JPH023312Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばゴルフ場のクラブハウスなど
に設置され、宅配業者とゴルフ道具持ち主との間
で荷物の受け渡しを仲介する荷物受け渡し用集合
ロツカーに関する。

〔従来の技術〕

最近、ゴルフ道具やスキー道具を、宅配便によ
つて自宅からゴルフ場やスキー場に運び、またプ
レーが終わつたら同じく宅配便によつてゴルフ場
やスキー場から自宅まで運ぶことが行われてい
る。

このような宅配システムにおいて、自宅から宅
配業者に荷物の配達を依頼したり、あるいは配達
された荷物を自宅で受取る場合には問題は少ない
が、ゴルフ場やスキー場に運ばれた自分の荷物が
どこにあるか判らなかつたり、ゴルフ場やスキー
場で荷物が盗難にあうなどの心配がある。

その理由は、ゴルフ場のクラブハウスやスキー
場の旅館、ホテルなどでは宅配便で配達された荷
物を管理する管理システムが未だ不充分であり、
したがつてクラブハウスや旅館、ホテルなどでは
宅配業者が運んできた荷物をロビーや玄関あるい
は倉庫に乱雑に放置しておくためである。

このような不具合を解消するため、クラブハウ
スや旅館、ホテル等に宅配便で運ばれてきた荷物
を保管するようなロツカーがあれば便利である。
すなわち、これらの場所に、宅配業者が管理する
ロツカーを設置し、宅配業者が運んできた荷物を
このロツカーの空いている収容室に入れておけば
ロビーや玄関等が繁雑にならないとともに、また
宅配業者が直接ロツカーに荷物を入れるようにす
れば、クラブハウスや旅館、ホテルの従業員の手
間は必要ないなどの利点がある。さらに、プレー
が終わつた場合、ロツカーに荷物を入れておけば
この荷物を宅配業者が自宅まで届けることもでき
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記のようなロツカーの場合、
以下のような問題点がある。

その第１は、宅配業者が荷物を配達してきた場
合、ロツカーのどの収容室が空いているか否か判
断できない。

第２は、ゴルフ場やスキー場に到着した荷物の
持主はロツカーのどの収容室に自分の荷物が保管
されているか分らない。

第３は、ロツカーの扉を誰でも自由に開けられ
るようにしておくと、荷物の間違いや盗難が発生
する。

第４は、宅配業者が荷物主から自宅まで配達を
依頼された場合にその荷物がどこの収容室に入れ
られているか分らない。

等の不具合がある。

したがつて本考案の目的は、ゴルフ場やスキー
場などのクラブハウス、旅館、ホテル等に設置さ
れて、宅配業者とゴルフ道具持ち主との間で荷物
の受け渡しを仲介するとともに、その空いている
荷物収容室を有効に活用し、かつ盗難や間違いを
防止することができる荷物受け渡し用集合ロツカ
ーを提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記目的を達成するため、それぞれ扉
により開閉される複数個の荷物収容室を備えたロ
ツカー本体と、それぞれ荷物収容室に設けられ荷
物が収容されているか否かを検出する荷物有無セ
ンサーと、電気的な信号により上記各扉を施錠お
よび解錠するロツク機構と、上記ロツカー本体ま
たはその近傍に設置され磁気カードに記憶されて
いる情報を読取るカードリーダと、上記ロツカー
本体またはその近傍に設置され上記荷物有無セン
サーおよびカードリーダからの情報を処理すると
とも上記ロツク機構の作動を行う記憶機と、上記
荷物収容室の番号を表示する表示器とを具備した
ことを特徴とする。

〔作用〕

上記の構成によれば、荷物収容有無センサから
の信号により記憶機に空き荷物収容室を登録させ
ておき、宅配業者が荷物を運んできた時や荷主が
宅配業者に荷物の自宅までの配送を依頼する時な
どには、その空き荷物収容室を検索して捜し出す
ようにし、かつ空き荷物収容室に荷物を収容した
場合には、磁気カードの暗証番号および荷物を収
容した荷物収容室を記憶させるようにし、荷物受
取り人が磁気カードをカードリーダに読取らせた
場合に上記記憶機に記憶させてある荷物を収容し
た荷物収容室を表示器で表示して該当する荷物を
取出すことができるようになる。

