JPH02298310A - 密閉性包装容器内の気体の除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は密閉性包装容器内の気体の除去方法に関するも
ので、より詳細には液体および固体は透過させずに気体
を透過させる高分子膜で吸収剤または吸着剤を包んでこ
れを密閉包装容器内に入れておくことにより、密閉性包
装容器内で発生あるいは外部より浸透された不要な気体
または揮発性成分を吸収または吸着除去できる様にする
ｈ゛法に関するものである。

（従来の技術と発明が解決しようとする課題）一般に、
農畜産物、加工食品または化学物質などを包装する時、
内容物の変質を防ぐため、密閉性包装容器を使用する例
が多い。

しかし、密閉性の包装容器は外部から気体および液体が
浸透されることを遮断するだけでなく、包装後、包装容
器内部で生成された不要な気体などが排出されることま
でも遮断する。特に、発酵食品、例えばキムチ（漬物）
などを密閉性包装容器に入れて包装する場合、この包装
容器内にキムチを貯蔵する間、相当量の炭酸気体及びそ
の他の揮発成分が生成され、この様に生成された気体は
排出されずに密閉性包装容器内に残留し、包装容器内の
内容物の風味や質を落とすなど、望ましくない作用を行
い、さらに気体が多量生成される場合には包装容器自体
までも破損されることがある。

従来、一般包装容器に吸収剤を入れて使用した例でシリ
カゲル袋がある。しかし、これは固体製品を完全に密閉
されない一般容器で包装する時、大気からたやすく影響
を受けるようになる湿気を除去するため吸湿剤として使
用したもので、その使われた袋が液体透過性の大きい材
質であるため、包装内容物が液体である場合には使用で
きなかった。

なお、食品を包装して長期間保管する場合、その包装容
器内部に存在する酸素の除去が殊に重要であり、従来、
かかる酸素の除去のため亜硫酸ナトリウムを包装容器内
に直接投入して包装するか、あるいは乾燥製品の包装時
には多孔性材質の袋に酸素吸収剤を入れて包装容器に投
入した。しかし、この様に酸素吸収剤を食品に直接投入
して使用する場合には食品の汚染に伴う安全性の問題か
あり、また多孔性材質の袋に入れて使用する場合には、
直接投入時と同様に吸収剤が食品に汚染される恐れがあ
った。

したがって、本発明者らは上記の問題点を解決するため
研究した結果、特定の気体あるいは揮発性成分を吸収ま
たは吸着させられる吸収剤、または吸着剤を、液体およ
び固体は透過させずに気体を透過させる高分子膜で包ん
で、これを密閉性包装容器内に入れることにより、包装
容器内部に残留あるいはその内部で発生された、または
外部より浸透された不要な気体や揮発性成分を除去でき
るという事実が分かり、本発明を完成したのである。

即ち、本発明の目的は密閉性包装容器内の不要な気体や
揮発性成分の除去方法を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明は、液体または液体と固体との混合製品を密閉性
包装容器で包装する時、製品包装容器内の不要な気体を
吸収する吸収剤または吸着剤を、液体および固体は透過
させずに気体は透過させる高分子膜で包んで、これを密
閉性の包装容器内に同時に入れて包装し、包装時、包装
容器内部に残留または時間の経過により包装容器内で発
生あるいは外部から浸透された不要な気体または揮発性
成分が除去される様にすることを特徴とする密閉性包装
容器内の気体の除去方法である。

この様な本発明の方法をより詳しく説明すると、次の通
りである。

本発明はある製品を密閉性包装容器、例えば袋、缶、瓶
または通常の包装容器で包装した場合、包装容器内部に
存在する不要な気体や揮発性成分、例えば、酸素、ＣＯ
、ＮＨ３などを除去するための方法であり、特に液体状
の成分が含まれた食品や化学物質を包装する時、大変有
用である。例えば、酸化し易い食品や化学物質を包装す
る場合には、包装容器内部の酸素を除去しなければなら
ず、なお発酵食品、特にキムチの場合には包装容器内で
貯蔵される間、食品が発酵しつつ生成する炭酸気体及び
／又は揮発性成分を除去する必要があり、かかる気体成
分の除去は製品の保存性向」−は勿論、気体による容器
の破損防止のためにも大変肝要である。

したがって、本発明では、上記のような密閉性包装容器
で包装され貯蔵される間に生成される不要な気体や揮発
性成分などを吸収できる吸収剤または吸着剤を使用して
除去する。

