JPH0229923Y2 - - Google Patents
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- JPH0229923Y2 JPH0229923Y2 JP1983198956U JP19895683U JPH0229923Y2 JP H0229923 Y2 JPH0229923 Y2 JP H0229923Y2 JP 1983198956 U JP1983198956 U JP 1983198956U JP 19895683 U JP19895683 U JP 19895683U JP H0229923 Y2 JPH0229923 Y2 JP H0229923Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
考案の背景
技術分野
本考案は、血液臨床検査に用いられて好適な採
血管に関する。 従来技術 近年、透析療法等の体外循環治療技術の発達と
普及、或いはDIC(血液内凝固症候群)の治療方
法の開発等によつて、生体内に抗血液凝固剤とし
てのヘパリンを投与する機会が増大しており、ヘ
パリンが添加された血液を血液生化学検査に用い
ることが多くなつている。 従来、上記ヘパリン加血液の生化学検査を行う
場合、血漿状態で実施するか、或いは長時間放置
して、血液が凝固した後の血液分離によつて血清
を得ている。 ところが、血漿を検査に用いると、血漿中に微
小のフイブリン塊が生ずることがあり、これが検
査機器のノズル等に詰まりを引き起すことがあ
る。 また、ヘパリン加血液から血清を得るための血
液分離に要する血液凝固時間はその延長が著し
く、検査結果に悪影響を生ずるおそれがある。 そこで、本出願人は、特開昭58−1460号公報に
示されるように、蛇毒由来血液凝固促進剤を収容
してなる採血管を提案している。上記本出願人が
既に提案している採血管によれば、ヘパリン加血
液の血液凝固時間を短縮することが可能となる。 しかしながら、臨床検査成積報告の迅速化の要
求は厳しく、ヘパリン加血液等の採取血液の血液
凝固時間をより短縮することが望まれている。 考案の目的 本考案は、ヘパリン加血液等の採取血液の血液
凝固時間をより短縮可能とすることを目的とす
る。 考案の構成及び作用 本考案は、一端が開口し、他端が閉塞した有底
採血管本体と、該採血管本体の開口部を密封する
栓体と、該採血管本体内に収容されてなる蛇毒由
来血液凝固促進剤を主成分とする凍結乾燥体とか
らなる採血管であつて、前記凍結乾燥体が1〜10
%のポリビニルピロリドン水溶液に蛇毒由来血液
凝固促進剤を溶解した状態で凍結乾燥されたもの
であるようにしたものである。 上記本考案によれば、蛇毒由来血液凝固促進剤
を溶解した水溶液のポリビニルピロリドン濃度を
1〜10%とすることにより、ヘパリン加血液等の
採取血液の血液凝固時間を確実に短縮できる。 この時、上記濃度の下限値を1%とした理由
は、後述する実験結果にて認められるように、1
%未満では凝固時間の短縮化の効果がほとんどな
く、1%以上では凝固時間の短縮化の効果が顕著
となるからである。また、上記濃度の上限値を10
%とした理由は、後述する実験結果にて認められ
るように10%越えでは凝固時間の短縮化の効果が
もはや飽和するからである。 考案の具体的説明 第1図は本考案の第1実施例に係る採血管10
を示す断面図である。採血管10は、一端が開口
し他端が閉塞した有底採血管本体11と、採血管
本体11の開口部を密封する栓体12と、採血管
本体11の内部に収容され、分離すべき血清成分
と血餅成分との中間比重を有するチキソトロピー
性分離剤13と、採血管本体11の内部に後述す
るように凍結乾燥状態で収容される蛇毒由来血液
凝固促進剤14とを有している。 採血管本体11は、透明なガラス、プラスチツ
ク等からなり、栓体12は、ブチルゴム、スチレ
ン系エラストマー等からなつている。栓体12
は、採血管本体11の内部を密封し、採血管本体
11の内部に所定の採血量に対応する所定の陰圧
状態を形成保持可能とするとともに、第2図に示
すように、採血ホルダー15に設けられている採
血針16の刺通を可能としている。 蛇毒由来血液凝固促進剤14としては、例えば
株式会社ヤトロンの販売に係るリセラーゼ(商品
名)が用いられる。 ここで、上記蛇毒由来血液凝固促進剤14は、
1〜10%のポリビニルピロリドン水溶液に溶解し
た状態で採血管本体11に注入された後、凍結乾
燥された状態で収容される。 また、分離剤13は、採血前においては採血管
本体11の底部側に位置しており、実質的に疎水
性かつ揺変性(チキソトロピー性)であるととも
に、血液に対して実質的に不活性で、かつ前述の
