JPH02259017A - 磁気特性、皮膜特性とも優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性、皮膜特性とも優れた一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH02259017A
JPH02259017A JP1082234A JP8223489A JPH02259017A JP H02259017 A JPH02259017 A JP H02259017A JP 1082234 A JP1082234 A JP 1082234A JP 8223489 A JP8223489 A JP 8223489A JP H02259017 A JPH02259017 A JP H02259017A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気特性、皮膜特性ともに優れた一方向性電磁
鋼板の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 一方向性電磁鋼板は、主として変圧器、発電機その他の
電気機器の鉄芯材として用いられ、それが有する磁気特
性として励磁特性と鉄損特性が良好であることの他、良
好な皮膜を有するものでなければならない。 一方向性電磁鋼板は、二次再結晶現象を利用して圧延面
に(110)面、圧延方向に<001>軸をもつ所謂ゴ
ス方位を有する結晶粒を発達させることによって得られ
る。 前記二次再結晶現象は、よく知られているように、仕上
焼鈍過程で生じるが、二次再結晶の発現を十分なものと
するためには、仕上焼鈍過程における二次再結晶発現温
度域まで一次再結晶粒の成長を抑制するAlN+ Mn
S、 MnSe等の微細な析出物所謂インヒビターを鋼
中に存在させる必要がある。 従って、電磁鋼スラブは、インヒビター形成元素例えば
/V、 Mn+  S、 Se、  N等を完全に固溶
させるために、1350〜1400℃といった高温に加
熱される。而して、電磁鋼スラブ中に完全に固溶せしめ
られたインヒビター形成元素は、熱延板或は最終冷間圧
延前の中間板厚の段階で焼鈍によって、kl N 、 
MnS 、 M15eとして微細に析出せしめられる。 このようなプロセスを採るとき、電磁鋼スラブは前述の
ように高温に加熱されるから、溶融スケール(ノロ)の
発生が多量なものとなり、加熱炉補修の頻度を高めてメ
インテナンスコストを高くするのみならず設備稼動率を
低下せしめさらに、燃料原単位を高くする等の問題があ
る。かかる問題を解決すべく、電磁鋼スラブの加熱温度
を低いものとし得る一方向性電磁鋼板の製造方法の研究
が進められている。例えば特公昭61−60896号公
報には、Mn含有量を0.08〜0.45%、S含有量
を0、007%以下として(Mn〕(S)積を低くしさ
らに、A7.  P、 Nを含有せしめた電磁鋼スラブ
を素材とすることにより、スラブ加熱温度を1280℃
未満とし得る製造プロセスが提案されている。 現在、工業化されている一方向性電磁鋼板の製造プロセ
スは、成分とプロセッシングの組合せで幾通りかあり、
得られる製品特性もそれぞれ特徴を有している。 例えば、MnSをインヒビターとして機能せしめる製造
プロセスは、2回冷延法であって、得られる製品の磁束
密度(Be値)は1.84〜1.96 T程度である。 AlNを主インヒビターとして機能せしめる製造プロセ
スは、1回冷延法であり得られる製品の磁束密度(B、
値)は1.89 T以上と高く鉄損特性も優れている。 製造者の理想としては、同一素材から低いレベルの鉄損
を維持しながら需要家の要請に応じて種々の磁束密度レ
ベルの製品を供給できる簡潔な製造プロセスが望ましい
。 このような製造プロセスの1つとして、特開昭61−1
04025号公報に、最終冷間圧延における圧下率を変
えることによって種々の磁束密度レベルの製品を製造す
る技術が開示されている。しかしながら、最終板厚まで
同一の条件で処理し、最終製品において種々の磁束密度
レベルのものとすることができれば、プロダクトミック
スその他の点で極めて有利である。 (発明が解決しようとする課題) 本発明はスラブ加熱温度を1200℃未満の低いものと
する製造プロセスを前提とし、簡潔υ。 ロセスで従来提案されている方法より更に安定して磁気
特性、グラス皮膜の優れる一方向性電磁鋼板の製造方法
を提供することを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本発明の要旨とするところは、第1に重量%でC; 0
.025〜0.075%、Si;2.5〜4.5%。 Mn;0.08〜0.45%、S≦0.012%、 s
