JPH02250980A - 鉄損特性の良い高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

鉄損特性の良い高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH02250980A
JPH02250980A JP1072295A JP7229589A JPH02250980A JP H02250980 A JPH02250980 A JP H02250980A JP 1072295 A JP1072295 A JP 1072295A JP 7229589 A JP7229589 A JP 7229589A JP H02250980 A JPH02250980 A JP H02250980A
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菅 洋三
Masao Matsuo
松尾 征夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気機器の鉄心として用いられる鉄損が良く、
かつ高磁束密度である一方向性電磁鋼板の製造方法に関
する。
(従来の技術) 一方向性電磁鋼板は鋼板面が{110}面で、圧延方向
に<100>軸を有するいわゆるゴス方位(ミラー指数
で(110)<001>方位と表す)を持つ結晶粒から
構成されており、軟磁性材料として変圧器および回転機
の鉄心に使用される。
この鋼板は磁気特性として磁化特性と鉄損特性が良好で
なければならない.磁化特性の良否は、かけられた一定
の磁場の下で鉄心内に誘起される磁束密度で決まり、磁
束密度の高い製品を用いると鉄心を小型化出来る.磁束
密度の高い製品は結晶粒の方位を(110)<oot>
に高度に揃えることによって得られる.鉄損は鉄心に所
定の交流磁場を与えた時に熱エネルギーとして消費され
る電力損失であり、その良否に対して磁束密度、板厚、
鋼中の不純物量、比抵抗、結晶粒度等が影響する。最近
では、−層の低鉄損を達成するために、二次再結晶完了
後の成品表面に磁区細分化を狙って、種々の処理が行わ
れている。例えば和田らば特開昭61−96036号公
報に侵入元素処理による非磁性体の異物形成の技術、小
林らは特開昭62−67114号公報でロールによる溝
形成の技術を開示した。
これらの方法は、いずれも追加工程が必要であり、製造
コストが高くなる。その他、通常行われる製造工程の中
に磁区細分化の作用をもたらす処理を組み込む事も行わ
れているが、必ずしも鉄損減少に対し満足出来る方法は
確立されていない。
磁束密度の高い製品は、電気機器の鉄心を小さく出来る
と共に、鉄損も低くなるので望ましい。
特に磁区細分化処理を行った場合の鉄損減少効果が磁束
密度の高いほど大きいので望ましい、したがって、当該
分野では出来る限り磁束密度の高い製品を、低コストで
製造する方法の開発が課題となっている。ところで、一
方向性電磁鋼板は熱延と冷延により最終板厚になった鋼
板を仕上高温焼鈍することにより、(110)<001
>方位を有する一次再結晶粒が選択成長するいわゆる二
次再結晶によって得られる。二次再結晶を生じさせるに
は二次再結晶前の鋼板中に微細な析出物、例えばMnS
、 AIN等、を存在させることにより仕上高温焼鈍中
の(110)<001>方位粒以外の粒成長を抑える(
インヒビター効果)必要がある。
従って、当該分野の研究開発の視点は、いかなる種類の
析出物を用いて二次再結晶を生じさせるか、そして正確
な(1101<001>方位粒の存在割合を高めるため
に、適切な析出物の分布状態をいかに達成するかにある
0代表製造技術として、N、P、Litta+annは
特公昭30−3651号公報に、又J、B、Mayおよ
びり、TurnbullはTrans、Met、Soc
、^IRB212 (195B) P769/781に
MnSを、日日らは特公昭33−4710号公報に^f
f1NとHnSを、今生らは特公昭5113469号公
報にMn5e(S) 、 Sbを、HoP、Fiedl
erはUSP Na39G5843にS、N、Bの組合
せを開示している。一方、菅らは特公昭61−6089
6号公報、小松らは特公昭62−45285号公報で、
上記技術で採用しているMnSの効果が、高Si材、そ
して薄手成品では、むしろ線状二次再結晶不良発生原因
であり、悪影響をおよぼす事を開示し、Sの低い成分系
の中で普通鋼並みの低温スラブ加熱で初めて高磁束密度
一方向性電磁鋼板を得るための製造技術を開示した。
このような各種方法で製造されたいずれの製品も、表面
にSingと?tgOの反応したフォルステライトを主
成分とする絶縁皮膜を形成させる。フォルステライト絶
縁皮膜形成は所望の最終板厚に冷間圧延した鋼板を湿水
素中700〜900℃の温度域で脱炭焼鈍し、その鋼板
の表面にSiO□を含むサブスケールを生成させた後に
、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、コイル状
に巻取り、その後仕上高温焼鈍することによりMgOと
SiO□を反応させたフォルステライト系絶縁皮膜を形
成させる方法が一般に行われている。
この皮膜に望まれる性状として、鉄損向上のために鋼板
に与える張力が大きいこと、さらに代表的にはIEEE
Trans、Mag、Vol、M^Gll、 Na6.
