JPH023234Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転式スイツチと押しボタン式スイ
ツチを有する複合スイツチ装置に関し、両スイツ
チの固定接点を同一の接点基板に設けて装置全体
の小型化を図り、また両スイツチを作動する回転
軸と摺動軸を別々に設けてスイツチの誤操作を防
止し、さらに両軸を同心状に配設してそれらの設
置スペースを縮小し得るようにした、前記装置を
提供することを目的とする。

以下、図面により本考案の一実施例について説
明すると、１はスイツチケースで、それは角筒状
をなし、一端面を開口したケース本体２と、その
開口部を閉鎖する接点基板３とよりなり、そのス
イツチケース１に回転式スイツチSrおよび押し
ボタン式スイツチSpが設けられる。

先ず、回転式スイツチSrについて説明すると、
ケース本体２には短円柱状回転子４が、その端面
に突設された一対の脚部５先端を接点基板３に当
接させて回転自在に配設される。ケース本体２の
端壁に突設された筒部６には中空の回転軸７が回
転自在に貫通しており、その内端は回転子４の中
心に穿設された貫通孔８に固着され、その筒部６
より外部に突出する外端にはノブ９が回転不能お
よび軸方向へ移動不能に嵌着される。

回転子４の、接点基板３との対向面には、角柱
状の突起部１０が突設され、その突起部１０に、
その端面に弾性接触部を対向させた可動接点１１
が固着される。接点基板３には、可動接点１１が
摺接し得るように固定接点１２が設けられてい
る。

回転子４の外周面には切欠き１３が形成され、
その切欠き１３に常時係合するようにケース本体
２の内角部にストツパ１４が突設され、上記切欠
き１３とストツパ１４との協働により回転子４の
回転角が規制される。

また、回転子４の外周面には、その直径方向に
中心線を合致させた一対のばね収容孔１５が開口
しており、各孔１５内にはコイルばね１６が収容
される。各ばね１６の作動端は鋼球１７に圧接さ
れ、その鋼球１７は回転式スイツチSrが開成さ
れているとき、ケース本体２の、ストツパ１４を
挟む側の内角部に係合して回転子４を不動に保持
し、また後述するように鋼球１７とコイルばね１
６の協働により回転子４を作動位置より復帰させ
る作用を有する。

次に、押しボタン式スイツチSpについて説明
すると、その摺動子１８は回転子４と接点基板３
との間の空間に配設され、その両端に突設された
案内突部１９がケース本体２の、ストツパ１４を
有する内角部およびそれと対向する内角部に、そ
の稜線に沿つて延設された案内溝２０にそれぞれ
摺動自在に嵌合される。

回転子４、回転軸７およびノブ９には、摺動軸
２１が貫通しており、その内端は摺動子１８に固
着され、その外端はノブ９の凹部２２内に位置す
る。摺動軸２１の外端には、凹部２２内を摺動し
得る押しボタン２３が回転不能および軸方向へ移
動不能に嵌着される。

摺動子１８には、その接点基板３との対向面に
弾性接触部を対向させた可動接点２４が固着さ
れ、その可動接点２４と対向させて接点基板３に
は固定接点２５が設けられている。

また摺動子１８の前記対向面にはばね収容孔２
６が開口しており、その孔２６に戻しばね２７の
作動端が収容される。これにより摺動子１８は戻
しばね２７の弾発力を受けて回転子４に当接し、
可動接点２４が固定接点２５より離間すると共に
押しボタン２３の頂部およびその近傍がノブ９の
凹部２２より突出している。図中、２８は摺動子
１８に形成された切欠きで、回転子４の回転時そ
の突起部１０と摺動子１８との干渉を避けるもの
である。

上記構成において、押しボタン式スイツチSp
を作動させる場合には、その押しボタン２３を戻
しばね２７の弾発力に抗して押込むと摺動子１８
が摺動して可動接点２４が固定接点２５に接触
し、スイツチSpが閉成される。押しボタン２３
の押込み力を解放すると、戻しばね２７の弾発力
により摺動子１８が前記と逆方向に摺動して押し
ボタン式スイツチSpが開成される。

