JPH01119621A - 磁気特性およびグラス皮膜特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性およびグラス皮膜特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH01119621A
JPH01119621A JP62275013A JP27501387A JPH01119621A JP H01119621 A JPH01119621 A JP H01119621A JP 62275013 A JP62275013 A JP 62275013A JP 27501387 A JP27501387 A JP 27501387A JP H01119621 A JPH01119621 A JP H01119621A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一方向性電磁鋼板の製造プロセスの脱炭焼鈍
工程において得られる材料表面の酸化膜層の改質に関す
るものであり、特に最終仕上焼鈍時の材料の二次再結晶
の安定化とグラス皮膜の特性の向上の双方を同時に満た
す一方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 一方向性電磁鋼板は、圧延方向に(110)  (00
1)方位を持つ結晶粒(ゴス方位粒)により構成される
、通常、4.5重量%以下のStを含有する、板厚が0
. 1 0〜0.35mmの鋼板である。その表面は、
絶縁性を確保する等の目的で、通常、フォルステライト
で覆われている。
即ち、一方向性電磁鋼板は、極めて集積度の高い(11
0)  (001)集合組織(ゴス組織)を持ったSi
含有薄鋼板と、表層部の0.1〜数μmの酸化物系セラ
ミックスであるフォルステライトからなる複合材料であ
る。
このような、ゴス組織の極めて高い集積度の達成と、材
料表層部の薄いフォルステライト絶縁皮膜の生成という
2つの異質の過程は、現在の一方向性電磁鋼板製造工程
においては、最終仕上焼鈍という一つの箱焼鈍工程中に
おいて、はぼ時期を同じくして行なわれる。前者の、ゴ
ス組織の集積度向上には、二次再結晶と呼ばれるゴス方
位粒のカタストロフィツタな粒成長(異常粒成長)が、
工業的に利用されている。
一方、後者の、材料表層部の薄いフォルステライト絶縁
皮膜の生成は、材料(#板)表面に予め形成された酸化
皮膜中のSingと、その上に塗布された焼鈍分離剤中
のMgOとの固相反応によってなされる。
これら、二次再結晶とフォルステライトの生成という本
質的に全く異なる2つの現象は、脱炭焼鈍過程で材料表
面に形成される酸化膜の構造や厚さ等を決定する脱炭焼
鈍条件や焼鈍分離剤の影響を受は易い。また、これら2
つの現象は、実際には、材料(11i板)内部と表層部
界面とで相互に干渉しあいながら反応が進行する結果で
あると考えられる。
かかる観点から、これまで、脱炭焼鈍条件や焼鈍分離剤
について多くの研究がなされてきた。
一方、生産性を向上させる目的で、最終仕上焼鈍工程に
おいて取り扱うストリップコイルの単重は増大する傾向
にあり、このことに起因してストリップ長さ方向、幅方
向における温度或は雰囲気組成(露点等)のバラツキ、
特に昇温時におけるバラツキは避けられない実情にある
。このような、最終仕上焼鈍過程における材料(ストリ
ップコイル)内部での温度、雰囲気条件の不均一性を可
及的に緩和するためにも、脱炭焼鈍過程で材料表面に形
成する酸化膜層や焼鈍分離剤は重要であり、この分野の
