JPH105744A - ヒ酸イオンの除去方法 - Google Patents
ヒ酸イオンの除去方法Info
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- JPH105744A JPH105744A JP15971396A JP15971396A JPH105744A JP H105744 A JPH105744 A JP H105744A JP 15971396 A JP15971396 A JP 15971396A JP 15971396 A JP15971396 A JP 15971396A JP H105744 A JPH105744 A JP H105744A
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Abstract
素換算0.01mg/l以下の低濃度まで、ひ酸イオン
を吸着除去する方法を提供する。 【解決手段】 ヒ酸を含有する液中より、ヒ酸イオンを
吸着剤を用いて除去するに際し、吸着剤として、磨耗率
が1%以下で平均粒子径が0.1mm〜1.8mmの球
状活性アルミナを用い、該活性アルミナに対し該ヒ酸含
有液を、接触時間2〜60分で通液する。
Description
中からのヒ酸イオンの除去方法に関する。より詳細に
は、工場排水、家庭排水、工業用水、水道用水等のヒ酸
イオン含有液より、特定の物性を有する活性アルミナを
用いて、該液中よりヒ酸イオンを吸着除去する方法に関
するものである。
を高度に低減することが望まれてきている。各種の化学
形態のヒ酸イオンを含有する水より該ヒ酸イオンを除去
することは多くの産業分野で検討されており、例えば凝
集沈殿法、石灰軟化法、吸着法、生物濃縮法、逆浸透法
等が知られている。このうち吸着法は、広い処理場面積
を要しないこと、廃泥等の発生がなく面倒な濾過操作を
要しないことから、特に中小規模の施設においては有利
であると考えられている。
活性炭、活性アルミナ、マグネシア、酸化セリウム、酸
化マンガン、マグネシア修飾スラグ、チタニア修飾活性
炭、陰イオン交換樹脂、キレート樹脂、赤泥粒等が知ら
れている。就中、活性アルミナは、安価で安全な吸着剤
である点で有利である。
ては、「Environmental・Progres
s」誌、第6巻3号、150ページに、M.M.Gho
sh氏及びJ.R.Yuan氏の論文がある。該論文中
には、Na2 O含有量が0.9%、BET表面積が21
8m2 /gで、粒径が28〜48メッシュの破砕状活性
アルミナ塊状物を、層高76cmでカラムに充填し、こ
れにヒ素換算0.08〜10mg/lのヒ酸イオン含有
水を通水し、ヒ酸を吸着除去している。
第4号18ページ記載の塚本和寛氏ほかの論文がある。
該論文によれば、ヒ素換算20〜500mg/lのヒ酸
含有水中よりヒ酸を吸着処理するのに、活性アルミナの
粒径を2mm〜0.8mmに小さくしても吸着性能への
影響は無いと報告されている。また、ヒ素換算0.03
〜0.05mg/lのヒ酸含有水中よりヒ酸を吸着処理
するのに、粒径2mmの球状の活性アルミナの充填層
(層高17cm)を使用している。
方法に於いては、1)活性アルミナ以外の吸着剤を用い
る方法は、吸着剤が高価であったり、吸着剤自身に溶出
成分が存在し安全上好ましくないとか、2)吸着剤とし
て活性アルミナを用いる方法であっても、被処理水中の
ヒ素濃度を、所望とする基準値に達するまでに処理し得
る総水量が少なく、経済性に問題がある。特に、近年、
社会的要求が大きい低濃度域でのヒ酸イオンの吸着除去
に対しては、いまだ経済的な方法が確立されていない。
また、3)破砕状活性アルミナを用いる方法では、通水
後の水の濁りに問題が発生する。この問題を避けるた
め、使用前に破砕状活性アルミナを懸濁洗浄しダストを
除去する等の処置がとられているが、作業が煩雑である
ばかりか、洗浄後の白濁した水を放流することになり、
望ましくない、等の問題を有する。かかる事情に鑑み,
本発明者らは簡便かつ廉価で効率的な水中からのヒ酸イ
オンの除去方法を見いだすべく,鋭意研究を重ねた結
果,本発明を完成するに至った。
ヒ素換算で1mg/l以下のヒ酸を含有する液中より、
ヒ酸イオンを吸着剤を用いて除去する方法において、吸
着剤として、磨耗率が1%以下で平均粒子径が0.1m
m〜1.8mmの球状活性アルミナを用い、該活性アル
ミナに対し該ヒ酸含有液を、接触時間2〜60分で通液
することを特徴とするヒ酸イオンの除去方法を提供する
にある。
る。本発明方法で処理対象とする液は、ヒ素換算で1m
g/l以下、普通には0.06mg/l以下の、比較的
ヒ酸含有量の低い液であり、通常、河川、湖あるいは井
戸水等の原料水の浄化を対象とするが、各種産業におけ
るヒ酸含有量の低い液や排水等の浄化にも使用可能であ
る。就中、水道法に基づく水道水質基準に規定された数
値0.01mg/l以下に適合すべく飲料水を処理する