一方、回転式スイツチSrを作動させる場合に
は、そのノブ９を第１、第３図矢示方向に回転さ
せると、回転子４が回転して可動接点１１が固定
接点１２に接触してスイツチSrが閉成される。
この場合回転子４の回転角は、切欠き１３の一端
面がストツパ１４に衝合することにより規制され
る。また回転子４の回転時、各鋼球１７がコイル
ばね１６を圧縮しながらケース本体２の内壁面を
摺動し、これによりノブ９を解放すると回転子４
は、各コイルばね１６の弾発力により前記と逆方
向に回転して作動前の位置に復帰し、回転式スイ
ツチSrが開成される。

以上のように、本考案に係る複合スイツチ装置
は、一端面を開口したケース本体２と、その一端
面を閉鎖する接点基板３とを備えたスイツチケー
ス１と；ケース本体２内に回転自在に設けられた
回転子４と、ケース本体２の端壁を貫通し、外端
にノブ９を取付けられ、また内端に回転子４を固
着された中空の回転軸７と、回転子４の、接点基
板３との対向面に突設された突起部１０に保持さ
れる可動接点１１と、その可動接点１１と摺接し
得るように接点基板３に設けられた固定接点１２
とを備えた回転式スイツチSrと；回転子４と接
点基板３との間において、ケース本体２に、回転
軸７の軸線方向に摺動自在に設けられた摺動子１
８と、回転子４、回転軸７およびノブ９を貫通
し、外端に押しボタン２３を取付けられ、また内
端に摺動子１８を固着された摺動軸２１と、摺動
子１８に保持される可動接点２４と、その可動接
点２４と対向させて接点基板３に設けられた固定
接点２５と、摺動子１８に、これを押しボタン２
３側に付勢するように連結された戻しばね２７と
を備えた押しボタン式スイツチSpと；より構成
されるので、両スイツチSr，Spの固定接点１２，
２５が同一の接点基板３に設けられ、これら接点
１２，２５を二重構造の接点基板に別々に設ける
場合に比べて装置全体の小型化を図ることができ
る。また、両スイツチSr，Spを作動する回転軸
７および摺動軸２１が別々に設けられているの
で、両スイツチSr，Spを共通１本の軸により作
動するものに比べて操作が確実で誤操作を防止す
る上に有効である。さらに、回転軸７および摺動
軸２１が同心状に配設されているので、それらを
別々に配設した場合に比べて設置スペースを縮小
することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は装置全体の平面図、第２図は第１、第３図−
線断面図、第３図は接点基板を取外した装置全
体の底面図、第４図は回転子と摺動子の組立て関
係を示す斜視図である。 Sr……回転式スイツチ、Sp……押しボタン式
スイツチ、１……スイツチケース、２……ケース
本体、３……接点基板、４……回転子、７……回
転軸、９……ノブ、１０……突起部、１１，２４
……可動接点、１２，２５……固定接点、１８…
…摺動子、２１……摺動軸、２３……押しボタ
ン、２７……戻しばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端面を開口したケース本体２と、該一端面を
   閉鎖する接点基板３とを備えたスイツチケース１
   と；前記ケース本体２内に回転自在に設けられた
   回転子４と、前記ケース本体２の端壁を貫通し、
   外端にノブ９を取付けられ、また内端に前記回転
   子４を固着された中空の回転軸７と、前記回転子
   ４の、前記接点基板３との対向面に突設された突
   起部１０に保持される可動接点１１と、該可動接
   点１１と摺接し得るように前記接点基板３に設け
   られた固定接点１２とを備えた回転式スイツチ
   Srと；前記回転子４と前記接点基板３との間に
   おいて、前記ケース本体２に、前記回転軸７の軸
   線方向に摺動自在に設けられた摺動子１８と、前
   記回転子４、回転軸７およびノブ９を貫通し、外
   端に押しボタン２３を取付けられ、また内端に前
   記摺動子１８を固着された摺動軸２１と、前記摺
   動子１８に保持される可動接点２４と、該可動接
   点２４と対向させて前記接点基板３に設けられた
   固定接点２５と、前記摺動子１８に、これを前記
   押しボタン２３側に付勢するように連結された戻
   しばね２７とを備えた押しボタン式スイツチSp
   と；より構成した複合スイツチ装置。