JPH0229498B2 - - Google Patents

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JPH0229498B2
JPH0229498B2 JP61268520A JP26852086A JPH0229498B2 JP H0229498 B2 JPH0229498 B2 JP H0229498B2 JP 61268520 A JP61268520 A JP 61268520A JP 26852086 A JP26852086 A JP 26852086A JP H0229498 B2 JPH0229498 B2 JP H0229498B2
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epoxy resin
resin
epoxy
meth
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Eiichiro Takyama
Katsuhisa Morita
Kyoshi Ishihara
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はラジカル硬化型樹脂と繊維補強材とを
使用した強化プラスチツク(以下FRPと略称)
の表面着色、保護を目的とする、いわゆるゲルコ
ートの製造方法に関するものである。 〔従来の技術〕 FRPの成形、特に常温または中温の、ハンド
レイアツプ、スプレーアツプ、コールドプレス等
の成形に際しては、型にまづゲルコートと称する
着色され且つ補強材を含まない樹脂層を形成さ
せ、その上から補強材と樹脂を用いて積層してゆ
くことが行われている。 従つて、FRP成形品としてゲルコートは仕上
り外観のみでなく、外部の条件変化を一手に引受
ける役割、例えば浴槽などでは熱湯にふれる表面
保護層を果しており、その物性は外観に加えて、
FRP製品の商品価値を左右するといつても過言
ではない。 従来、このゲルコートは用途に応じて各種のポ
リエステル樹脂が使い分けられてきた。即ち、一
般用でそこそこの物性を示し、コストの低いこと
が要求される用途には無水フタル酸を変性酸に用
いたタイプが、また、浴槽などの高度の熱水性を
要求される分野にはイソフタル酸またはテレフタ
ル酸を変性酸に用いたタイプか、或いはビスフエ
ノール構造を有するポリエステル樹脂が利用され
ている。 然し、ゲルコートの品質面では、現在なお満足
される段階にはない。 例えば屋外用FRPにあつてはより耐候性の優
れたゲルコート、浴槽にあつてはより優れた外観
と耐煮沸性の向上などは常に要求されていること
である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らはFRPのゲルコートの品質向上に
ついて、かねてから検討を進めてきたが、側鎖に
エポキシエステル結合を介してアクリロイル基ま
たはメタクリロイル基を有し、主鎖に加水分解さ
れ易い特定結合、例えばエステル結合、脂肪族エ
ーテル結合、を含まない、側鎖、不飽和結合型ポ
リマーに着色剤を加えるか又は加えることなし
に、強化プラスチツク成形品の表面層を形成する
ゲルコートに用いることにより、従来の不飽和ポ
リエステル樹脂を使用したタイプよりも大巾に物
性を向上させられることを見出し、本発明を完成
することができた。 〔問題点を解決するための手段〕 即ち、本発明のFRPの製造方法は、一般式 〔但し、Aはビニルモノマーとアクリロイル基ま
たはメタクリロイル基との共重合体樹脂からなる
主鎖であり、Rは水素またはメチル基であり、Y
は分子中のエポキシ基がカルボキシル基と開環付
加反応によりエステル結合を形成したものから該
エステル結合を除いたエポキシ樹脂の残基であ
る〕で表わされる側鎖不飽和結合型樹脂に着色剤
を加えるか加えることなしに、強化プラスチツク
成形品の表面層を形成するゲルコートに用いるこ
とを特徴とするものである。 〔作用〕 本発明の側鎖不飽和結合型樹脂は、主鎖がビニ
ルモノマーと(メタ)アクリロイルモノマーとの
共重合体であり、加水分解を受け易いエステル結
