JPH0229776B2 - Fukugokakoitonoseizohoho - Google Patents
FukugokakoitonoseizohohoInfo
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- JPH0229776B2 JPH0229776B2 JP17339282A JP17339282A JPH0229776B2 JP H0229776 B2 JPH0229776 B2 JP H0229776B2 JP 17339282 A JP17339282 A JP 17339282A JP 17339282 A JP17339282 A JP 17339282A JP H0229776 B2 JPH0229776 B2 JP H0229776B2
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
本発明はソフトタツチの風合を有するスパンラ
イク織編物に適した複合加工糸の製造方法に関す
るものである。 従来2種以上の糸条を引揃え同時仮撚加工によ
りスパンライクな複合加工糸を製造する方法とし
ては、未延伸糸または半延伸糸を延伸糸と引揃え
て同時仮撚加工し、熱収縮差と伸度差を利用して
延伸糸の回りに未延伸糸または半延伸糸がS,Z
交互に捲きついた複合加工糸とすることが知られ
ている。例えば、特開昭48−93745号公報には、
切断伸度50%以下のポリアミド系合成繊維延伸糸
と切断伸度150%以上のポリアミド系未延伸糸と
を引き揃えて仮撚捲縮加工する方法が提案されて
いる。しかしながら、この方法は、切断伸度が
150%以上の未延伸糸を使用しているので、経日
変化が生じやすいという欠点があるばかりでな
く、2本の糸条間の切断伸度差が大きすぎるので
複合加工糸に糸ずれが生じやすく、操業面で問題
がある。さらに、この種の複合加工糸は、延伸糸
からなる芯糸の周りに、未延伸糸又は半延伸糸か
らなる飾り糸が融着した状態でS・Z交互に捲き
ついたものである。すなわち、この飾り糸を融着
させないで単に未解撚状にS,Z交互に捲きつけ
ただけではその後の撚糸工程、製織工程等でしご
かれると芯糸と飾り糸が分離して糸ズレとかネツ
プ状の欠点が生ずるため飾り糸となる糸条が融着
を生じる温度で仮撚加工して芯糸に飾り糸を接着
させたてごきによる糸ズレ、ネツプ発生を防止し
ている。このように片方の糸条を融着させた場合
は、シヤリ味のあるスパンライクな複合加工糸は
得られても、ソフトタツチのスパンライク複合加
工糸を得るのは困難である。また、飾り糸となる
糸条を融着させないで芯糸の回りにカバリング状
に捲きつける方法も知られているが、その後の撚
糸工程、製織工程等で糸がしごかれた場合に生じ
る芯糸と飾り糸の糸ズレを防止するために飾り糸
をかなり強固に捲きつけて製造しなければなら
ず、嵩高性に乏しいやせたゴツゴツした複合加工
糸しか得られないという欠点を有している。 本発明はこれらの従来の欠点を解消するもので
あつて、その目的とするところはソフトタツチで
しかも嵩高であるとともに交絡性のよいスパンラ
イク複合加工糸を得ることができる複合加工糸の
製造方法を提供するにある。 すなわち、本発明は高速紡糸した複屈折率35×
10-3〜43×10-3、切断伸度60%〜80%のナイロン
6マルチフイラメント糸条Aと、複屈折率47×
10-3以上、切断伸度48%以下の延伸したナイロン
6マルチフイラメント糸条Bとを引き揃えて、仮
撚数(T/M)を
イク織編物に適した複合加工糸の製造方法に関す
るものである。 従来2種以上の糸条を引揃え同時仮撚加工によ
りスパンライクな複合加工糸を製造する方法とし
ては、未延伸糸または半延伸糸を延伸糸と引揃え
て同時仮撚加工し、熱収縮差と伸度差を利用して
延伸糸の回りに未延伸糸または半延伸糸がS,Z
交互に捲きついた複合加工糸とすることが知られ
ている。例えば、特開昭48−93745号公報には、
切断伸度50%以下のポリアミド系合成繊維延伸糸
と切断伸度150%以上のポリアミド系未延伸糸と
