閉器５の挿入
時にレバー１４ａを停止するピンである。１５は
試験位置で凹部にキヤツチ１３を係止するストツ
パ、１６は断路位置で凹部にキヤツチ１３を係止
するストツパである。

１７は固定フレーム１の側面に回動および滑動
自在に装着するロツド、１８はロツド１７の前面
側のハンドル、１９はロツド１７の他端に固着し
先端の凹部１９ａをＬ形金具１０に着脱するレバ
ー、２０はレバー１９を凹部１９ａがＬ形金具１
０に係止する方向に付勢するばねである。２１は
フレーム２に回動自在に設けたシヤフト、２２は
シヤフト２１に固着した接地用ブレード、２３は
フレーム２に取付けた絶縁台、２４はブレード２
２が接離するクリツプ、２５はクリツプ２４と負
荷側母線４とを接続する導体、２６は各接地用ブ
レード２２を接続する導体、２７は導体２６をフ
レーム２に接続し接地するケーブル、２８はシヤ
フト２１を回動するレバー、２９はレバー２８と
レバー１９とをピンで連結する連結板、３０は連
結板２９に突出させたピンでレバー１９の孔に挿
通させている。第４図はＬ形金具１０とレバー１
９の係合関係を示す。

次に作用を説明する。第１図は引出形開閉器５
の運転位置にあつて、Ｌ形金具１０とレバー１９
の凹部１９ａとは係合し、ブレード２２はクリツ
プ２４から離れて接地装置は開路している。引出
形開閉器５を引出すにはハンドル１２を回動して
キヤツチ１３をストツパ１５からはずし、取つ手
５ａを引張つて引出形開閉器５を引出すと、キヤ
ツチ１３はストツパ１４のレバー１４ａを押して
回動し、レバー１４ａはピン１４ｃで止まり、引
出形開閉器５は試験位置で停止する。同時に、レ
バー１９はＬ形金具１０に係止しているので引出
され、ピン３０で連結板２９を引張つてレバー２
８を回動し、ブレード２２がクリツプ２４に投入
して負荷側母線４は接地される。この試験位置で
ハンドル１２を放すとキヤツチ１３はばねで回動
してストツパ１５の凹部に係止し、移動が防止さ
れると同時にレバー１４ａから外れる。この状態
を第５図および第６図に示す。

次に、試験位置から引出形開閉器５を引出すに
は、ハンドル１２を回動してキヤツチ１３をスト
ツパ１５の凹部からはずし、更にハンドル１８を
回動してレバー１９の凹部はＬ形金具１０からは
ずし、取つ手５ａを引張つて引出形開閉器５を引
出し、断路位置で停止する。この断路位置でハン
ドル１２を放すとキヤツチ１３はばねで回動しス
トツパ１６の凹部に係止し、移動が防止される。
この状態を第７図および第８図に示す。

断路位置から引出形開閉器５を挿入するには、
ハンドル１２を回動してキヤツチ１３をストツパ
１６の凹部から外し、取つ手５ａを押して引出形
開閉器５を挿入すると、キヤツチ１３はストツパ
１４のレバー１４ａを押して回動し、レバー１４
ａはピン１４ｄで止まり、引出形開閉器５は試験
位置で停止する。同時にＬ形金具１０はレバー１
９のカム面１９ｂに接触して、レバー１９は上方
向に押上げられ回動し、試験位置に達するとばね
２０によつて凹部１９ａがＬ形金具１０に係止
し、引出形開閉器５は試験位置に停止する。この
試験位置でハンドル１２を放すとキヤツチ１３は
回動してストツパ１５の凹部に係止し、移動が防
止される。次にハンドル１２を回動しキヤツチ１
３をストツパ１５からはずし、取つ手５ａを押し
て引出形開閉器５を挿入すると、引出形開閉器５
とレバー１９とが一体となつて連結板２９を押
し、接地ブレード２２はクリツプ２４から離れて
接地装置は開路し、引出形開閉器５はストツパ１
１に当接して停止し、１次断路部７を閉合する。
ハンドル１２を放すとキヤツチ１３はストツパ１
５に係止し移動が防止される。

以上の様に本考案によれば引出形開閉器を引出
すことによつてＬ形金具でレバーを移動して連結
板を介して接地用断路部を閉路し、試験位置でハ
ンドルでレバーをＬ形金具からはずして更に引出
形開閉器を断路位置に引出すようにしたので、内
部操作形の引出形開閉器に対しても接地装置を簡
単に取付けることができ、操作も簡単で低価格で
あるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の引出形開閉装置の接地装置の
一実施例の運転位置を示す正面図、第２図は平面
図、第３図は右側面図、第４図は第１図のＡ−Ａ
線に沿う縦断面図、第５図は試験位置を示す正面
図、第６図は平面図、第７図は断路位置を示す正
面図、第８図は平面図である。 １……固定フレーム、２……フレーム、３……
電源側母線、４……負荷側母線、５……引出形開
閉器、６……主回路端子、７……１次断路部、１
０……Ｌ形金具、１１……ストツパ、１２……ハ
ンドル、１３……キヤツチ、１４，１５，１６…
…ストツパ、１７……ロツド、１８……ハンド
ル、１９……レバー、１９ａ……凹部、２０……
ばね、２１……シヤフト、２２……ブレード、２
３……絶縁台、２４……クリツプ、２７……ケー
ブル、２８……レバー、２９……連結板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引出形開閉器の側方に固着し引出方向に対して
   直角方向に一辺を突出させたＬ形金具と、引出形
   開閉装置の側面に回動および滑動自在に装着し一
   端にハンドルを固着したロツドと、このロツドの
   他端に固着し先端に前記Ｌ形金具に着脱自在な凹
   部を設けばねでＬ形金具の方向に付勢されたレバ
   ーと、このレバーに設けた孔に挿入するピンを一
   端に突出した連結板と、この連結板の他端にピン
   で連結したレバーで回動させるシヤフトと、この
   シヤフトに接地して取付け負荷母線に接続したク
   リツプに接離させる接地ブレードとからなり、前
   記引出形開閉器を引出すことによつて前記Ｌ形金
   具で前記レバーを移動して前記接地ブレードを前
   記クリツプに投入し、更に前記ハンドルを回動し
   てレバーをＬ形金具からはずして引出形開閉器を
   引出すようにしたことを特徴とする引出形開閉装
   置の接地装置。