JPH0224975B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、建物の既存外壁の改装又は新規外
壁の形成等に使用される外装板を建物外面に取付
ける取付方法に関する。

従来、例えば既存外壁の改装のための外装板取
付方法として、既存外壁面にブラケツトを突設
し、該ブラケツトに形鋼からなる縦支持枠材及び
横支持枠材を固定し、これら支持枠材の室外側面
に外装板をビス止めする方法が知られている。し
かし、この従来方法では、外装板を支持枠材にビ
ス止めする際、数人の作業員が外装板を取付位置
に正確に支えておく必要があるため、作業が面倒
で、能率の低下を来す欠点があつた。

本発明は、作業能率の向上を実現できる外装板
取付方法を提供することを目的とするもので、そ
の特徴は外装板を取付位置に仮係止するところに
ある。以下既存外壁の改装用外装板の取付方法に
実施した図面を参照して本発明の詳細を説明す
る。

まず、本発明に使用される外装板１は第４，５
図示のようにアルミニウム合金等の金属、その他
種々の材料の矩形平板からなる表板２の裏面四周
に、上下枠材３，４及び左、右縦枠材５，６から
なる補強枠を上記表板２裏面四周に突設されたス
タツドボルト７…及びナツト８…により固定した
もので、その上、下枠材３，４及び左、右枠材
５，６は横断面において表板２裏面に固定された
基板３ａ，４ａ，５ａ，６ａの中間部から互に同
高の側板３ｂ，４ｂ，５ｂ，６ｂを裏側に突出す
ると共に、各側板の先端から外方へ張出すフラン
ジ状取付板３ｃ，４ｃ，５ｃ，６ｃをそれぞれ延
出し、これら取付板の先端裏面に取付板３ｃ，４
ｃにおいては短い当接脚３ｄ，４ｄを、取付板５
ｃ，６ｃにおいてはそれより長い当接脚５ｄ，６
ｄを突設し、そのうち上枠材３は、その側面３ｂ
の先端に内方（第４図下方）へ突出する係止板３
ｅを設けると共に、その当接脚３ｄの先端からさ
らに外方へ張出す座板３ｆを延出してある。

次に、本発明に使用される外装板支持金具１０
は、第６図示のように長方形の基板１１の左右両
側から側板１２，１２を直角に起立すると供に、
両側板１２，１２の先端に相対向する内側フラン
ジ部１３，１３を突設してなるほぼＣ形の溝を有
するチヤンネル状本体において、その左右側板１
２，１２の中間部に該側板先端から基板１１がわ
へ凹む切欠部１４，１４を形成すると共に、該左
右側板１２，１２の上記切欠部１４，１４の下辺
に相当する部分に下方へ凹む係止受け部１５，１
５を設けてある。１６，１６は、上記側板１２，
１２の左右外側面に該側板長手方向に沿つて設け
られた横断面ほぼ矩形Ｃ形のボルト係合溝であ
る。

本発明方法は次のようである。まず、第１図を
参照し、建物の外面、本例では古くなつた既存外
壁面Ｆにおいて、上記多数の外装板１…を互に上
下、左右に隣接して取付けるべき予定配置に基づ
き、該予定配置における各外装板間の隣接線の十
字状交錯部Ｐ…（第３図参照）に対応する位置
に、上記外装板支持金具１０…をその切欠部１
４，１４の開口を室外側に向け且係止受け部１
５，１５を下にした縦長状態にそれぞれ固定す
る。固定方法は、支持金具１０を固定すべき位置
の左右両側にブラケツト１７…を外壁面Ｆに植設
したアンカボルト１８…、ナツト１９…により突
設し（第４，５図）、これらブラケツト１７…に
支持金具１０の左右両側部を、そのボルト係合溝
１６，１６に頭部を嵌合したボルト２０…、ナツ
ト２１…により固定する。

次に、上記支持金具１０…の上下間隔よりも適
宜長く、かつ上記支持金具のＣ形チヤンネル溝に
嵌合できるチヤンネル状に形成された縦下地材２
２…を、その上下端部を第１図示のように上下に
位置する支持金具１０，１０，…のＣ形チヤンネ
ル溝内にそれぞれ嵌合し、ついでそれら嵌合端部
をボルト２３…、ナツト２３′…により支持金具
の基板１１…に固定し、これら支持金具１０…及
び縦下地材２２…により外装板支持体を形成す
る。