合を含んでいない上、従来のラジカル硬化型樹脂
より高分子量(約10000以上)であるため、劣化
による物性低下が小さく、優れた外観と耐煮沸性
を有し且つ耐候性にも優れたゲルコートが与えら
れるものと考えられる。 本発明において使用される側鎖不飽和結合型樹
脂は、第1の方法として、 (1) エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し、
0.1〜0.5当量程度のアクリル酸またはメタクリ
ル酸〔以下(メタ)アクリル酸と略称する〕を
反応させて得られる分子中にアクリロイル基ま
たはメタクリロイル基〔以下(メタ)アクリロ
イル基と略称する〕とエポキシ基とを有する不
飽和エポキシ樹脂を少くとも一成分として含む
成分と、 (2) ビニルモノマー、とを共重合させることによ
り、生成ポリマーの側鎖にエポキシ樹脂基を有
するポリマー含有反応混合物を造り、次いで得
られた反応混合物中に残存するエポキシ基と実
質的に当量の(メタ)アクリル酸を加えて、エ
ポキシ基とカルボキシル基の反応を行つて製造
される。 また、第2の方法として、 (1) (メタ)アクリル酸とビニルモノマーとを共
重合させて得られる側鎖にカルボキシル基を有
するビニル系共重合体と、 (2) エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して
0.5〜0.9当量の(メタ)アクリル酸を反応させ
て得られる分子中に(メタ)アクリロイル基と
エポキシ基とを有する不飽和エポキシ樹脂とを
少なくとも1成分とする成分とを、ビニル系共
重合体中のカルボキシル基と不飽和エポキシ樹
脂中のエポキシ基とが実質的に当量になるよう
に反応させることによつても製造可能である。 本発明の第1の方法(1)で生成する不飽和エポキ
シ樹脂の代表例を示せば次式の(A)のようになる: 然るに、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸と
の等当量比の反応では(A)が100%できるのではな
く、少量でも次のジ(メタ)アクリレートが生成
し、同時に未反応のエポキシ樹脂が残り、次の
(B)、(C)と(A)の混合物が得られる。 これらの成分のうち、(B)のビニルエステルが僅
かでも生成すると、重合時に架橋によるゲル化と
なつて現れ、側鎖不飽和結合型樹脂を製造するこ
とができなくなる。 従つて、ビニルエステル樹脂(B)の生成を防止す
るためには、エポキシ樹脂の使用割合を、(メタ)
アクリル酸と等モルより多くする必要があり、必
然的に本発明に用いる不飽和エポキシ樹脂は前述
した構造(A)と構造(C)の混合物となる。 当初(メタ)アクリル酸との反応にあずからな
い、残存エポキシ樹脂(C)の存在は、用途によつて
は後に(メタ)アクリロイル基を付することによ
り、特性向上に有用なものとなる。 本発明の第1の方法は概略的に示すと次の様に
なる。 (i) 最初に所望量の(メタ)アクリル酸と、(メ
タ)アクリロイル基に対し過剰当量比のエポキ
シ樹脂とを必要な反応触媒、例えば第3級アミ
ン、アミン塩、第4級アンモニウム塩、金属塩
を用い反応させて不飽和エポキシ樹脂(A)を生成
させる。 (ii) 次いで必要な種類と量のビニルモノマーを加
えた後、アゾビスイソブチロニトリルのような
開始剤の存在下で不飽和エポキシ樹脂(A)のアク
リロイル基とビニルモノマーとラジアル重合す
ることにより側鎖にエポキシ基を有するポリマ
ー含有反応混合物が得られる。 (iii) 更に、必要量の(メタ)アクリル酸を加え、
(ii)の反応混合物中に残存するエポキシ基とカル
ボキシル基の反応を行なわせることにより、目
的とする側鎖にビニルエステル基を有するポリ
マーを得ることができる。 本発明で用いられるエポキシ樹脂としては特に
制限はない。 例えば、ビスフエノールAのジグリシジルエー
テル型として油化シエル社のエピコート827、
828、834、1001、ダウ社のDER−330、331、
332、チバ社のGY−257、大日本インキ化学社製
のエピクロン#840、850、810、東都化成社製エ
ポトートVD−115、−127、旭化成社製A.E.R330、