ol、N、0.010〜0.060%、N≦0.010
%、残部Feおよび不可避不純物からなる電磁鋼スラブ
を1200″C以下に加熱後、熱延し、得られた熱延板
を必要に応じて熱延板焼鈍した後、1回または中間焼鈍
をはさむ2回以上の冷延により最終板厚とし、次いで脱
炭焼鈍、焼鈍分離剤塗布の後最終仕上焼鈍を行うに際し
、脱炭焼鈍から最終仕上焼鈍の昇温過程で窒化処理を行
う工程を含み、且つ最終仕上焼鈍開始前までの脱炭焼鈍
及び窒化処理過程で生成される鋼板表面酸化層による鋼
板酸素量を500〜750 ppmとすることを特徴と
する特許 の製造方法にある。第2に最終仕上焼鈍中における鋼板
表面の追加酸化による酸素量の増量が2、96 t −
A±5opp川(t;綱板厚み、A;鋼板成分Al量p
pm>に制御されるように焼鈍分離剤のMgOの水和水
分量、添加剤、焼鈍雰囲気ガスを調整することを特徴と
する特許 た一方向性電磁鋼板の製造方法にある。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明者らは電磁鋼スラブの加熱温度を1200゜C以
下とする製造プロセスを前提として脱炭焼鈍から最終仕
上焼鈍の前段工程で窒化処理を行ってインヒビクー生成
を行う製造方法の中で工業的に磁気特性、皮膜特性を更
に安定して向上できるプロセスについて研究を行った。 その結果、スラブ加熱段階ではインヒビクー形成元素と
して、例えばAl, N, Mn,  Sを鋼中に完全
に固溶させることなく、脱炭焼鈍の途中あるいは脱炭焼
鈍後のストリップを連続的に通板中及び/又は仕上焼鈍
昇温過程でコイル状態で窒化処理を行うことによって(
Al,Si)Nを主組成とするインヒビター形成処理を
し、引続き二次再結晶,、グラス皮膜形成,純化を完了
させることからなる製造方法において、最終仕上焼鈍開
始前までのストリップを連続通板させた後の鋼板表面の
酸素量(酸化膜量)を制御することと、仕上焼鈍昇温過
程での追加酸化量を制御することによって、(A7,S
t)Nを主組成とするインヒビターの形成と分解、グラ
ス形成反応が理想的に行われ、これにより均一な優れた
グラス皮膜が得られかつ、磁気特性も安定して向上でき
ることを見出した。 次に、本発明の製造プロセスについて説明する。 電磁網スラブは、転炉或は電気炉等の溶解炉で鋼を溶製
し、必要に応じて溶鋼を真空脱ガス処理し、次いで連続
鋳造によって或は造塊後分塊圧延することによって得ら
れる。 然る後、熱間圧延に先立つスラブ加熱がなされる。本発
明のプロセスにおいては、スラブの加熱温度は1200
゜C未満の低いものとして加熱エネルギの消費量を少な
くするとともに、鋼中のMNを完全には固溶させずに不
完全固溶状態とする。 また、さらに固溶温度の高いMnSは、上記スラブ加熱
温度では当然のことながら不完全固溶状態となる。加熱
後、電磁鋼スラブは熱間圧延され、そのまま或は必要に
応じて焼鈍された後1回または中間焼鈍を介挿する2回
以上の冷間圧延を施され、最終板厚とされる。前記熱延
板焼鈍或は中間焼鈍は、900〜1150゜Cの温度域
で短時間行われる。然る後、脱炭焼鈍を800〜900
゜Cの温度域で湿潤水素・窒素混合雰囲気下に行う。 処で、本発明においては、スラブ加熱温度は1200℃
未満と低いため、二次再結晶に必要なインヒビターを冷
間圧延以前の工程で造り込むことは不可能である。従っ
て、二次再結晶に必要なインヒビターは、脱炭焼鈍(一
次再結晶)完了以降から仕上焼鈍における二次再結晶発
現以前までに造り込む必要がある。その手段として、鋼
中にNを侵入させることによって、インヒビターとして
機能する(Al,St)Nを形成させる。鋼中にNを侵
入させる手段としては、従来技術で提案されているよう
に仕上焼鈍昇温過程での雰囲気ガスからのNの侵入を利
用するか、脱炭焼鈍後段領域あるいは脱炭焼鈍完了後の
ストリップを連続ラインでNH3等の窒化源となる雰囲
気ガスを用いて行う。 窒化処理を均一化するための改善技術として、ルーズな
ストリップコイルとして鋼の窒化処理を行うことが試み
られているが鋼板の表面状態、焼鈍分離剤の性状、添加
剤等の条件によっては窒化の不均一さやグラス皮膜の不
安定性が存在する問題があり、未だ十分とは言えない。 本発明者らはこの技術をさらに詳細に検討した結果、綱
板表面に脱炭焼鈍および連続的な窒化焼鈍過程で形成す
る酸素量、即ち酸化膜量と質が後の仕上焼鈍過程での雰
囲気ガスからの窒化やインヒビターの抜は及びグラス皮
膜の形成過程で多大な影響をもたらすことを確かめ、こ
れらのコントロールにより最終成品での磁気特性、グラ
ス皮膜特性を著しく改善できるという新しい知見を得た
。 次に本発明を実験結果に基づいてさらに詳細に説明する
。 供試材としてC ; 0. 0 5 2%,SiH3.
