JPH02251584A - ヘテロ環含有ポリイミド複合体 - Google Patents

ヘテロ環含有ポリイミド複合体

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JPH02251584A
JPH02251584A JP1283036A JP28303689A JPH02251584A JP H02251584 A JPH02251584 A JP H02251584A JP 1283036 A JP1283036 A JP 1283036A JP 28303689 A JP28303689 A JP 28303689A JP H02251584 A JPH02251584 A JP H02251584A
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polyimide
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thermal expansion
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JP1283036A
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English (en)
Inventor
Hideaki Takahashi
秀明 高橋
Hideo Ai
愛 英夫
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電気、電子材料に好適な高い耐熱性、良好な
機械特性、基材との優れた接着性および低い熱膨張率(
線熱膨張率)を併せ持つ、ヘテロ環含有ポリイミドと金
属やセラミックス、その他の無機質材とを一体化してな
るヘテロ環含有ポリイミド複合体に関する。
(従来の技術) 有機ポリマーの熱膨張率は、ガラス転移温度以下の温度
領域においても、はとんどのものが4×10−”K−’
以上であり、金属や無機物に比べると、はるかに大きな
値を有するために多くの問題が発生する。極言すれば、
有機ポリマーの用途展開が思うように進行しないのもこ
のためとさえ言える。
例えば、非常に高い耐熱性を持ち、近年ICやLSIの
保護膜として使われ始めているポリイミド樹脂の場合に
おいても、熱膨張率がポリイミドより小さい金属板や無
機材料の上に塗布すると、膨張率の差に起因する熱応力
によって、変形、膜のクラック、剥離、基材の破壊等が
起こることがある。このため、ICやLSIの保護膜と
してシリコンウェハ上にコート膜を形成すると、ウエノ
Xが反って、バターニングのためのフォトリソグラフィ
ができなかったり、あるいは解像度が橿めて悪くなると
いう問題や、熱応力が大きい場合、パフシベーシッン膜
を剥離したり、シリコンウェハ自体にへき開破壊を起こ
させる等の問題がある。
また、フィルムと導体とからなるフレキシブルプリント
基板(FPC)においては、金属箔に可撓性フィルム材
料をコートあるいは熱圧着して得られるフィルムが望ま
れているが、コーテイング後、高温で硬化、乾燥、ある
いは熱圧着しなければならないために、室温に冷却後、
熱膨張率の差に起因する熱応力によってカールしてしま
うという問題がある。
このように有機ポリマーの線熱膨張率が大きいための問
題は掻めて多く、この点を改善した低熱膨張率を有する
ポリイミド樹脂の開発がかなり前から強く望まれていた
このような状況下にあって、最近、低熱膨張率を有する
ポリイミドがいくつか発表されている。
例えば、沼田らにより特開昭60−152786号公報
、特開昭60−208358号公報、特開昭60−24
3120号公報、特開昭60−250031号公報、特
開昭61−60725号公報等に示されているもの、あ
るいは松浦らにより特開昭60−210629号公報、
特開昭60−210894号公報、特開昭60−221
426号公報、特開昭60−221427号公報、特開
昭61−69833号公報等に記載されているもの等の
ように、特定の原料成分を用いて熱膨張率の低いポリイ
ミドを作った例や、これらのポリイミドを用いて複合成
形品を作成した例がある。
また、特開昭61−175035号公報には、低い熱膨
