JPH022612B2 - - Google Patents

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JPH022612B2
JPH022612B2 JP59010272A JP1027284A JPH022612B2 JP H022612 B2 JPH022612 B2 JP H022612B2 JP 59010272 A JP59010272 A JP 59010272A JP 1027284 A JP1027284 A JP 1027284A JP H022612 B2 JPH022612 B2 JP H022612B2
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adsorbent
fluorine
adsorption
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Junji Nomura
Tokuzo Konishi
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水中に低濃度に溶存するフツ素イオ
ンを高い効率で選択的に除去することのできる吸
着剤に関する。さらに、本発明は、飲料水の原水
または産業排水中に溶存するフツ素イオンを吸着
除去し、該吸着剤は簡単な操作で吸着イオンを脱
着、再生し、繰り返し使用可能な、操作性、経済
性の高い吸着剤に関する。 元来、自然界において弗素は極微量、例えば海
水中に1.2〜1.4ppm、河川水中に通常0.1〜
0.3ppm程度溶存するが、この程度の量は生体学
的環境として支障がない。しかし、火山活動によ
る弗化水素の排出により、地下水中のフツ素イオ
ン濃度が10ppmを越えることが知られており、ま
た、産業排水、特に金属精練、金属表面処理、ガ
ラス、窯業工業、電子工業、化学工業等から排出
される弗素排水は濃度が高く、かつ近年の弗素化
学の進歩により、これら工業からの弗素の排出は
日々増加している。 このような高濃度の弗素含有水は、環境水とし
て人体および動植物に種々の悪影響をおよぼすこ
とから、できるだけ低水準に維持、管理されなけ
ればならず、このような見地より水質水準とし
て、飲料水の場合には0.8ppm以下、また、産業
排水の場合15ppm以下にしなければならないこと
が規定されている。 水中に溶存する弗素の除去方法として、フツ素
イオンを0.8ppm以上含む飲料水の原水に対して
は、従来活性アルミナ吸着法またはイオン交換樹
脂と活性アルミナの併用処理等が行われている。
しかし、活性アルミナ吸着法においては、活性ア
ルミナのフツ素イオン吸着量が低い上に、炭酸イ
オン等の共存イオンの影響を受け期待する除去効
果が得られない欠点がある。この点に関して、予
め他の共存イオンをイオン交換樹脂で吸着除去し
た液を活性アルミナで処理してフツ素イオンを除
去する試みがあるが、この場合は、必要以上の無
害イオンをも除去してしまうため、飲料水として
の望ましい水質でなくなり、また、処理に多大の
費用を要するなどの問題がある。 一方、産業排水の処理法としては、弗素溶存水
に生石灰、消石灰、水酸化アルミニウム等を加
え、金属弗化物として沈澱分離する沈澱法が採用
されているが、この方法は大量の汚泥を生成する
上、処理済みの澄水に弗化物の溶解度分の弗素が
残り、規制値の15ppmまで低下させることは難し
く、さらに二次処理が必要となる。 本発明者らは、上記の問題に鑑み、100〜1ppm
程度の濃度で溶存するフツ素イオンを、選択的か
つ効率的に分離除去する方法を鋭意研究した結
果、本発明に到達した。 したがつて、本発明の目的は、低濃度で溶存す
るフツ素イオンを効率的に除去する吸着剤を提供
することにあり、さらに、本発明の目的は、フツ
素イオンを規制値以上に溶存する水または廃水か
ら効率的にフツ素イオンを除去し、弗素濃度が規
制値以下の飲料水または廃水に処理するととも
に、該吸着剤に吸着した弗素を経済的に脱着、再
