JPH1179253A - 包装体および包装材料 - Google Patents

包装体および包装材料

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JPH1179253A
JPH1179253A JP23617197A JP23617197A JPH1179253A JP H1179253 A JPH1179253 A JP H1179253A JP 23617197 A JP23617197 A JP 23617197A JP 23617197 A JP23617197 A JP 23617197A JP H1179253 A JPH1179253 A JP H1179253A
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JP
Japan
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gas
package
packaging material
packaged
buffer
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JP23617197A
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English (en)
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Junichi Narita
淳一 成田
Kazuo Yagi
和雄 八木
Akira Eda
昭 江田
Masahiro Kuwabara
昌宏 桑原
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成により、包装体内のガス濃度の変
化に対応してガスを吸収または放出して包装体内のガス
濃度を所定の範囲に維持し、これにより被包装体の品質
を一定に保持することができる包装体、およびこれに用
いる包装材料を提供すること。 【解決手段】 ガス分圧変動の影響を受けやすい被包装
物1をガスバリヤー性の包装材4で包装して包装体5を
形成する際、緩衝作用によりガスを吸収または放出して
包装体5内のガス濃度を初期の平衡濃度の±90%の範
囲に維持するバッファー材6を被包装物1と包装材4と
の間に介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス分圧変動の影響
を受けやすい被包装物を包装するための包装体およびそ
れに用いる包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭酸ガス、酸素、エチレン等のガス分圧
変動の影響を受けやすい被包装物を包装する包装体は、
包装体内部のガス濃度が所定の範囲に維持されることが
要求される。例えば炭酸ガスに関わるものでは炭酸リン
ゲル輸液バッグ、生鮮野菜の保護包装材など、また酸素
に関わるものでは金魚、藻等の保護容器、またエチレン
ガスに関わるものでは果物の熟成促進バッグなどでは、
いずれもそれぞれのガス濃度が所定範囲に維持されるこ
とが要求されている。
【0003】従来、包装材のガスバリアー性が不足した
り、あるいは内部でガスが消費されるような条件下で、
ガス分圧を所定範囲に保つ技術として、包装材内部にガ
スの発生源を設置したり、フィルムのバリアー性に選択
性を持たせることで特定ガスのみ内部に取り込む方法な
どがある。しかしながら、このような一定の速度または
能力でガスを発生させたり、外部より特定ガスを取り込
む系では、ガスの変化量を制御しているわけではないの
で、ガスバリアー性の変化あるいは内部のガス消費物質
の能力の変化などにより、初期の設定値より大きくずれ
やすいという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、簡単
な構成により、包装体内のガス濃度の変化に対応してガ
スを吸収または放出して包装体内のガス濃度を所定の範
囲に維持し、これにより被包装体の品質を一定に保持す
ることができる包装体、およびこれに用いる包装材料を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の包装体およ
び包装材料である。 (1) ガス分圧変動の影響を受けやすい被包装物と、
この被包装物を覆うガスバリヤー性の包装材と、被包装
物と包装材との間に介在し、緩衝作用によりガスを吸収
または放出して包装材の内部のガス濃度を初期の平衡濃
度の±90%の範囲に維持するバッファー材とを含む包
装体。 (2) バッファー材が炭酸ガス、酸素もしくはエチレ
ンを吸収または放出する性質を有するものである上記
(1)記載の包装体。 (3) 炭酸ガスを吸収または放出するバッファー材が
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ポリアリルア
ミン、スチレンアミノ系樹脂、ゼオライト、活性炭、ポ
リカルボジイミド系樹脂、陰イオン交換樹脂、ポリエチ
レンイミン系樹脂およびトリメチルアミンから選ばれる