を引き揃えて仮撚捲縮加工する方法が提案されて
いる。しかしながら、この方法は、切断伸度が
150%以上の未延伸糸を使用しているので、経日
変化が生じやすいという欠点があるばかりでな
く、2本の糸条間の切断伸度差が大きすぎるので
複合加工糸に糸ずれが生じやすく、操業面で問題
がある。さらに、この種の複合加工糸は、延伸糸
からなる芯糸の周りに、未延伸糸又は半延伸糸か
らなる飾り糸が融着した状態でS・Z交互に捲き
ついたものである。すなわち、この飾り糸を融着
させないで単に未解撚状にS,Z交互に捲きつけ
ただけではその後の撚糸工程、製織工程等でしご
かれると芯糸と飾り糸が分離して糸ズレとかネツ
プ状の欠点が生ずるため飾り糸となる糸条が融着
を生じる温度で仮撚加工して芯糸に飾り糸を接着
させたてごきによる糸ズレ、ネツプ発生を防止し
ている。このように片方の糸条を融着させた場合
は、シヤリ味のあるスパンライクな複合加工糸は
得られても、ソフトタツチのスパンライク複合加
工糸を得るのは困難である。また、飾り糸となる
糸条を融着させないで芯糸の回りにカバリング状
に捲きつける方法も知られているが、その後の撚
糸工程、製織工程等で糸がしごかれた場合に生じ
る芯糸と飾り糸の糸ズレを防止するために飾り糸
をかなり強固に捲きつけて製造しなければなら
ず、嵩高性に乏しいやせたゴツゴツした複合加工
糸しか得られないという欠点を有している。 本発明はこれらの従来の欠点を解消するもので
あつて、その目的とするところはソフトタツチで
しかも嵩高であるとともに交絡性のよいスパンラ
イク複合加工糸を得ることができる複合加工糸の
製造方法を提供するにある。 すなわち、本発明は高速紡糸した複屈折率35×
10-3〜43×10-3、切断伸度60%〜80%のナイロン
6マルチフイラメント糸条Aと、複屈折率47×
10-3以上、切断伸度48%以下の延伸したナイロン
6マルチフイラメント糸条Bとを引き揃えて、仮
撚数(T/M)を
【式】(Dは
糸条Aと糸条Bの総デニール)とし、オーバーフ
イード率を0〜+10%としかつ糸条が融着しない
温度で仮撚加工することを特徴とする糸条Bの回
りを糸条Aがループ形態で被覆した複合加工糸の
製造方法を要旨とするものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 まず、本発明の構成の1つは、ナイロン6を高
速紡糸して得た糸条であつて、複屈折率が35×
10-3〜43×10-3でありかつ切断伸度が60%〜80%
の高配向のマルチフイラメント糸条Aと、ナイロ
ン6の延伸糸であつて複屈折率が47×10-3以上で
ありかつ切断伸度が48%以下のマルチフイラメン
トを引き揃えて仮撚加工を施すことである。本発
明においては糸条Aと糸条Bとを引き揃えて仮撚
加工を施すことにより糸条Bを芯糸とし、糸条A
を被覆糸として芯糸のまわりに被覆糸をループ形
態をもつて被覆するものであるが、糸条Aは複屈
折率が35×10-3〜43×10-3としかつ切断伸度が60
%〜80%であることが必要である。複屈折率が35
×10-3に満たないと、糸条が経時変化し易く不安
定であつて染斑などを発生し易くなり、しかも熱
によつて硬化し易くソフトタツチのスパンライク
な複合加工糸が得られ難い。一方、複屈折率が43
×10-3を超えると仮撚加工時に受ける撚歪が少な
くなり、充分なループ形態の被覆糸とすることが
できない。 また、糸条Aの切断伸度が60%に満たないと、
芯糸となる糸条Bとの切断伸度の差が少なくなる
ので、単なる引揃え形態の加工糸となり易く、芯
糸を被覆糸で被覆した加工糸は得られ難い。一
方、糸条Aの切断伸度が80%を超えると、糸条B
との切断伸度差が大きすぎて、交絡性、集束性が
悪くなり、しごきによる糸ズレが発生し易いもの
となり、良好なスパンライク複合加工糸は得られ
難い。被覆糸とすべき糸条Aとしては切断伸度63
%〜75%、複屈折率35×10-3〜39×10-3の範囲の
糸条を用いることが好ましく、かかる糸条を用い
ることにより特に交絡性がよくソフトなスパンラ