のに好適である。該処理対象液中には通常、該原料水や
排水が有する範囲でのアルカリ土類、鉄、珪酸、塩素、
硫酸、炭酸等のイオンが共存していても浄化可能であ
る。
活性アルミナは磨耗率が1%以下、好ましくは0.6%
以下、平均粒子径が0.1mm〜1.8mm、好ましく
は0.2〜1.6mmの球状活性アルミナが使用され
る。球状で磨耗率が1%以下である活性アルミナを用い
ることにより、処理後の液の白濁が実質的になく、また
これに加え、平均粒子径を上記範囲に設定することによ
り、長時間に渡り所望とする低濃度域のヒ酸イオン吸着
除去効果を維持することができる。
限されないが、通常、再水和性アルミナを経由する方法
が大きいBET表面積と強度を持つ吸着剤が得易いこと
から特に推奨される。すなわち、ギブサイト等の水酸化
アルミニウムを約500〜約1200℃の熱風気流中で
0.1秒〜数分間、瞬間仮焼し、次いで分離・冷却する
ことで再水和性を有する活性アルミナ粉末(以下、再水
和性アルミナと呼ぶ)が得られる。この再水和性アルミ
ナをそのままで、或いは粉砕後、球状に成形する。
的強度を高めるために再水和に足る時間、室温〜約12
0℃、好ましくは約50〜約90℃の水、水蒸気または
水蒸気含有ガス中で保持・熟成され再水和される。再水
和は一般に約1分〜約1週間行われる。上記温度の水中
で再水和させる場合、撹拌をすることにより耐磨耗率の
改良効果をはかれる。
形体中の付着水分及び結晶水を除く。焼成温度は通常約
300〜約900℃、好ましくは約300〜約500℃
であり、焼成時間は約10分〜約100時間である。
の範囲内にするための方法としては、転動造粒法、スプ
レードライ法、流動造粒法等がある。活性アルミナの磨
耗率を低下させるために、成形時にアルミナゾル、シリ
カゾル等の無機バインダー、硝酸等の解膠剤を添加する
ことは可能である。
着に最適なpHに制御するために、酸成分を被着させて
もよい。酸成分の例としては塩酸、フッ化水素酸、硝
酸、硫酸および酢酸の少なくとも1種が挙げられる。
2 /g以上、好ましくは200m2/g以上である。本
発明の吸着剤のヒ酸イオンの平衡吸着量は、平衡濃度
0.01mg/lで約2mg−As/g以上、好ましく
は約5mg/l以上、さらに好ましくは10mg/l以
上である。充填密度は0.4ないし1.0kg/l、細
孔容積は0.3ないし1.0cm3 /gである.
ない範囲で他の機能を持つ吸着剤や濾過剤を添加するこ
とができる。この場合、他の吸着剤成形体を活性アルミ
ナ成形体と併用しても良いし、他の吸着剤原料粉を活性
アルミナ粉成形時に添加混合して成形してもよい。
床、流動床等、いずれの方法をも採用できるが、処理後
のヒ酸濃度を低くするためには、固定床の利用が推奨さ
れる。処理効率、作業効率を上げる目的より、これら処
理槽(吸着塔)を複数、設置することも可能であり、そ
の場合、他の処理槽で吸着処理を行っている間に、別の
処理槽では吸着剤の入れ替え作業や吸着剤の再生処理を
行うことも可能である。さらに、処理槽を2槽以上直
列、あるいは並列に設置しで吸着処理を行うことにより
処理効率をさらに上げることもできる。
のヒ酸イオンに対してより親和性が大きいので、ヒ酸吸
着処理前に酸化処理を行い5価にすることが望ましい。
上水を処理する場合においては、塩素剤添加をヒ酸吸着
の工程の前に行えば良い。
分、好ましくは約4〜約12分である。この値以上であ
ると、本発明の平均粒子径範囲の活性アルミナの効果が
小さくなり、また活性アルミナ単位重量当たりのヒ素吸
着容量は大きくなるものの装置が大型化し、装置コスト
が大きくなり、経済的でない。またこの値以下であると
吸着剤のランニングコストが大きくなり経済的でない。
合、固定床の層高は装置コストの許す範囲で自由に選択
できるが、本発明の方法では約3cm〜約50cmとい
う小さい層高でも効果がある。層高が小さい場合にはカ
ートリッジ式の吸着塔にするのに便利である。
ように5付近が最適であるので、このpHになるように
処理水に酸性成分を添加することも可能である。酸性成
分の例としては塩酸、硫酸アルミニウム、硫酸がある。
として特定の物性を有する活性アルミナを用い、特定の
接触時間となるよう通液するのみという、廉価かつ簡便
な方法で、ヒ素換算1mg/l以下の濃度のヒ酸含有液
を0.01mg/l以下の低濃度域まで、ヒ酸イオンの
吸着除去を可能としたもので、その産業的価値は頗る大
である。
に説明するが、本発明はかかる実施例によりその範囲を
制限されるものではない。なお、本発明に於いて、pH
値の測定、Asの分析、平均粒子径の測定、磨耗率の測
定は下記の方法によった。 pH値:測定試料10gを80℃の水100ml中に3
0分保持し、濾過し、冷却後の濾液のpHを堀場製作所
F8型、pHメーターにより測定した。 As分析:JIS−K0102により測定した。 磨耗率:JIS−K1464に準じて測定した。 平均粒子径:JIS−K1464に準じて測定した。