張率を有する幾つかの芳香族へテロ環ポリマーが示され
ている。このほか低熱膨張率のポリイミドフィルムを作
った例としては、太田らにより特開昭61−18183
3号公報において化学閉環によるイミド化法を用いたも
のが開示されている。
一方、ポリイミドは一般の有機材料と同様に、水分の影
響を受は易く、機械物性の低下等を引き起こすという問
題がある。これはイミド構造が、耐加水分解性に乏しい
ためと考えられるが、これに対し依田、重層らはイミド
構造に更にイミダゾール、オキサゾール等のへテロ環構
造を導入したポリマーを特公昭45−24593号公報
、特公昭46−120号公報、および「高分子の熱分解
と耐熱性」(培風館発行)第86頁以降の“芳香族へテ
ロ環交互共重合体の合成と応用“において提案している
(発明が解決しようとする課題) しかし、前記の沼田ら及び松浦らの技術によって得られ
るポリイミドもしくは芳香族へテロ環ポリマーは、低膨
張材料としての性能を得るために何らかの配向処理を必
要とする。
この点に関しては、特開昭61−60725号公報に特
に詳しく記載されており、配向処理については例えば、
同公報第5頁左上欄第13行、第6頁左下欄第12行〜
右下欄第19行にその効果が述べられており、第11頁
第1表の実施例2〜8の実験結果に定量的に記載されて
いる。この配向処理は主に乾燥または硬化の過程で延伸
することにより行うのが効果的であり、具体的にはフィ
ルム状にした後、鉄枠に固定して加熱硬化するなど、硬
化途中に金属枠等に固定することによりこの効果が得ら
れる。
前記公報では、この方法により、線熱膨張率を自由硬化
の場合の60〜2.5χに減少させている。
しかしながら、これらの技術における材料は、二の性質
のために、塗布材料として用いた場合、前記のような特
別な配向処理が行えないため、熱膨張率ガ十分に下がら
ず、残留応力が大きいという問題がある。また、一方、
特別な配向処理を必要としない、例えば、基材上に塗布
した後、加熱硬化するだけで低い熱膨張率を有する材料
も提案されている。
しかし、これらの材料は、非常に剛直な構造を有するが
ために、機械強度に乏しく、現在知られている他のポリ
イミドと比較して、特に伸度が著しく低い、大変脆いポ
リマーである。塗膜の機械強度は、素子の信牽頁性に大
きく影響するものである。
そのため、これまでこの問題を解決する手段として、柔
軟な構造をポリマー骨格に導入するかあるいは、柔軟な
構造を有するポリマーをブレンドする等の試みが特開昭
60−210894号公報、特開昭61−60725号
公報、特開昭62−253621号公報においてなされ
ている。しかし、このような試みは逆に熱膨張率を高め
ることになり、満足のい(結果は得られない、従って、
十分な機械強度および伸度を有し、かつ特別な配向処理
をしなくても低い熱膨張率を有するポリイミドが望まれ
ていた。
また、一般にポリイミドは、ガラス、金属等の無機材料
に対する接着性が良くないという問題があり、これまで
シランカップリング剤、チタンあるいはアルミニウム等
のキレート化剤による処理で改良がなされてきた。しか
し、ポリイミドと無機材料との接着性は、耐湿性加速試
験における加圧加熱水の影響を大きく受ける。特に、こ
の現象は、低熱膨張率を有するポリイミドにおいて顕著
であり、これは膜質特性が水分の影響により損なわれ、
その結果、接着性が低下したものと考えられる。
これに対して、一般にヘテロ環構造を存するポリマーは
、耐水特性に優れているが、かかる構造のみからなるポ
リマーは、伸度等の機械特性が十分ではない、あるいは
熱膨張率が比較的大きいという問題点がある。
また、イミド構造にヘテロ環構造を導入したポリマーは
、耐水接着性、機械特性の点で若干改良されるもののま
だ十分ではな(、一般に熱膨張率が大きいという問題点
があった。
従って、耐水接着性および機械特性の優れた低熱膨張率
のポリイミドが強く望まれていた。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、以上の背景を踏まえ、これら問題点のな
い、即ち低熱膨張率の材料上にポリイミド前駆体を塗布
、硬化するプロセスを行っても、生成するポリイミド自
身が低熱膨張率化して、材料上に熱膨張率差による応力