研究を進める動機となってきた。
脱炭焼鈍過程で材料表面に形成する酸化膜層の効果は、
大きく分けて2つある。
1つは、材料表面におけるグラス皮膜(フォルステライ
ト皮膜)の安定形成であり、もう1つは、二次再結晶の
安定化である。
前者の場合、材料表面の酸化層の厚さ、構成成分等が重
要であり、後者の場合、材質的にどのようなメカニズム
で二次再結晶を行わせるかということが重要である。こ
れらが、脱炭焼鈍条件選択の重要な基準となる。
周知の如く、最終仕上焼鈍過程で材料の二次再結晶を進
行せしめるためには、インヒビターと呼ばれる微細析出
物の存在が必須である。通常、前記微細析出物の分散相
を、最終仕上焼鈍過程の高温域まで強化・維持すること
により二次再結晶は安定するので、インヒビターが窒化
物を主体としている場合は、焼鈍雰囲気中の窒素(N2
)分圧を、硫化物を主体としている場合は、硫黄分圧を
適当に維持する。
最終仕上焼鈍過程における焼鈍雰囲気中の窒素(N2)
分圧を適当に維持することに関しては、たとえば、特公
昭46−937号公報に、含M珪素鋼板を窒素雰囲気下
で焼鈍することの有用性が開示されており、この方法は
、引続きN、 Tt、 Zr、  V  等を含有する
珪素鋼板を種々の方法で窒化することを提案した特公昭
46−40855号公報に開示されたプロセスに発展し
た。
また、特公昭49−6455号公報には、含M珪素鋼板
の表層部を選択的に窒化することの有用性が指摘されて
おり、さらに、特公昭5449850号公報には、適切
な窒化吸収を行わせるため、最終仕上焼鈍時の雰囲気の
露点を、−20℃〜+30℃の範囲にすることが提案さ
れている。
さらに、特公昭54−22408号公報には、最終仕上
焼鈍を水素20%以下の水素・窒素混合雰囲気下に行う
ことが提案されている。
一方、焼鈍分離剤中に金属窒化物を添加することにより
、最終仕上焼鈍過程での材料(ストリップコイル)長さ
方向、幅方向での雰囲気のバラツキの影響を緩和する方
法が、特公昭54−14568号公報に開示されている
。具体的には、焼鈍分離剤中に窒化クロム、窒化チタン
、窒化バナジウムを添加することにより、最終仕上焼鈍
過程でのストリップコイルのストリップ幅方向における
雰囲気の窒素分圧を均一にし、二次再結晶の安定性を実
現せんとするものである。
他方、最終仕上焼鈍過程での雰囲気中の硫黄分圧の確保
を目的としたものに、特開昭53−50008号公報に
提案されている方法がある。これは、sbと、Sおよび
/またはSeを主体とする析出分散相をインヒビターと
して用いる成分系の珪素鋼の二次再結晶の安定化を図る
ために、Fe25等硫黄化合物を焼鈍分離剤中に添加し
たり、UZSを含有する雰囲気中で最終仕上焼鈍する方
法である。
これらの先行技術にみられるように、珪素鋼の二次再結
晶は、最終仕上焼鈍過程での窒素分圧や硫黄分圧の確保
により安定する方向に向い、焼鈍分離剤中の添加物もこ
の目的のために加えられることが多い。
上に述べたように、脱炭焼鈍過程で材料表面に形成され
る酸化膜の機能の1つであるグラス皮膜形成は、焼鈍分
離剤中のMgOと酸化膜中のSiO□との反応で生じる
ものであり、酸化膜の構成成分としてSiO□リッチで
あることおよび一定以上の膜厚さが確保されていること
が重要である。
脱炭焼鈍過程で材料表面に形成される酸化膜の第2の機
能である、最終仕上焼鈍過程での二次再結晶の安定化に
ついては、従来の、鋼中インヒビターとしてMnS 、
 MnSe、 AIN等を用いる場合は、最終仕上焼鈍