P1655に示されるように磁区の動きを妨害すること
なく円滑にするために皮膜と鋼板地鉄の界面形状が平滑
であること、さらに鉄心加工時に皮膜が剥離しないため
に密着性が良いこと、がある、最近、特公昭63−24
046号公報で皮膜と地鉄との界面に一定の粗度を与え
ることにより鉄損の向上することが開示された。しかし
ながら、その具体的実施手段は必ずしも開示されていな
い。特に、この一定の粗度を与えることと、上記の平滑
にすることとは矛盾しており、明確な対策・手段が必要
である。
(発明が解決しようとする課題) 高Si材、薄手成品において線状二次再結晶不良の発生
が無く、しかも高磁束密度となる一方向性電磁鋼板にお
いて、工程を増やすことな(フォルステライト系皮膜の
改良により磁区細分化処理材に匹敵する鉄損を達成し、
さらに皮膜密着性をも改善しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、基本的には特公昭61−60896号公
報、特公昭62−45285号公報記載の技術を基盤に
する中で、鋼中Sを少ない所定量に制御し、さらにその
S量に対応した適当量のCaを含有するCa化合物をM
gOを主成分とする焼鈍分離剤中に添加することにより
、フォルステライト系絶縁皮膜と地鉄との界面形状を調
整し、鉄損を向上させ、しかも優れた皮膜密着性を達成
出来る技術を発明した。
以下に、本発明の実施態様を例にして、鋼中S量とCa
化合物との組合せ効果について説明する。
C:  0.047%、 Si : 3.13%、 M
n : 0.09%、酸可溶性Aj:0.032%、T
(total)、N:0.0075%を含有し、さらに
Sをそれぞれ0.001%、  o、oos%、 0.
008%。
0.014%、  0.022%、  0.029%含
有するスラブについて、Sが0.001%、  0.0
05%、 0.008%。
0.014%材は1200°C,0,022%、 0.
029%材は1320℃に加熱後、熱間圧延して2.0
 mの熱延板とし、1100°CX2sinの焼鈍をし
、0.20mまで冷延し、850℃X 90secだけ
湿水素中で脱炭焼鈍し、焼鈍分離剤として(A)MgO
+3χTi0t+5χ窒化フエロマンガン(但し、Mg
O中には不可避的不純物として0.07%のCaOを含
む)、(B)MgO+3χTi0g+5χ窒化フェロマ
ンガン+2χCaOの2種類について、鋼板lrd当り
に両面台せて12gを塗布し、乾燥し、1200″CX
20hrの仕上焼鈍を行なった。なお、この(B)の焼
鈍分離剤の場合の各S%を含む鋼板のS量に対しCa量
はそれぞれ0.001%s、 o、oos%So、oo
s%S、  0.014%S、  0.022%S、 
0.029%S倍である。この成品について6C11X
30C11の単板を多数切り出し、Bs=1.93 T
e5la  Oものについて、鉄損を測定した。さらに
、その単板について、片面のフォルステライト系絶縁皮
膜を酸により除去した時の板の曲りから、皮膜張力を測
定した。又、単板を一定の径の丸棒に沿って曲げ、その
時の皮膜剥離の最小曲げ径を求めた。結果を第1表に示
す。
第1表から分るように、鋼中Sがo、oos%以上の鋼
板で焼鈍分離剤中にCaOを添加したものは皮膜張力が
大きく、さらに皮膜剥離の最小曲げ径が小さい、即ち密
着性が良い。特にCa化合物添加の場合、皮膜張力は鋼
中Sが多いほど大になっている。一方、鉄損は鋼中Sが