生することにより、循環使用を可能とする吸着剤
を提供することにある。 すなわち、本発明の吸着剤は、セリウム水和酸
化物あるいは塩化希土水和酸化物からなることを
特徴とする。 本発明の吸着剤は、PH3〜7の範囲の弗素溶存
水と接触させることで選択的かつ高効率でフツ素
イオンを吸着し、また、該吸着剤の吸着弗素は、
PH8〜14のアルカリ水溶液と接触させることで容
易に脱着再生でき、再使用が可能となる。 本発明のセリウム水和酸化物は、例えば、セリ
ウムの塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の塩類水溶液中
にアルカリ溶液を添加し、上記塩類水溶液のPHを
調整することによつて、容易に沈澱物として得ら
れる。 上記の調整に使用する陽イオンおよび陰イオン
が、本発明の水和酸化物の構造の一部として存在
しもよい。これらの共存できる陽イオンおよび陰
イオンは、例えば、NH4、Na、K、Caおよび
SO4、NO3、Cl、PO4等である。 上記製法によつて調製された該金属水和酸化物
の構造的特徴を以下に詳細に説明する。 セリウム水和酸化物は、X線回折ではセリウム
酸化物と同じ回折パターンを示すが、結晶性が悪
いため回折線幅が広い、熱的には特定の転移点を
持たず、温度上昇と共に徐々に熱減量を生じ、最
終的には結晶性のよい酸化物となるものであり、
その時の熱減量は5〜30重量%を有する。赤外吸
収スペクトルでは、3400cm-1付近に水酸基の伸縮
振動に基づく幅広い吸収帯、および1700〜1300cm
-1に水酸基の変角振動に基づく2〜3本の吸収帯
を示す。 該吸収帯は、本発明の吸着に作用する水酸基に
基づくものであり、フツ素イオン等水酸基以外の
陰イオンと該水酸基が交換した場合には、該吸収
帯は減少あるいは消失する特徴を有する。 なお、本発明で云う熱減量とは、試料を室温か
ら800℃まで、10℃/minの速度で加熱した時の
元の重量に対する減少百分率である。 本発明の吸着剤は、前述の調製法等による該金
属水和酸化物を濾過して得られるケーキ、または
乾燥した粉体およびこれを適当な多孔質担体に担
持させる等の方法で粒状、糸状、紐状、帯状、板
状等任意の形状に成形された成形体である。該成
形体は吸着操作の実用性を高める上で極めて有効
である。 担体に用いる材料は、本発明の効果を奏しうる
無機、有機の種々の材料が使用できるが、担持加
工性、担持体強度、化学的耐久性等の面から各種
の有機高分子材料が好ましい。 有機高分子材料としては、フエノール樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ジ
アリルフタレート樹脂、キシレン樹脂、アルキル
ベンゼン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレ
ート樹脂、ケイ素樹脂、ウレタン樹脂、フツ素樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリ
エチレン、塩素化ポリオレフイン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミド、メ
タクリル樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネー
ト、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、
ポリイミド、ポリスルホン、ポリアクリロニトル
等および上記の共重合体が使用できるが、適当な
耐水性、耐薬品性をもち、かつ親水性が大きく、
多孔質な構造を成形し得るものが好ましく、ポリ
アミド、セルロース系樹脂、ポリスルホン、ポリ
アクリロニトリル、塩化ビニル、ビニルアルコー
ル共重合体等が特に好ましい。 上記の有機高分子材料による担持方法は、公知
の種々の方法が適用できる。例えば、適当な高分
子重合体を溶解した溶液に、該金属水和酸化物の
粒子を懸濁分散させ、粒状、糸状、紐状、帯状に
成形する方法、または適当な高分子単量体を、該