35%。 Mn ; 0. 1 4%,S.0.006%, so
l. N ; 0.032%,Cr;0.12%,残部
Fe及び不可避的不純物からなる珪素鋼スラブを115
0℃に加熱、熱延し、1120℃で焼鈍後酸洗し、冷延
して最終板厚0.29mmのコイルとした。このコイル
を4分割し、脱炭焼鈍−焼鈍分離剤塗布のための連続焼
鈍ラインにおいて前段の脱炭領域でN225%+11□
75%中でP11□0/P)lzを0.28. o、+
io+ 0.50.0.60と変えて鋼板表面酸化膜に
よる酸素量を変えて焼鈍後、焼鈍分離剤として水和水分
1.5%のMgOにTi0□5%とフェロ窒化マンガン
5%を添加してなるスラリーを塗布、乾燥後、コイルに
巻取った。次いでこのコイルに1200℃X20Hrの
最終焼鈍を施した後、コロイド状シリカとリン酸アルミ
ニウムを主成分とする張力付与型の絶縁皮膜処理を行っ
た。 なお、この工程の途中、脱炭焼鈍完了後の鋼板からサン
プルを切出し、焼鈍分離剤を塗布後、ラボ実験により、
第1図に示すような焼鈍サイクルで窒化処理を含む最終
仕上焼鈍を行い、昇温過程でサンプルを引き出して、鋼
板の窒化状況等についての調査を行った。 結果を第2図及び第1表に示す。 第2図に示す如く、鋼板酸素量が450ppmと少ない
ものは仕上焼鈍での窒化速度が極端に遅く、逆に800
ppmと多い場合は窒化速度が遅く、脱N速度が著しく
速い傾向が見られた。 次に最終成品の特性はグラス皮膜は酸素量が多すぎても
少なずぎても不均一で欠陥部が多く、磁性も同様に酸素
量550,650ppm以外では良いものは得られず、
窒化速度、脱N速度とグラス皮膜との関連がかなり大き
いと思われる結果となった。 次に本発明の限定理由について述べる。 Cは、その含有量が0.025%未満になると二次再結
晶が不安定となりかつ、二次再結晶した場合でも製品の
磁束密度(B11値)が1.80 Tに満たない低いも
のとなる。 一方、Cの含有量が0.075%を超えて多くなり過ぎ
ると、脱炭焼鈍時間が長大なものとなり、生産性を著し
く損なう。 Siば、その含を量が2.5%未満になると低鉄損の製
品を得難く、一方、Stの含有量が4.5%を超えて多
くなり過ぎると材料の冷間圧延時に、割れ、破断が多発
し、安定した冷間圧延作業を不可能にする。 本発明の出発材料の成分系における特徴の一つは、Sを
0.01’ 2%以下、好ましくは0.007%以下と
する点にある。従来、公知の技術、例えば特公昭4O−
L15644号公報或は特公昭4725250号公報に
開示されている技術においては、Sは、二次再結晶を生
起させるに必要な析出物の一つであるMnSの形成元素
として必須であった。前記公知技術において、Sが最も
効果を発揮する含有量範囲があり、それは熱間圧延に先
立って行われるスラブの加熱段階でMnSを固溶できる
量として規定されていた。しかしながら、インヒビター
として(AZ、5t)Nを用いる本発明においては、M
nSは特に必要としない。むしろ、MnSが増加するこ
とは、磁気特性上好ましくない。従って、本発明におい
ては、Sの含有量は0.012%以下、好ましくは0.