0.005%、 0.008%。
0.014%の場合、CaO添加により極めて優れてい
るが、0.022%、  0.029%材ではむしろ劣
化している。
このCaOを添加した焼鈍分離剤の場合のフォルステラ
イト系絶縁皮膜の断面組織を鋼中Sがo、oot%、 
 0.008%、  0.029%について、それぞれ
第1図(A)、(B)、(C)に示した。鋼中Sの少な
い(A)では皮膜と地鉄との界面は平滑であり、鋼中S
の多い(C)では凸凹が大きく、(B)ではそれらの中
間サイズの粗度になっている。この(B)条件について
、走査電子顕微鏡で調査した。
第2図(A)は断面組織の電子像であり、地鉄側に喰い
込んだ突起物が見られる。その部分に対応させて、Ca
、  Sの元素分布をそれぞれ第2図(B)。
(C)に示した。突起物に対応してCaとSが集積して
いる。以上の調査から、鋼中Sと焼鈍分離剤中のCaは
反応してCaSとなり、界面凸凹を形成すると考えられ
る。このような凸凹が皮膜密着性を向上させ、張力増を
もたらすと思われる。
そして、鋼中S量が少ない範囲で適当量の時に鉄損も向
上する。これは、鋼中S量が少な過ぎる場合は界面形状
として凸凹が無く、皮膜による磁区細分化効果が効かな
い事、そして鋼中Sが多すぎると第1図(C)で見られ
るように凸凹が大きく、かつその凸部が密になり過ぎ、
磁区の動きを阻害することになり、鉄損が悪くなったも
のと考えられる。このように鋼中S量の比較的に少ない
範囲で、Ca添加により皮膜と界面との界面形状が適切
な凸凹になり、鉄損が良好になったものと思われる。特
に、重要なことは、従来のMnSを有効な析出分散相に
利用する技術では、適切鋼中S量が0.025%前後で
あるため本発明のようにCa添加により界面形状制御に
よって鉄損は向上しない。
即ち、本発明のようにMnSを析出分散相として利用す
る事を意図しない技術の中で、初めてCa添加による鉄
損向上と皮膜密着性向上効果を適用出来る。
次に本発明における構成要件の限定理由を説明する。本
発明で用いる溶鋼は転炉、電気炉等その溶製方法を問わ
ないが、成分として次の含有量範囲にある必要がある。
Stは1.5%未満では仕上高温焼鈍時にα→T変態が
あるため、結晶方位が破壊されるので、1.5%以上と
した。そして4.5%を超えると冷延時の割れが著るし
くなるので4.5%以下とした。
本発明では二次再結晶に必要な析出分散相として(AA
j、5t)Nを主に用い、必要に応じてAJNを補助と
する。従って、必要析出分散相量を確保するために酸可
溶性Mとして0.012%以上を含有させる。これが0
.040%を超えると二次再結晶の発現が不安定になる
T、Hについては、0.0095%を超えると鋼板表面
にブリスターと呼ばれる膨れ状の欠陥が発生するので0
.0095%以下とした。↑6Nの下限については、そ
の量が少ない場合には途中工程処理条件、例えば窒化量
を調節する事で対処可能であるので、特に限定しない、
しかし、通常の溶製法で特別な処理を付加しない場合、
不純物として0.0025%程度含有される。
Sの上限値については、本発明での基盤技術が最高鉄損
特性を有する高Si、薄手材の実現を目標としている事
から、これら材料で線状二次再結晶不良を発生させない
上限値、そして、Caと多量に反応して、地鉄と皮膜と
の界面を過度に凸凹にさせない上限値、の両眼定値とし
て0.014%を規定した。 そして、SがO,005