物)を約700℃の熱ガス中に投入し瞬間仮焼し、灼熱
原料は5%,平均粒子径は15μの再水和性アルミナを
得た.再水和性アルミナ1kgに対し水約0.5kgを
加え,皿型造粒機で中心粒径1.6mmの球状に成形し
た後,該成形体を蓋付容器に入れ密閉して80℃の温度
で16時間保持して再水和せしめた.この成形体を電気
炉に入れ1時間で380℃まで昇温し3時間保持し,活
性アルミナを得た.この平均粒子径は1.6mm、Na
2 O含有量は0.25%、充填密度は0.85kg/
l,磨耗率は0.5%、耐圧強度は6kg,BET表面
積は285m 2 /g,細孔容積は0.37cm3 /g、
pHは9.8であった.
ルミナを得た。
ルミナを得た。
ラス製カラムに入れ(層高5cm)、ヒ素換算で0.0
5mg/lのヒ酸水溶液を接触時間6分で通水した。1
500時間通水後の出口濃度は0.009mg/lであ
った。
テストした結果、1500時間通水後の出口濃度は0.
003mg/lであった。
テストした結果、1500時間通水後の出口濃度は0.
02mg/lであった。
lのヒ酸水溶液250ml中に添加し接触時間96時間
吸着を行った。最終液中のヒ素濃度は4.5mg/lで
あった。
lのヒ酸水溶液250ml中に添加し接触時間96時間
吸着を行った。最終液中のヒ素濃度は4.7mg/lで
あった。
Claims (1)
- 【請求項1】 ヒ素換算で1mg/l以下のヒ酸を含有
する液中より、ヒ酸イオンを吸着剤を用いて除去する方
法において、吸着剤として、磨耗率が1%以下で平均粒
子径が0.1mm〜1.8mmの球状活性アルミナを用
い、該活性アルミナに対し該ヒ酸含有液を、接触時間2
〜60分で通液することを特徴とするヒ酸イオンの除去
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15971396A JP3709612B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | ヒ酸イオンの除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15971396A JP3709612B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | ヒ酸イオンの除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH105744A true JPH105744A (ja) | 1998-01-13 |
JP3709612B2 JP3709612B2 (ja) | 2005-10-26 |
Family
ID=15699669
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15971396A Expired - Fee Related JP3709612B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | ヒ酸イオンの除去方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3709612B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007505736A (ja) * | 2003-09-19 | 2007-03-15 | ユニヴァーシティー オヴ ワイオミング | 亜ヒ酸塩およびヒ酸塩を水から除去する装置および方法 |
KR101337984B1 (ko) * | 2011-03-23 | 2013-12-06 | (주)선진환경 | 재활용 산화알루미늄 폐기물을 이용한 수처리용 여재 및 그의 제조방법 |
WO2015132860A1 (ja) * | 2014-03-03 | 2015-09-11 | 株式会社マエダマテリアル | 水処理用吸着剤、その製造方法、水処理装置、水処理装置用カートリッジ及び水処理方法 |
-
1996
- 1996-06-20 JP JP15971396A patent/JP3709612B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015132860A1 (ja) * | 2014-03-03 | 2015-09-11 | 株式会社マエダマテリアル | 水処理用吸着剤、その製造方法、水処理装置、水処理装置用カートリッジ及び水処理方法 |
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JP3709612B2 (ja) | 2005-10-26 |
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