イク複合加工糸が得られる。 次に芯糸とすべき糸条Bとしては、複屈折率47
×10-3以上、切断伸度48%以下の延伸糸が用いら
れる。複屈折率が47×10-3に満たないと芯糸とし
ての形態の安定性に乏しくなりひいては複合加工
糸全体の形態安定性がわるくなる。また、切断伸
度が48%を超えると前記糸条Aとの切断伸度差が
少なくなり、前記同様に単なる引揃え形態の加工
糸になり易い。 本発明の他の構成は前記の糸条Aと糸条Bの総
デニールDに対して仮撚数(T/M)を
イード率を0〜+10%としかつ糸条が融着しない
温度で仮撚加工することを特徴とする糸条Bの回
りを糸条Aがループ形態で被覆した複合加工糸の
製造方法を要旨とするものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 まず、本発明の構成の1つは、ナイロン6を高
速紡糸して得た糸条であつて、複屈折率が35×
10-3〜43×10-3でありかつ切断伸度が60%〜80%
の高配向のマルチフイラメント糸条Aと、ナイロ
ン6の延伸糸であつて複屈折率が47×10-3以上で
ありかつ切断伸度が48%以下のマルチフイラメン
トを引き揃えて仮撚加工を施すことである。本発
明においては糸条Aと糸条Bとを引き揃えて仮撚
加工を施すことにより糸条Bを芯糸とし、糸条A
を被覆糸として芯糸のまわりに被覆糸をループ形
態をもつて被覆するものであるが、糸条Aは複屈
折率が35×10-3〜43×10-3としかつ切断伸度が60
%〜80%であることが必要である。複屈折率が35
×10-3に満たないと、糸条が経時変化し易く不安
定であつて染斑などを発生し易くなり、しかも熱
によつて硬化し易くソフトタツチのスパンライク
な複合加工糸が得られ難い。一方、複屈折率が43
×10-3を超えると仮撚加工時に受ける撚歪が少な
くなり、充分なループ形態の被覆糸とすることが
できない。 また、糸条Aの切断伸度が60%に満たないと、
芯糸となる糸条Bとの切断伸度の差が少なくなる
ので、単なる引揃え形態の加工糸となり易く、芯
糸を被覆糸で被覆した加工糸は得られ難い。一
方、糸条Aの切断伸度が80%を超えると、糸条B
との切断伸度差が大きすぎて、交絡性、集束性が
悪くなり、しごきによる糸ズレが発生し易いもの
となり、良好なスパンライク複合加工糸は得られ
難い。被覆糸とすべき糸条Aとしては切断伸度63
%〜75%、複屈折率35×10-3〜39×10-3の範囲の
糸条を用いることが好ましく、かかる糸条を用い
ることにより特に交絡性がよくソフトなスパンラ
イク複合加工糸が得られる。 次に芯糸とすべき糸条Bとしては、複屈折率47
×10-3以上、切断伸度48%以下の延伸糸が用いら
れる。複屈折率が47×10-3に満たないと芯糸とし
ての形態の安定性に乏しくなりひいては複合加工
糸全体の形態安定性がわるくなる。また、切断伸
度が48%を超えると前記糸条Aとの切断伸度差が
少なくなり、前記同様に単なる引揃え形態の加工
糸になり易い。 本発明の他の構成は前記の糸条Aと糸条Bの総
デニールDに対して仮撚数(T/M)を
【式】の範囲としかつオーバー
フイード率を0〜+10%として仮撚加工すること
である。このような仮撚数とオーバーフイード率
を採用することにより、第1図に示すように糸条
Bの回りを糸条Aがループ形態を有して被覆した
交絡性の良い複合加工糸が得られる。 従来、ナイロン6マルチフイラメント糸を仮撚
加工して未解撚、くびれ等ない通常の均一な嵩高
性仮撚加工糸を得るためには仮撚数を糸条のデニ
ールDに対して
である。このような仮撚数とオーバーフイード率
を採用することにより、第1図に示すように糸条
Bの回りを糸条Aがループ形態を有して被覆した
交絡性の良い複合加工糸が得られる。 従来、ナイロン6マルチフイラメント糸を仮撚
加工して未解撚、くびれ等ない通常の均一な嵩高
性仮撚加工糸を得るためには仮撚数を糸条のデニ
ールDに対して
【式】程度とし
て加工しているが、本発明においてはこれよりも
低い仮撚数で加工するものである。また、従来ナ
イロン6マルチフイラメント糸を1本でまたは2