331などがあげられる。 ノボラツクのグリシジルエール型のエポキシ樹
脂の例には、ダウ社のDEN−431、438が代表的
である。 環状脂肪族型のエポキシ樹脂も文献上には幾つ
もの種類があるが、実際上はユニオン・カーバイ
ト社のERL−4221のみが市販されており、本発
明にもこれが利用可能である。 その他に、特殊エポキシ樹脂として、油化シエ
ル社のYX−4000なる名称で呼ばれているビフエ
ニル型のものも利用し得る。 ビスフエノールAの替りにビスフエノールF及
びビスフエノールSを用いたジグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂、例えば油化シエル社のエピコ
ート807タイプも使用可能である。 ビスフエノールAにアルキレンオキシドを付加
させ、末端ヒドロキシル基をエピクロロヒドリン
でエポキシ化したタイプもあげられる。 これらのなかで好適なエポキシ樹脂は、ビスフ
エノールとエピクロロヒドリンとから合成された
フエニルグリシジルエーテル型の重付加同族体で
ある。その一般式は例えば下記のように示され
る: (但し、n=0〜5、R1、R2は水素またはメチ
ル基である) 本発明に最適な種類は前式でnが0〜3程度の
ものである。 不飽和エポキシ樹脂(A)を合成する際の(メタ)
アクリル酸とエポキシ樹脂の比率は、(メタ)ア
クリル酸1モルに対して(即ちカルボキシル基1
当量に対して)、1分子中に2個または3個以上
のグリシジルエーテル型エポキシ基を有するエポ
キシ樹脂をエポキシ基が2個の場合は1モル以
上、エポキシ基が2個よりも多い場合には1モル
以上用いることにあり、エポキシ基は2当量より
も多いことが必要である。好適にはエポキシ基1
当量当り0.1〜0.5当量の(メタ)アクリル酸が用
いられる。 不飽和エポキシ樹脂と併用してポリマー骨核を
形成するためのビニルモノマーとしては、(メタ)
アクリロイル基と共重合可能な種類であれば、い
ずれのものでも使用できる。 これらの代表例としてはスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
3級ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸3級ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタク
リル酸テトラヒドロフルフリル、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニ
リデン及び塩化ビニル等が挙げられる。共重合は
塊重合、溶液重合、パール重合等により行なうこ
とができるが、塊重合、溶液重合の場合にはその
まま次の(メタ)アクリル酸との反応に用いられ
る。 パール重合による場合は、生成共重合体をモノ
マーあるいは溶剤に溶解してから、(メタ)アク
リル酸でポリマー中のエポキシ基との反応を行な
うことになる。 不飽和エポキシ樹脂とビニルモノマーの混合物
をラジカル共重合させる際には、既知のラジカル
重合触媒、例えば有機過酸化物、アゾ化合物等を
併用する。 更に、不飽和エポキシ樹脂の(メタ)アクリロ
イル基とビニルモノマーとの割合はビニルモノマ
ーの比率が99モル%〜1モル%となるように巾広
く変化させることができ、用途によつて種々変化
するが、一般的には95モル%〜50モル%の間が適
当である。 共重合反応から得られた側鎖にエポキシ樹脂基
を有するポリマー中に残存するエポキシ基をカル
ボキシル基と反応させるため、該ポリマーに添加
する(メタ)アクリル酸の量は前工程において使
用したエポキシ成分の量によつて異なるが、残存
するエポキシ基を実質上全部反応させる量を使用
することが好ましい。即ち、残存するエポキシ基
1当量に対し(メタ)アクリル酸を0.9〜1.1当
量、好適には0.95〜1.05当量を使用することが好
ましい。 本発明の硬化可能な樹脂を製造する第2の方法
は、(メタ)アクリル酸とビニルモノマーとの共
重合体に、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を