1種以上のものである上記(2)記載の包装体。 (4) 酸素を吸収または放出するバッファー材がゼオ
ライトおよび活性炭から選ばれる1種以上のものである
上記(2)記載の包装体。 (5) エチレンガスを吸収または放出するバッファー
材がゼオライトおよび活性炭から選ばれる1種以上のも
のである上記(2)記載の包装体。 (6) バッファー材が固体材料に担持されたものであ
る上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の包装体。 (7) バッファー材が被包装物もしくは包装材に一体
化しているか、または被包装物と包装材との間に外挿材
として介在している上記(1)ないし(6)のいずれか
に記載の包装体。 (8) 被包装物と包装材との間に、バッファー材以外
にさらにガス放出物質を介在させた上記(1)ないし
(7)のいずれかに記載の包装体。 (9) ガス分圧変動の影響を受けやすい被包装物を包
装するための包装材料であって、緩衝作用によりガスを
吸収または放出してガス濃度を初期の平衡濃度の±90
%の範囲に維持するバッファー材を含む包装材料。 (10) バッファー材が固体材料に担持された上記
(9)記載の包装材料。 (11) バッファー材がガスバリヤー性の包装材基材
と一体化した上記(9)または(10)記載の包装材
料。
【0006】本発明において包装の対象となる被包装物
は、ガス分圧変動の影響を受けやすい物品であって、例
えば炭酸ガスに関わるものでは炭酸リンゲル輸液、生鮮
野菜など、また酸素に関わるものでは金魚、藻等、また
エチレンガスに関わるものでは果物などが代表的なもの
として例示でき、製品自体がガス分圧の変動をうけて変
質するものである。このほかにもこれらに類似の被包装
物があげられる。これらの被包装物はガス分圧変動の影
響を受けやすい製品自体のほか、輸液バック等のように
これらをバッグその他の包装材で包装した包装物も含ま
れる。
【0007】これらの被包装物を包装する包装材は、被
包装物を覆うガスバリヤー性を有する包装材であって、
フィルム、袋、チューブ、瓶、その他の容器などがあげ
られる。これらの包装材を構成する材料としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の
ポリエステル、ナイロン6、66等のポリアミド、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン重合
体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート等のアク
リル系樹脂などの樹脂があげられるが、このほかにもガ
ラス、金属等の材料であってもよい。これらの包装材は
ガスバリヤー性を有し、被包装物を密封状態で覆って包
装するように構成される。
【0008】本発明において使用されるバッファー材は
被包装物と包装材間に介在して緩衝作用により特定のガ
スを吸収または放出して包装材の内部のガス濃度を初期
の平衡濃度の±90%、好ましくは±70%、より好ま
しくは±50%の範囲に維持できる材料である。雰囲気
ガス中の特定ガスの濃度に対して特定ガスの保持量が大
きく変化し、そしてガス濃度の変化を緩衝する方向で特
定ガスを吸放出するものが望ましい。
【0009】このようなバッファー材としては、例えば
炭酸ガスに対しては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、ポリアリルアミン、スチレンアミノ系樹脂、ゼ
オライト、活性炭、ポリカルボジイミド系樹脂、イオン
交換樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、トリメチルアミ
ンなどがある。また酸素に対しては、ゼオライト、活性
炭など、エチレンガスに対しては、ゼオライト、活性炭
などがある。これらのバッファー材は必要により予め炭
酸ガス等の特定ガスを包装体中で平衡になる量をあらか
じめ吸着させた状態で使用される。
【0010】これらのバッファー材として、固体または
液体のものを、乾燥状態、含浸状態、溶液状態など、任
意の状態で使用することができる。またこれらのバッフ
ァー材はそれぞれの状態に応じて、バッファー材の成分
をそれ単独で使用できるほか、樹脂その他の固体材料に
担持させた状態で使用することもできる。例えばバッフ
ァー材が樹脂の場合はそれ単独であるいは他の材料とと
もに成形して使用することができる。活性炭、ゼオライ
ト等の場合は粒状等のまま使用できるほか、樹脂の固体
材料に担持させて使用することができる。固体材料に担
持する方法としては、樹脂中に分散させてフィルムその
他の形状に成形する方法などがある。液状のバッファー
材はコーティングする方法、活性炭等の多孔質材に含浸
させる方法などがあげられる。また固形のバッファー材
は通気性の材料でパックした状態で使用できる。
【0011】これらのバッファー材は被包装物と包装材
間に介在するように用いられるが、その方法としてはバ
ッファー材もしくはこれを担持した固体材料を被包装物
または包装材に一体化させるか、または被包装物と包装
材の間に外挿材として介在させる方法がある。