が生じず、且つイミド化した際の機械強度が大きく、且
つ基材との耐水接着性に優れたポリイミドを開発するこ
とを目的とし、鋭意研究を重ねた。
その結果、特定の構造のへテロ環含有ポリイミドがその
目的に適合しうることを見い出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は; 無機質材と、下記一般式〔l〕: (式中Ar+は、 N− 表される化学構造単位を20モル%以上有するヘテロ環
含有ポリイミド前駆体とを組合せ、イミド化することに
より得られるヘテロ環含有ポリイミド複合体を提供する
ものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
まず、本発明のへテロ環含有ポリイミドは、テトラカル
ボン酸無水物とジアミンとを反応させて得られるポリイ
ミド前駆体、即ちポリアミド酸を加熱又は化学的処理で
イミド化することにより得ることができる。
前記一般式(1)で用いられるテトラカルボン酸無水物
としては、ピロメリット酸二無水物、3゜3°、4,4
°−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物又は3.3“
、4.4−ターフェニルテトラカルボン酸二無水物等が
挙げられる。このうち、ピロメリット酸二無水物を用い
ると、生成するポリイミドがより低熱膨張率化し易いこ
とから好ましい、また、3゜3’、4.4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、そして更に3,3”、4
.4−ターフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いる
ことにより、ポリアミド酸のの有機溶媒に対する溶解性
が向上し、その結果、加工性が向上することから好まし
く、また、イミド構造における機械物性及び耐水接着性
も向上することから好ましい。
ジアミンとしては、前記一般式(1)において、HJ−
X−NHtと示されるものであり、ここで、Xは: このうち、ポリイミドの耐水接着性の点で、枠板下、こ
れらについて具体的な例を挙げるが、これらに限定され
るものではない。
本発明に用いられるジアミンのうち好ましい例としては
、 H,Nも@NY)NH2 NS 82吋か、■0バぐ鵬 などを挙げることができる。
この他、 本発明に用 いられるジアミンの例としては、 などを挙げることができる。
ここに示したヘテロ環含有ジアミンは、Makromo
l、Chem、11+P33(1964)、Potym
er  、LLIP297(1970)、  J、Po
1y+s、Sci、J5.P511(1961)、J、
Polym、Sci。
A−1,4fi、P2275.P1831(1987)
等の方法により得ることができるが、ポリリン酸を溶媒
兼脱水縮合剤として用いる方法が1段階で目的とするジ
アミンを得ることができるために、特に好ましい。
合成例を次式に示す。
(式中Arl+Ar!+Yは前記と同じ)ここで、上記
反応の原料であるジアミン誘導体HY/\YH は、公表昭61−501452号公報第31頁以降に記
載されている方法により得ることができる。
ここで、本発明によるポリイミドは、前記一般式(1)
で示される異なった化学構造単位を、同一分子中にコポ
リマーとして有しても良く、また、それぞれの化学構造
単位からなるポリマーを混合して用いてもよい、そして
、これらの化学構造単位のポリマー中に占める割合は、
20%以上が好ましく、これより少ないと低熱膨張率特
性、機械特性、耐水接着性において性能が不十分となる
また、本発明のポリイミドには、前記主成分の他に、熱
膨張率を調整する理由がら、他の芳香族テトラカルボン
酸二無水物、芳香族ジアミンを導入し変性することが可
能である。
具体的に例を挙げると、テトラカルボン酸二無水物とし
ては、下記に示すものの二無水物である。
2.3.3’4°−テトラカルボキシビフェニル、2,
3゜3’4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル、
3゜3’、4.4’−テトラカルボキシベンゾフェノン
、2,3゜3°4”−テトラカルボキシベンゾフェノン
、2,3.6゜7−チトラカルポキシナフタレン、1.