ように分離される血清成分と血餅成分の中間の比
重を有している。従つて、分離剤13は、血液を
採取した採血管10が遠心分離機にかけられる
と、流動性を呈して上記2成分の境に移動し、遠
心力の停止に伴い上記2成分を相互に隔絶する半
固体状すなわち比流動的な状態の壁を形成する。 考案の具体的作用 まず、第2図に示すように、採血針16の外端
16Aを患社の静脈に穿刺するとともに、採血針
16の内端16Bを採血ホルダー15に挿入され
た採血管10の栓体12に刺通することにより、
陰圧状態にある採血管本体11の内部に血液を採
取する。この時、採血針16の内端16Bから噴
出する血液は、採血管本体11の底部側に位置す
る分離剤13上の蛇毒由来血液凝固促進剤14に
直接的に接触し、速やかに、蛇毒由来血液凝固促
進剤14を血液中に溶解可能とする。 上記採血後、血液と蛇毒由来血液凝固促進剤1
4との転倒混和を行つた後、一定時間、例えばヘ
パリン加血液に対しては室温で約30分程度放置す
る。 次に、上記採血管10を遠心分離機にかける。
この遠心分離により、血液は、血清成分17と血
餅成分18とに分離され、両成分17,18は、
第3図に示すように、分離剤13によつて分画さ
れ、相互に隔絶される。 上記採血管10によれば、凍結乾燥によつて蛇
毒由来血液凝固促進剤の酵素を安定した状態に保
ち、ヘパリン加血液等の採取血液の血液凝固時間
をより短縮することが可能となる。また、採血な
いし遠心分離による血清分離の一連の作業を迅速
に行うことが可能である。 また、上記採血管10においては、蛇毒由来血
液凝固促進剤14を、ポリビニルピロリドン溶液
に溶解した状態で凍結乾燥したので、凍結乾燥後
の蛇毒由来血液凝固促進剤14の剤型を安定化
し、血液凝固時間を更に短縮することが可能であ
る。 また、上記採血管10においては、分離された
血清成分17が、分離剤13によつて血餅成分1
8と隔絶されていることから、血餅成分18によ
つて汚染されることなく、正しい検査用試料とし
て用いることが可能である。 また、上記採血管10は、血清成分17と血餅
成分18の分離後、そのまま試料保存容器として
用いることができ、採血管10の保存、輪送時に
も両成分17,18の相互混和の可能性を確実に
排除する。また、採血管10に保存される試料と
しての血清成分17は、いつでも極めて容易かつ
能率的にデカンテーシヨン、ピペツト等によつて
取出すことができる。 上記採血管10を使用した場合の血液凝固時間
を、蛇毒由来血液凝固促進剤を凍結乾燥すること
のない液体状態で収容してなる従来の採血管を用
いた場合の血液凝固時間に比較した実験結果を示
せば、以下のとおりである。すなわち、(1)市販の
蛇毒由来血液凝固促進剤(前記リセラーゼ)を0
〜10%のポリビニルピロリドン水溶液に溶解し、
各採血管に0.5mlずつ分注し(うちリセラーゼは
50μ)、(2)上記蛇毒由来血液凝固促進剤を液体
分注したままの採血管と、蛇毒由来血液凝固促進
剤を分注後に凍結乾燥してなる採血管を、それぞ
れ減圧、封栓し、(採血量10ml)、(3)各採血管を過
酷条件(37℃、15日間放置)で処理した後、血液
凝固時間を測定した結果、表1を得た。すなわた
ち、表1によれば、本考案における如く、蛇毒由
来血液凝固促進剤を溶解した水溶液のポリビニル
ピロリドン濃度を1〜10%とすることにより、採
取血液の血液凝固時間を従来に比して確実に短縮
できることが認められる。この時、上記濃度が1
%未満では凝固時間の短縮化の効果がほとんどな
く、1%以上では凝固時間の短縮化の効果が顕著
となることが認められるから、本考案においては
上記濃度の下限値を、1%とした。また、上記濃
度が10%越えでは凝固時間の短縮化の効果がもは
や飽和することが認められるから、本考案におい
ては上記濃度の上限値を10%とした。 なお、ポリビニルピロリドン濃度を高くするに
従い、凝固時間がより短縮化する傾向にあること
から、ポリビニルピロリドン自体、血液凝固促進
のための接触因子として作用している可能性が認
められる。 第4図および第5図は、本考案の第2実施例に
係る採血管20を示す断面図である。この採血管
20が、前記採血管10と異なる点は、分離剤
血管に関する。 従来技術 近年、透析療法等の体外循環治療技術の発達と
普及、或いはDIC(血液内凝固症候群)の治療方
法の開発等によつて、生体内に抗血液凝固剤とし
てのヘパリンを投与する機会が増大しており、ヘ
パリンが添加された血液を血液生化学検査に用い
ることが多くなつている。 従来、上記ヘパリン加血液の生化学検査を行う
場合、血漿状態で実施するか、或いは長時間放置
して、血液が凝固した後の血液分離によつて血清
を得ている。 ところが、血漿を検査に用いると、血漿中に微