%未満となると、本発明で特徴とする焼鈍分離剤中に含
有させたCaと反応して形成するCaSが過少となり、
地鉄と界面との適当量の凸凹が確保出来ず、鉄損向上、
皮膜の密着性向上が達成出来ない0以上の理由から、鋼
中Sは0.005〜0.014%に限定した。
上記限定成分以外は残部Feおよび不可避的不純物であ
るが、本発明の主旨を変えない条件であれば、他目的で
の元素添加は差支えない。
以上の範囲の成分を含む溶鋼は鋳造スラブを経て熱延に
よる熱延板、あるいは直接に薄く鋳造した鋳造板(fi
t帯)にされる0本発明は、従来の主流技術である特公
昭30−3651号、特公昭33−4710号、特公昭
51−13469号の各公報記載の方法とは異なり、後
工程での窒化処理により析出分散相を形成させるので、
この素材鋼板の作成段階での析出分散相の調整は重要で
ない。 したがって、特別の限定条件は付けない。
この鋼板は800〜1200°Cでの短時間の焼鈍後、
あるいは焼鈍なしで直接に冷延される。この時の冷延圧
下率は高磁束密度材を得るためには80%以上が望まし
いが、本発明では必須構成要件では無い0通常、−回の
冷延で最終板厚にするが、状況によっては、例えば最終
仕上板厚が薄く、−回の冷延では所定板厚に出来ない場
合、中間焼鈍を含む2回以上の冷延法で、最終板厚に仕
上げても良い、このように冷延した板は次いで脱炭焼鈍
される。脱炭焼鈍工程は一次再結晶と脱炭を行わせると
同時に、成品表面のフォルステライト系絶縁皮膜の形成
に必要なSiO□を含む酸化膜を生成させる役割を持っ
ている。
脱炭焼鈍後の鋼板表面には仕上高温焼鈍時における焼付
防止、及びフォルステライト系絶縁皮膜形成のためにM
gOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布・乾燥する。本発
明の特徴は、鋼中Sと反応してCaSを形成させるに必
要なCa源を焼鈍分離剤中にCa化合物として添加する
。Ca化合物としてCab。
Ca(OH)x、CaCO5,硫酸基Ca化合物、硝酸
基Ca化合物、有機物Ca化合物があるが、CaO,C
a(011) 、。
CaCO5以外の後3者は仕上高温焼鈍時に分解して多
量のC,N、Sを発生し、二次再結晶や皮膜形成に悪影
響をもたらすので使用出来難い、但し、これらCa化合
物も、塗布後の乾燥工程で分解・除去すれば使用出来る
。このような付加処理、そしてCa化合物の単価を考慮
すれば、実際に使用するCa源はCaO,Ca(OH)
x、cacOsである。なお、Ca (OH) !の分
解温度は580℃、CaCO5の分解温度は898℃で
あるので、焼鈍分離剤の塗布後の乾燥温度によっては分
解し、仕上高温焼鈍まで持ち込むのはCaOとなる。鋼
中S量とCaがCaSとなるので、計算上は単位鋼板当
りのS量と同一当量比のCaを含むCa化合物で良いは
ずであるが、実験によれば鋼中S量の0.6〜2.2倍
の当量Ca添加範囲で効果が見られ、0.8〜1.6倍
が最適である。この範囲で鋼中S量が少ないほどCa量
を多くする事が望ましい、引き続いて、仕上高温焼鈍を
行う、この工程は二次再結晶、フォルステライト系皮膜
形成および純化を目的としており、通常1100”C以
上、5hr以上水素又は水素を含んだ混合雰囲気中で行
う。
本発明は以上の構成に加え、脱炭焼鈍から仕上高温焼鈍
の二次再結晶開始前迄のいずれかの過程で窒化処理する
事を必須条件とする。