4.5.7−チトラカルポキシナフタレン、1,2,5
.6−テトラカルボキシナフタレン、3.3’、4.4
’−テトラカルボキシジフェニルメタン、2.2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)へキサフルオロプロ
パン、3.3’、4.4’−テトラカルボキシジフェニ
ルスルホン、3,4.9.10−テトラカルボキシペリ
レン、2.2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2.2−ビス[4−(3
,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]へキサフル
オロプロパン、p−ターフェニルテトラカルボン酸等を
挙げることができる。
また、芳香族ジアミンとしては、p−フェニレンジアミ
ン、トフェニレンジアミン、215−ジアミノトルエン
、2.5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2.6
〜ジメチル−p−フェニレンジアミン、ジアミノジュレ
ン、2.4−ジアミノトルエン、2.6−ジアミノトル
エン、1.5−ジアミノナフタレン、2.6−ジアミノ
ナフタレン、4.4″−ジアミノターフェニル、4゜4
°−ジアミノクォーターフェニル、4,4°−ジアミノ
ジフェニルメタン、1.2−ビス(アニリノ)エタン、
4.4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフ
ェニルスルホン、2.2−ビス(p−アミノフェニル)
プロパン、2.2−ビス(p−アミノフェニル)へキサ
フルオロプロパン、3.3’−ジメチルベンジジン、3
.3’−ジメトキシベンジジン、3,3”−ジメチル−
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3.3’ジメ
チル−4,4゛−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノ
ベンシトリフルオライド、1.4−ビス(P−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、4.4”−ビス(P−アミノフェ
ノキシ)ビフェニル、2.2−ビス(4−(P−7ミノ
フエノキシ)フェニル〕プロパン、ジアミノアントラキ
ノン、4,4°−ビス(3−アミノフェノキシフェニル
)ジフェニルスルホン、1.3−ビス(アニリノ)へキ
サフルオロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタ
フルオロブタン、1.5−ビス(アニリノ)デカフルオ
ロペンタン、2.2−ビス(4−(p−アミノフェノキ
シ)フェニル)へキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕へキサフル
オロプロパン、2.2−ビス(4−(4−アミノフェノ
キシ)3,5−ジメチルフェニル〕へキサフルオロプロ
パン、2.2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)3
.5−ジトリフルオロメチルフェニル〕ヘキサフルオロ
プロパン、p−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメ
チルフェノキシ)ベンゼン、4.4′−ビス(4−アミ
ノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、
4.4”−ビス(4−アミノ3−トリフルオロメチルフ
ェノキシ)ビフェニル、4.4′−ビス(4−アミノ−
2−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、4.4’−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメ
チルフェノキシ)ジフェニルスルホン、2.2−ビス(
4−(4−アミノ−3トリフルオロメチルフエノキシ)
フェニル〕へキサフルオロプロパン等が挙げられる。
この他、ジアミンとして、一般式: (式中Rg、R4は、二価の有機基、R1、R3は一価
の有機基、p、qは1より大きい整数)で示されるジア
ミノシロキサン等が挙げられる。
この具体的な例としては、 などが挙げられる。
本発明に用いられるポリイミド前駆体(ポリアミド酸)
は、前記テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを極性
溶媒中で反応させることにより得ることができる。
この極性溶媒としては、N−メチルピロリドン、N、N