本以上引き揃えて仮撚加工する際にはアンダーフ
イードで加工しているが、本発明においてはオー
バーフイードで加工するものである。 上記の糸条Aと糸条Bとを
低い仮撚数で加工するものである。また、従来ナ
イロン6マルチフイラメント糸を1本でまたは2
本以上引き揃えて仮撚加工する際にはアンダーフ
イードで加工しているが、本発明においてはオー
バーフイードで加工するものである。 上記の糸条Aと糸条Bとを
【式】
を超える仮撚数で加工すると、アンダーフイード
の場合には第2図に示すような糸条Aと糸条Bと
が単に引き揃えられた形態の加工糸しか得られ
ず、一方、オーバーフイードの場合には糸切れが
多発して操業が不可能になり易い。また、仮撚数
が本発明の範囲を満足してもアンダーフイードで
加工すると毛羽が発生し、糸切れも多く操業性が
悪い。更に仮撚数が
の場合には第2図に示すような糸条Aと糸条Bと
が単に引き揃えられた形態の加工糸しか得られ
ず、一方、オーバーフイードの場合には糸切れが
多発して操業が不可能になり易い。また、仮撚数
が本発明の範囲を満足してもアンダーフイードで
加工すると毛羽が発生し、糸切れも多く操業性が
悪い。更に仮撚数が
【式】に満たな
いと、仮撚数が少なすぎてオーバーフイードで加
工しても原糸ライクのものとなり易く、嵩高性に
乏しくソフト感も得られ難い。また仮撚数が本発
明の範囲を満足してもオーバーフイード率が+10
%を超えると糸切れが多発して操業が困難になり
易い。 本発明において、好ましくは仮撚数を
工しても原糸ライクのものとなり易く、嵩高性に
乏しくソフト感も得られ難い。また仮撚数が本発
明の範囲を満足してもオーバーフイード率が+10
%を超えると糸切れが多発して操業が困難になり
易い。 本発明において、好ましくは仮撚数を
【式】例えば総デニールが140
デニールの場合1800〜2100T/Mとし、オーバー
フイード率は+2%〜+7%とすることである。 本発明の更に他の構成は糸条が融着しない温度
で仮撚加工することである。即ち、糸条Bが融着
しないのは勿論のこと糸条Aも融着しない温度が
採用される。通常175℃〜205℃が用いられ、好ま
しくは180℃〜200℃である。 本発明においては、上記のように高速紡糸した
複屈折率35×10-3〜43×10-3、切断伸度60%〜80
%のナイロン6マルチフイラメント糸条Aと、複
屈折率47×10-3以上、切断伸度48%以下の延伸し
たナイロン6マルチフイラメント糸条Bとを引き
揃えて、特定の仮撚数および特定のオーバーフイ
ード率で仮撚加工するので、切断伸度の大なる糸
条Aがループ形態で糸条の回りを被覆してソフト
タツチでしかも交絡性のよいスペンライクな複合
加工糸を安定した操業性をもつて得ることができ
る。また、糸条が融着しない温度で仮撚加工する
ので、糸条にソフトタツチと嵩高性を与えること
ができる。しかも糸条Aは上記のような特定の複
屈折率と切断伸度とを有するので、容易にループ
形態となつて糸条Bを被覆することができ、しか
もループ形態は強固に糸条Bを被覆していてしご
き等によつてもずれにくいものである。また、糸
条Aのループ形態は糸条の嵩高性にも寄与するも
のである。 尚、本発明において複屈折率は偏光顕微鏡とコ
ンペンセータを組合せて干渉縞計測法により測定
したものである。またオーバーフイード率は糸条
の供給速度と引取速度の差の引取速度に対する割
合を百分率で表わしたものである。 以下、本発明を実施例にて具体的に説明する。 実施例 1 紡糸速度4100m/minで高速紡糸して得た切断
伸度68%、複屈折率36.0×10-3を有する70デニー
ル/24フイラメントのナイロン6糸条Aと、未延
伸糸を常法によつて延伸して得た切断伸度40%、
複屈折率48×10-3を有する70デニール/24フイラ
メントのナイロン6糸条Bを同時に引揃えて供給
し、スピンドル回転数25万r.p.m、ヒーター温度
185℃に設定し、仮撚数T(T/M)とオーバーフ
イード率OF(%)を変えて加工したところ、第1
表の通りの結果が得られた。
フイード率は+2%〜+7%とすることである。 本発明の更に他の構成は糸条が融着しない温度