すなわち、二次再結晶配向度制御のために適切な析出分
散相を確保すべくS量を増やすと、Caと反応したCa
Sが過剰になったためと思われる原因で、地鉄と皮膜と
の界面の凸凹が密でかつ大きくなり、かえってCa添加
により鉄損が悪くなる。
このような理由により、本発明ではS量を少なく制御し
、必要な析出分散相としては窒化処理によっi’ (A
f、 5i)Nを形成させる事が必要である。
窒化処理は、(1)冷延後の脱炭焼鈍雰囲気に窒化能の
あるアンモニアを添加する、(2)脱炭焼純完了後に窒
化雰囲気で追加焼鈍する、(3)焼鈍分離剤中に窒化能
のある化合物、例えば窒化フェロマンガン、窒化フェロ
クロムを添加する、(4)さらには仕上高温焼鈍の二次
再結晶発現までの加熱中に窒化を促進する雰囲気条件を
採用する、等いずれも有効である。
以上、詳述したように、本発明は低鉄損である高St、
薄手材を可能にするべく鋼中S量を低くして線状二次再
結晶不良を解消する技術を基盤に、その残留鋼中Sを活
用する事を狙って焼鈍分離剤中にCaを添加し、鉄損と
皮膜密着性を良好にする事を実現したものであり、工業
的に極めて有用な製品を提供するものである。
(実施例1) 第1表に示した素材鋼中S量がo、ooa%の脱炭板に
ついて、焼鈍分離剤としてMgO+3χTi0g+5χ
窒化フェロマンガン中にCaO+ Ca(OH)z、 
CaCO3を第2表に示す量添加して、鋼板1ml当り
12g塗布し、乾燥し、1200℃X20hrの仕上高
温焼鈍を行なった。この成品について6cmX30cm
の単板を多数切り出し、Bs=1.93Teslaのも
のにって鉄損を測定した。さらに、その単板について皮
膜張力、及び皮膜剥離の最小曲げ径を求めた。結果を第
2表に示す。
行なった。成品の磁性、フォルステライト系皮膜の張力
、皮膜剥離の最小曲げ径を求めた。結果を第3表に示す
第3表に示すように窒化処理を行なわない(A)条件は
、二次再結晶が不充分で、磁束密度が悪い本発明例の(
B)、 (C)条件は磁性、皮膜いずれも良好である。
第2表から分るように、本発明範囲のCa添加の場合、
鉄損、皮膜張力、皮膜密着性いずれも良好である。
これに対し、Ca添加不足の場合は特に皮膜張力。
皮膜密着性が悪く、鉄損も良くない。又、Ca過剰添加
の場合は皮膜張力、皮膜密着性は良いが、鉄損が悪い。
(実施例2) 第1表に示した素材鋼中S量がo、oos%の冷延板に
ついて (A)  850°CX90secで、湿水素中で脱炭
焼鈍→MgO+3χTi0t+2χCaOを綱板1イ当
りに12g塗布 (B)850℃X 90se(で、アンモニア含有湿水
素中で脱炭焼鈍(鋼中T、Nが0.0110%増加)→
MgO÷3χTi0=+2χCaOを鋼板1ポ当りに1
2g塗布(C)  850℃X 90secで、温水素
中で脱炭焼鈍→MgO+3χTiO*+2χCaO+5
χ窒化フェロマンガンを鋼板1イ当りに12g塗布、 の3種類の処理後に、1200°CX20hrの仕上焼
鈍を(実施例3) C: 0.047%、 Si : 3.38%、 Mn
 : 0.09%、酸可溶性1/! : 0.030%
、 T、N :0.0077%を含有し、さらにSをそ
れぞれ0.008%、  0.022%含有するスラブ
を1320’Cに加熱後、2.3Wmの熱延板とし、1
100°(X 2 sinの焼鈍をし、0゜23■まで
冷延し、850℃X 120secだけ温水素中で脱炭
焼鈍し、焼鈍分離剤としてMgO43XTio!+2.