金属水和酸化物の粒子の存在下で、乳化または懸
濁重合法で重合させて粒状に成形する方法、ある
いは適当な高分子重合体と該金属水和酸化物およ
び種々の抽出剤を混練し成形した後、適当な溶媒
で抽出剤を抽出し多孔化する等の方法が採用でき
る。いずれの場合も多孔質な構造を持ち、該金属
水和酸化物が成形体に十分量担持され、漏失し難
い構造体である必要があり、このような目的が達
成できる方法であれば、いかなる方法であつても
よい。 これらのうち特に好ましい方法は、上記ポリア
ミド、セルロース系樹脂、ポリスチレン、ポリア
クリロニトリル、塩化ビニル、ビニルアルコール
共重合体等の親水性重合体を適当な溶媒に溶解
し、これに該金属水和酸化物を懸濁させ、水を凝
固浴として粒子状に成形する方法である。 この方法により得られる粒状体は、多孔質な構
造をもち、十分な吸着速度と物理的強度を有し、
固定床または流動床等の工学的方法により、吸着
および脱着再生操作を行うのに適している。 特に、使用する重合体の量は、該金属水和酸化
物の5〜50重量%、特に好ましくは10〜30重量%
である。5重量%以下では十分な担持効果が発揮
されず、強度面でも不十分であり、一方、50重量
%では吸着速度が著しく低下する。 また、該造粒体の粒子径および体積空〓率は、
本発明の吸着作用、特に速度に影響を与える。粒
子径は平均粒径で0.1〜5mm、または体積空〓率
は0.5〜0.85が好適である。 本発明でいう体積空〓率とは、該粒状体の乾燥
状態での見掛け体積(V1)に対する、加圧圧縮
時の圧縮体積(V0)への体積変化量(V1−V0
の値、すなわち(V1−V0)/V1で表される。こ
こで、見掛け体積(V1)は一定重量の粒状体の
水銀ピクノメーター法で測定される体積であり、
一方、圧縮体積(V0)は同重量の試料をプレス
板間で100℃で50Kg/cm2の圧力で加圧成型したも
のの体積である。体積空〓率が0.5以下では吸着
速度が遅すぎ、また、0.85以上では強度面が不十
分である。 また、該金属水和酸化物の粒子の性状および表
面状態が、本発明の効果を奏する上で極めて重要
であり、該粒子の構造水または付着水量および粒
子の粒子径、凝集度を調整することが好ましく、
粒子径については、可能な限り微粒子であること
が好ましく、平均粒子径として一次粒子径は0.01
〜1μm、特に好ましくは0.01〜0.5μmであり、か
つ凝集度の低い凝集粒子として0.05〜5μm程度の
微粒子であることが好ましい。 該吸着剤にフツ素イオンを吸着させる方法は、
該金属水和酸化物を、フツ素イオンを溶存する水
と接触させる方法であればどのような方法でもよ
い。例えば、該金属水和酸化物のケーキ、粉体あ
るいは前述の成形体を該水に加え分散させて接触
させる方法、成形体または粉体を充填した塔に該
水を通水して接触させる方法等が有効である。 本発明のフツ素イオン吸着剤であるセリウム水
和酸化物および塩化希土水和酸化物がフツ素イオ
ンを吸着する機構は、該フツ素イオン吸着体表面
に存在する水酸基が溶存するフツ素イオンとイオ
ン交換する陰イオン交換である。該フツ素イオン
吸着体表面に存在する水酸基は活性に富み、水溶
液のPHが低い場合には、溶存する各種陰イオン、
例えば、フツ素イオン、塩素イオン、硝酸イオ
ン、硫酸イオン等と交換し、PHが高い場合には、
水酸基として保持される。すなわち、各種陰イオ
ンが溶存する水溶液のPHが低い場合には、各種陰
イオンが該吸着体に固定され、PHが高い場合に
は、該吸着体に固定された該陰イオンは水溶液中
に溶出される。 例えば、本発明のセリウム水和酸化物を用い
て、該吸着体のフツ素イオン、塩素イオン、硝酸
イオンおよび硫酸イオンに対する吸着性能と、吸
着時における溶液のPHの関係は、第1図のよう
に、各イオンとも酸性側での吸着能が大きい。特
にフツ素イオンの場合には、溶液のPHが7以下で
急激に吸着量が増大するが、塩素イオン等の他の
イオンの場合には、溶液のPHが4以下でなければ
吸着量の急激な増加はない。 したがつて、フツ素イオンが塩素イオン等の他