007%以下である。 MはNと結合してAlNを形成するが、本発明において
は、後工程即ち一次再結晶完了後に鋼を窒化することに
より(Al、5i)Nを形成せしめることを必須として
いるから、フリーのAllが一定量以上必要である。そ
のため、soZ、Alとして0.010〜0.060%
添加する。 Mnは、その含有量が少な過ぎると二次再結晶が不安定
となり、一方、多過ぎると高い磁束密度をもつ製品を得
難くなる。適正な含有量は、0.08〜0.45%であ
る。 なお、微量のCu、 Cr+  P 、 B、 T+を
鋼中に含有せしめることは、本発明の趣旨を損なうもの
ではない。 次に本発明における重要な要素である鋼板の
〔0〕量は
仕上焼鈍過程で窒化処理を行う場合は脱炭焼鈍後、連続
ラインで脱炭焼鈍直後に窒化処理を行う場合は窒化処理
後で500〜750 ppmである。500ppm未満
の場合、グラス皮膜が充分に形成されず、密着性が劣化
する。又、仕上焼鈍で窒化処理を行う場合には窒化量を
減少させ−るため好ましくない。これは、工業的に脱炭
、−次回結晶を満足した状態で酸化量を制御する場合、
温度9時間、PH20/PH2が大きな因子となるが、
前二者を変えることは望ましくなく、必然的にpH□O
/ P oxの変更に顧ることになる。このため低P 
1120/ P Ilzでの焼鈍においては表面の酸化
層が緻密な5i02を形成するため、窒化に対して悪影
響をもたらすものと思われる。
〔0〕量が750pp+
nを越えるとグラス皮膜に過酸化特有のシモフリ、ガス
マーク等の欠陥が多発する。又仕上焼鈍中に窒化工程を
含む場合、窒化量が減少し、且つインヒビターの減少速
度を早めるため、二次再結晶不良となって磁性を劣化す
る。500〜750ppmの範囲であれば磁気特性、グ
ラス皮膜とも安定して良い結果が得られる。 次に第2の要素として、仕上焼鈍過程での追加酸化量を
2.96t−A±50(t:板厚節、A:鋼板Al量p
pm)以下とする。これは脱炭〜仕上焼鈍過程で窒化さ
れたAl酸成分二次再結晶の段階でN 20 sの形で
皮膜中に除去される反応があるからである。本発明にお
いては鋼成分として0.010〜0.060%のMを必
須条件としており、これによる酸素消費量を無視するわ
けにはいがない。このため、仕上焼鈍開始前の鋼板の〔
0〕量を500〜750 ppmに維持しつつ、仕上焼
鈍昇温過程での追加酸化量を2.9,6t−A±50p
pm以内に制御する必要が生じてくるわけである。 追加酸化量がこれより少ないと、脱炭〜窒化処理で生成
した酸化膜の(0〕の一部がAlの酸化反応に消費され
、フォルステライト皮膜形成のためのSiO□成分とし
て残存しなくなり、この結果、グラス皮膜形成不良現象
であるスパングル、スケール状グラス皮膜が生じ、著し
い皮膜密着性の低下をもたらす。 逆にこれより追加酸化量が多いと、鋼板表面のSi0g
膜の厚みを増大し、窒化反応のバリヤーとなって窒化量
を抑えて、目的の窒化量レベルに到達しないばかりか、
表面の過酸化傾向をもたらして、インヒビターの(jV
、5t)NやMnSの分解反応を早めるため、良好な磁
気特性が得られなくなる。、−また、グラス皮膜の形成
においても強度の酸化過度現象によるシモフリ、スケー
ル、ガスマークの増大をもたらし、商品価値を失うこと
になる。 次に本発明の窒化処理は次の様にして行われる。 まず、脱炭焼鈍の後段あるいは脱炭焼鈍終了後、連続ラ
イン中で窒化する場合は、温度は700〜900℃好ま
しくは800℃前後である。900℃を越えると鋼板の
集合組織が変化するため、二次再結晶不良となる。窒化
時間は生産性を考慮してインラインで行う場合30〜6
0秒で完了させるのが好ましい。雰囲気は11□或いは