の昇温過程での雰囲気ガスとの反応によるインヒビター
の変化を防止するために、雰囲気ガスに対して安定な酸
化膜、即ちシール性のよい(バリヤーとして機能し得る
)酸化膜であることが要求されてきた。
この目的のために、たとえば、特公昭57−1575号
公報には、脱炭焼鈍過程前段領域における雰囲気の酸化
度(P Hzo / P oz)を0.15以上とし、
引き続く後段領域における雰囲気の酸化度を0.75以
下かつ前段領域におけるそれよりも小さくすることが開
示されている。
処で、近年、スラブ加熱過程でインヒビターを完全に溶
体化することなく、比較的低い温度に加熱する一方向性
電磁鋼板の製造プロセスが試みられている。
かかるプロセスにあっては、熱延板焼鈍過程以外の過程
でインヒビターを析出分散させることが必要となって(
る。そのような、インヒビター析出分散手段の1つに最
終仕上焼鈍における二次再結晶以前の段階で、たとえば
、鋼中のMを窒化析出させる手段がある。
かかる手段を採るときは、脱炭焼鈍過程で材料表面に形
成する酸化膜の機能が一変する。即ち、脱炭焼鈍過程で
材料表面に形成する酸化膜は、上に述べた如き最終仕上
焼鈍での雰囲気ガスに対して安定な酸化膜であってはな
らない。
かかる条件を満たしかつ、グラス皮膜の特性の向上と二
次再結晶の安定化を図らねばならない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、スラブ加熱温度を1280’C未満の低い水
準とする一方向性電磁鋼板製造プロセスを採るときに、
最終仕上焼鈍過程における材料の窒化反応の安定化によ
る二次再結晶の安定化とグラス皮膜の安定形成が図れる
一方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを目的とし
てなされた。
(問題点を解決する。ための手段) 本発明の要旨とする処は、重量%で、C:0.0010
〜0.10%、Si:2.5〜4.0%、酸可溶性pt
 : 0.010〜0.06%、S≦0.014%、残
部:Feおよび不可避的不純物からなる一方向性電磁鋼
板用スラブを1280℃を超えない温度に加熱した後、
熱間圧延および熱延板焼鈍を施し、次いで1回または焼
鈍を介挿する2回以上の冷間圧延を行って最終板厚とし
た後、湿水素雰囲気中で脱炭焼鈍しさらに、焼鈍分離剤
を塗布した後最終仕上焼鈍する一方向性電磁鋼板の製造
方法において、脱炭焼鈍過程における均熱帯の前段領域
での材料滞在時間をa、後段領域での材料滞在時間をb
とするとき、b≦a/、3とするとともに前記後段領域
における雰囲気の水素分圧に対する水蒸気分圧の比PH
2゜/PH2を0.02以下として脱炭焼鈍を行った後
、焼鈍分離剤を塗布し、次いで昇温過程1000℃まで
をNtを含むP 1(za / P ut≦0.02の
雰囲気中で最終仕上焼鈍することを特徴とする特許 グラス皮膜特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法に
ある。
以下に、本発明を、詳細に説明する。
本発明は、前述のように、脱炭焼鈍ならびに最終仕上焼
鈍における雰囲気の制御条件を組合せることにより、最
終仕上焼鈍過程での材料の窒化反応の安定化による二次
再結晶の安定化とグラス皮膜の安定形成を図ることを目
的としている。
先ず、本発明による脱炭焼鈍後の材料(ストリップ)の
表面酸化層改質の結果、二次最結晶が安定する点につい
て説明する。
本発明の発明者等は、出発材料として、重量%で、C 
: 0.055%、St;3.30%、Mn : 0.