〔実施例〕

以下本考案の一実施例を図面にもとづき説明す
る。

図において１はロツカー本体を示し、例えばゴ
ルフ場のロビーなどに設置される。ロツカー本体
１は複数個の荷物収容室２…を備え、各荷物収容
室２…は扉３…により開閉される。これら扉３…
はそれぞれ、電気的信号により作動されるロツク
手段、例えば電子ロツク４によつて施錠されるよ
うになつている。

荷物収容室２…にはこの室内に荷物が収容され
た場合にこれを検知するセンサ５、例えば荷重に
より作動するリミツトスイツチ、あるいは赤外線
センサ、その他公知の適宜なセンサが設置されて
いる。

また、各荷物収容室２…の近傍あるいは扉３…
には、荷物収容室番号６…が付けられている。

上記ロツカー本体１の端部には、荷物収容室２
の番号を表示する収容室番号表示器７が設けられ
ている。この収容室番号表示器７は発光ダイオー
ド、液晶などから構成され、後述するように、荷
物の入つていない空の収容室番号を知らせたり、
受取り人に荷物の入つている収容室番号を知らせ
るものである。

上記ロツカー本体１の端部には、カードリーダ
８および記憶機９が設置されている。カードリー
ダ８は第３図のＡおよびＢに示される磁気カード
１０ａ，１０ｂに記憶されている暗証番号を読取
り、この暗証番号を記憶機９に信号として送るも
のである。記憶機９はマイクロコンピユータから
なり、その機能は後述する作用とともに説明す
る。

第３図のＡおよびＢに示される磁気カード１０
ａ，１０ｂは、その一方の磁気カード１０ａが宅
配業者専用カードであり、他方の磁気カード１０
ｂは荷主（受取り人または発送人）専用カードで
ある。これら両カード１０ａ，１０ｂにはそれぞ
れ例えば５桁の共通番号（図面では23456の場合
を示す）が暗唱番号として記録されているととも
に、宅配業者専用磁気カード１０ａはさらに「−
１」が記録されており、また荷主専用磁気カード
１０ｂにはさらに「−２」が記録されている。

このような構成のゴルフ道具宅配荷物受け渡し
用集合ロツカーについて、その用い方を第４図に
示す送り伝票２０とともに説明する。

荷主がゴルフ道具をゴルフ場に配達することを
依頼する場合、宅配業者に電話してゴルフ道具を
取りに来てもらう。

宅配業者は、上記第３図のＡおよびＢに示され
る磁気カード１０ａ，１０ｂと、第４図に示した
送り伝票２０を持つて荷物を受取りに行く。な
お、送り伝票２０は、正本２０ａと副本２０ｂの
複写式になつている。

宅配業者は荷主宅に着くと、依頼者から住所、
氏名、ゴルフ場名、ゴルフ場の場所、プレーする
日時等を聞き、送り伝票２０に記載する。また、
この送り伝票２０には伝票番号および磁気カード
１０ａ，１０ｂの暗証番号、すなわち「23456」
が記載される。

宅配業者は荷主からゴルフ道具を受取り、荷主
に荷主専用磁気カード１０ｂを渡す。また、ゴル
フ道具に送り伝票２０の副本２０ｂと宅配業者専
用磁気カード１０ａを付ける。

これにより宅配業者は、送り伝票２０の副本２
０ｂに記載されているゴルフ場に該ゴルフ道具を
配達する。

一方、ゴルフ場に設置されたロツカーにおいて
は、荷物収容室２に荷物が収容されていない場合
にはセンサ５がこれを検知し、その室番号を記憶
機９に登録する。すなわち、記憶機９は空き室と
なつている荷物収容室２の番号を記憶している。