【0012】被包装物または包装材に一体化させる方法
としては、被包装物の外表面または包装材の内面に、バ
ッファー材もしくはこれを担持した固体材料をフィルム
状にして積層する方法、コーティングする方法、あるい
はバッファー材もしくはこれを担持した固体材料の成形
物またはパックを固着する方法などがあげられる。
【0013】バッファー材を外挿材として被包装物と包
装材との間に介在させる方法としては、バッファー材も
しくはこれを担持した成形物またはパックを、被包装物
と包装材との間の任意の位置に外挿して介在させる方法
がある。パックは通気性の紙、布、網、不織布等の袋状
物内にバッファー材を充填して形成する。
【0014】本発明の包装体は上記のような被包装物を
ガスバリヤー性の包装材で覆うように包装する際、被包
装物と包装材との間にバッファー材を介在させることに
よって形成される。包装材の内面にバッファー材を一体
化させた場合は、バッファー材が一体化した包装材、例
えばバッファー材が積層または固着された包装材で被包
装物を包装する。被包装物にバッファー材を一体化させ
る場合は、バッファー材を一体化した被包装物、例えば
バッファー材を積層または固着した被包装物を包装材で
包装する。バッファー材を外挿する場合は包装材と被包
装物の間の任意の位置にバッファー材の成形物、パック
等を外挿して介在させる。
【0015】いずれの場合も包装材内に被包装物を収容
するようにして密封して包装体を形成するが、このとき
包装体内に濃度維持しようとするガスを所定濃度となる
ように封入することができる。この場合バッファー材か
らの放出により初期ガス濃度を設定できる場合は、特別
にガスを注入しなくてもよい。また、そのようなガスを
放出する物質を被包装物と包装材との間に介在させ、バ
ッファー材と共働してガス分圧を所定値に保つことがで
きる。そのようなガス放出物質として、炭酸ガスの場合
は炭酸カルシウム、炭酸バリウム等、酸素の場合は過酸
化水素等の過酸化物をあげることができる。
【0016】こうして形成された包装体は、特定ガスの
初期平衡濃度を所定の値に設定して包装され貯蔵運搬さ
れるが、この間包装材もしくは被包装物からガスが漏洩
または侵入することにより包装体内、すなわち包装材と
被包装物間のガス濃度が変動すると、バッファー材の緩
衝作用により初期平衡濃度の±90%の範囲にガス濃度
を維持する。
【0017】すなわち包装体内部の特定ガスの分圧が一
定の状態では平衡状態にあるためバッファー材は作用し
ないが、特定ガスの分圧が減少するときは平衡状態が破
られるため、包装材最内層もしくは外挿材もしくは製品
の一部に一体化したバッファー材より特定ガスを放出
し、また逆に特定ガスの分圧が増加するときはバッファ
ー材が特定ガスを吸収する緩衝作用を行い、特定ガスの
濃度変化を小さく抑える。このように本発明の包装体
は、内部ガス雰囲気と平衡状態にありかつ大量の特定ガ
スを保持するバッファー材を用いて特定ガスの放出およ
び吸収を行うことにより、内部ガス雰囲気中の特定ガス
の濃度変化を抑えることができる。
【0018】本発明の包装体、例えば炭酸リンゲル輸液
バック等は、包装材のバリア性が十分でなく、炭酸ガス
が外装フィルムを透過して微量でも漏洩することによっ
て内容物のpHが上昇し、品質に影響を与えることがあ
る。この場合大容量の炭酸ガスを保持するバッファー材
を外包材最内層または外挿材または製品の一部として系
内に入れ、内部に炭酸ガスを例えば15%となるように
導入し、系が平衡に達した後、包装材を封着して包装体
を形成する。その結果、漏洩した炭酸ガスの大部分をバ
ッファー材が緩衝効果により包装体の内部に放出するこ
とにより炭酸ガス濃度を初期の平衡濃度の±90%の範
囲に維持する。これにより、漏洩による内部ガス中の炭
酸ガス濃度の低下を抑え、製品炭酸リンゲル液の品質を
保つことができる。
【0019】このほか本発明の包装体は、金魚、藻等の
保護容器のように酸素濃度を所定範囲に維持する場合、
あるいは果物の熟成促進バッグのようにエチレンガスを
所定濃度に維持する場合など、その他のガスを所定濃度
に維持する場合に適用できる。
【0020】本発明の包装材料は上記のような包装体を
形成するために用いられる包装材料であって、上記のよ
うなバッファー材を含む包装材料である。具体的にはバ
ッファー材が樹脂の場合はそのままフィルム、シートそ
の他の形状に成形したもの、また樹脂以外の場合は樹脂
等の固体材料に担持させてフィルム、シートその他の形
状に成形したものなどを包装材料とし、これを別の包装
材料であるガスバリヤー性のフィルム、シート等の包装
材基材に積層させて、被包装物を包装するための包装材
を形成することができる。
【0021】また包装材の他の形態としては、ガスバリ
ヤー性のフィルム、シート等の包装材基材にバッファー
材を一体化したものを包装材料として包装材を形成する
ことができる。この場合包装材基材にバッファー材を固
着することができるほか、バッファー材が樹脂の場合は
そのままフィルム、シートその他の形状に成形したも
の、また樹脂以外の場合は樹脂等の固体材料に担持させ
てフィルム、シートその他の形状に成形したものなどを