 1 5%、酸可溶性Af : 0.030%、N :
 0.007Q%、残部二実質的にFeからなるスラブ
を、熱間圧延一熱延板焼鈍一酸洗一冷間圧延の工程で処
理して0.30mmの最終板厚とし、この材料を、脱炭
焼鈍過程後段領域の雰囲気のP}lz0/PH2を変え
て脱炭焼鈍した。
こうして得られた材料の表面酸化層を、GDS分析およ
び擬似電極電位法を用いて電位差カーブの測定を行って
解析した。その結果、脱炭焼鈍過程の均熱時間内の後段
の特定領域を極端にドライな雰囲気で焼鈍することによ
り、材料表面に形成される酸化層の最表層にSi, M
nの強い濃化層ができ、また最表層にはM,O,層に相
当する酸化物層が殆どないことが判った。この模様を、
第1図に示す。
また、電位差カーブの結果でも、脱炭焼鈍時の後段領域
のPMto/PH2≦0.02の場合には、酸化層の溶
解性が非常に速く、タイトなM.O,層の形成がなかっ
た。この模様を、第2図に示す。
この材料に焼鈍分離剤を塗布し、20゜C/hrの昇温
速度で、N2主体のNz+’Hz混合ドライ雰囲気を用
いて焼鈍し、途中の窒化状況および最終仕上焼鈍完了後
の製品の磁気特性ならびに二次再結晶状況の調査を行っ
た。
その結果、昇温過程900゜Cにおける鋼中のN量は、
脱炭焼鈍条件との間に強い相関があり、表1に示すよう
に、均熱領域の後段部一分のput。/PH1が低い場
合、鋼中のN量が安定して増加していることが判った。
この模様を第3図および表5に示す。
また、最終仕上焼鈍完了後の製品の磁気特性は、脱炭焼
鈍過程における均熱後段領域のPH20/PH!が低い
ほど良く、最終仕上焼鈍での二次再結晶が安定しており
、グラス皮膜も極めて均一で優れていることが判った。
このように、脱炭焼鈍条件を制御することにより、製品
の磁気特性とグラス皮膜の両面で顕著な改善効果が得ら
れることが確認できた。この両面での改善効果は、脱炭
焼鈍条件の制御に加えて最終仕上焼鈍過程での材料の窒
化が必須となっている傾向が見られた。
次に、本発明の要件の限定理由を述べる。
先ず、脱炭焼鈍における均熱領域の雰囲気条件について
述べる。
均熱領域の前段における材料滞在時間aと後段における
材料滞在時間bの比を、b≦a / 3としたのは、後
段領域における材料滞在時間がa / 3より長いと、
工業的な生産を考えた場合、脱炭性と酸化皮膜形成を阻
害することのほかに最終仕上焼鈍過程における材料の窒
素の吸収量が増大し過ぎて磁気特性の優れた製品を得難
く、磁性、皮膜ともやや劣化する傾向があるからである
後段領域でのP 、4go / P Hzを0.02以
下としたのは、これを超えると、脱炭焼鈍での材料最表
面層の改質反応が弱くなり、最終仕上焼鈍過程における
窒化反応を抑制するMXOyNの残留量が増すためであ
る。特に、P Hzo / P Ht= 0. 1 5
〜0、35といった値になると、本発明における鋼成分
では材料表面の酸化膜の緻密化が顕著になり、最終仕上
焼鈍昇温過程における材料の適切なNの吸収性が劣るこ
とに起因して二次再結晶が不安定となる。また、材料表
層部へのMn, Stの濃化現象が弱まり、最終仕上焼
鈍昇温過程における材料の適切な窒化促進効果が得られ
ないからである。
発明者等の研究結果によれば、材料表面の酸化膜のN吸
収性を考えた場合、b:a/4〜a/10、P Hzo
 / P )lz≦0.Olが最も望ましい条件である
最終仕上げ焼鈍過程における雰囲気条件は、本発明にお
ける成分条件下では特に重要であり、特公昭54−14
568号公報に開示されている技術におけるような窒化
剤を用いる時以外は、N2を含む焼鈍雰囲気であること
が重要である。
最終仕上げ焼鈍過程における雰囲気ガスとしては、N2
単独、Nz+Hz 、Nz+Ar 、、Nz+Hz+A
r等であればよい。
本発明において、もう1つの重要な要件は、最終仕上焼
鈍の昇温過程における雰囲気のPozo/PH2であり
、この値が0.02以下であることが必要である。PI
4!。/P)l!が0.02を超えると、脱炭焼鈍にお
ける雰囲気条件および脱炭焼鈍後の軽酸洗により改質さ
れた材料最表面層のSin、以外のM、O,層のない表
面酸化膜が、昇温過程で追加酸化により変質してしまう
からである。
本発明における成分系においては、最終仕上焼鈍におけ
る雰囲気のPo。/PHzが高い場合に生じるFe、0
.やMn、O,等のM、O,層は、脱炭焼鈍時のP H
go / P Htが高い場合に生じる現象と同様に、
悪影響をもたらす。
最終仕上焼鈍の昇温過程において、N2、Nz+Arの
ように、N2を含まないガスを使用する場合には、P 
Hzo / P Hz≦0.02に相当する低い露点の
ものであることが必要であることは論を俟たない。
素材成分の限定理由についてのべる。本発明が2次再結
晶に必要な析出物として、(Si、 /V) Nを使う
ことからSi、Aj!の含有が必須である。Siが2.