小のフイブリン塊が生ずることがあり、これが検
査機器のノズル等に詰まりを引き起すことがあ
る。 また、ヘパリン加血液から血清を得るための血
液分離に要する血液凝固時間はその延長が著し
く、検査結果に悪影響を生ずるおそれがある。 そこで、本出願人は、特開昭58−1460号公報に
示されるように、蛇毒由来血液凝固促進剤を収容
してなる採血管を提案している。上記本出願人が
既に提案している採血管によれば、ヘパリン加血
液の血液凝固時間を短縮することが可能となる。 しかしながら、臨床検査成積報告の迅速化の要
求は厳しく、ヘパリン加血液等の採取血液の血液
凝固時間をより短縮することが望まれている。 考案の目的 本考案は、ヘパリン加血液等の採取血液の血液
凝固時間をより短縮可能とすることを目的とす
る。 考案の構成及び作用 本考案は、一端が開口し、他端が閉塞した有底
採血管本体と、該採血管本体の開口部を密封する
栓体と、該採血管本体内に収容されてなる蛇毒由
来血液凝固促進剤を主成分とする凍結乾燥体とか
らなる採血管であつて、前記凍結乾燥体が1〜10
%のポリビニルピロリドン水溶液に蛇毒由来血液
凝固促進剤を溶解した状態で凍結乾燥されたもの
であるようにしたものである。 上記本考案によれば、蛇毒由来血液凝固促進剤
を溶解した水溶液のポリビニルピロリドン濃度を
1〜10%とすることにより、ヘパリン加血液等の
採取血液の血液凝固時間を確実に短縮できる。 この時、上記濃度の下限値を1%とした理由
は、後述する実験結果にて認められるように、1
%未満では凝固時間の短縮化の効果がほとんどな
く、1%以上では凝固時間の短縮化の効果が顕著
となるからである。また、上記濃度の上限値を10
%とした理由は、後述する実験結果にて認められ
るように10%越えでは凝固時間の短縮化の効果が
もはや飽和するからである。 考案の具体的説明 第1図は本考案の第1実施例に係る採血管10
を示す断面図である。採血管10は、一端が開口
し他端が閉塞した有底採血管本体11と、採血管
本体11の開口部を密封する栓体12と、採血管
本体11の内部に収容され、分離すべき血清成分
と血餅成分との中間比重を有するチキソトロピー
性分離剤13と、採血管本体11の内部に後述す
るように凍結乾燥状態で収容される蛇毒由来血液
凝固促進剤14とを有している。 採血管本体11は、透明なガラス、プラスチツ
ク等からなり、栓体12は、ブチルゴム、スチレ
ン系エラストマー等からなつている。栓体12
は、採血管本体11の内部を密封し、採血管本体
11の内部に所定の採血量に対応する所定の陰圧
状態を形成保持可能とするとともに、第2図に示
すように、採血ホルダー15に設けられている採
血針16の刺通を可能としている。 蛇毒由来血液凝固促進剤14としては、例えば
株式会社ヤトロンの販売に係るリセラーゼ(商品
名)が用いられる。 ここで、上記蛇毒由来血液凝固促進剤14は、
1〜10%のポリビニルピロリドン水溶液に溶解し
た状態で採血管本体11に注入された後、凍結乾
燥された状態で収容される。 また、分離剤13は、採血前においては採血管
本体11の底部側に位置しており、実質的に疎水
性かつ揺変性(チキソトロピー性)であるととも
に、血液に対して実質的に不活性で、かつ前述の
ように分離される血清成分と血餅成分の中間の比
重を有している。従つて、分離剤13は、血液を
採取した採血管10が遠心分離機にかけられる
と、流動性を呈して上記2成分の境に移動し、遠
心力の停止に伴い上記2成分を相互に隔絶する半
固体状すなわち比流動的な状態の壁を形成する。 考案の具体的作用 まず、第2図に示すように、採血針16の外端
16Aを患社の静脈に穿刺するとともに、採血針
16の内端16Bを採血ホルダー15に挿入され
た採血管10の栓体12に刺通することにより、
陰圧状態にある採血管本体11の内部に血液を採
取する。この時、採血針16の内端16Bから噴
出する血液は、採血管本体11の底部側に位置す
る分離剤13上の蛇毒由来血液凝固促進剤14に
直接的に接触し、速やかに、蛇毒由来血液凝固促
進剤14を血液中に溶解可能とする。 上記採血後、血液と蛇毒由来血液凝固促進剤1
4との転倒混和を行つた後、一定時間、例えばヘ
パリン加血液に対しては室温で約30分程度放置す
る。 次に、上記採血管10を遠心分離機にかける。
この遠心分離により、血液は、血清成分17と血
餅成分18とに分離され、両成分17,18は、
第3図に示すように、分離剤13によつて分画さ
れ、相互に隔絶される。 上記採血管10によれば、凍結乾燥によつて蛇
毒由来血液凝固促進剤の酵素を安定した状態に保
ち、ヘパリン加血液等の採取血液の血液凝固時間
をより短縮することが可能となる。また、採血な
いし遠心分離による血清分離の一連の作業を迅速