次に、作業員が上記外装板１を持つて第２図示
のようにその上枠材３の左右端部を上記左右に位
置する支持金具１０，１０の切欠部１４，１４内
に挿入すると共に係止板３ｅの左右端部を係止受
け部１５，１５に係止する。この状態で作業員の
手を離すと、外装板１が外壁面Ｆの前面における
所定取付位置に正確に仮係止される。以下同様に
多数の外装板１…を仮係止する。仮係止の状態で
は、各外装板１…は、下枠材４の当接脚４ｄを下
位の外装板の上枠材３の座板３ｆ上に重ね、又そ
の左、右枠材５，６の側板５ｂ，６ｂを支持金具
１０，１０のＣ形チヤンネル溝及び縦下地材２２
のチヤンネル溝内に位置させて、その当接脚５
ｄ，６ｄを左右隣り合う外装板の当接脚６ｄ，５
ｄと小間隔をあけて隣接することとなる。

次に、第４図示のように横断面扁平コ字形の横
目板２４…を、そのコ字溝内に嵌めたパツキング
材２５を上記上下に隣接する各外装板１，１の
上、下枠材３，４の取付板３ｃ，４ｃの室外側面
にまたいで当接した状態で、ボルト２６…を横目
板２４、パツキング材２５から座板３ｆに螺着し
て固定する。この場合、各横目板２４は十字状交
錯部Ｐ…において適宜左右間隔をあけておく。

次に、第５図示のように横断面扁平Ｈ形で、両
フランジ部の各一端に外側に張出す袖板２８，２
８を有する縦目板２７…を、そのコ字溝内に嵌め
たパツキング材２９を上記左右隣接する各外装板
１，１の左、右枠材５，６の取付板５ｃ，６ｃの
室外側面にまたいで当接した状態で、ボルト３０
…を縦目板２７、パツキング材２９から縦下地材
２２の底板に螺着して固定する。縦目板２７の袖
板２８、２８は、横目板２４，，２４の端部を室
外側から覆う。

本発明方法を新規外壁の形成に使用する場合
は、上記ブラケツト１７…を建物の躯体に固定
し、それらブラケツトに外装板支持金具１０…を
固定すればよい。

本発明においては、外装板支持金具の固定位置
は外装板隣接線交錯部Ｐ…に限らず、他の適宜位
置にしてもよく、例えば左右に隣接する外装板の
縦方向隣接線の上部にすることもでき、この場合
外装板の左右枠材に、支持金具の係止受け部に係
止すべき適宜の係止部材を設ければよい。

この発明の建物の外装板取付方法によれば、外
装板の係止部を係止受け部に係止することにより
該外装板を所定の取付位置に正確に仮係止するこ
とができ、それにより従来のように作業員が外装
板を支えておく必要がなく、直ちに外装板を外装
支持体が所定の位置より多少横にずれても外装板
支持体に正確に且つ安全に固定することができ、
隣接する上下及び左右外装板を安定して固定する
ことができるようになり、取付作業の能率向上に
資するところ極めて大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は外装板
支持体を固定した正面図、第２図は外装板の係止
部を係止受け部に係止した状態の側面図、第３図
は外装板を取付けた正面図、第４図は第３図の
−線拡大断面図、第５図は第４図の−線断
面図、第６図は外装板支持金具の拡大斜面図であ
る。 Ｆ……既存外壁面、１……外装板、３ｅ……係
止板、１０……外装板支持金具、１５……係止受
け部、２２……縦下地材、２４……横目板、２７
……縦目板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 建物の外装板を取付けるべき外面に、前がわ
   に係止受け部を有する外装板支持体を、上記外装
   板の多数枚を互に上下左右に隣接して取付けるべ
   き予定一に基づき上記係止受け部を位置させて固
   定することと、 上記外装板は、矩形平板からなる表板の裏面四
   周に上下枠材及び左右縦材からなる補強枠を設
   け、その上枠材の長手方向に係止部を形成してな
   り、隣接する左右外装板における上記上枠材の係
   止部のそれぞれ長手端部を１つの上記外装板支持
   体の係止受け部に仮係止して建物外面に吊下する
   ことと、 上記吊下された上下外装板の上下枠材どうし、
   及び左右外装板の左右縦枠材どうしを横目板及び
   縦目板により上記外装板支持体に固定すること
   と、 からなる建物の外装板取付方法。