5%未満では素材の固有抵抗が低すぎ、トランス鉄心材
料として必要な低鉄損が得られないので2.5%以上と
した。また、4.0%を超えると冷延時の割れが著しく
なるので4.0%以下とした。
jVNは2次再結晶の安定化に必要なAZN若しくは(
St、 A7) Nを確保するため酸可溶性Mとして0
.010%以上が必要である。しかし0.06%を超え
ると熱延板のA!Nが不適切となり、2次再結晶が不安
定になるので0.06%以下とした。
Sを0.014%以下としたのは、Sが高いと線状細粒
と呼ばれる2次再結晶不良部が発生する傾向にあり、こ
れを予防するためには窒化処理が十分であれば0.01
4%以下であることが望ましい。Sがこの量を超えると
、如何に窒化処理により(St 、 jV) Nを鋼中
に作りインヒビターを強化しても2次再結晶不良部が発
生する確率が高くなり好ましくない。
Cは0.0010%未満になると2次再結晶が不安定に
なり、かつ2次再結晶した場合でも低磁束密度しか得ら
れないので0.0010%以上とした。一方、Cが多く
なり過ぎると、脱炭焼鈍時間が長くなり経済的でないの
で0.10%以下とした。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例) 実施例1 重量%で、C: 0.048%、Si:3.30%、S
:0.008%、N : 0.0075%、Mn : 
0.15%、残部:Feおよび不可避的不純物からなる
溶鋼を、連続鋳造−熱間圧延一熱延板焼鈍一酸洗一冷間
圧延して0、29 mmの最終板厚とした。
次いで、脱炭焼鈍を、N225%+H275%の雰囲気
用ガスを用い、後段領域のP nzo/ P Hzを種
種変えた条件で行った後、MgO:100重量部、Ti
O□:3重量部からなる焼鈍分離剤を塗布した後、最終
仕上焼鈍を、昇温過程での雰囲気Nz25%十H275
%、1200℃X20hrの高温保定時の雰囲気Hzl
OO%ドライの条件で行った。尚、このとき、同一サン
プルを最終仕上焼鈍の昇温過程900 ’Cで引き出し
て、雰囲気から材料へのN吸収量を測定した。
最終仕上焼鈍の条件を、表1に、最終仕上焼鈍の昇温過
程900″Cでの材料のN吸収量測定結果ならびに製品
の磁気特性および皮膜特性を、表2に示す。
表2から明らかな如く、比較例1では磁気特性は、比較
的良い結果が得られたけれども、皮膜特性は、不均一で
ピンホール状の欠陥が数多く見られた。
これに対し、脱炭焼鈍過程後段領域のP□2゜/pHg
を低下させたものは、皮膜が均一で良好であった。また
、磁気特性は、P H2O/ P Ht≦0.008で
著しい改善効果が見られた。
さらに、最終仕上焼鈍の昇温過程における鋼中N量は、
脱炭焼鈍過程後段領域のPM!。/ P nz≦0.0
08のとき210〜250ppn+と多く、PM!。
/P工f : 0.19のときが最も少なく、全領域均
一なpH!。/Put:0.44のときは、170pp
mであった。
このように、製品の磁気特性と、最終仕上焼鈍の昇温過
程における鋼中N量の相関が強いことが明らかとなった
実施例2 実施例1におけると同一の成分の出発材料を、同じプロ
セスで処理して0.22mmの最終板厚とした後、脱炭
焼鈍を、表3に示す条件で、後段の時間配分を変えて行
った。こうして得られた材料に焼鈍分離剤を塗布した後
、実施例1におけると同様の最終仕上焼鈍を施した。最
終仕上焼鈍完了後の製品の磁気特性と皮膜特性を、表3
に示す。