に行うことが可能である。 また、上記採血管10においては、蛇毒由来血
液凝固促進剤14を、ポリビニルピロリドン溶液
に溶解した状態で凍結乾燥したので、凍結乾燥後
の蛇毒由来血液凝固促進剤14の剤型を安定化
し、血液凝固時間を更に短縮することが可能であ
る。 また、上記採血管10においては、分離された
血清成分17が、分離剤13によつて血餅成分1
8と隔絶されていることから、血餅成分18によ
つて汚染されることなく、正しい検査用試料とし
て用いることが可能である。 また、上記採血管10は、血清成分17と血餅
成分18の分離後、そのまま試料保存容器として
用いることができ、採血管10の保存、輪送時に
も両成分17,18の相互混和の可能性を確実に
排除する。また、採血管10に保存される試料と
しての血清成分17は、いつでも極めて容易かつ
能率的にデカンテーシヨン、ピペツト等によつて
取出すことができる。 上記採血管10を使用した場合の血液凝固時間
を、蛇毒由来血液凝固促進剤を凍結乾燥すること
のない液体状態で収容してなる従来の採血管を用
いた場合の血液凝固時間に比較した実験結果を示
せば、以下のとおりである。すなわち、(1)市販の
蛇毒由来血液凝固促進剤(前記リセラーゼ)を0
〜10%のポリビニルピロリドン水溶液に溶解し、
各採血管に0.5mlずつ分注し(うちリセラーゼは
50μ)、(2)上記蛇毒由来血液凝固促進剤を液体
分注したままの採血管と、蛇毒由来血液凝固促進
剤を分注後に凍結乾燥してなる採血管を、それぞ
れ減圧、封栓し、(採血量10ml)、(3)各採血管を過
酷条件(37℃、15日間放置)で処理した後、血液
凝固時間を測定した結果、表1を得た。すなわた
ち、表1によれば、本考案における如く、蛇毒由
来血液凝固促進剤を溶解した水溶液のポリビニル
ピロリドン濃度を1〜10%とすることにより、採
取血液の血液凝固時間を従来に比して確実に短縮
できることが認められる。この時、上記濃度が1
%未満では凝固時間の短縮化の効果がほとんどな
く、1%以上では凝固時間の短縮化の効果が顕著
となることが認められるから、本考案においては
上記濃度の下限値を、1%とした。また、上記濃
度が10%越えでは凝固時間の短縮化の効果がもは
や飽和することが認められるから、本考案におい
ては上記濃度の上限値を10%とした。 なお、ポリビニルピロリドン濃度を高くするに
従い、凝固時間がより短縮化する傾向にあること
から、ポリビニルピロリドン自体、血液凝固促進
のための接触因子として作用している可能性が認
められる。 第4図および第5図は、本考案の第2実施例に
係る採血管20を示す断面図である。この採血管
20が、前記採血管10と異なる点は、分離剤
【表】
13を用いていない点のみにある。
従つて、この採血管20によれば、遠心分離後
の血清成分と血餅成分を分離剤によつて隔絶する
ことがないものの、前記採血管10におけると同
様に、ヘパリン加血液等の採取血液の血液凝固時
間をより短縮可能である。なお、この採血管20
において得られる血清は、ピペツト等によつて採
取される。 なお、本考案に係る採血管は、ヘパリン加血液
以外の通常の採取血液に対しても有用であり、そ
れらの血液凝固時間を著しく短縮し、緊急検査に
好適に対応可能である。 考案の効果 以上のように、本考案は、一端が開口し、他端
が閉塞した有底採血管本体と、該採血管本体の開
口部を密封する栓体と、該採血管本体内に収容さ
れてなる蛇毒由来血液凝固促進剤を主成分とする
凍結乾燥体とからなる採血管であつて、前記凍結
乾燥体が1〜10%のポリビニルピロリドン水溶液
に蛇毒由来血液凝固促進剤を溶解した状態で凍結
乾燥されたものであるようにしたものである。し
たがつて、ヘパリン加血液等の採取血液の血液凝
固時間を確実に短縮化することができる。
の血清成分と血餅成分を分離剤によつて隔絶する
ことがないものの、前記採血管10におけると同
様に、ヘパリン加血液等の採取血液の血液凝固時
間をより短縮可能である。なお、この採血管20
において得られる血清は、ピペツト等によつて採
取される。 なお、本考案に係る採血管は、ヘパリン加血液
以外の通常の採取血液に対しても有用であり、そ
れらの血液凝固時間を著しく短縮し、緊急検査に
好適に対応可能である。 考案の効果 以上のように、本考案は、一端が開口し、他端
が閉塞した有底採血管本体と、該採血管本体の開
口部を密封する栓体と、該採血管本体内に収容さ
れてなる蛇毒由来血液凝固促進剤を主成分とする
凍結乾燥体とからなる採血管であつて、前記凍結
乾燥体が1〜10%のポリビニルピロリドン水溶液
に蛇毒由来血液凝固促進剤を溶解した状態で凍結
乾燥されたものであるようにしたものである。し
たがつて、ヘパリン加血液等の採取血液の血液凝