反応させて得られる不飽和エポキシ樹脂を反応さ
せる方法である。 第2の方法で注意すべきは、不飽和エポキシ樹
脂製造に際し、未反応のエポキシ樹脂の残存量を
なるべく少なくする方が好ましい。多量に残存す
るとビニル系共重合体とのエステル化反応のとき
にグル化が起る原因となる。従つて、(メタ)ア
クリル酸の使用割合は出来るだけエポキシ当量に
近づける必要があるが、不飽和エポキシ樹脂は共
重合反応でなくエステル化反応に用いられるの
で、分子中に1個のエポキシ基を残す必要があ
り、そのためエポキシ樹脂のエポキシ基1当量当
り0.5〜0.9当量の(メタ)アクリル酸を反応させ
るのがよい。 第2の方法では、必然的にジ(メタ)アクリレ
ート樹脂を含むことになるが、元々この樹脂は基
本的な性能にすぐれているため、本発明樹脂の性
能を損うことはない。 本発明の第2の方法を概略的に示すと次の様に
なる。 (イ) 所望量のエポキシ樹脂と、エポキシ樹脂に対
して、0.5〜0.9当量の(メタ)アクリル酸と
を、前記(i)で記載の反応触媒を用いて反応させ
て不飽和エポキシ樹脂を生成させる。ここで使
用されるエポキシ樹脂は第1の方法で述べたも
のが同様様に使用される。 (ロ) ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸との共
重合体は、通常のラジカル重合の処方に従つて
製造される。ビニルモノマーとしては第1の方
法の所で例示したものが挙げられる。ビニルモ
ノマーの(メタ)アクリル酸への使用割合は99
〜1モル%の範囲で広く変化させることができ
るが、99〜50モル%が適当である。 (ハ) (イ)で生成した不飽和エポキシ樹脂と(ロ)の共重
合体は、エポキシ基とカルボキシル基とが実質
的に当量になるように反応される。反応は第1
の方法と同様である。 ゲルコートは通常着色することが多く、その場
合着色成分は必要である。しかし、着色剤を添加
しない透明なゲルコートも使用される。 さらに、当初顔料を含まない透明な不飽和ポリ
マーで第1層を形成させ、次で一般にゲルコート
に用いられるポリエステル樹脂に顔料を混入し、
着色した第2層を形成させることも実用的であ
る。 着色剤は、樹脂の硬化に有機過酸化物を用いる
関係上、これに耐えるものでなければならない
が、現在では不飽和ポリエステル樹脂用着色剤と
して市販されているものがそのまま活用される。
代表的なタイプには、チタン白、グラフトカーボ
ンブラツク、コバルトブルー、フタロシアニング
リーン、ストロンチウムイエロー、モリブデンオ
レンジ、ベンガラなどがあり、キナクリドン系、
イソインドリノン系、バツト系の高級有機顔料も
利用可能である。 ゲルコートの施工方法は、所望の型にスプレー
塗装するか、或は刷毛塗りで行われるが、従来ポ
リエステル樹脂に適用されていた種類と同一であ
る。 更に裏打ちの積層は同様な不飽和ポリマーを使
用することが好適であるが、一般に積着用として
活用されている市販の樹脂を用いても良い。 〔実施例〕 以下、実施例によつて本発明をさらに詳細に説
明する。 なお、実施例中の「部」および「%」とは、こ
とわりのない限りそれぞれ『重量部』および『重
量%』を意味する。 実施例 1 (1) 側鎖不飽和結合型樹脂(A)の合成 不飽和エポキシ樹脂(a)の製造 撹拌機、ガス導入管付温度計、、還流コンデ
ンサー、滴下ロートを備えた1セパラブルフ
ラスコにエポキシ樹脂として三菱油化−シエル
社のエピコート827を360g(1モル)、メタク
リル酸43g(0.5モル)、ベンジルジメチルアミ
ン1.2g、パラベンゾキノン0.08gを仕込み、
120〜130℃空気吹込条件下で3時間反応する
と、酸価はほとんどゼロとなり、不飽和エポキ
シ樹脂(a)が淡赤褐色シラツプ状で得られた。 樹脂(a)は計算上は次の式〔〕が223gと、 遊離のエポキシ樹脂180gとの混合物である。 側鎖エポキシ樹脂(b)の合成 前述と同様の装置にメチルエチルケトン250
g、不飽和エポキシ樹脂(a)173g(0.2モル)、
スチレン100g、アゾビスイソブチロニトリル
3.5gを仕込み、窒素気流中75℃でスチレン87