包装材基材に積層することにより、一体化した材料を包
装材料とすることができる。
【0022】上記のようにして形成された包装材料は、
そのままあるいはガスバリヤー性の包装材基材とともに
包装材を形成し、被包装物を包装して前記包装体の形成
に使用することができる。更に、この包装体中にガス放
出物質を介在させると、包装体内部のガス分圧を高い分
圧水準で制御することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の包装体は被包装物と包装材との
間にバッファーを介在させたので、簡単な構成により、
包装体内のガス濃度の変化に対応してガスを吸収または
放出して包装体内のガス濃度を所定の範囲に維持し、こ
れにより被包装体の品質を一定に保持することができ
る。
【0024】本発明の包装材料は、バッファー材を含む
ため、上記のような包装体を形成するための包装材料を
得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1の(a)、(b)はそれぞれ別の
実施形態の包装体を示す断面図、(c)はその一部のA
−AまたはB−B断面図である。
【0026】図1において、1は被包装物であって、炭
酸リンゲル輸液2をポリエチレン製のバッグ3内に封入
した炭酸リンゲル輸液バッグである。4は包装材であっ
て、被包装物1を包装することにより包装体5が形成さ
れている。包装材4は2枚の基材フィルム4a、4bが
端部4cにおいてヒートシールされ、袋状に形成されて
いる。
【0027】包装材4の内周面にはフィルム状に形成さ
れたバッファー材6が積層一体化している。バッファー
材6は樹脂からなるものがフィルム状に成形され、この
フィルムが接着または共押出により基材フィルムと一体
化している。バッファー材6は(a)の実施形態では基
材フィルム4a、4bの両方の内面に積層されている
が、(b)の実施形態では一方の基材フィルム4aの内
面のみに積層一体化している。
【0028】上記の包装体5は被包装物1を、バッファ
ー材6が一体化した包装材4内に入れて、包装材4と被
包装物1との間に炭酸ガスを所定の初期濃度とするよう
に封入して、包装材4を封着することにより形成され
る。
【0029】使用状態において、基材フィルム4a、4
bまたはバッグ3を通して炭酸ガスが移動することによ
り包装体5内の炭酸ガス濃度が変動すると、バッファー
材6が炭酸ガスを放出または吸収して炭酸ガス濃度を所
定範囲に維持する。
【0030】図2(a)、(b)はそれぞれ他の実施形
態による包装体の断面図、(c)はC−CまたはD−D
断面図である。この実施形態では図1(a)、(b)の
場合とほぼ同様に構成されているが、バッファー材6は
活性炭、ゼオライト等の粒状物からなるバッファー材粒
子6aがポリエチレン等の樹脂担体6bに担持されてフ
ィルム状に形成されて基材フィルム4aおよび/または
4bに積層一体化されており、図1(a)、(b)の場
合とほぼ同様に形成、使用され、同様の効果を得る。
【0031】図3(a)、(b)はそれぞれさらに他の
実施形態の包装体の断面図である。この実施形態でも図
1、2の(a)、(b)の場合とほぼ同様に構成されて
いるが、バッファー材6は液状のものが塗膜状に形成さ
れている。このため基材フィルム4aおよび/または4
bの内面にバッファー材6を塗布して包装体を一体化す
るほかは、図1、2(a)、(b)の場合とほぼ同様に
形成、使用され、同様の効果を得る。
【0032】図4(a)、(b)はそれぞれさらに他の
実施形態の包装体の断面図である。この実施形態も図1
〜3の(a)、(b)とほぼ同様に構成されているが、
バッファー材6は樹脂等の成形物または粒状物等のパッ
ク体状に形成され、(a)では包装材4の内面に固着さ
れ、(b)では包装材4と被包装物1との間に外挿され
ている。このため(a)ではバッファー材6が固着した
包装材で被包装物を包装し、(b)では包装材4により
被包装物1を包装する際バッファー材6を外挿するほか
は図1〜3(a)、(b)とほぼ同様に形成、使用さ
れ、同様の効果を得る。なお図4(a)、(b)では被
包装物1と包装材4との間にガス放出物質7を外挿させ
ておいてもよい。
【0033】図5(a)、(b)はそれぞれさらに他の
実施形態の包装体の断面図である。実施形態では図1〜
4の(a)、(b)とほぼ同様に形成されているが、バ
ッファー材6は(a)では成形物またはバック体状に形
成されたものが被包装物1の外表面に固着されて一体化
しており、(b)ではフィルム状に形成されたものが被
包装物1の外表面に積層一体化している。このためバッ
ファー材6が一体化した被包装物1を包装材4により包
装して包装体を形成するほかは、図1〜4(a)、
(b)とほぼ同様に形成、使用され、同様の効果を得
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1、比較例1 炭酸リンゲル輸液バッグを例に炭酸ガス濃度コントロー
ルの効果を確認する試験を行った。試験方法は炭酸ガス
濃度15%で平衡に達した炭酸リンゲル液1 literを厚
さ20μmのポリエチレンバッグに封入したものを被包