で仮撚加工することである。即ち、糸条Bが融着
しないのは勿論のこと糸条Aも融着しない温度が
採用される。通常175℃〜205℃が用いられ、好ま
しくは180℃〜200℃である。 本発明においては、上記のように高速紡糸した
複屈折率35×10-3〜43×10-3、切断伸度60%〜80
%のナイロン6マルチフイラメント糸条Aと、複
屈折率47×10-3以上、切断伸度48%以下の延伸し
たナイロン6マルチフイラメント糸条Bとを引き
揃えて、特定の仮撚数および特定のオーバーフイ
ード率で仮撚加工するので、切断伸度の大なる糸
条Aがループ形態で糸条の回りを被覆してソフト
タツチでしかも交絡性のよいスペンライクな複合
加工糸を安定した操業性をもつて得ることができ
る。また、糸条が融着しない温度で仮撚加工する
ので、糸条にソフトタツチと嵩高性を与えること
ができる。しかも糸条Aは上記のような特定の複
屈折率と切断伸度とを有するので、容易にループ
形態となつて糸条Bを被覆することができ、しか
もループ形態は強固に糸条Bを被覆していてしご
き等によつてもずれにくいものである。また、糸
条Aのループ形態は糸条の嵩高性にも寄与するも
のである。 尚、本発明において複屈折率は偏光顕微鏡とコ
ンペンセータを組合せて干渉縞計測法により測定
したものである。またオーバーフイード率は糸条
の供給速度と引取速度の差の引取速度に対する割
合を百分率で表わしたものである。 以下、本発明を実施例にて具体的に説明する。 実施例 1 紡糸速度4100m/minで高速紡糸して得た切断
伸度68%、複屈折率36.0×10-3を有する70デニー
ル/24フイラメントのナイロン6糸条Aと、未延
伸糸を常法によつて延伸して得た切断伸度40%、
複屈折率48×10-3を有する70デニール/24フイラ
メントのナイロン6糸条Bを同時に引揃えて供給
し、スピンドル回転数25万r.p.m、ヒーター温度
185℃に設定し、仮撚数T(T/M)とオーバーフ
イード率OF(%)を変えて加工したところ、第1
表の通りの結果が得られた。
【表】
【表】
第1表より明らかなように本発明によると、第
1図に示すような糸条Bの回りに糸条Aがループ
形態で被覆した非常に交絡性が良く、嵩高でソフ
トタツチのスパンライクな複合加工糸(a)、又は交
絡性がよく、嵩高でソフトタツチのスパンライク
な複合加工糸(b)が得られた。仮撚数を本発明の上
限よりも大きくすととともにオーバーフイード率
をマイナスとした場合は第2図に示すように糸条
Bの回りに糸条Aが被覆した状態とはならず単な
る引揃え加工糸形態であつた(c)。また、仮撚数が
本発明より低い場合は原糸ライクで嵩高性に乏し
いソフト感のない糸条となるか(d)、あるいは糸切
れまたは毛羽が発生して操業が困難であつた
(x)。更に本発明の仮撚条件からはずれたその他
の場合は何れも糸切れまたは毛羽が発生して操業
困難であつた(x)。 実施例 2 高速紡糸条件を変えて得た切断伸度、複屈折率
の異なる70デニル/24フイラメントナイロン6糸
条Aと未延伸糸を常法によつて延伸して得た切断
伸度40%、複屈折率48×10-3を有する70デニー
ル/24フイラメントナイロン6糸条Bを同時に引
揃えて供給し、スピンドル回転数25万r.p.m.仮撚
数1950T/M、ヒーター温度185℃に設定し、切
断伸度、複屈折率を変えて加工したところ、第2
表のような結果が得られた。
1図に示すような糸条Bの回りに糸条Aがループ
形態で被覆した非常に交絡性が良く、嵩高でソフ
トタツチのスパンライクな複合加工糸(a)、又は交
絡性がよく、嵩高でソフトタツチのスパンライク
な複合加工糸(b)が得られた。仮撚数を本発明の上
限よりも大きくすととともにオーバーフイード率
をマイナスとした場合は第2図に示すように糸条
Bの回りに糸条Aが被覆した状態とはならず単な
る引揃え加工糸形態であつた(c)。また、仮撚数が
本発明より低い場合は原糸ライクで嵩高性に乏し
いソフト感のない糸条となるか(d)、あるいは糸切
れまたは毛羽が発生して操業が困難であつた
