JPS635375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は回路しや断器の引出装置に関する。

（従来の技術） 引出形回路しや断器の盤内収納における形態と
しては、盤の左・右側板にしや断器保持台を有す
るユニツトのスライドを固定し、このユニツトに
係合するカムを主シヤフトのねじを回転してしや
断器保持台を移動する引出装置がある。かかる構
造のものの回路しや断器と引出装置における安全
性のためのインターロツクは、引出装置の母線側
導体と回路しや断器の一次断路部とを機械的・電
気的に接続する際には回路電流の投入・しや断を
行うことを阻止し、発弧による損傷および人員の
損傷を防止するようになつている。

一般にインターロツクは、(1)テスト位置より運
転位置への移動はしや断器が開路状態でなければ
できない、(2)運転位置よりテスト位置への移動は
しや断器が開路状態でなければできないの２条件
を成立させることであり、従来テスト位置と断路
位置との間に強制引はずし板を設け、しや断器の
引出操作時にしや断器のトリツプシヤフトを連動
するピンを押して強制的に開路するようにしてい
る。

しかしながら、かかる強制トリツプは回路活線
状態でしや断器の閉路状態の場合でもしや断器の
移動が可能であるため、インターロツクの最低条
件は満足しても万全のものとは言えない問題点が
あつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は運転位置においてしや断器が閉路状態
の場合は引出動作ができないように鎖錠を行な
い、安全性を更に向上するようにした回路しや断
器の引出装置を提供することを目的とする。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） しや断器保持台に係合させたカムを回転させて
移動する主シヤフトの前面にハンドルを挿入する
ハンドル挿入口を有するプレートを移動自在に装
着し、このプレートに連動させたレバーをしや断
器の閉路状態でしや断器の開閉用レバーに設けた
インターロツク用ピンで係止するようにしたもの
である。

（作用） しや断器の閉路時にはプレートの持上げを防止
してハンドルの装着を防止し引出操作が行なえな
い。

（実施例） 以下本考案を図面に示す一実施例について説明
する。第１図において、１は回路しや断器の保持
装置の側板、２は一方を側板１に固定し他方にし
や断器保持台３を伸縮自在に取付けたスライド、
４は側板１に回動自在に装着されしや断器保持台
３に植立したピン３ａにカム溝を係合させたカ
ム、５はカム４に係合するボス４ａにねじ部５ａ
を螺合した主シヤフト、６は主シヤフト５のハン
ドル挿着端５ｂの前面に上下方向に移動自在に装
着したプレート、６ａはハンドル挿着端５ｂと一
致するとハンドルを挿着し主ハンドル５を回転す
ることができるプレート６の孔、７はプレート６
に連動し図示してないしや断器の投入状態でしや
断器のインターロツク用ピンに係止して孔６ａが
ハンドル挿着端５ｂにずれて一致しないように鎖
錠するレバーである。

側板２は２枚を対向した面側にスライド２を取
付けて左・右側面ユニツトを構成し、一方の側板
２にはシヤフト５、プレート６とレバー７は装着
されていない。ハンドルをハンドル挿着端５ｂに
挿着し、主シヤフト５を回転するとねじ部５ａに
螺着するボス４ａを移動してカム４を回動し、カ
ム４のカム溝に係合したピン３ａを介してしや断
器保持台３を移動して図示してない回路しや断器
を断路位置から運転位置、または運転位置から断
路位置へ移動する。

第２図はインターロツク機構であつて、８は側
板１に固定された保持板、９は保持板８に植立し
プレート６を上下自在に装着したガイド棒、１０
はプレート６を孔６ａとハンドル挿着端５ｂとが
常時一致しないように付勢するばね、１１は側板
１に植立しレバー７を回転自在に枢着するピン、
１２はプレート６にレバー７の一方の長孔を連結
したピン、１３はレバー７の他方にピン１２ａで
回転自在に枢着されたラツチ、１４は一端をレバ
ー７にからラツチ１３を反時計方向に付勢するば
ね、１５はラツチ１３を係止するストツパであ
る。

