JPH0227933Y2

JPH0227933Y2 -

Info

Publication number: JPH0227933Y2
Application number: JP1984074973U
Authority: JP
Priority date: 1984-05-21
Filing date: 1984-05-21
Publication date: 1990-07-27
Also published as: JPS60186924U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案はダイクツシヨン装置に関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点従来、単動プレスにおいて、例えば円筒状容器
を絞る場合、ブランクの周縁部にしわが生じるの
を防ぐようにされている。即ち、第１図に示すよ
うに、ポンチ１はポンチホルダ２を介してボルス
タ３に固定され、またポンチ１の外側にはブラン
ク４の周縁部を支持するプレツシヤリング５が設
けられると共に、このプレツシヤリング５はクツ
シヨンピン６を介してダイクツシヨン７のプレツ
シヤパツド８に支持され、更にこのダイクツシヨ
ン７は空気圧によつて常に上向きに力が作用する
ようにされている。例えば、ダイクツシヨン７に
は、空気圧シリンダーが設けられている。この構
成において、第２図に示すように、スライド９が
下降すると、ダイ１０とプレツシヤリング５によ
つて、ブランク４の周縁部が押えられてしわ押え
がかけられ、そして更にスライド９が下降すれば
ブランク４はポンチ１によつて絞られることにな
る。ところで、上記構成によると、絞り加工時
に、ダイ１０が勢いよくプレツシヤリング５に当
接して、金属音を発するため、騒音の原因になつ
ていた。この欠点を解消する方法として、当接手
前でスライドの下降速度を落とすことが考えられ
る。例えばリンク駆動プレスを採用するか、エキ
センプレスにおいては運転速度を落とせばよいの
であるが、前者においては、かなりのコストアツ
プにつながり、また後者においては、生産性が低
下するという問題がある。

考案の目的本考案は上記の欠点を、リンク駆動プレスを採
用又はエキセンプレスの運転速度を落とすことな
く、解消し得るダイクツシヨン装置を提供するこ
とを目的とする。

考案の構成上記目的を達成するため、本考案のダイクツシ
ヨン装置は、上面にダイとの間でブランク周縁部
を保持するプレツシヤリングが設けられたプレツ
シヤパツド及び該プレツシヤパツドを上方に付勢
する空気圧シリンダーを有するダイクツシヨン装
置において、上記プレツシヤパツドに、スライド
下降時に該スライドに固定されたダイに当接可能
であるとともに上限位置においてその上端部が上
記プレツシヤリングに保持されたブランクよりも
上方位置に位置する加速用ピンと、該加速用ピン
を上記上限位置まで上方に付勢する油圧シリンダ
ーとを設け、上記油圧シリンダーの油圧回路中
に、サーボ弁を設け、該サーボ弁の開度の制御信
号を発生させる関数発生器を設けたものである。

実施例と作用以下、本考案の一実施例を第３図に基づいて説
明する。１１はポンチホルダ１２を介してボルス
タ１３に固定保持されたポンチ、１４はスライド
１５に固定保持されたダイである。１６はボルス
タ１３の下方位置でプレスベツド１７内に形成さ
れた凹部１７ａ内に昇降自在に配置されたプレツ
シヤパツドで、その上面には複数個のクツシヨン
ピン１８がボルスタ１３及びポンチホルダ１２を
挿通して立設されると共に、これらクツシヨンピ
ン１８の上端には、ポンチ１１の周囲に位置して
ブランク１９の周縁部をダイ１４と協働して押圧
保持するプレツシヤリング２０が設けられてい
る。２１はプレスベツド１７下端に設けられた取
付フレーム２２に固定されて上記凹部１７ａ内中
央に配置された空気圧シリンダーで、プレツシヤ
パツド１６即ちプレツシヤリング２０を介してブ
ランク１９の周縁部をダイ１４側に所定圧力でも
つて付勢するためのものである。２３は上記空気
圧シリンダー２１の空気圧回路で、空気源から空
気圧シリンダー２１に空気圧を供給する空気配管
２４途中には、上流側から順に減圧弁２５及びシ
ヨツク吸収用の空気タンク２６とが介在されてい
る。２７はプレツシヤリング２０外周位置で複数
個配置されてプレツシヤパツド１６を一時的に下
方に加速するための加速用ピンで、それぞれ下端
部はプレツシヤパツド１６内に設けられた複数個
の油圧シリンダー２８のピストンロツド２８ａに
連結されると共に、上端部はスライド１５下降時
のダイ１４に一番始めに当接可能なようにポンチ
１１上面より上方位置まで延設されている。そし
て、上記プレツシヤパツド１６を加速する加速度
は、油圧シリンダー２８の流出する油量を制御す
ることにより、最初が大きく、段々小さくなるよ
うにされている。ここで、この油圧シリンダー２
８の油圧回路２９を説明する。なお、第３図に
は、油圧シリンダー２８が２個示されているが、
右側の油圧シリンダー２８に着目して説明する。
即ち、上記油圧シリンダー２８には、単動式のも
のが使用されると共に、そのシリンダー本体２８
ｂのヘツド側には第１油圧配管３０の一端が接続
され、またこの第１油圧配管３０の他端は加圧タ
ンク３１内下部に開口されている。そして、この
加圧タンク３１内には、第２油圧配管３２を介し
て、油圧ユニツト３３から油が供給されると共
に、空気配管３４を介して所定圧力の空気が供給
されるようにしている。ところで、この加圧タン
ク３１を設けているのは、油圧シリンダー２８の
ピストン上昇時に必要とする油を加圧タンク３１
内にあらかじめ溜めておき、空気圧シリンダー２
１によつてプレツシヤパツド１６が早い速度で上
昇する際、直ちに油圧シリンダー２８内に必要な
量の油を供給できるようにするためであり（な
お、この時加圧タンク３１内の油は空気圧によつ
て押し出されると同時にピストンの上昇によつて
油圧シリンダー２８内に吸い込まれる。）この加
圧タンク３１により、大容量の油圧ポンプを設け
なくて済む。なお、上記油圧ユニツト３３は、加
圧タンク３１に油を供給するための第１ポンプ３
５、後述するサーボ弁のパイロツト油を供給する
ための第２ポンプ３６、これらポンプ３５，３６
を駆動するための電動機３７、油タンク３８及び
その他のバルブ等の付属機器とから構成されてい
る。また、上記空気配管３４途中には、減圧弁３
９、リリーフ弁４０等が設けられている。４１は
上記第１油圧配管３０途中に介在されたサーボ弁
で、ダイ１４によつて油圧シリンダー２８のピス
トンロツド２８ａが下方に押される際に、シリン
ダー本体２８ｂから流出する油量を制御するため
のものである。そして、上記サーボ弁４１の開度
は、関数発生器４２からの制御信号によつて制御
される。上記制御信号は、第３図中に示すグラフ
のように、始めは大量に流れるようにされると共
に、一定時間内においては徐々に減じられるよう
にされ、そして一定時間経過後は一定となるよう
にされている。４３は第１油圧配管３０途中のサ
ーボ弁４１をバイパスするために設けられたバイ
パス配管で、油圧シリンダー２８に油を供給する
方向にだけ油を流す逆止弁４４が介在されてい
る。また、４５はバイパス配管４３途中に設けら
れたリリーフ弁である。なお、４６はダイ１４と
加速用ピン２７との間に介在された硬質ウレタン
製の当接部材で、どちらに取付けてもよい。

