JPH0229669Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はコネクタプラグに係り、コネクタソケ
ツトに接続されるコネクタプラグに関する。

従来の技術 従来のコネクタプラグ１は、第６図に示すよう
に、複数のコンタクトピン２を保持する円柱形状
の保持部材３が筒状のシールドケース４内に収納
され、このシールドケース４の周囲が筒状のカバ
ー部材５により覆われた構成である。コネクタプ
ラグ１より引き出されているケーブル６内のリー
ド線７と上記コンタクトピン２の後端とは半田８
により接続してあり、この接続部分は絶縁チユー
ブ９により囲まれている。絶縁チユーブ９は予め
リード線７に仮挿入してあり、半田付け後に矢印
方向にずらされて半田接続部を覆つており、迷い
線を防止して隣り合う半田接続部間を絶縁してい
る。またケーブル６より引き出されたシールド線
１０はシールドケース４と一体の蓋部１１に半田
付けされている。

考案が解決しようとする問題点 上記のリード線７のコンタクトピン２への半田
付けのための作業スペースは狭いにも拘らず、半
田付けには正確さを要求されるため、かなりの作
業時間を必要とし製造コストが上昇し、しかも品
質が不安定となるという問題点があつた。

本考案は上記問題点を解決したコネクタプラグ
を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本考案は複数のコンタクトピンと、該複数のコ
ンタクトピンが夫々の一端が前方に突出した所定
の配置で植設され該複数のコンタクトピンを保持
する絶縁性の保持部材と、該保持部材を囲繞する
シールドケースと、該シールドケースを囲繞する
カバー部材とよりなり、上記複数のコンタクトピ
ンとケーブル内のリード線とが電気的に接続され
た状態で上記ケーブルの端に取り付けられたコネ
クタプラグにおいて、 上記保持部材を、その後側部分に上記複数のコ
ンタクトピンの夫々に対応する孔を有し、該孔の
奥部より上記コンタクトピンの後方の端部が突出
した構成とし、 且つ、前方にソケツト部、後方に圧着端子部を
有し、該圧着端子部が上記ケーブル内のリード線
と圧着されたコネクタ部材を有し、 該コネクタ部材が上記保持部材の上記孔に挿入
されて、上記ソケツト部が上記コンタクトピンの
後方の端部と嵌着された状態で上記孔内に組込ま
れた構成としたものである。

作 用 コネクタ部材は、半田付け作業を不要とする。

保持部材の後側部分の孔は、コネクタ部材の挿
入を案内し、コネクタ部材のソケツト部のコンタ
クトピンの後方の端部との嵌着を容易とする。

実施例 次に本考案になるコネクタプラグの一実施例に
ついて説明する。

第１図及び第２図に示すように、コネクタプラ
グ２０は、７本のコンタクトピン２１を略円周状
に配された状態に保持する絶縁性の保持部材２２
と、保持部材２２を囲繞する略筒状のシールドケ
ース２３と、シールドケース２３を囲繞する略筒
状のカバー部材２４とより大略構成されており、
ケーブル２５の先端に設けられている。ケーブル
２５の一部はカバー部材２４と一体のキヤツプ２
６により保護されている。

保持部材２２は、第３図Ａ乃至Ｄに示すよう
に、略円柱形状の樹脂成形品であり、複数の孔２
２ａが軸方向に貫通して形成してある。各孔２２
ａは、コンタクトピン２１が挿通される孔２２ｂ
と、後述するコネクタ部材が収容される断面楕円
形の孔２２ｃとよりなる。孔２２ｃは、コネクタ
部材との関係で、孔２２ｂに対して第４図Ｂに示
すように偏心して且つ保持部材２２内に平均的に
分散して配してある。

コンタクトピン２１は、第１図に示すように、
中央の太径部２１ａとこれにより前方と後方のピ
ン部２１ｂ，２１ｃとよりなり、ピン部２１ｃが
孔２２ｂを挿通し太径部２１ａが孔２２ｂ内に圧
入されて固定してあり、ピン部２１ｂが保持部材
２２より前方に突出し、ピン部２１ｃの一部が孔
２２ｃ内に突出している。