(x)。更に本発明の仮撚条件からはずれたその他
の場合は何れも糸切れまたは毛羽が発生して操業
困難であつた(x)。 実施例 2 高速紡糸条件を変えて得た切断伸度、複屈折率
の異なる70デニル/24フイラメントナイロン6糸
条Aと未延伸糸を常法によつて延伸して得た切断
伸度40%、複屈折率48×10-3を有する70デニー
ル/24フイラメントナイロン6糸条Bを同時に引
揃えて供給し、スピンドル回転数25万r.p.m.仮撚
数1950T/M、ヒーター温度185℃に設定し、切
断伸度、複屈折率を変えて加工したところ、第2
表のような結果が得られた。
【表】
【表】
第2表に示すように、切断伸度と複屈折率が本
発明の範囲を満足する糸条を用いた場合は、糸条
Bのまわりを糸条Aがループ形態で被覆してお
り、ソフトなスパンライクな複合加工糸であり、
嵩高性に優れ、交絡性と集束性にも優れたもので
あつた。この複合加工糸を撚糸工程、製織工程に
供したところ、糸ズレもなく、またネツプ発生も
認められなかつた。 切断伸度が本発明より小さくかつ複屈折率が本
発明より大きい糸条を糸条Aとして用いた場合に
は、単なる引揃え形態の加工糸しか得られなかつ
た。また切断伸度が本発明より大きくかつ複屈折
率が本発明より小さい糸条を糸条Aとして用いた
場合には交絡性、集束性も悪く、しごきによる糸
ズレが発生し、良好なスパンライク複合加工糸は
得られなかつた。 実施例 3 紡糸速度4300m/minで高速紡糸して得られた
ナイロン6,80デニール、24フイラメント糸で複
屈折率38×10-3、切断伸度64%を有する糸条Aと
常法により延伸されたナイロン6,50デニール、
12フイラメント糸、複屈折率48×10-3、切断伸度
40%を有する糸条Bを引揃えて、仮撚スピンドル
回転数22万r.p.m、仮撚数1850M/T、ヒーター
温度188℃、オーバーフイード率+3.5%で加工し
たところ、前記糸条Bの回りに前記糸条Aがルー
プ形態を有して被覆したソフトタツチの嵩高なス
パンライク複合加工糸が得られた。得られた加工
糸を経糸と緯糸に使用して、仕上密度経91本/吋
×緯68本/吋の平織物を製造したところ非常にソ
フトタツチのスパンライク織物が得られた。 実施例 4 紡糸速度4100m/minで高速紡糸して得られた
ナイロン6,50デニール、24フイラメント糸で複
屈折率37×10-3、切断伸度68%を有する糸条A
と、常法により延伸された複屈折率50×10-3、切
断伸度35%を有するナイロン6の50デニール、48
フイラメント糸Bを引揃えて、仮撚スピンドル回
転数25万r.p.m、仮撚数2080T/M、ヒーター温
度185℃、オーバーフイード率+2.0%で加工して
複合加工糸を得た。得られた糸条をタツクリバー
シブルの組織の表ループに使用して通常の染色加
工で仕上げたところ、表面生地がソフトタツチの
スパンライク編物が得られた。
発明の範囲を満足する糸条を用いた場合は、糸条
Bのまわりを糸条Aがループ形態で被覆してお
り、ソフトなスパンライクな複合加工糸であり、
嵩高性に優れ、交絡性と集束性にも優れたもので
あつた。この複合加工糸を撚糸工程、製織工程に
供したところ、糸ズレもなく、またネツプ発生も
認められなかつた。 切断伸度が本発明より小さくかつ複屈折率が本
発明より大きい糸条を糸条Aとして用いた場合に
は、単なる引揃え形態の加工糸しか得られなかつ
た。また切断伸度が本発明より大きくかつ複屈折
率が本発明より小さい糸条を糸条Aとして用いた
場合には交絡性、集束性も悪く、しごきによる糸
ズレが発生し、良好なスパンライク複合加工糸は
得られなかつた。 実施例 3 紡糸速度4300m/minで高速紡糸して得られた
ナイロン6,80デニール、24フイラメント糸で複
屈折率38×10-3、切断伸度64%を有する糸条Aと
常法により延伸されたナイロン6,50デニール、
12フイラメント糸、複屈折率48×10-3、切断伸度
40%を有する糸条Bを引揃えて、仮撚スピンドル
回転数22万r.p.m、仮撚数1850M/T、ヒーター