次に、作用について説明する。

まず、空気圧シリンダー２１には、所定の空気
圧力でもつて空気が供給されている状態におい
て、スライド１５が下降し始めると、サーボ弁４
１が位置に切換つて油圧シリンダー２８は油タ
ンク３８に連通される。そして、スライド１５が
ある程度下降すると、ダイ１４がプレツシヤリン
グ２０上のブランク１９周縁部に当接する前に、
ダイ１４が加速用ピン２７の上端に当接し、ダイ
１４は加速用ピン２７を押し下げて、プレツシヤ
パツド１６を下方に加速すると共に、加速用ピン
２７はプレツシヤパツド１６に対して沈むため、
ダイ１４はパレツシヤリング２０に対して比較的
遅い速度で当接し、従つて、その当接時に発生す
る金属音はかなり小さくなる。なお、絞り加工が
終わると、スライド１５が上昇すると共に、サー
ボ弁４１が位置に切換わり、そして空気圧シリ
ンダー２１によつてプレツシヤパツド１６が上昇
をし始め、同時に加圧タンク３１内の油がバイパ
ス配管４３を介して油圧シリンダー２８内に吸い
込まれて、プレツシヤパツド１６は元の位置に戻
る。

考案の効果上記本考案のダイクツシヨン装置によると、プ
レツシヤパツドに、スライド下降時に該スライド
に固定されたダイに当接可能であるとともに上限
位置においてその上端がプレツシヤリングに保持
されたブランクよりも上方位置に位置する加速用
ピンを設けると共に、この加速用ピンを上方に付
勢する油圧シリンダーの流出油量を関数発生器を
介して変化させるようにしたので、ダイがプレツ
シヤリング上のブランク周縁部に当接する前に、
ダイが加速用ピンの上端に当接し、プレツシヤリ
ングとダイとの当接時における互いの相対速度を
小さくすることができ、従つてプレツシヤリング
とダイとの当接時における金属音をかなり小さく
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例の断面図、第３図は
本考案の一実施例の断面及びその回路を示す図で
ある。１４……ダイ、１５……スライド、１６……プ
レツシヤパツド、１７……プレスベツド、１９…
…ブランク、２０……プレツシヤリング、２１…
…空気圧シリンダー、２７……加速用ピン、２８
……油圧シリンダー、２９……油圧回路、３０…
…第１油圧配管、３１……加圧タンク、３２……
第２油圧配管、３３……油圧ユニツト、３４……
空気配管、４１……サーボ弁、４２……関数発生
器。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

上面にダイとの間でブランク周縁部を保持する
プレツシヤリングが設けられたプレツシヤパツド
及び該プレツシヤパツドを上方に付勢する空気圧
シリンダーを有するダイクツシヨン装置におい
て、上記プレツシヤパツドに、スライド下降時に
該スライドに固定されたダイに当接可能であると
ともに上限位置においてその上端部が上記プレツ
シヤリングに保持されたブランクよりも上方位置
に位置する加速用ピンと、該加速用ピンを上記上
限位置まで上方に付勢する油圧シリンダーとを設
け、上記油圧シリンダーの油圧回路中に、サーボ
弁を設け、該サーボ弁の開度の制御信号を発生さ
せる関数発生器を設けたことを特徴とするダイク
ツシヨン装置。