JPH02304136A - ドーム架構の頂部構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、多目的スタジアム等に用いて好適なドーム
架構の頂部構造に関する。

「従来の技術」 一般に、多目的スタジアムやホールあるいは実験棟など
の空間構造として、第５図に示す１ζ−ム架構が知られ
ている。

このドーム架構は、構造体であるスタジアム１の上部か
ら頂部２に向けてアーチ状の鉄骨トラス３を放射状に架
設したもので、頂部２に圧縮リング４を設けて各鉄骨ト
ラス３先端の収まりを改善したものである。

圧縮リング４の構造としては、各鉄骨トラス３を構成す
る上弦材５及び下弦材６の先端にリング部材７をそれぞ
れ一重に廻して構成しているのが通常一般的である。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、上記従来構造のドーム架構にあっては、
その圧縮リング４が一重のリング部材７から構成される
場合に、ドーム架構に自重（等分布荷重Ｐ）により作用
するモーメントＭ１は第６図に示す如く圧縮リング４を
設けない鉄骨トラス部材３のみの場合と近似したものと
なるため、圧縮リング４を設けたことによる効果が十分
に発揮されない構造であった。

この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、圧縮リ
ングを改良してドーム架構に自重により作用するモーメ
ントを小さくし、経済的なドーム架構を実現できるドー
ム架構の頂部構造を提供することを目的としている。

「課題を解決するための手段」 この発明に”係るドーム架構の頂部構造は、構造体の上
部に、複数のアーチ状の鉄骨トラスを頂部に設けた圧縮
リングより放射状に架設してなるドーム架構の頂部構造
であって、前記圧縮リングは、各鉄骨トラスを構成する
」二限材及び下弦材用にそれぞれリング部材を少なくと
も２重に設けて構成したものである。

「作用」 この発明によれば、各鉄骨トラスを構成する上弦材及び
下弦材の先端にそれぞれ径の異なるリング部材を２重に
配することで、頂部の固定度が増して連架効果を発揮し
、自重によってドーム架構全体にかかるモーメントが小
さくなる。これにより、経済的な鉄骨トラスの断面を得
ることができる。

「実施例」 以下、図面を参照しながらこの発明の詳細な説明する。

第１図ないし第４図はこの発明にかかるドーム架構の一
実施例を示すもので、これらの図において従来例と同一
部材には同一符号を付しである。

第１図はこの発明にかかるドーム架構の断面図を示して
いる。この図に示すように、ドーム架構は、スタンド等
の円形状の構造物１の上に頂部２へ向けて放射状に架設
されたアーチ状の鉄骨トラス３と、これら鉄骨トラス３
の先端に位置して頂部２に設けられた圧縮リング１０と
から構成されている。

圧縮リング１０は、各鉄骨トラス３の先端に二重に設け
られた径の異なるリング部材１１及び１２からなる二重
リング構造とされ、このような圧縮リング１０は、鉄骨
トラス３を構成する上弦材５及び下弦材６にそれぞれ一
対の圧縮リング１０ａ、１０ｂとして上下に設けられて
いる。かかる二重リングを上下に設けることにより、第
３図のモーメント分布図に示すようにモーメントの吊り
上がりのために先端において上側（上弦材５）が引張り
となる。その結果、第２図の構造モデルに示すように、
自重による垂直荷重Ｐ。により上弦材５および下弦材６
の先端にそれぞれ引張力Ｐ１及び圧縮力Ｐ２が生じ、そ
れぞれ圧縮リング１０ａの引張力Ｐ３及び圧縮リング１
０ｂの圧縮力Ｐ４と互いに釣り合う構造とされている。

したがって、鉄骨トラス３からの引張応力及び圧縮応力
が上下の２重の圧縮リング１０ａ、１０ｂにそれぞれ分
散処理されて、一つのリング部材１１．１２　　にかか
る応力が小さくなるように構成されている。

さらに、圧縮リング１０を２重のリング構造とすること
で、頂部２における鉄骨トラス３先喘と圧縮リング１０
（リング部材１１．１２）との固定度が増すとともに、
連架効果が十分に発揮される結果、第３図のモーメント
図に示すように、自重（等分布荷重Ｐ）によってドーム
架構にかかる最大モーメントＭ、が小さくなる効果を奏
する。これにより、リング部材１１．１２にかかる応力
が小さくなることと合わせて、ドーム架構全体の変形を
抑制することができ、鉄骨トラス３の経済的な断面を得
ることができる。