−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−
ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン
酸トリアミド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等が好ましく、これら
2種以上を混合して用いても良い、上記極性溶媒中で反
応を行った後、これにポリアミド酸が析出しない程度に
キシレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、セロ
ソルブ類、セロソルブアセテート類、カルピトール類等
の溶媒を添加して使用することもできる。
全テトラカルボン酸二無水物と全ジアミンとのモル比は
、等当量もしくは、いずれか一方の成分が10モル%以
内で過不足であることが好ましい。
また、ポリアミド酸の濃度は5〜30重量%が加工性の
点で好ましい。
このようにして得られたポリアミド酸溶液は、塗布、成
形、フィルム化等の加工工程に移るが、基材に直接塗布
して使用する場合に、基材との接着性を高めるため、シ
ランカップリング剤、アルミニウムキレート化剤、チタ
ニウムキレート化剤等の接着助剤を添加するか、基材に
塗布した後に加熱処理して使用しても良い、こ・の他、
基材のエツチング、プラズマ処理なども接着性を高める
ためには効果的である。
次に、このものは、化学的あるいは加熱処理によりポリ
イミドに変換される。このようにして得られるヘテロ環
含有ポリイミドは、無機質材と一体化することにより、
以下に挙げるような電子材料用途として用いられる複合
体を作製することが可能である。
すなわち; ■ シリコン、ガリウム・ヒ素等のチップ上に塗布し、
多層配線層間絶縁膜として利用した多層配線LS I。
■ LSIチップ上に塗布し、パッシベーシゴン膜やα
線遮蔽膜として利用する半導体装置。
■ シリコン、アルミナ、炭化ケイ素、ジルコン、ベリ
リア、サファイア等の基板上にポリイミドを眉間絶縁膜
として積層させた多層基板。
■ ガラス板上に塗布して液晶配向膜として利用する液
晶表示装置。
■ 金属板上に形成されるプリント回路基板。
■ 磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体。
■ アモルファス太陽電池用基板等である。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれに制限さ
れるものではない。
なお、下記に実施例および比較例で用いるテトラカルボ
ン酸二無水物および芳香族ジアミンの略号を示す。
実施例1 温度計、攪拌装置、乾燥管を付したフラスコに第1表に
示す量のジアミンを入れ、これにポリマー濃度が12%
になるように、N−メチルピロリドンを加え攪拌溶解し
た0次いで、これに同表記載のテトラカルボン酸二無水
物を攪拌しながら加えた。この反応液を室温で約6時間
撹拌、反応させ、第1表に示すポリアミド酸ワニスを得
た。
このワニスの23°C,E型粘度計による測定値、シリ
コンウェハ上に塗布、加熱硬化した際に生じた反りから
算出した残留応力値、フィルムの機械的強度の測定値お
よび耐水接着性の評価結果を併せて第1表に示す。
これらの結果から、同表に示したポリマーは、種々の物
性の点で優れているが、特に低熱膨張性および機械的強
度において優れていることが分かる。
比較例1 第2表に示したジアミンおよびテトラカルボン酸二無水
物を用いる以外は、実施例1と同様にしてポリアミド酸
ワニスを得た。このワニスの23℃、E型粘度計による
測定値、および実施例1と同様にして行われた測定結果
を第2表に示す。
これらの結果から、−aに低熱膨張性を示すポリマーは
耐水接着性に乏しく、耐水接着性を改良すると低熱膨張
性が損なわれる傾向にある。また、本発明によるヘテロ
環含有ポリイミドの割合が20%未満では、満足の行く
諸物性が得られていない。
比較例2 下記の反応により得られた下記の化学構造を有するポリ
ベンズイミダゾール(PB−1と称す)の塗膜を硬化後
、膜厚が約15μ―になるように3インチシリコンウェ
ハ上に形成し、実施例1で行ったのと同様な方法で加熱
硬化後の反りから残留応力を求めたところ、2.8 k
g/s+w”であった、また、このポリマーの耐水接着
性を評価したところ、133°C13気圧、100時間
後のテープ剥離テストの結果、残存率は80/100で
あった。
(0,12モル) (0,15モル) 比較例3 下記の反応により得られた下記の化学構造を有するポリ
ベンズイミダゾール(po−iと称す)の塗膜を硬化後