また上記保持部材２２の周面には、位置決めの
ための凹部２２ｄ〜２２ｉ及び突条２２ｊが設け
てある。

第４図Ａ乃至Ｃは夫々コネクタ部材２７を示
す。コネクタ部材２７は、ソケツト部２７ａと圧
着端子部２７ｂとを一体的に有する構成であり、
圧着端子部２７ｂにはケーブル２５の端より延出
しているリード線２８が圧着されている。このコ
ネクタ部材２７は保持部材２２の後面側より孔２
２ｃ内に挿入されており、ソケツト部２７ａが第
１図及び第４図Ａ，Ｂに示すようにピン部２１ｃ
に嵌着している。これにより、所定のコンタクト
ピン２１と所定のリード線２８とが、コネクタ部
材２７を介して電気的に接続されている。この電
気的接続作業は、コネクタ部材２７を目的とする
孔２２ｃ内に挿入することにより行なわれるた
め、作業性は従来の半田付けに比べて格段に良好
となる。しかもコネクタ部材２７は、挿入方向上
先端側のソケツト部２７ａを孔２２ｃの側壁に案
内させつゝ単に挿入するだけで、ソケツト部２７
ａはピン部２１ｃに正確に対向してこれと円滑に
嵌着することになり、ソケツト部２７ａをピン部
２１ｃに嵌着させるための位置合せは不要とな
り、この点でも作業性は良好となる。また電気的
接続は圧着方式であるため、半田付けの場合に起
こりうる半田不良のおそれは無く、品質的にも向
上する。

またコネクタ部材２７は、ソケツト部２７ａは
勿論圧着端子部２７ｂも孔２２ｃ内に没入してい
るため、隣り合うコネクタ部材及び隣り合うリー
ド線接続部分が保持部材２２自体により電気的に
絶縁されており、前記従来例の絶縁チユーブ９は
全く不要となる。

シールドケース２３は、第５図Ａ乃至Ｅに併せ
て示すように、金属到をプレス成形して製造され
たものであり、筒状のシールドケース本体２３ａ
と馬蹄形状の蓋部２３ｂとよりなる。蓋２３ｂは
同図に示す水平状態にありシールドケース本体２
３ａの後部開口２３ｃは開いている。シールドケ
ース本体２３には、保持部材２２を位置決め固定
するための切り起こし部２３ｄ，２３ｅ，２３
ｆ、切り起こし片２３ｇ，２３ｈ，２３ｉ及びス
リツト２３ｊが形成してある。蓋部２３ｂの一部
には切欠２３ｋが形成してある。

コンタクトピン２１が植設され、コネクタ部材
２７が挿入された保持部材２２は、第２図及び第
５図Ｂ中矢印Ａで示すように開口２３ｃを通して
シールドケース本体２３ａ内に挿入され、第１図
及び第５図Ａ乃至Ｃに示すように、凹部２２ｄ，
２２ｅ，２２ｆが夫々切り起こし部２３ｄ，２３
ｅ，２３ｆに係合し、凹部２２ｇ，２２ｈ，２２
ｉを夫々切り起こし片２３ｇ，２３ｈ，２３ｉに
より係止され、且つ突条２２ｊがスリツト２３ｊ
に嵌合して、軸方向及び周方向に関して位置規制
されて、シールドケース本体２３ａ内に取り付け
られている。なお、保持部材２２は、その突条２
２ｊがスリツト２３ｊに嵌合するように周方向の
位置を定めてシールドケース本体２３ｃ内に挿入
すれば、その後は突条２２ｊがスリツト２３ｊに
案内されて周方向位置が正確に定められた状態で
挿入されることになる。このため、保持部材２２
のシールドケース本体２３ａへの取り付け作業を
周方向位置を特に注意しながら慎重に行なう必要
は無く、突条２２ｊをスリツト２３ｊと合わせた
後は保持部材２２を単に矢印Ａ方向に押し込むだ
けで足り、取り付け作業は作業性良く行なわれ
る。

またケーブル２５の端より引き出されているシ
ールド線２９の先端は、第２図及び第５図Ａに概
略的に示すように蓋部２３ｂのうち切欠２３ｋが
形成されている個所に巻き付けられて半田付けさ
れている。シールド線２９は巻き付けられた状態
で切欠２３ｋの作用により外力が作用しても第５
図Ａ中矢印Ｂ方向にずれにくい状態にあり、半田
付けの際、巻き付けた部分がずれないように治具
等で押さえたりする必要は全く無く、半田付けは
作業性良く行なわれ、しかも、シールド線２９は
蓋１１のうち一定した個所に固定される。第６図
に示す従来例の場合には、半田付け前ではシール
ド線１０は単に蓋部２３ｂに当接しているだけで
あり動き易い状況にあるため、半田付けの際にシ
ールド線１０を動かないように治具等で押さえる
要があり、作業性が悪く、しかもシールド線１０
の半田付け個所がばらついてしまうという問題点
を有するが、上記実施例ではこの問題点も解決さ
れる。

第１図及び第２図に示すように、３０はゴム製
のチユーブであり、第５図Ａ乃至Ｃに併せて示す
ように、保持部材２２の後部の個所でシールドケ
ース本体２３ａの内側に嵌入してある。このゴム
製チユーブ３０は、後述するようにリード線２８
のシールドケース本体２３ａとの接触を防止す
る。