lI2+N2にNll3を添加するのが効率的であり、
この混合ガスの酸化度は低い方が望ましい。これは前述
の如く脱炭時に形成された酸化層の追加酸化による酸化
膜の増大や変質が生じないためで、酸化度が低いほど効
率よく窒化を完了できる。 次に仕上焼鈍の昇温過程で窒化して(Al、5t)Nを
生成する場合には、充分な処理時間が確保できるため、
Nz+Hz或いはN2の雰囲気ガスで充分であり、酸化
度は連続ラインでの窒化と同様に低いほど窒化が均一に
且つ、充分な量を確保できる。 焼鈍分離剤は前述の様に追加酸化を制御する必要上、M
gOとしては水和水分の低いものが良く、本発明では水
和水分2%以下のものが好結果を得ることができる。 添加剤としては、グラス形成の反応促進効果の大きいT
iO2,フェロ窒化マンガンの他に、特に連続ラインで
窒化を行ったコイルの場合、仕上焼鈍中での窒化はほと
んど必要としないため、雰囲気ガスからの窒化抑制効果
のある、はう酸ソーダ等のS化合物や硫酸アンチモン、
硫酸ストロンチウム、硫化ストロンチウム等のS化合物
を添加して使用される。 仕上焼鈍は1100”C以上の高温で行い、二次再結晶
粒を発達させ、良好な絶縁皮膜を形成せしめると共に純
化し、優れた磁気特性を得る。 (実施例) 実施例1 供試材としてC; 0.050%、St;3.35%M
n ; 0.14%、S、0.006%、 sol、N
 ; 0.028%、Cr;0.12%、残部Fe及び
不可避的不純物からなる素材スラブを1150℃に加熱
し、熱延し、1120℃で焼鈍後酸洗し、次いで冷間圧
延により最終板厚0.29 mmのコイルとした。この
コイルを4分割後連続ラインにおいて前段で830℃X
150秒間湿潤N2+H2雰囲気で脱炭焼鈍し、後段D
ry Nz +H2+NH3混合ガスにより730℃×
20秒間の叶y雰囲気で窒化処理を行う際に、前段の脱
炭領域におけるP )IzO/ P Hzを0.30 
 (No、1)。 0.40  (No、2)、  0.48  (No、
3)、  0.62  (No、4)と変えて処理した
。次いで同ライン内で焼鈍分離剤として水和水分1.5
%のMgOを主成分とし、TiO□5%配合した分離剤
を塗布し、コイルに巻取った後1200℃″CX201
Irの最終仕上焼鈍を行った。 この実験における連続ストリップ焼鈍での前段脱炭処理
領域通過後の鋼板表面
〔0〕量、後段窒化処理領域通過
後の
〔0〕量及び窒化量、仕上焼鈍後の鋼板のグラス皮
膜と磁気特性の調査結果を同第2表に示す。 第2表の結果の如< PHgO/PHt O,40,0
,48で前段の脱炭を行ったものは窒化量がほぼ目標ど
うり達成でき、グラス皮膜、磁性とも非常に良好な結果
が得られた。これに対し、P HtO/ P l1zO
030で脱炭処理をしたものは、窒化量がやや不足して
磁性レベルが悪く、P)120/Pit□0.62では
窒化量が極端に少なくなって二次再結晶不良となった。 又、グラス皮膜はこの場合、両者とも欠陥部がコイル全
長で見られ不良であった。 実施例2 実施例1と同様にして得た最終板厚0.29 mmの冷
延コイルを連続焼鈍ラインに於て焼鈍炉内に於ける雰囲
気ガスの酸化度p t+、o、” P litを0.4
0としてを830℃X150秒間の脱炭焼鈍を行い、焼
鈍分離剤としてMgOに5%TiO□+5%フェロ窒化
マンガンを添加してなる焼鈍分離剤を塗布し、乾燥後コ
イルに巻取った。 次いで1200℃X20Hrの最終仕上焼鈍を行い、コ
ロイド状シリカとリン酸アルミニウムを主成分とする絶
縁皮膜剤を塗布し、ヒートフラットニングを行って最終
成品とした。この際の脱炭焼鈍終了後の鋼板の
〔0〕量
、最終成品のグラス皮膜及び磁気特性の調査結果を第3
表に示す。 鋼板酸素量が520〜730のものはグラス皮膜、磁性