温度188℃、オーバーフイード率+3.5%で加工し
たところ、前記糸条Bの回りに前記糸条Aがルー
プ形態を有して被覆したソフトタツチの嵩高なス
パンライク複合加工糸が得られた。得られた加工
糸を経糸と緯糸に使用して、仕上密度経91本/吋
×緯68本/吋の平織物を製造したところ非常にソ
フトタツチのスパンライク織物が得られた。 実施例 4 紡糸速度4100m/minで高速紡糸して得られた
ナイロン6,50デニール、24フイラメント糸で複
屈折率37×10-3、切断伸度68%を有する糸条A
と、常法により延伸された複屈折率50×10-3、切
断伸度35%を有するナイロン6の50デニール、48
フイラメント糸Bを引揃えて、仮撚スピンドル回
転数25万r.p.m、仮撚数2080T/M、ヒーター温
度185℃、オーバーフイード率+2.0%で加工して
複合加工糸を得た。得られた糸条をタツクリバー
シブルの組織の表ループに使用して通常の染色加
工で仕上げたところ、表面生地がソフトタツチの
スパンライク編物が得られた。
第1図は本発明によつて得られたスパンライク
複合加工糸の糸形態を示す図、第2図は本発明の
範囲以外の条件で得た加工糸の糸形態を示す図で
ある。 A:糸条A、B:糸条B。
複合加工糸の糸形態を示す図、第2図は本発明の
範囲以外の条件で得た加工糸の糸形態を示す図で
ある。 A:糸条A、B:糸条B。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 高速紡糸した複屈折率35×10-3〜43×10-3、
切断伸度60%〜80%のナイロン6マルチフイラメ
ント糸条Aと、複屈折率47×10-3以上、切断伸度
48%以下の延伸したナイロン6マルチフイラメン
ト糸条Bとを引き揃えて、仮撚数(T/M)を
【式】(Dは糸条Aと糸条Bの 総デニール)とし、オーバーフイード率を0〜+
10%としかつ糸条が融着しない温度で仮撚加工す
ることを特徴とする糸条Bの回りを糸条Aがルー
プ形態で被覆した複合加工糸の製造方法。 2 仮撚数(T/M)を【式】 とし、オーバーフイード率を+2%〜+7%とし
て仮撚加工する特許請求の範囲第1項記載の複合
加工糸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17339282A JPH0229776B2 (ja) | 1982-09-29 | 1982-09-29 | Fukugokakoitonoseizohoho |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17339282A JPH0229776B2 (ja) | 1982-09-29 | 1982-09-29 | Fukugokakoitonoseizohoho |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5959929A JPS5959929A (ja) | 1984-04-05 |
JPH0229776B2 true JPH0229776B2 (ja) | 1990-07-02 |
Family
ID=15959548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17339282A Expired - Lifetime JPH0229776B2 (ja) | 1982-09-29 | 1982-09-29 | Fukugokakoitonoseizohoho |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0229776B2 (ja) |
-
1982
- 1982-09-29 JP JP17339282A patent/JPH0229776B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5959929A (ja) | 1984-04-05 |
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