のイオンと共存する場合、溶液のPHが4〜7で選
択的にフツ素イオンを吸着できる。しかも、該イ
オンに対する吸着能は、他の陰イオンに比べ著し
く大きい。該吸着剤によるフツ素イオンの吸着に
際し、好ましい溶液のPHは2〜7、より好ましく
は4〜7である。溶液のPHが2以下では該吸着体
の溶解が著しく、7以上では吸着能が小さい。ま
た、塩素イオン等の共存イオンが存在する場合、
PHが4以下では選択性が低下する。 本発明のフツ素イオン吸着剤は、フツ素イオン
の選択性が非常に優れている。すなわち、フツ素
イオンと同濃度の塩素イオン、硝酸イオン、硫酸
イオンが溶存する水溶液において、フツ素イオン
以外の他の陰イオンに対する選択性は、該水溶液
の吸着平衡時のPHが5の場合には、塩素イオンに
対するフツ素イオンの選択係数K(F/Cl)は1
×102〜1×103、硝酸イオンに対するフツ素イオ
ンの選択係数K(F/NO3)は2×102〜5×103
硫酸イオンに対するフツ素イオンの選択係数K
(F/SO4)は3×10〜2×102と非常に高い。な
お、本発明で云うところの選択係数とは、下式に
示すとおりである。
【表】 本発明のフツ素イオン吸着剤のフツ素イオンの
単位体積当たりの飽和吸着量は、溶液中のフツ素
イオン濃度と相関関係がある。セリウム水和酸化
物の場合、吸着平衡時の水溶液のPHが5であれ
ば、水溶液中のフツ素イオン濃度が0.01mmol/
、0.1mmol/、1.0mmol/において、該
フツ素イオン吸着体のフツ素イオンの飽和吸着量
は、それぞれ1.0mmol/g−CeO2・nH2O、2.0
mmol/g−CeO2・nH2O、3.8mmol/g−
CeO2・nH2Oである。したがつて、該フツ素イオ
ン吸着体を用いてフツ素イオンを吸着除去する場
合、フツ素イオンの初濃度と目標到達濃度とによ
つて、該フツ素イオン吸着体とフツ素イオン含有
水の好適な混合割合を設定することができる。例
えば、上記の吸着容量を有するセリウム水和酸化
物を使用し、フツ素イオンの初期濃度が2m
mol/(38ppm)のフツ素イオン含有水のフツ
素イオン濃度を0.8mmol/(15ppm)にする
場合、該吸着体1gを該水溶液2.8に混合し、
該混合溶液のPHを5とすればよい。 上記の吸着操作の温度は、吸着速度に影響を与
え、加温することは効果がある。しかし、常温で
も実用上十分な速度を有しており、5〜90℃、実
用的には20〜60℃の範囲が好ましい。また、接触
時間は、接触時の方法、該吸着剤の種類によつて
左右されるが、通常吸着量が飽和に達するには1
分〜3日程度であるが、実用的には1分〜60分で
よい。これらの温度、時間条件は、後述する脱
着、再生操作にも適応できる。 また、フツ素イオンを吸着した本発明の吸着剤
は、アルカリ溶液と接触することにより、フツ素
イオンを脱離し、繰り返し吸着操作に供すること
ができる。上記の脱着操作では、該吸着剤に吸着
されているフツ素イオン量、脱着液の接触PH、吸
着剤と脱着液の混合比および温度が、脱着率およ
び脱着液中のフツ素イオン濃度に影響を及ぼし、
特に脱着液の接触PHと共に脱着率は急激に増大す
る(表4および表5)。したがつて、脱着操作に
おける脱着液の接触PHは好ましくは8〜14、より
好ましくは12から14である。8以下では脱着率が
非常に小さい。 上記脱着操作では、アルカリ水溶液として水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニ
ウム等の無機アルカリおよび有機アミン類等が使
用できる。水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウ
ムは脱着効率が大きく特に好ましい。アルカリ溶
液濃度は1〜0.01mol/、好ましくは0.5〜
0.05mol/である。 本発明の吸着剤に固定されたフツ素イオンを脱
着させる方法は、該吸着剤をアルカリ水溶液に接
触させる方法であれば、どのような方法でもよ
く、前述の吸着方法と同様の方法が採用される。 以下、実施例によりさらに詳細に説明する。 なお、本文中の吸着量、除去率、脱着率は、下