g(合計スチレン量1.8モル)を滴下した。 6時間後に更にアゾビスイソブチロニトリル
2gを追加し、更に10時間重合した。 重合率が96%になつた時に、ハイドロキノン
0.2gを加えて重合を中止した。 側鎖エポキシ樹脂(b)のメチルエチルケトン溶
液(固形分40%)が淡黄褐色液状で得られた。 GPC分析の結果、分子量約5万の所にピー
クをもつポリマーと、未反応エポキシ樹脂の混
合物であることが確認された。 側鎖不飽和結合型樹脂(A)の合成 前述した側鎖エポキシ樹脂(b)のメチルエチル
ケトン溶液全量にメタクリル酸52g(0.60モ
ル)、トリフエニルホスフイン0.8gを仕込み、
メチルエチルケトンの沸点で16時間反応すると
酸価は10.4となつたので、スチレンモノマー
420gを加え、400〜450mmHgの減圧下加温して
メチルエチルケトンを除去した。 約6時間を要してガスクロマトグラフ分析の
結果、メチルエチルケトンが0.3%となつたの
で加温を中止すると、側鎖不飽和結合型樹脂
〔A〕が黄褐色、粘度1.9ポイズで得られた。 (2) 側鎖不飽和結合型樹脂(B)の合成 不飽和エポキシ樹脂(c)の合成 撹拌機、ガス導入管付温度計、滴下ロート、
還流コンデンサーを備えた2セバラブルフラ
スコにアクリル酸72g(1モル)、ビスフエノ
ールA228g(1モル)、エポキシ樹脂として旭
ダウ社製の#332を850g(2.5モル)、トリフエ
ニルホスフイン4g、t−ブチルハイドロキノ
ン0.4gを仕込み、120〜130℃で4時間反応さ
せると、酸価8.1で、淡黄褐色、軟化点約40℃
の樹脂状の不飽和エポキシ樹脂(c)が得られた。 側鎖エポキシ樹脂(d)の合成 不飽和エポキシ樹脂(c)を600g、アクリル酸
エチル200g、スチレン260g、アゾビスイソブ
チロニトリル10g、メチルエチルケトン800g
を撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導
入管を備えた3四ツ口フラスコに仕込み、窒
素気流中メチルエチルケトンの還流下で16時間
重合を続けると、重合率が94%に達した。 ハイドロキノン0.5gを加えて重合を停止し、
側鎖エポキシ樹脂(d)が濃黄褐色液状で得られ
た。 側鎖不飽和結合型樹脂(B)の合成 前述した側鎖エポキシ樹脂(d)の全量に、アク
リル酸72g(1モル)を加え、トリフエニルホ
スフインを2g追加して、メチルエチルケトン
の沸点で26時間反応させると、酸価は1.4とな
り、赤外分析の結果エポキシ基は消失したこと
が確認された。得られた側鎖不飽和結合型樹脂
(B)のメチルエチルケトン溶液は黄褐色で、粘度
は約30ポイズであつた。 (3) 側鎖不飽和結合型樹脂(C)の合成 側鎖カルボン酸重合体(e)の合成 3Lガラスオートクレーブにメタアクリル酸48
g(0.55モル)、スチレンモノマー600g、メチ
ルエチルケトン400g、t−ドデシルメルカプ
タン2g、アゾビスイソブチロニトリル4gを
仕込み、75℃で15時間重合させた。ハイドロキ
ノン0.2gを加えて重合を禁止した。スチレン
モノマーの重合率は88%、メタクリル酸重合率
は98%であつた。 減圧下に60℃でメチルエチルケトンを除去す
るために、スチレンモノマーを添加しつつ蒸発
操作を行なつた。メチルエチルケトンが蒸発留
出液中に0.1重量%以下となる迄除去した。不
揮発分約60重量%の液となつた。 不飽和エポキシ樹脂(f)の合成 1Lガラスオートクレーブにノボラツク型エポ
キシ樹脂DEN−431(ダウケミカル社製)356g
(2エポキシ当量)、メタアクリル酸130g(1.5
モル)、ベンヂルジメチルアミン1.2g、パラベ
ンゾキノン0.16gを仕込み、110℃で90分反応
させた。酸価は約2となつた。得られた不飽和
エポキシ樹脂(f)の大よその組成は下記の通りで
あつた。 不飽和エポキシ樹脂 218g ジビニルエステル樹脂 266g メタアクリル酸 2g その他 1g 上記液にスチレンモノマー300gを加えて、
次の反応に供せるようにした。 側鎖不飽和結合型樹脂(C)の合成 スチレンモノマーで希釈した不飽和エポキシ
樹脂液(f)を側鎖カルボン酸重合体(e)の入つてい