、膜厚が約15μ鋼になるように3インチシリコンウェ
ハ上に形成し、実施例1で行ったのと同様な方法で加熱
硬化後の反りから残留応力を求めたところ、3.0 k
g/−一2であった。
(0,12モル) (0,13モル) く残留応力、機械的強度、耐水接着性の評価〉■ 残留
応力の測定 370 u m厚の3インチシリコンウェハにT−アミ
ノプロピルジメトキシメチルシランの0.2%メタノー
ル溶液を5.000rp−で30秒間回転塗布し、15
0℃のホットプレート中で10分間加熱した。
なお、この操作は実施例1のポリマー(P−19)、(
P−20)以外のポリマーについて行った。
次に、実施例および比較例で得られたポリアミド酸の溶
液を、硬化後の膜厚が10〜15μ糟となるように回転
塗布し、90°Cで1時間乾燥し、さらに。
140’C2時間、400°C2時間加熱して、ポリイ
ミドの塗膜を得た。冷却後、ウェハの裏の中心部分3 
cmを接触式表面あらさ計(SLOAN社製、[1EK
TAK IIA)を用いて湾曲を測定した。
得られたほぼ弓形に近似できる図形の、弦の中心部分か
ら弓までの距離を測定し、これをDとすると、残留応力
δは下記の式(1)で表される。
E:シリコンウェハ のヤング率 ■:シリコンウエハ のポアソン比 り=測定長 Ts:シリコンウェハ の厚み T:塗布膜厚(硬化後) ここで、式の波線を付した部分は、シリコンウェハ固有
の値であるので、今回の測定では定数となる。従って、
残留応力、δは下記の式(2)で表されることになる。
Δ δ=K・−・・・ 式(2) ここでKの値を計算すると、 K=3.91 (Kg/am”)となる。
ついで塗膜に傷をつけ、同じ接触式表面あらさ計を用い
て、塗布膜厚Tを測定し、T、Δ、Kより、式(2)に
従って残留応力δの値を、得た。
■ 機械的強度の測定: 実施例1および比較例1で得たポリアミド酸ワニスを、
3インチシリコーンウェハー上に硬化後の膜厚が約10
tImになるように回転塗布し、90℃で1時間乾燥し
た後、更に140°CX2時間、400°CX2時間、
窒素中で加熱してポリイミドの塗膜を得た。
次に、これを3III1幅に切り出して試験片を得た。
この試験片から、東洋ボールドウィン社製引張試験11
(TENSrLON、υTM−■−20型)を用いて、
引張強度、伸度、引張弾性率を測定した。
■ 耐水接着性の評価 実施例1及び比較例1で得られた液を、「残留応力の測
定」で行ったのと同様の方法で、シラン処理した3イン
チシリコンウェハ上に回転塗布し、70°Cで1時間乾
燥後、窒素気流下、140°C1400°Cに夫々2時
間保持して約5μm厚のポリイミド塗膜を得た0次に、
この塗膜に51角のカットを入れ、耐水接着性評価用の
サンプルとした。
次に、このサンプルを、133℃、3気圧、湿度100
χの雰囲気下に100時間放置した後、テープ剥離テス
ト(住友3M社製5cotch@メンディングテープ)
を行い、ゴバン目の残存率を測定した。
実施例2〜4 実施例1で示したポリアミド酸ワニス〔第1表中のポリ
マーNo(P  8)、(P−9)、(P−15) )
を用いて、35μ園の圧延銅箔上に塗布し、空気中80
°Cで60分加熱し、次に銅箔を固定して窒素雰囲気中
140°C30分、400 ’C60分熱処理して膜厚
的20μ−のフレキシブル印刷配線板用の基板を夫々得
た。
これらの基板は、熱処理後、エツチング後共にカールす
ることはなかった。また、350℃の半田浴に浸漬して
も、ふくれ及び形状の変化は殆どなかった。
比較例4〜lO 実施例1及び比較例1で示したポリアミド酸ワニス〔第
1表及び第2表中のポリマーNo (P−1)、(P−
3)、(P−36) 、(P−43) )及び比較例3
で示したポリマー(PO−1)の前駆体溶液を用いて、
実施例2〜4と同様にして35μ園圧延銅箔上にに塗布
し、基板を作成した。
この結果、(P−36) 、(P−43) 、(PO−
1)により得られた基板は、熱処理によりポリイミドフ
ィルム面を内側にしてカールしていた。
これに対し、(P−1)、(P −3)から得られた基
板は、逆にポリイミドフィルム面を外側にしてカールし
ていた。
これは、ポリマーNo(P−1)、(P −3)の熱膨
張率が銅に対し極めて低い値を示すため生じたものと考
えられる。
実施例5及び比較例11.12 第1表中のポリマー(P −7)と第2表中のポリマー
(P−43)のポリアミド酸ワニス及び比較例2で示し
たポリマー(PB −1)の前駆体溶液を用いて、直径
5インチのシリコンウェハに形成した多数のメモリ素子
上にα線遮蔽膜を形成した。
先ず、ウェハ上にT−アミノプロピルジメトキシメチル
シランの0.2χメタノール溶液を塗布し、200″C