2χCaO+5χ窒化フエロマンガンを鋼板1nf当り
に12gだけ塗布し、1200℃の仕上高温焼鈍を行な
った。成品の磁性、フォルステライト系絶縁皮膜の張力
、皮膜剥離の最小曲げ径を求めた。結果を第4表に示す
鋼中Sの0.022%のものは、線状二次再結晶不良が
発生し、全体としての磁束密度が低くなり、鉄損が悪い
0本発明例の鋼中S O,008%のものは良好であっ
た。
(発明の効果) 本発明によれば、 高Si材、薄手成品において線状二
次再結晶不良の発生が無く、しかも高磁束密度となる一
方向性電磁鋼板において、工程を増やすことなくフォル
ステライト系皮膜の改良により磁区細分化処理材に匹敵
する鉄損を達成し、さらに皮膜密着性をも改善すること
ができるという産業上有用な効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図はC: 0.041%、 St : 3.13%
、 Mn : 0.09%、酸可溶性AJ! : 0.
032%、↑、N :0.0075%を含有し、さらに
Sをそれぞれ0.001%、  o、oos%。 0゜008%、  0.014%、  0.022%、
  0.029%含有するスラブについて、Sが0.0
01%、o、oos%、0.008%、0.014%材
は1200℃、0.022%、  0.029%材は1
320℃に加熱後、2.0 mの熱延板とし、1100
°C×2 sinの焼鈍をし、0.20+wgまで冷延
し、850°CX 9Qsecで、湿水素中で脱炭焼鈍
し、焼鈍分離剤として(A)MgO+3χTiot+5
χ窒化フエロマンガン(但し、MgO中には不可避的不
純物として0.07%のCaOを含む) 、 (B )
 MgO÷3χTi0g+5χ窒化フェロマンガン+2
%CaOの2種類について、鋼板In?当りに両面台せ
て12gを塗布し、乾燥し、1200°C×20hrの
仕上高温焼鈍を行なった成品のフォルステライト系絶縁
皮膜の断面組織を示す金属組織顕微鏡写真図で、(A)
は素材のSがo、oot%の場合、(B)は0.008
%の場合、(C)は0.029%の場合である。第2図
(A)は第1図(B)について走査電子顕微鏡で観察し
た電子像を示す金属断面組織顕微鏡写真図、第2図(B
)は第2図(A)に対応した領域のCaの元素分布、第
2図(C)は同じくSの元素分布を示す金属組織顕微鏡
写真図である。 イ!言渭I CAン (、C) 笑2罵 (C) (xi、0of)i 第sm 手続補正書(自発) 平成 1年5 月24日 特許庁長官 吉 1)文 毅 殿 1、゛事件の表示 平成1年特許願第72295号 2、発明の名称 鉄損特性の良い高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 東京都千代田区大手町二丁目6番3号 (665)新日本製鐵株式會社 代表者 齋  藤    裕 4、代理人〒io。 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号 (1)明細書8頁5〜6行を次のとおり補正する。 「S量に対しCa量はそれぞれ0.001%S−8,9
倍。 o、oos%S−1,8倍、o、oos%8−1.1倍
、0.014%S−0,6倍、0.022%S−0,4
倍、0.029%S−0,3J(2)同12頁13行r
CAAl!、Si )NJをrcAl、8量)NJに補
正する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  重量比でSi:1.5〜4.5%、酸可溶性Al:0
    .012〜0.040%、T(total)、N:0.
    0095%以下、S:0.005〜0.014%、残部
    Feおよび不可避的不純物からなる鋼板を1回または中
    間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧延工程により最終板厚
    とし、次いで湿水素中で脱炭焼純し、MgOを主成分と
    する焼鈍分離剤を塗布・乾燥し、二次再結晶と純化を目
    的とした仕上高温焼鈍を行う一方向性電磁鋼板の製造法
    にあって、さらに脱炭焼鈍から仕上高温焼鈍の二次再結
    晶開始前迄のいずれかの過程で窒化処理をする製造法に
    おいて、焼鈍分離剤中に鋼板の一定表面積当りに、その
    対応鋼板体積中に含まれるS量の0.6〜2.2倍の当
    量Caを含むCa化合物を添加する事を特徴とする鉄損
    特性の良い高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法。
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