る3Lガラスオートクレーブにスチレンで洗浄し
全量を入れた。トリフエニルホスフイン5g、
パラベンゾキノン0.54gを加え、120℃で90分
反応させた。 スチレンモノマー 880g 側鎖不飽和結合型樹脂 870g ビニルエステル樹脂 266g 上記組成の樹脂液は15.9ポイズ(25℃)の黄
褐色状透明液であつた。 (4) ビニルエステル樹脂(D)の合成 撹拌機、温度計、還流コンデンサーを付した
1三ツ口フラスコに、エポキシ樹脂として、
旭チバ社のGY6071を500g、メタクリル酸172
g、ベンジルジメチルアミン1.2g、ヒドロキ
ノン0.3gを仕込み、130℃〜135℃で4時間反
応させると、酸価は4.1となつた。スチレン428
gを加え、ビニルエステル樹脂(D)が得られた。
この樹脂はガードナー色数2、粘度10.9ポイズ
であつた。 (5) ビスフエノール型ポリエステル樹脂(E)の合成 撹拌機、ガス導入管、温度計、分留コンデン
サーを付した1四ツ口フラスコに、ビスフエ
ノールAプロピレンオキシド付加物〔PO(プロ
ピレンオキシド)1モルずつ付加〕370gとフ
マル酸116gとを仕込み210〜220℃、窒素気流
中でエステル化を行ない、酸価21.4になつた段
階で温度を170℃に下げ、ヒドロキノン0.15g、
スチレン450gを加えてビスフエノール型ポリ
エステル(E)が得られた。ガードナー色数1、粘
度7.2ポイズ。 (6) イソフタル酸系ポリエステル樹脂(F)の合成 (5)と同一の装置に、ネオペンチルグリコール
220g、プロピレングリコール82g、イソフタ
ル酸332gを仕込み、180℃〜190℃、不活性気
流下でエステル化を進め、酸価29.0でフマル酸
116gを追加し、温度200℃〜210℃で酸価34.7
まで反応した後、温度を150℃に下げヒドロキ
ノン0.2g、スチレン468gを加えイソフタル酸
系ポリエステル樹脂(F)が得られた。ハーゼン色
数450、粘度9.8ポイズ。 ゲルコートの調製 樹脂100部、エロジール4部、リゴラツクカラ
ーRC51(ブルー、、昭和高分子(株))を5部加え、
三本ロールで均一に混練し、ゲルコートとした。 30cm×30cmのガラス板上にワツクス系離型剤を
薄くコーテイングし、更にポリビニルアルコール
系の離型剤を塗布乾燥する。 これにゲルコート100部にメチルエチルケトン
ペルオキシド1.5部、ナフテン酸コバルト0.5部加
えたものを0.5〜0.6mm厚になるように塗布し、室
温でゲル化させた後、60℃の恒温槽で2時間硬化
させる。 次でサーフエースマツト30P、#450マツト3
層に、リゴラツク150HRBQT100部にメチルエチ
ルケトンペルオキシド1部を加えた樹脂を含浸し
硬化させ、テストピースとした。 以上の各樹脂の連続煮沸によるテスト結果は第
1表に示す通りであつて、本発明の側鎖不飽和結
合型樹脂(A)乃至(C)の優れていることが明らかであ
る。
【表】
〔発明の効果〕
本発明方法によつて得られるFRPは、主鎖に
加水解性のエステル結合を有せず、しかも側鎖に
エポキシ樹脂の骨格構造を介して(メタ)アクリ
ロイル基を有する高分子量の側鎖不飽和結合型樹
脂をゲルコートとして用いるため、劣化による物
性が小さく、優れた外観、耐煮沸性及び耐候性を
有しており、浴槽その他各種用途に極めて有用で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔但し、Aはビニルモノマーとアクリロイル基ま
    たはメタクリロイル基との共重合体樹脂からなる
    主鎖であり、Rは水素またはメチル基であり、Y
    は分子中のエポキシ基がカルボキシル基と開環付
    加反応によりエステル結合を形成したものから該
    エステル結合を除いたエポキシ樹脂の残基であ
    る〕で表わされる側鎖不飽和結合型樹脂に着色剤
    を加えるか加えることなしに、強化プラスチツク
    成形品の表面層を形成するゲルコートに用いるこ
    とを特徴とするFRPの製造方法。
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