装物1とし、その周りを炭酸ガス濃度15%の雰囲気と
ともに厚さ80μmのポリエチレン基材フィルム4a、
4bからなる包装材4としてのバッグで封入した。その
内1つはバッファー材6として炭酸ガス濃度15%雰囲
気で平衡に達した活性炭50gを炭酸リンゲルバックと
外包フィルムの間に入れ(実施例1)、さらに他の1つ
には活性炭を入れないで(比較例1)、バッグを封着し
て包装体5を形成した。
【0035】包装体5内の炭酸ガス濃度および輸液のp
Hの経時変化を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1より、包装体に炭酸ガス濃度をコント
ロールするバッファー材(この場合は活性炭)を封入す
ることにより、内部炭酸ガスの濃度低下および輸液のp
Hの上昇を抑制できることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は別の実施形態の包装体の断面
図、(c)はA−AまたはB−B断面図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ他の実施形態の包装
体の断面図、(c)はC−CまたはD−D断面図であ
る。
【図3】(a)、(b)はそれぞれさらに他の実施形態
の包装体の断面図である。
【図4】(a)、(b)はそれぞれさらに他の実施形態
の包装体の断面図である。
【図5】(a)、(b)はそれぞれさらに他の実施形態
の包装体の断面図である。
【符号の説明】
1 被包装物 2 輸液 3 バッグ 4 包装材 4a、4b 基材フィルム 5 包装体 6 バッファー材
フロントページの続き (72)発明者 桑原 昌宏 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井石油化学工業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス分圧変動の影響を受けやすい被包装
    物と、 この被包装物を覆うガスバリヤー性の包装材と、 被包装物と包装材との間に介在し、緩衝作用によりガス
    を吸収または放出して包装材の内部のガス濃度を初期の
    平衡濃度の±90%の範囲に維持するバッファー材とを
    含む包装体。
  2. 【請求項2】 バッファー材が炭酸ガス、酸素もしくは
    エチレンを吸収または放出する性質を有するものである
    請求項1記載の包装体。
  3. 【請求項3】 炭酸ガスを吸収または放出するバッファ
    ー材が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ポリア
    リルアミン、スチレンアミノ系樹脂、ゼオライト、活性
    炭、ポリカルボジイミド系樹脂、陰イオン交換樹脂、ポ
    リエチレンイミン系樹脂およびトリメチルアミンから選
    ばれる1種以上のものである請求項2記載の包装体。
  4. 【請求項4】 酸素を吸収または放出するバッファー材
    がゼオライトおよび活性炭から選ばれる1種以上のもの
    である請求項2記載の包装体。
  5. 【請求項5】 エチレンガスを吸収または放出するバッ
    ファー材がゼオライトおよび活性炭から選ばれる1種以
    上のものである請求項2記載の包装体。
  6. 【請求項6】 バッファー材が固体材料に担持されたも
    のである請求項1ないし5のいずれかに記載の包装体。
  7. 【請求項7】 バッファー材が被包装物もしくは包装材
    に一体化しているか、または被包装物と包装材との間に
    外挿材として介在している請求項1ないし6のいずれか
    に記載の包装体。
  8. 【請求項8】 被包装物と包装材との間に、バッファー
    材以外にさらにガス放出物質を介在させた請求項1ない
    し7のいずれかに記載の包装体。
  9. 【請求項9】 ガス分圧変動の影響を受けやすい被包装
    物を包装するための包装材料であって、 緩衝作用によりガスを吸収または放出してガス濃度を初
    期の平衡濃度の±90%の範囲に維持するバッファー材
    を含む包装材料。
  10. 【請求項10】 バッファー材が固体材料に担持された
    請求項9記載の包装材料。
  11. 【請求項11】 バッファー材がガスバリヤー性の包装
    材基材と一体化した請求項9または10記載の包装材
    料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010194378A (ja) * 2009-02-20 2010-09-09 Toshiba Corp 炭酸ガス吸収剤及び炭酸ガス回収方法
JP2014118191A (ja) * 2012-12-18 2014-06-30 Hikari Mirai:Kk 対象物に対する水素ガスの溶解方法
JP2018122938A (ja) * 2018-04-10 2018-08-09 株式会社光未来 対象物に対する水素ガスの溶解方法

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