記式により求めた。 吸着量(mmol/g−吸着剤)= (初濃度−吸着後濃度)(mmol/)/吸着量(g
)/液量() 除去率(%) =1−吸着後濃度(mmol/)/初濃度(mmol/
)×100 脱着率(%)= 液量()×濃度(mmol/)/吸着剤量(g)
×吸着量(mmol/g)×100 実施例 1 本発明のセリウム水和酸化物(市販品、熱減量
15.2%、一次粒子の平均粒径0.08μm、凝集粒子
の平均粒径0.4μm、X線回折第3a図、赤外吸収
スペクトル第3b図)のフツ素イオンに対する吸
着性能のPH依存性について例を示す。 弗化水素酸(試薬特級)を蒸留水で希釈し、フ
ツ素イオン濃度2mmol/(38ppm)のフツ素
イオン含有水を調製し該水溶液に該吸着体を1g
−吸着体/1の割合で混合し、撹拌した。該混
合液に0.1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、所
定のPHにした。2時間後、混合液中に溶存するフ
ツ素イオンの濃度をイオンクロマトグラフイー
(装置Dionex社製2020i型)により測定した。こ
の結果を、溶液のPHとフツ素イオンの除去率との
関係として第1図に示す。 なお、参考例として塩素イオン、硝酸イオン、
硫酸イオンについて、同様の実験を行つた結果を
第1図に示す。 実施例 2、3 本発明の吸着剤のフツ素イオンに対する吸着性
能について例を示す。 実施例1と同様のフツ素イオン含有水(2m
mol/、38ppm)を調製し、該水溶液にセリウ
ム水和酸化物(実施例1と同物質)、塩化希土水
和酸化物(調製法後述、熱減量18%、一次粒子の
粒子径0.05μ、凝集粒子の平均粒径1μ、X線回折
第4a図、赤外吸収スペクトル第4b図)をそれ
ぞれ1/1g−吸着剤および3/1g−吸着
剤の割合で混合し撹拌した。該混合液に0.1N水
酸化ナトリウム水溶液または0.1N塩酸を加え、
該混合液のPHを5とした。2時間後、該混合液中
に溶存するフツ素イオンの濃度を、実施例1と同
様の方法により測定し、フツ素イオンの除去率と
吸着量を算出した。その結果を表1に示す。 なお、比較例として活性アルミナ(市販品、ガ
スクロマトグラフイー用充填剤)、含水酸化チタ
ン(市販品)についても実施例2、3と同様の実
験を行い、その結果を表1に示す。
【表】 吸着剤製法 1 塩化希土水和酸化物:塩化希土(市販品)を蒸
留水に溶解し、希土元素と当量の過酸化水素水を
添加して撹拌した後、アンモニア水を添加してPH
9に調整した。その後、85℃に加熱して過剰の過
酸化水素を分解し、冷却後、塩酸を加えPHを4に
調整した。1晩熟成後、蒸留水で十分洗浄し、60
℃で乾燥した。 該塩化希土のY、Laおよびランタニドの組成
を表2に示す。 表 2 塩化希土の配分組成(酸化物換算) La2O3 25.15重量% (26.18モル%) Ce2O4 51.91 〃 (51.13 〃 ) Pr6O11 5.12 〃 (5.10 〃 ) Nd2O3 16.07 〃 (16.20 〃 ) Sm2O3 1.02 〃 (0.99 〃 ) Eu2O3 0.19 〃 (0.18 〃 ) Gd2O3 0.17 〃 (0.16 〃 ) Y2O3 0.04 〃 (0.06 〃 ) 実施例 4 本発明の吸着体のイオン選択性について例を示
す。 フツ素イオン濃度、塩素イオン濃度、硝酸イオ
ン濃度および硫酸イオン濃度がそれぞれ2m
mol/になるように、弗化水素酸(試薬特級)、
塩酸(試薬特級)硝酸(試薬特級)および硫酸
(試薬特級)を蒸留水に希釈し、混合酸水溶液を
調製した。該混合酸水溶液にセリウム水和酸化物
(実施例1と同一物質)を1g−吸着剤/1の
割合で混合し撹拌した。該混合溶液に0.1N水酸
化ナトリウム水溶液を加え、該混合溶液のPHを5
とした。2時間後、該混合液中のフツ素イオン、
塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオンの濃度を、
実施例1と同様の方法により測定し、各吸着剤の