上記宅配業者がゴルフ道具を配達してくると、
ゴルフ道具に付けてきた配達業者専用磁気カード
１０ａをカードリーダ８のカード差し込み口に差
込む。カードリーダ８は配達業者専用磁気カード
１０ａに記録されている受取人番号、つまり
「23456−１」を読取り、これを記憶機９に登録す
る。記憶機９は上記登録が終了すると、この記憶
機９に登録されている空き荷物収容室２の番号を
検索して呼出す。空き室があると、収容室番号表
示器７に空き荷物収容室２の収容室番号を表示
し、同時にその荷物収容室２の電子ロツク４を解
錠する。

配達人は収容室番号表示器７に表示されている
番号の荷物収容室２の扉３を手であて、この荷物
収容室２に荷物を入れる。

荷物が収容されると、荷物収容有無センサ５が
これを検出して記憶機９に信号を送る。

この信号により、記憶機９は、前記記憶してい
る番号「23456−１」に上記荷物収容室番号、例
えば「01」を加え、「23456−１−01」として記憶
する。

つぎに、配達人は扉３を閉じる。これにより収
容室番号表示器７が消えるとともに、その扉３の
電子ロツク４が施錠される。

この状態で配達人は配達業者専用磁気カード１
０ａをカードリーダ８から抜取り、この配達業者
専用磁気カード１０ａを持参したまま帰る。

送り主がゴルフ場に着くと、持参してきた荷主
専用磁気カード１０ｂをカードリーダ８に差込
む。

カードリーダ８は荷主専用磁気カード１０ｂに
記録されている暗証番号、つまり「23456−２」
を読取り、これを記憶機９に送信する。

記憶機９は上記信号の内の上５桁「23456」を
用いて、上５桁が同一であるところの情報を検索
して呼出す。

この呼び出しにより、「23456−１−01」が検索
されると、収容室番号表示器７は「01」を表示
し、同時にこの番号の荷物収容室の扉３の電子ロ
ツク４を解錠する。

したがつて、荷主は収容室番号表示器７により
表示されている荷物収容室２の扉３を開け、中に
入つているゴルフ道具を取出す。

荷物が取り出されると、センサ５は空になつた
ことを記憶機９に知らせてその番号を登録させ
る。

扉３を閉じ、かつカードリーダ８から荷主専用
磁気カード１０ｂを抜き取ると、扉３の電子ロツ
ク４が施錠される。この時記憶機９は先に記憶し
ていた情報、つまり「23456−１−01」を消し、
空き室を記憶する。

次にプレーが終わつた荷主が当ゴルフ場から自
宅にゴルフ道具を送る場合について説明する。

荷主は、自分の所持している荷主専用磁気カー
ド１０ｂをカードリーダ８のカード差し込み口に
差込む。カードリーダ８は荷主専用磁気カード１
０ｂに記録されている番号、つまり「23456−２」
を読取り、これを記憶機９に登録する。

上記登録が終ると、記憶機９に登録されている
空き荷物収容室２の番号が検索されて呼出され
る。空き室があると、当該空き荷物収容室２の収
容室番号が表示器７に表示され、同時にその荷物
収容室２の電子ロツク４が解錠される。