なお、包装過程で包装容器内部から未だ除去てきなかっ
た残留気体があることもあり、また密閉包装容器であっ
ても極微量の気体が外部よりその容器内部へ滲込むこと
があり、かかる残留気体や長い貯蔵期間の間、外部より
容器内部へ滲込む様になる微量の酸素などのような気体
成分もまた除去出来る。

本発明で使われるこの吸収剤としては、例えば、酸素除
去の場合、鉄または亜硫酸ナトリウム系化合物などを使
用でき、二酸化炭素を除去する場合には、水酸化カルシ
ウム又は水酸化ナトリウムなどが使用され、なお酢酸を
除去するためには、活性炭などが使われる。これら吸収
剤または吸着剤は公知の物質で液体又は固体状であり、
本発明で使用される吸収剤または吸着剤はその種類によ
って使用量が著しく異なり、内容物の包装容量によって
もその使用量が一定しないため、使用しようとする包装
製品やその製品から発生される吸収させようとする気体
の量などによって適切量を使用できる。

さらに、望ましく使用されるこれらの吸収剤または吸着
剤などは、気体を吸収、吸着させる場合、その体積の変
化が殆どないため、使用上の問題がない。

本発明では上記のような吸収剤または吸告剤を液体およ
び固体は透過させずに気体は透過させる高分子膜で包ん
で製品とともに密閉性包装容器内に入れて包装し、かか
る高分子膜は液体および固体を透過させないことにより
、液体および固体である吸収剤が高分子膜の外へ流出さ
れ製品を汚染およびＪｊｌ　４Ｍさせるとか、液体の内
容物によって吸水剤がぬれる恐れがなく、気体は自由に
透過させるため、上記にて言及したとうりの不要な気体
は、高分子膜内に透過され、吸収剤または吸着剤に吸収
または吸着され、除去できる。なお、高分子膜の種類と
物性によっである気体は透過させなから又それと異なる
ある気体は透過させない選択性を有しているため、適当
な高分子膜を使用し、除去しようとする特定の気体のみ
を選択的に除去することができる。

この際、高分子膜では除去しようとする特定気体に対し
て透過性のあるシリコン、低密度ポリエチレン又はセル
ロースアセタートなど、すべての天然または合成の高分
子材質を使用することができる。かかる高分子材質はい
くつかの形態で膜を形成することができ、本発明では紙
や繊維に高分子フィルムをラミネーティングさせるか、
あるいは高分子物質をコーティングして作った高分子膜
、または純粋に高分子で作った膜などの使用がｉ’Ｊ能
である。さらに、高分子膜で吸収剤や吸着剤を包む方法
としては、これを袋形態だけでなく、カプセル形態や高
分子担体に吸収剤を包括（ｅ　ｎ　ｃ　ａｐｓｕｌａｔ
ｉｏｎ）させた形態で使用することもできる。

加えて、本発明による吸収剤または吸着剤は、一般には
包装容器、例えば通常のフィルムで製造した容器、小袋
、缶、瓶などの内部に入れて使用するようになり、特に
包装容器が瓶の場合には瓶内部に入れて使用できるだけ
でなく、公知の吸湿剤使用方法と同様に、瓶の蓋に吸収
剤または吸着剤を包んだ高分子膜袋を内蔵させて瓶内部
の不要な気体を除去することができ、これは瓶内部で多
量のガスが発生し、ガスの圧力によって瓶が爆発するこ
とを防止することに特に有用である。

（実施例） 以上のような本発明を、実施例に基づき、以下、詳細に
説明する。

実施例１ 気体吸収剤として炭酸ガス吸収剤であるＣａ（ＯＨ）２
を使用し、高分子膜としてシリコン膜を使用した。すな
わち、Ｃａ　（ＯＨ）　２５　Ｒ：をシリコン膜袋で包
んで、これを２００ｓｒのキムチとともに、アルミニウ
ムホイルにポリプロピレンフィルムをラミネーティング
した気密包装容器で真空包装した後、直ちに２８℃で発
酵させた。

発酵し始めた時刻から２４．４０および６０時間が経過
した時、包装容器内の炭酸気体の嶌を測定し、その結果
を次の表１に示した。

実施例２ 炭酸ガス吸収剤として８Ｎ　ＮａＯＨ溶液〕溶液１杏 方法で実施した。

その結果を次の表１に示した。

実施例３ 高分子膜として低密度ポリエチレン膜を使用したことを
除いては上記実施例１と同一方法で実施した。

その結果を次の表１に示した。

実施例４ 炭酸ガス吸収剤としてｇＮ　　ＮａＯＨ溶液１０ｍ１を
使用し、高分子膜として低密度ポリエチレン膜を使用し
たことを除いては上記実施例１と同一方法で実施した。