比較例1では、グラス皮膜が不均一でピンホール状の欠
陥が多量に発生し、密着性も不良であった。
これに対し、脱炭焼鈍後段領域のP Hzo / P 
)Izを0.012と低くし、処理時間を15〜50秒
間としたものは、グラス皮膜の均一化、密着性の向上と
ともに磁気特性が著しく改善される傾向が見られた。
(発明の効果) 本発明は、以上述べたように構成しかつ、作用せしめる
ようにしたから、スラブ加熱温度を1280℃未満と低
い水準にしてなお、最終仕上焼鈍過程における二次再結
晶を安定化し、最終製品の磁気特性、皮膜特性ともに優
れたものとすることができるから、スラブ加熱のための
エネルギを大幅に減少せしめ得、設備のメンテナンス、
設備稼働率、作業性の面で多大の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、脱炭焼鈍過程の均熱時間内の後段の特定領域
を、極端にドライな雰囲気とすることによって、材料の
酸化層の最表層部にSt、 Mnの強い濃化層が形成さ
れる模様を示す図で(a)は比較例、(b)は本発明例
を示す。第2図は、脱炭焼鈍過程の均熱時間内の後段領
域のput。/PI4t≦0.02とした場合に、材料
表層部の溶解性が良く、タイトなM、O,層の形成がな
いことを示す電位差カーブ、第3図は、脱炭焼鈍過程の
均熱時間内の後段領域のP Hzo / P )lzと
最終仕上焼鈍昇温過程900℃におけるN吸収量の関係
を示す図である。 第1図 B!朋C3ecつ 手続補正書(自発) 昭和63年1月11日 特許庁長官 小 川 邦 夫 殿 1、事件の表示 昭和62年特許願第275013号 2、発明の名称 磁気特性およびグラス皮膜特性に優れた一方向性電磁鋼
板の製造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 6、補正の対象 明細書第15頁15〜16行の「および脱炭焼鈍後の軽
酸洗」を削除する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 重量%で、C:0.0010〜0.10%、Si:2.
    5〜4.0%、酸可溶性Al:0.010〜0.06%
    、S≦0.014%、残部:Feおよび不可避的不純物
    からなる一方向性電磁鋼板用スラブを1280℃を超え
    ない温度に加熱した後、熱間圧延および熱延板焼鈍を施
    し、次いで1回または焼鈍を介挿する2回以上の冷間圧
    延を行って最終板厚とした後、湿水素雰囲気中で脱炭焼
    鈍しさらに、焼鈍分離剤を塗布した後最終仕上焼鈍する
    一方向性電磁鋼板の製造方法において、脱炭焼鈍過程に
    おける均熱帯の前段領域での材料滞在時間をa、後段領
    域での材料滞在時間をbとするとき、b≦a/3とする
    とともに前記後段領域における雰囲気の水素分圧に対す
    る水蒸気分圧の比P_H_Z_O/P_H_Zを0.0
    2以下として脱炭焼鈍を行った後、焼鈍分離剤を塗布し
    、次いで昇温過程1000℃までをN_2を含むP_H
    _Z_O/P_H_Z≦0.02の雰囲気中で最終仕上
    焼鈍することを特徴とする磁気特性およびグラス皮膜特
    性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
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