１６はしや断器の主シヤフトであつて、主シヤ
フト１６が回動するとレバー１７の端部のインタ
ーロツク用ピン１８が開路位置Ａまたは閉路位置
Ｂに移動する。１９はプレート６の孔６ａの位置
に保持板８に固着する錠であつて、プレート６の
孔２０に回動して施錠することによつてプレート
６の上方への移動を封止する。

次に作用を説明する。回路しや断器の運転位置
において、しや断器の閉路位置ではインターロツ
ク用ピン１８はＢ位置にあり、プレート６を上方
へ移動しようとしてもラツチ１３がインターロツ
ク用ピン１８に当接して移動することができな
い。従つて主シヤフト５のハンドル挿着端５ｂに
ハンドルを挿着することができないので、回路し
や断器を運転位置からテスト位置への引出操作は
できない。しや断器の開路位置ではインターロツ
ク用ピン１８はＡ位置にあるので、プレート６の
上方への移動は妨げられず第３図のようになり、
プレート６の孔６ａと主シヤフト５のハンドル挿
着端５ｂとを一致させてハンドル２１を挿入しハ
ンドル挿着端５ｂに挿着して主シヤフト５を回転
することによつて回路しや断器を運転位置からテ
スト位置へ引出操作することができる。

万一ハンドル２１を挿着したまましや断器を閉
路した場合はラツチ１３が一方向に回転自由のた
め支障を起さず、ハンドル２１を抜くと第４図の
ようにプレート６は下がりレバー７が反時計方向
に回動する途中においてラツチ１３はインターロ
ツク用ピン１８に当接して回動し第２図の状態に
戻る。このように運転位置において閉路状態では
回路しや断器の引出操作はできず、既に装着して
いる強制引外し板と合わせて２重インターロツク
にすることができる。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば、回路しや断器の
引出装置においてしや断器保持台を移動する主シ
ヤフトを回転する着脱自在なハンドルを挿入する
ハンドル挿入口を有するプレートを移動自在に装
着し、しや断器の閉路状態ではしや断器側のイン
ターロツク用ピンでレバーを介してプレートを連
動してハンドル挿入口を主シヤフトからずれた位
置に係止し、逆方向にはばねで復帰させるように
したので、しや断器の閉路状態では引出操作が行
えないようになり、引出操作によつて強制的に開
路する従来の強制引はずし板に付加することによ
つて更に安全性を向上することができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の回路しや断器の引出装置の一
実施例を示すａは正面図，ｂは左側面図、第２図
は第１図の要部の側板をはずした状態を示すａは
正面図，ｂは左側面図，ｃは平面図、第３図およ
び第４図はそれぞれ要部の作動状態を示すａは正
面図，ｂは左側面図である。 １……側板、２……スライド、３……しや断器
保持台、４……カム、５……主シヤフト、５ｂ…
…ハンドル挿着端、６……プレート、６ａ……
孔、７……レバー、８……保持板、９……ガイド
棒、１０……ばね、１１，１２，１２ａ……ピ
ン、１３……ラツチ、１４……ばね、１５……ス
トツパ、１６……しや断器の主シヤフト、１７…
…レバー、１８……インターロツク用ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側板にしや断器保持台を移動するスライドを伸
   縮自在に装着した左・右側面ユニツトと、前記し
   や断器保持台に設けたピンに係合させたカムと、
   このカムを回動してしや断器保持台を移動する前
   方から回転させる主シヤフトと、この主シヤフト
   の前面に着脱自在なハンドルを挿入するハンドル
   挿入口を有する移動自在なプレートと、このプレ
   ートに一端が枢支され中間部が側板に固着したピ
   ンに枢支されたレバーと、このレバーの他端部に
   枢支された回動自在なラツチと、このラツチを枢
   支点を中心に付勢するばねと、前記しや断器に設
   けられた開閉用レバーの端部に設けたインターロ
   ツク用ピンとから構成し、前記ラツチは前記しや
   断器の閉路状態では前記インターロツク用ピンで
   レバーを介して前記プレートを連動して前記ハン
   ドル挿入口を前記シヤフトからずれた位置に係止
   し、逆方向にばねで復帰させるようにしたことを
   特徴とする回路しや断器の引出装置。