その結果を次の表１に示した。

比較例１ ２００ｇのキムチのみを、アルミニウムホイルにポリプ
ロピレンをラミネーティングした気密包装容器で真空包
装した後、上記実施例１と同一方法で実施した。

その結果を次の表１に示しな。

表１ 上記表１に示されたように、吸収剤を利用しなかった比
較例１では、発酵後包装容器内に多量の炭酸気体が含ま
れていることに反し、実施例の場合では大変少量の炭酸
気体だけが検出され、本発明での様に吸収剤を高分子膜
で包んで投入して使用することによって、炭酸気体を除
去できることが判明された。

実施例５ １００ｍｌ容量のガラス容器（瓶）に酸素で飽和された
水（８ｐｐｍＯ２）９０ｍｌを入れ、１０ｍ１の２０％
亜硫酸ナトリウム水溶液をシリコン膜袋で包んでこれを
上記ガラス容器に入れた後、密閉させた。２４時間経過
後、残存酸素量を測定した結果、殆ど０．ｌｐｐｍに落
ちた。

これは水中の残存酸素がシリコン膜を通過し、亜硫酸ナ
トリウム水溶液に吸収されたことを示している。

実施例６ ２５０ｍ１容量のフラスコに１００ｍ１の０．５％酢酸
水溶液を入れ、５ｇの活性炭をセルロースアセタート膜
袋で包んでこれを上記フラスコに入れた後、密閉させた
。５０時間経過後、酢酸の濃度を測定した結果、０，３
％に減少した。

これは酢酸がセルロースアセタート膜を通過して活性炭
に吸着されたことを示すものである。

実施例７ ２５０ｍ１容量のアルミニウム缶に酸敗したキムチ水で
飽和された空気を満たし、５ｇの活性炭を０．０２ｍｍ
厚さのポリエチレン膜袋で包んで、これを上記アルミニ
ウム缶に入れた後、密閉させた。なお、２５０ｍ１容量
のフラスコに上記と同様な酸敗したキムチ水で飽和され
た空気を満たした後、密閉させた。２４時間経過後、匂
い検査（官能検査）を実施したところ、活性炭を入れた
袋を使用した場合、それを使用しなかった場合に比べて
匂いが多大に減少した。これは揮発性の匂い成分がポリ
エチレン膜を通過して活性炭に吸着されたことを示すも
のである。

実施例８ 気体吸収剤として活性炭を使用し、包装容器としては瓶
を使用したことを除いては実施例７と同様な方法により
実施し、活性炭を包んた膜袋を瓶の蓋に内蔵させて実施
した。２４時間経過後、実施例７と同一の結果を示した
。

（発明の効果） 上述した様に、本発明によれば、気体除去のために吸収
剤を使用することにおいて、ｉ＆体と直接接触される場
合だけでなく、気体状態でも吸収剤または吸着剤を包ん
だ高分子膜袋を各種包装容器内部に多様に適用させ、包
装容器内部の製品を汚染させずに不要な気体を効果的に
除去することができる。

かかる本発明は実施例などを通じて特定の場合を中心と
して説明したが、当該分野における専門家らは、本発明
の範鴫内で変更して実施することも出来る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、密閉性包装容器で製品を包装する時、製品包装容器
   内の不要な気体を吸収する吸収剤または吸着剤を、液体
   および固体は透過させずに気体を透過させる高分子膜で
   包み、これを密閉性包装容器内に同時に入れて包装する
   ことにより、包装時、包装容器内部に残留あるいは時間
   の経過により包装容器内で発生される気体や外部より浸
   透された気体が吸収除去される様にすることを特徴とす
   る密閉性包装容器内の気体の除去方法。 ２、上記気体は製品から生成される液状の揮発性物質に
   よる蒸気（ｖａｐｏｒ）をも含むことを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の気体の除去方法。 ３、上記高分子膜は紙または繊維に高分子物質をラミネ
   ーティング又はコーティングしたものであるか、又は高
   分子物質自体だけで形成されたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の気体の除去方法。 ４、上記高分子膜は袋形態、カプセル形態または担体に
   包括（ｅｎｃａｐｓｕｌａｔｉｏｎ）させる形態で上記
   吸収剤または吸着剤を包んで使用することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項又は第３項記載の気体の除去方法
   。