各イオンに対する吸着量を求めた。 測定結果より、各吸着体の塩素イオン、硝酸イ
オンおよび硫酸イオンに対するフツ素イオンの選
択係数を第一式より算出した。測定結果と吸着量
を表3a、選択係数を表3bに示す。
【表】
【表】 実施例 5 本発明の吸着剤のアルカリ水溶液による脱着再
生操作における脱着率のPH依存性について例を示
す。 予めフツ素イオン5.4mmol/g−吸着剤を吸
着したセリウム水和酸化物を、0.01N〜1.0Nの水
酸化ナトリウム水溶液と10g−吸着剤/1の割
合で混合、撹拌し、2時間後、混合液のPHとフツ
素イオン濃度(実施例1と同様の方法)を測定し
た。その結果を表4に示す。
【表】 実施例 6〜8 本発明の吸着剤の脱着・再生操作において、
種々のアルカリ種を用いた脱着・再生操作の例を
示す。 予めフツ素イオン5.4mmol/g−吸着剤を吸
着したセリウム水和酸化物を、0.5Nの水酸化ナ
トリウム水溶液、水酸化カリウムおよびアンモニ
ア水と10g−吸着剤/の割合で混合、撹拌し、
2時間後、混合液のPHとフツ素イオン濃度(実施
例1と同様の方法)を測定した。その結果を表5
に示す。
【表】 実施例 9 ポリアクリロニトリル樹脂で造粒した含水酸化
セリウムを用いて行つた吸・脱操作の例を示す。 弗化水素酸(試薬特級)を蒸留水で希釈し、フ
ツ素イオン濃度10mmol/のフツ素イオン含有
水を調製し、該水溶液1に該造粒体(粒径1.0
〜0.5mmφ、体積空〓率0.65)を嵩容積として7.0
c.c.の割合で混合、撹拌した。該混合溶液に水酸化
ナトリウム水溶液を加え、PHを5にした。5時間
後、該混合溶液中のフツ素イオン濃度を実施例1
と同様の方法で測定して、吸着量を算出した。結
果を表6に示す。 引き続き、上記吸着後の造粒体20c.c.(嵩容積と
して)を10mmφのガラス製カラムに充填し、
0.1N水酸化ナトリウム水溶液を40c.c./hrの速度
で8時間通水したカラムからの流出液を30分毎に
分取し、該流出液中のフツ素イオン濃度を実施例
1と同様の方法で測定した。測定結果より、各時
間における溶出濃度を第2図に示し、8時間まで
の総脱着量と脱着率を表6に示す。
【表】 吸着体製法 2 ポリアクリロニトリルをジメチルフオルムアル
デヒドに10重量%の濃度で溶解し、該溶液にセリ
ウム水和酸化物(実施例1と同一物質)を重合体
量の4重量倍添加し、十分撹拌分散させた。該混
合物を凝固浴として水を用い、粒状に成形した。 以上のように、本発明の吸着剤はフツ素イオン
に対する吸着能が大きく、その上選択性も高い。
さらに、フツ素イオンを吸着した吸着剤は、アル
カリ水溶液と接触させることにより、容易にフツ
素イオンを溶離する。本発明のフツ素イオン吸着
剤は、再利用可能な、高吸着容量、高選択性を有
する高性能なフツ素イオン吸着剤である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のセリウム水和酸化物による溶
存フツ素イオン、塩素イオン、硝酸イオンおよび
硫酸イオンの吸着量のPH依存性を示す図表、第2
図は本発明のセリウム水和酸化物−ポリアクリロ
ニトリル造粒体を0.1Nの水酸化ナトリウム水溶
液を用いて固定床脱着を行つたときのフツ素イオ
ンの溶離曲線を示す図表、第3a図は本発明のセ
リウム水和酸化物のCuKα線によるX線回折図、
第3b図は本発明のセリウム水和酸化物の赤外吸
収スペクトル、第4a図は本発明の塩化希土水和
酸化物のCuKα線によるX線回折図、第4b図は
本発明の塩化希土水和酸化物の赤外吸収スペクト
ルを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 セリウム水和酸化物あるいは塩化希土水和酸
    化物からなる溶存フツ素イオンの吸着剤。
JP1027284A 1984-01-25 1984-01-25 溶存フッ素イオンの吸着剤 Granted JPS60153940A (ja)

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