I5分間熱処理した0次いで、前記ポリアミド酸ワニス
を夫々硬化後の厚さが60μ閘になるように、スピンコ
ータで多層塗りを行った。、塗布後、乾燥およびハーフ
キュアを90°C1時間、250℃1時間で行った。
次に、メモリ素子上にのみレジストを残すために、フォ
トレジストを用いてパターニングおよびヒドラジン、エ
チレンジアミンの混合液によるエツチングを行った。更
に、フォトレジストを除去した後、400°C2時間の
加熱処理を行うことにより、メモリー素子上にα線遮蔽
膜を形成した。
この結果、ポリマーNo (P −7)を用いた場合、
全く異常がなく形成できた。また、このウェハを133
’C,3気圧、100時間のブレシャー・クツカー・テ
スト(以下PCTと略すンにかけたところ、何の変化も
なかった。
一方、ポリ? −No (P −43)及び(PB −
1)のポリマーを用いた場合は、ポリイミド膜のエツチ
ング及び最終熱処理工程後、熱応力によりメモリ素子が
ウェハから剥離する。また、133°C13気圧、10
0時間のPCT後、ポリイミド膜が剥離するという問題
が生じた。
実施例6及び比較例13 第1表中のポリマー(P−11)と第2表中のポリマー
(P −34)のポリアミド酸ワニスを用い、第1図に
示すように2層配線構造を有するLSIを作成した。
まず、所定の操作により形成されたLSIに、第1層目
の配線用AI膜をスパッリングで形成した後、フォトレ
ジストを用いてのパターニング、エツチングレジスト除
去工程を経て、第1層目のA1配線を形成した。
次いで、T−アミノプロピルジメトキシメチルシランの
0.2χメタノール溶液を塗布し、200°C15分で
熱処理した後、上記ポリアミド酸ワニスを硬化後、膜厚
が約1μ論になるように塗布し、90”C20分間乾燥
後、150℃30分、更に350℃30分で硬化した。
次に、フォトレジストによるパターニング、エツチング
、フォトレジスト除去工程を行い、ポリイミド膜にスル
ーホールを形成した。
次に、表面処理した後、2層配線目の^l膜をスパッタ
リングで形成し、1層目と同様にAI配線をパターニン
グ形成した。
以下、同様にしてポリイミド膜を形成した後、プラズマ
CVDでSiN膜を形成した。この時点でポリマー(P
−11)を用いた場合は、さらにエツチングによる電極
形成及びヒートサイクル(150°C1−50℃)試験
後、何の問題も発生しなかった。また、133℃、3気
圧、100時間PCT後も何の異常もなかった。
一方、ポリマー(P−34)を用いた場合は、SiN膜
にクラックを生じた。また、このウェハを133°C1
3気圧、24時間放置したものは、内部のAI線に腐食
が生じた。
実施例7及び比較例14 第2図に図示した手順(a=j)に従って、以下に示す
ようにして多層配線板を製造する。
すなわち、(a)50閣角、厚さlulmのセラミック
基板を脱脂洗浄後、スパッタリングにより1゜000人
のCrおよび2,500人のCuを付着させる。その後
、メツキレジストのためのフォトレジストを6μmの厚
さにパターンニングした。
続いて、硫酸銅メツキ浴に入れ、電流密度50m A 
/ dで銅メツキを行い、厚さ5μm、ライン幅50u
m、ランド径10Qpm、ランド間500μmの銅パタ
ーンを得た。メツキレジストを専用リムバーで除去した
後、過硫酸アンモニウム水溶液および硝酸セリウム水溶
液で不要のCuおよびCr層をクイックエツチングした
働)得られた第1層配線基板に実施例1のポリマー(P
−19)または比較例1のポリマー(P−38)のポリ
アミド酸溶液を回転塗布した後、90°Cで30分間、
250℃で30分間乾燥およびハーフキュアを行った。
(C)  次に、フォトレジストにより、75μmφの
ホールが500μm間隔についているパターンを形成し
、これを、ヒドラジン、エチレンジアミンの混合液によ
りエツチングし、更にフォトレジストを除去した後、 (Φ 窒素雰囲気下で400℃で1時間加熱処理するこ
とにより、厚さ10μmのポリイミド絶縁層を形成させ
た。
(e)〜0)   次に、該層表面及びバイアホール内
を洗浄・粗面化した後、これに無電解銅メツキのための
前処理を行った後、無電解銅メツキを行った次に、第1
層パターンと同様の方法で電気メツキ法により5μmの
厚さの第二層配線パターンを形成させた。
同様にして、絶縁層形成と配線パターン形成を繰り返し
、配線層が4層からなる多層配線板を製造した。
このバイアホールを500穴存する多層配線板を用いて
、420℃の乾熱放置60分、23°Cの室温放置60
分のヒートショックテストを50回行った後、バイアホ
ール接続信幀性評価を行ったところ、ポリマー(P−1
9)で作製したものについては、断線の異常は見られな
かった。
