JPH0226374Y2

JPH0226374Y2 -

Info

Publication number: JPH0226374Y2
Application number: JP1984192636U
Authority: JP
Priority date: 1984-12-19
Filing date: 1984-12-19
Publication date: 1990-07-18
Also published as: JPS61107346U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は車両用シートに関し、より詳しくは上
シートバツクが下部シートバツクに対して傾動可
能なシートバツクの分割部背面の改良に係るもの
である。

（従来の技術）第５，６図は従来の車両用シートを示す斜視図
である。図中、１，１′はシートバツクで、中間
で上部１ａ，１′ａと下部１ａ，１′ｂと２分割さ
れ、上部シートバツク１ａ，１′ａが下部シート
バツク１ｂ，１′ｂに対して傾動可能に構成され
ている。このシートバツク１，１′の分割部背面
には、上部シートバツク１ａ，１′ａを傾動した
際に後部座席の乗席が手を挟むのを防止するた
め、予防手段が講じられている。第５図に示すシ
ートバツク１には、上部シートバツク１ａと下部
シートバツク１ｂとの間に、シートバツク１の背
面を分割した２が設けられており、このバツクボ
ード２が設けられており、このバツクボード２の
回転中心は上部シートバツク１ａを傾動した際に
その隙間が生じるのを防ぐ必要性から、上部シー
トバツク１ａの傾動中心と近似した位置に設けて
いた。また、第６図に示すシートバツク１′には
その上部シートバツク１′ａの下部に弾性を有す
る充填物を収納し、その充填物の弾性を用して隙
間が生じることを防止していた。

（考案が解決しようとする問題点）上記のような従来の車両用シートは、前者にあ
つてはバツクボード２を設けるため経費がかかる
とともに、前述したようにバツクボード２の回転
中心と上部シートバツク１ａの傾動中心とを近似
した位置に設けるため、バツクボード２の取付け
位置が上部シートバツク１ａの傾動中心より決ま
り、外観上制約がある。

また、後者にあつては上部シートバツク１ａの
充填物の弾性により分割部背面の隙間を防止して
いたため、上部シートバツク１′ａの傾動量を大
きくとることもできず、くり返して作動するには
耐久性が良好とはいえなかつた。

本考案は、かかる問題点を解決するためになさ
れたもので、上部シートバツクの傾動量を大きく
とることができ、シートバツクの背面を分割する
ことなく、上部側のシートバツクを傾けても上部
と下部とのシートバツク間に隙間が生じることの
ない車両用シートを得ることを目的とする。

（問題点を解決するための手段）本考案に係る車両用シートは、遮蔽部材を前記
分割部背面及び左右側面を遮蔽するコ字状に形成
すると共に、前記遮蔽部材を前記上下部シートバ
ツクのいずれか一方に設けられた伸縮部材により
引張つて取付け、前記遮蔽部材を前記下部シート
バツクのバツクボード内に収納するものである。

（作用）本考案においては、コ字形状の遮蔽部材がシー
トバツクの分割部背面を覆うと共に、伸縮部材に
より引張られているから、上部シートバツクを傾
動させても分割部の背面及び左右側面に隙間が生
じることがない。また、上部シートバツクを復帰
させると、遮蔽部材は下部シートバツクのバツク
ボード内に収納することができるので、遮蔽部材
が露呈することもない。

（実施例）以下、本考案の一実施例を第１図ないし第４図
に基づいて説明する。

図中、３はシートバツクで、中間に上部シート
バツク４と下部シートバツク５とに２分割されて
いる。この上部シートバツク４にはこれを形成す
る上部フレーム４ａとシートパツド４ｂと表皮材
４ｃとが設けられており、上部シートバツク４は
下部シートバツク５に対して傾動可能に連結され
ている。下部シートバツク５には下部フレーム５
ａとシートパツド５ｂと表皮材５ｃとが設けら
れ、背面に一対の伸縮性を有する部材、たとえば
ゴムバンド６は下端が下部フレーム５ａの下辺部
に固設され、上端が上下部シートバツク４，５間
の背面に設けられているところのスクリーン７の
下端部芯材７ａに取付けられている。このスクリ
ーン７は前述のようにその下端部芯材７ａがゴム
バンド６に取付けられ、上端部が上部シートバツ
ク４のトリムカバーに固定して取付けられてお
り、上部シートバツク１を傾けた際には上下部シ
ートバツク４，５間の背面を覆うべく形成されて
いる。

上記構成に係る車両用シートにおいては、上部
シートバツク４を図示矢印方向（第３図参照）へ
傾動すると、それに伴なつてスクリーン７は上端
部がゴムバンド６に抗して上昇し、上下部シート
バツク４，５間の背面を覆い、背面間に生じる隙
間を防ぐことができる（第４図参照）。そして、
元の状態にするには、上部シートバツク４を前述
とは逆方向に傾ける。

すると、スクリーン７の下端部芯材７ａはゴム
バンド６により下方向に引張られているため、第
３図に示す状態となる。

なお、８はバツクボードで、下部シートバツク
５の背面に取付けられている。９はヘツドレスト
で、上部フレーム４ａの上部中央に支持される。

この車両用シートでは、スクリーン７をゴムバ
ンド６により下方向で引張つているため、上部シ
ートバツク４を大きく傾けても、スクリーン７に
よつて上下部シートバツク４，５間の背面を確実
に覆うことができる。

なお、上記実施例では、伸縮性を有する部材と
してゴムバンドを用いたが、これに限られるもの
ではない。また、ゴムバンドを下部シートバツク
に設け、スクリーンを下方方向へ引張る場合につ
いて説明したが、ゴムバンドを上部シートバツク
に設け、スクリーンを上方向へ引張る場合でも上
記と同様な効果を奏する。

（考案の効果）本考案によれば次の効果を奏する。

上部シートバツクを前方に傾動せしめた際、
コ字形状の遮蔽部材により、上下部シートバツ
ク間の背面及び左右側面の隙間を確実に遮蔽で
きる。

上部シートバツクを下部シートバツクに対し
て傾動させた状態から元の状態へ復帰させる
と、遮蔽部材は伸縮部材によつて引張られ、下
部シートバツクのバツクボード内へ収納できる
ので、遮蔽部材が表面へ露呈することがなく、
外観品質が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る一実施例を示す車両用シ
ートの斜視図、第２図は第１図の車両用シートを
作動せしめた際の斜視図、第３図は第１図の車両
用シートの−線に沿う断面図、第４図は第２
図の車両用シートの−線に沿う断面図、第
５，６図は従来の車両用シートを示す斜視図であ
る。図中、１，１′，３はシートバツク、１ａ，
１′ａ，４は上部シートバツク、１ｂ，１′ｂ，５
は下部シートバツク、７はスクリーン（遮蔽部
材）、６はゴムバンド（伸縮部材）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

シートバツクが上下に２分割されて上部シート
バツクが下部シートバツクに対して傾動可能に連
結され、前記シートバツクの分割部背面に遮蔽部
材を設けた車両用シートにおいて、前記遮蔽部材
を前記分割部背面及び左右側面を遮蔽するコ字状
に形成すると共に、前記遮蔽部材を前記上、下部
シートバツクのいずれか一方に設けられた伸縮部
材により引張つて取付け、前記遮蔽部材を前記下
部シートバツクのバツクボード内に収納すること
を特徴とする車両用シート。