とも非常に良い結果が得られたのに対し、390 pp
mのコイルはほとんどグラス皮膜の生成がなく細粒が散
見された。又880ppmのものは、全面的に細粒とな
った。 実施例3 実施例1,2と同様にして調整した素材を冷延段階で最
終板厚0.22mmとした。次いでこのコイルを連続焼
鈍ラインで850℃X120秒、N2+H2雰囲気中で
PH,O/PI1.0.46として焼鈍し、鋼板酸素量
を580ppmとなるようにコントロールし、焼鈍分離
剤として水和水分1.5〜7.0%のMgOを主成分と
し、Ti0z5%と窒化補助剤としてフェロ窒化マンガ
ン5%を添加した焼鈍分離剤を塗布後乾燥し、コイルに
巻取った後、1200℃X20Hrの最終仕上焼鈍を行
った。この実験に際し、同様に処理したコイルを別の焼
鈍炉内で仕上焼鈍昇温途中板温900℃でコイルを引出
し、鋼板の追加酸化の状況の調査を行った。 結果を第4表に示す。 仕上焼鈍途中900 ’Cでの追加酸化量が140゜1
80 ppmのものはグラス皮膜、磁性とも極めて良好
な結果が得られたのに対し、追加酸化量が2.96t/
A±50ppmの範囲内でなかった60pPm+ 33
0 ppmのものはグラス皮膜、磁性とも不良で特に3
30ppmのものは、昇温過程での窒化量が少なく極度
に悪い結果となった。 (発明の効果) 本発明によれば簡潔なプロセスで、従来提案されている
方法より更に安定して磁気特性、グラス皮膜の優れた一
方向性電磁鋼板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における最終仕上焼鈍途中の引出し実験
におけるヒートサイクル、雰囲気ガス及びサンプル途中
引出し条件を示す図、第2図は引出し実験における各脱
炭条件別の最終仕上焼鈍途中の窒素量の変化を示す図で
ある。 A/?7!;Z+/h25%

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%でC;0.025〜0.075%、Si;
    2.5〜4.5%、Mn;0.08〜0.45%、S≦
    0.012%、sol.Al;0.010〜0.060
    %、N≦0.010%、残部Feおよび不可避の不純物
    からなる電磁鋼スラブを1200℃以下に加熱後、熱延
    し、得られた熱延板を1回または中間焼鈍をはさむ2回
    以上の冷延により最終板厚とし、次いで脱炭焼鈍、焼鈍
    分離剤塗布の後最終仕上焼鈍を行うに際し、脱炭焼鈍か
    ら最終仕上焼鈍の昇温過程で窒化処理を行う工程を含み
    、且つ最終仕上焼鈍開始前までの脱炭焼鈍及び窒化処理
    過程で生成される鋼板表面酸化層による鋼板酸素量を5
    00〜750ppmとすることを特徴とする磁気特性、
    皮膜特性とも優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. (2)熱延板をそのまま或いは焼鈍した後、1回または
    中間焼鈍をはさむ2回以上の冷延により最終板厚とする
    請求項1記載の磁気特性、皮膜特性とも優れた一方向性
    電磁鋼板の製造方法。
  3. (3)最終仕上焼鈍中における鋼板表面の追加酸化によ
    る酸素量の増量が2.96t・A±50ppm(t;綱
    板厚みmm、A;鋼板成分Al量ppm)の範囲に制御
    されるように焼鈍分離剤のMgOの水和水分量、添加剤
    、焼鈍雰囲気ガスを調整する請求項1または2記載の磁
    気特性、皮膜特性とも優れた一方向性電磁鋼板の製造方
    法。
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