また、この多層配線板を133°C13気圧、100時
間のPCTにかけたが、何の異常もみられなかった。
これに対して、ポリマー(P−38)で作成したものは
、同様のヒートショックテストを行ったところ、熱応力
による断線が発生した。また、このものを133℃、3
気圧、100時間のPCTにかけたところ、配線の腐食
も見られた。
第 1 表−1 * : −”はウエノ寸酊を内側にして反った表−2 串ニー”はウェハ面を内側にして反った。
第2表−2 *ニー”はウェハ面を内側にして反った。
第2表−1 傘: −”はウェハ面を内側にして反った。
(発明の効果) (萄 分子が直線状になった剛直な構造を有するポリイ
ミドが、低い熱膨張率、高弾性率、高耐熱性等の種々の
特性を持つことは知られている。
しかし、これらのポリイミドが低熱膨張率特性を示すた
めには、何らかの配向処理が必要となる。
また、中には、基材上に塗布後、硬化するだけで低い熱
膨張率を有するものもあるが、このものは構造があまり
にも剛直なため、ポリイミドの伸度が不足し、かつ耐水
接着性が良くない等の理由で、無機質材と組み合わせ複
合体とした場合に、信転性上、大きな問題となる。
また、これらのポリイミドは、前駆体の段階で、有機溶
剤に対する溶解性が不、十分であることから、成形性の
点で問題があった。そのために、主骨格の構造は制限を
うけ、シリコンウェハ等の無機質材上では十分な特性を
出すことができない。
■)これに対して本発明は、特定の構造のへテロ環含有
ポリイミドを用いることにより、前述の剛直なポリイミ
ドの持つ欠点を大きく改善することができる。
(C)  本発明のポリイミドにおいては、■ 塗布、
硬化という簡単なプロセスにより、基材上に低熱膨張率
で残留応力がほとんどなく、耐水接着性および機械特性
に優れた耐熱性塗膜を形成することができる。
■ 前駆体での有機溶剤に対するる溶解性が比較的高い
ため、加工する際の作業性が大きく改良される。
■ 本発明によるポリイミドの中には、非常に熱膨張率
の低いものも含まれているが、これらについては従来の
比較的熱膨張率の高いポリイミドとコポリマー化あるい
はブレンドによって、熱膨張率を調整することが可能で
ある。
(山 以上のことから、本発明によるポリイミドと無機
質材とを組み合わせることで従来問題となった、熱膨張
率の違いにより生じる熱応力による反りおよび剥離、ま
た、吸湿による物性の低下等のない複合体を開発するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例6に従って、本発明のポリイミド複合
体を適用した2層配線のLSI素子の構造を示す略図で
ある。 第2図は、実施例7に従って、本発明のポリイミド複合
体を適用した4層の銅配線からなる多層配線板の製造工
程の一具体例を示す模式図である。 1:支持基板、 2:第1層配線パターン、 3:ポリイミド(ハーフキュア)、 4:フォトレジスト、 5:フォトマスク、 6:フォトレジスト(未露光部分)、 7:フォトレジスト(n先部分)、 8:ポリイミド層、 9:バイアホール用穴、 lO:無電解メツキ又はスパッタリング法によるメツキ
活性層、 11:メツキ用フォトレジスト、 12:紫外線で硬化したメツキマスク、13:電気メツ
キによる導体層。 党1 図 第2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)無機質材と、下記一般式〔1〕: ▲数式、化学式、表等があります▼・・・〔1〕 〔式中Arは、▲数式、化学式、表等があります▼、▲
    数式、化学式、表等があります▼又は ▲数式、化学式、表等があります▼から選ばれる芳香族
    基、X は▲数式、化学式、表等があります▼ または▲数式、化学式、表等があります▼ (式中Ar_1は、 ▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、化学式、
    表等があります▼又は▲数式、化学式、表等があります
    ▼ から選ばれる芳香族基、Ar_2は▲数式、化学式、表
    等があります▼、▲数式、化学式、表等があります▼又
    は▲数式、化学式、表等があります▼ から選ばれる芳香族基、Yは−O−、−S−、▲数式、
    化学式、表等があります▼ 又は▲数式、化学式、表等があります▼から選ばれる基
    )で示される基〕で表される化学構造単位を20モル%
    以上有するヘテロ環含有ポリイミド前駆体とを組合せ、
    イミド化することにより得られるヘテロ環含有ポリイミ
    ド複合体。
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