固時間を確実に短縮化することができる。
第1図は本考案の第1実施例に係る採血管を示
す断面図、第2図は同採血管を採血ホルダーに挿
入した状態を示す断面図、第3図は同採血管によ
る採血状態を示す断面図、第4図は本考案の第2
実施例に係る採血管を示す断面図、第5図は同採
血管による採血状態を示す断面図である。 10,20……採血管、11……採血管本体、
12……栓体、14……蛇毒由来血液凝固促進
剤。
す断面図、第2図は同採血管を採血ホルダーに挿
入した状態を示す断面図、第3図は同採血管によ
る採血状態を示す断面図、第4図は本考案の第2
実施例に係る採血管を示す断面図、第5図は同採
血管による採血状態を示す断面図である。 10,20……採血管、11……採血管本体、
12……栓体、14……蛇毒由来血液凝固促進
剤。
Claims (1)
- 一端が開口し、他端が閉塞した有底採血管本体
と、該採血管本体の開口部を密封する栓体と、該
採血管本体内に収容されてなる蛇毒由来血液凝固
促進剤を主成分とする凍結乾燥体とからなる採血
管であつて、前記凍結乾燥体が1〜10%のポリビ
ニルピロリドン水溶液に蛇毒由来血液凝固促進剤
を溶解した状態で凍結乾燥されたものである採血
管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19895683U JPS60106610U (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | 採血管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19895683U JPS60106610U (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | 採血管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60106610U JPS60106610U (ja) | 1985-07-20 |
JPH0229923Y2 true JPH0229923Y2 (ja) | 1990-08-13 |
Family
ID=30758427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19895683U Granted JPS60106610U (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | 採血管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60106610U (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54105877A (en) * | 1978-02-06 | 1979-08-20 | Terumo Corp | Blood sampling tube for measuring blood sugar level |
JPS581460A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-06 | テルモ株式会社 | 凝固促進剤入採血管 |
JPS5827933A (ja) * | 1981-08-13 | 1983-02-18 | Kawasaki Steel Corp | 連続焼鈍による耐食性に優れるt−3軟質ぶりき原板の製造方法 |
-
1983
- 1983-12-27 JP JP19895683U patent/JPS60106610U/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54105877A (en) * | 1978-02-06 | 1979-08-20 | Terumo Corp | Blood sampling tube for measuring blood sugar level |
JPS581460A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-06 | テルモ株式会社 | 凝固促進剤入採血管 |
JPS5827933A (ja) * | 1981-08-13 | 1983-02-18 | Kawasaki Steel Corp | 連続焼鈍による耐食性に優れるt−3軟質ぶりき原板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60106610U (ja) | 1985-07-20 |
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