荷主は収容室番号表示器７に表示されている番
号の荷物収容室２の扉３を手で開け、この荷物収
容室２にゴルフ道具を入れる。

荷物が収容されると、荷物収容有無センサ５が
これを検出して記憶機９に信号を送る。

この信号により、記憶機９は、前記記憶してい
る番号「23456−２」に上記荷物収容室番号、例
えば「01」を加え、「23456−２−01」として記憶
する。

つぎに、荷主は扉３を閉じる。これにより収容
室番号表示器７が消えるとともに、収容を入れた
収容室の扉３の電子ロツク４が施錠される。

この状態で荷主は荷主専用磁気カード１０ｂを
カードリーダ８から抜取り、荷主専用磁気カード
１０ｂを持参して帰宅する。

配送業者は、持参してきた配達業者専用磁気カ
ード１０ａをカードリーダ８のカード差し込み口
に差込む。

カードリーダ８は配達業者専用磁気カード１０
ａに記録されている暗証番号、つまり「23456−
１」を読取り、これを記憶機９に送信する。

記憶機９は上記信号の内の上５桁「23456」を
用いて、上５桁が「23456」であるところの情報
を検索して呼出す。

この呼び出しにより、「23456−２−01」が検索
され、収容室番号表示器７に「01」が表示され
る。これと同時にその扉３の電子ロツク４が解錠
される。

したがつて、宅配業者は収容室番号表示器７に
表示されている荷物収容室２の扉３を開け、中に
入つている荷物を取出す。

荷物が取り出されると、センサ５は記憶機９に
空になつたことを知らせて登録する。

扉３を閉じ、かつカードリーダ８から配達業者
専用磁気カード１０ａを抜き取ると、上記扉３の
電子ロツク４が施錠される。こののち記憶機９は
先に記憶していた情報、つまり「23456−２−01」
を消し、空き室を記憶する。

宅配業者は、ゴルフ道具に付いている送り伝票
２０の副本２０ｂにより荷主の住所を知ることが
でき、このゴルフ道具を荷主宅まで送り届ける。

荷主宅に着くと、ゴルフ道具を荷主に渡し、こ
の時荷主専用磁気カード１０ｂを返却してもら
う。

このような実施例によれば、宅配業者がゴルフ
場に荷物を配達してきた場合、記憶機９がロツカ
ーのどの収容室が空いているか判断して表示器７
に表示するので空いている収容室をただちに捜し
出すことができる。

また、ゴルフ場に到着した荷物の持主は持参し
た磁気カード１０ｂと記憶機９に登録されている
情報の照合により、どの収容室に自分の荷物が保
管されているか知ることができる。

さらに、ロツカーの扉は磁気カードを持参しな
ければ開けられないので、誰でも自由に開けるこ
とはできず、荷物の間違いや盗難が防止される。

しかもロツカーの荷物収容室２内に収容された
荷物は、扉３を施錠することにより保管されるか
ら盗難にあつたり、雨に濡れるなどの心配がな
く、悪戯されて破損されるなどの心配がない。

そして、宅配業者が荷物主より、ゴルフ場から
自宅までゴルフ道具の配達を依頼された場合にも
その荷物がどこの収容室に入つているかを知るこ
とができ、間違いが少なくなる。

なお、上記実施例では、ゴルフ道具の配送の場
合について説明したが、本考案はスキー道具や旅
行道具などに宅配にも適用可能である。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、各荷物収
容室に設けた荷物収容有無センサからの信号によ
り記憶機が空き部屋であるか否かを判断して記憶
しておき、使用時にこの空き荷物収容室を表示す
るから、空いている荷物収容室を容易に知ること
ができるとともに、荷物を受取るべき人は自己持
参する磁気カードにより自分の荷物が入つている
荷物収容室を知ることができ間違いが生じない。
しかも磁気カードと記憶機に記憶されている情報
とが一致しないと扉が開かないので盗難や悪戯の
心配がない。このようなことから宅配業者と荷主
との間で荷物の受け渡しを仲介することができ、
クラブハウスや旅館、ホテルなどの従業員を煩わ
せることもない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面
図、第２図は１部断面した側面図、第３図Ａおよ
びＢはそれぞれ磁気カードの説明図、第４図は送
り伝票の説明図である。 １……ロツカー本体、２……荷物収容室、３…
…扉、４……電子ロツク、５……荷物収容有無セ
ンサ、７……収容室番号表示器、８……カードリ
ーダ、９……記憶機、１０ａ，１０ｂ……磁気カ
ード、２０……送り伝票。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ扉により開閉される複数個の荷物収容
   室を備えたロツカー本体と、それぞれ荷物収容室
   に設けられゴルフ道具等の荷物が収容されている
   か否かを検出する荷物有無センサーと、電気的な
   信号により上記各扉を施錠および解錠するロツク
   機構と、上記ロツカー本体またはその近傍に設置
   され磁気カードに記憶されている情報を読取るカ
   ードリーダと、上記ロツカー本体またはその近傍
   に設置され上記荷物有無センサーおよびカードリ
   ーダからの情報を処理するととも上記ロツク機構
   の作動を行う記憶機と、上記荷物収容室の番号を
   表示する表示器とを具備したことを特徴とするゴ
   ルフ道具等の宅配荷物受け渡し用集合ロツカー。