シールドケース本体２３ａと一体の蓋部２３ｂ
は、シールドケース本体２３ａ内に保持部材２２
及びゴム製チユーブ３０を挿入、リード線２８を
第１図中一点鎖線で示すように折り曲げてケーブ
ル２５の端をシールドケース本体２３ａ内に一部
挿入した状態で、第１図中実線及び第５図Ｂ中二
点鎖線で示すように直角に折り曲げられ、爪部２
３〜２３ｎがケーブル２５に食い込んでケーブ
ル２５をシールドケース本体２３ａの中心に保持
している。

カバー部材２４は、上記の状態の半完成品を成
形型内に装着した状態で樹脂成形されて形成され
る。この成形時の熱によりシールドケース本体２
３ａ内に押し込まれているリード線２８の被覆が
一部溶けて芯線が露出したような場合にも、上記
のゴム製チユーブ３０により露出した芯線がシー
ルドケース本体２３ａと接触することは確実に防
止されている。

上記構造のコネクタプラグ２０は、第１図に二
点鎖線で示すコネクタソケツト４０に、同図に示
すように、コンタクトピン２１が対応するコンタ
クト部材４１に接続された状態で接続される。

考案の効果 上述の如く、本考案になるコネクタプラグによ
れば、前方にソケツト部、後方に圧着端子部を有
し、圧着端子部がケーブル内のリード線と圧着さ
れたコネクタ部材が、コンタクトピンを保持する
保持部材の後側部分の孔内に挿入されて、ソケツ
ト部が孔の奥部に突出しているコンタクトピンの
端部と嵌着された状態で孔内に組込まれた構成で
あるため、従来のようにリード線とコンタクトピ
ンとの接続のための半田付け作業が不要となり、
しかも保持部材の孔がコネクタ部材を挿入すると
きのガイドとなつて、コネクタ部材のソケツト部
をコンタクトピンの端部に嵌着する作業が容易と
なり、然して製造コストの低減を図り得、且つケ
ーブル内のリード線とコンタクトピンとの電気的
接続に関する信頼性が向上し、品質の向上を図り
得るという特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々本考案になるコネクタ
プラグの一実施例の一部縦断正面図及び分解斜視
図、第３図Ａ乃至Ｃは夫々保持部材の正面図、右
側面図、左側面図、第３図Ｄは第３図Ｃ中Ｄ−
Ｄ線に沿う断面矢視図、第４図Ａ乃至Ｃは夫々
リード線に圧着接続された状態のコネクタ部材の
平面図、正面図、左側面図、第５図Ａ乃至Ｅは
夫々シールドケースの平面図、正面図、底面図、
右側面図、左側面図、第６図は従来のコネクタプ
ラグの１例の分解斜視図である。 ２０……コネクタプラグ、２１……コンタクト
ピン、２１ａ……太径部、２１ｂ……前方ピン
部、２１ｃ……後方ピン部、２２……保持部材、
２２ａ，２２ｂ，２２ｃ……孔、２２ｄ〜２２ｉ
……凹部、２２ｊ……突条、２３……シールドケ
ース、２３ａ……シールドケース本体、２３ｂ…
…蓋部、２３ｃ……開口、２３ｄ〜２３ｆ……切
り起こし部、２３ｇ〜２３ｉ……切り起こし片、
２３ｊ……スリツト、２３ｋ……切欠、２３〜
２３ｎ……爪部、２４……カバー部材、２５……
ケーブル、２６……キヤツプ、２７……コネクタ
部材、２７ａ……ソケツト部、２７ｂ……圧着端
子部、２８……リード線、２９……シールド線、
３０……ゴム製チユーブ、４０……コネクタソケ
ツト、４１……コンタクト部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数のコンタクトピンと、該複数のコンタクト
   ピンが夫々の一端が前方に突出した所定の配置で
   植設され該複数のコンタクトピンを保持する絶縁
   性の保持部材と、該保持部材を囲繞するシールド
   ケースと、該シールドケースを囲繞するカバー部
   材とよりなり、上記複数のコンタクトピンとケー
   ブル内のリード線とが電気的に接続された状態で
   上記ケーブルの端に取り付けられたコネクタプラ
   グにおいて、 上記保持部材を、その後側部分に上記複数のコ
   ンタクトピンの夫々に対応する孔を有し、該孔の
   奥部より上記コンタクトピンの後方の端部が突出
   した構成とし、 且つ、前方にソケツト部、後方に圧着端子部を
   有し、該圧着端子部が上記ケーブル内のリード線
   と圧着されたコネクタ部材を有し、 該コネクタ部材が上記保持部材の上記孔に挿入
   されて、上記ソケツト部が上記コンタクトピンの
   後方の端部と嵌着された状態で上記孔内に組込ま
   れた構成のコネクタプラグ。