なお、鉄骨トラス３の周辺部８には、構造物ｌの上部周
縁に配される引張リング１３が設けられ、各鉄骨トラス
３にかかる垂直荷重Ｐ。により周辺部８に生じる引張力
（外側に膨らもうとする力）Ｐ２が、引張リング１３の
引張力Ｐ５と互いに釣り合う構造とされている。このよ
うに各鉄骨トラス３、圧縮リング１０、引張リング１３
によって構成されるドーム架構は、各鉄骨トラス３・・
・に生じる力が圧縮リング１０および引張りリング１３
によって均等に処理される安定感のある自己釣り合い型
の構造とされ、構造物１に鉄骨トラス３からのスラスト
力が伝達されない工夫がなされている。

このような構造のドーム架構は、たとえば鉄骨トラス３
の外面に全周にわたってテフロン膜等を布設することで
ドーム屋根を形成し、またその場合に圧縮リングｌＯは
採光用のトップライトを設けるかあるいは排気口として
利用してよい。

この実施例によれば、以下に示すような優れた効果を奏
する。

■　ドーム架構は、構造物１の」二に放射状に架設され
たアーチ状の鉄骨トラス３・・・と、各鉄骨トラス３の
頂部に設けられた圧縮リング１０と、各鉄骨トラス３の
周辺部に設けられた引張リング１３とが互いにつり合う
とともに、各鉄骨トラス３にかかる力が各リング１０．
１３により均等に処理される自己釣り合い型とされてい
るので、下部の構造物１にスラスト力を伝達せず、経済
的な断面を有する架構型式とすることができる。

■　圧縮リング１０を径の異なる２重リングとし、各鉄
骨トラス３の上弦材５および下弦材６先端に上下に圧縮
リング１０ａ、１０ｂを設けることで、それら各鉄骨ト
ラス３からの圧縮及び引張り応力を、各リング部材１１
．１２に効率よく分散して伝えるとともに、各リング部
材１１．１２にかかる応力を小さくし得て、経済的なド
ーム架構の実現を図ることができる。また、地震等の外
力に対して、変形抑制効果の高い構造とすることができ
−７〜 ある。

る。

「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明は、構造体の」二
部に、複数のアーチ状の鉄骨トラスが頂部に設けた圧縮
リングより放射状に架設されてなるドーム架構の頂部構
造であって、前記圧縮リングは、各鉄骨トラスを構成す
る上弦材及び下弦材用にそれぞれ径の異なるリング部材
を少なくとも２重に設けて構成したから、頂部の固定度
を増すとともに、連架効果に基づき各鉄骨トラスにかか
るモーメント及び外力による変形の低減処理を図れ、こ
れにより経済的な鉄骨トラスの断面を有するドーム架構
を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図はこの発明の一実施例を示すもので
、第１図はドーム架構の断面図、第２図はドーム架構の
構造モデル図、第３図はドーム架構に作用するモーメン
ト分布図、第４図はドーム架構の斜視図、第５図は従来
のドーム架構の断面図、第６図は従来のドーム架構のモ
ーメント図で１・・・・・・構造物、２・・・・・・頂
部、３・・・・・・鉄骨トラス、３ａ・・・・・・頂部
、３ｂ・・・周辺部、５・・・・・・上弦材、６・・・
・・・下弦材、１０・・・・・・圧縮リング、１１．１
２・・・・・・リング部材、 １３・・・・・・引張リング、 Ｐ・・・・・・等分布荷重、Ｐａ・・・・・・垂直荷重
、Ｐｌ、Ｐ３、Ｐ５・・・・・・引張力、Ｐ３、Ｐ４・
・・・・・引張力。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 構造体の上部に、複数のアーチ状の鉄骨トラスが頂部に
   設けた圧縮リングより放射状に架設されてなるドーム架
   構の頂部構造であって、前記圧縮リングは、各鉄骨トラ
   スを構成する上弦材及び下弦材用にそれぞれ径の異なる
   リング部材が少なくとも２重に設けられてなることを特
   徴とするドーム架構の頂部構造。