JPH0224731B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ワツシヤ等の他の偏平体を互いに積
み重なつた状態に整列させる偏平体整列装置に関
する。

従来の技術 従来より、各種の部品を所望の場所に供給する
には、振動を利用して物体を搬送するパーツフイ
ーダがよく利用されている。

発明が解決しようとする問題点 しかし、前記パーツフイーダにおいては、１つ
の部品がその出口に供給されてから、次の部品が
その出口に供給されるまでの時間が不定であると
ともに、部品が偏平であつても互いに積み重なつ
た状態に整列させることはできないため、任意枚
数の偏平体を任意のタイミングで所望の場所へ供
給することは不可能であるという問題点があつ
た。

発明の目的 本発明は前記従来の問題点を解決するためにな
されたもので、偏平体を互いに積み重なつた状態
に整列させることにより、任意枚数の偏平体を任
意のタイミングで所望の場所へ供給することを可
能とする偏平体整列装置を供給することを目的と
する。

問題点を解決するための手段 本発明による偏平体整列装置は、上下方向に延
びる回転軸を中心として回転可能な回転筒と、こ
の回転筒を回転させる駆動装置とを有してなり、
前記回転筒は、互いに積み重なつた状態に整列さ
せるべき偏平体を該回転筒の上部開口部から供給
される。

作 用 一般に、偏平体が前記上部側開口部から回転筒
に侵入するときには、該偏平体の方向（姿勢）は
不定であつて、様々な方向を向いている。しか
し、偏平体が回転筒に侵入し、偏平体が回転筒の
内周面に接触すると、該偏平体が回転筒と同方向
の回転を与えられるので、こまの原理により該偏
平体は、その軸線が回転筒の軸線と一致する方向
に向きを整えられる。そして、偏平体はこの整え
られた方向を維持したまま下方に落下し、互いに
積み重なつた状態で堆積し、整列させられる。

実施例 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図から第３図までは、本発明の一実施例を
示す。この実施例において、図示しない本体に固
定された軸受１，２には、回転筒３が、鉛直方向
に延びる回転軸を中心として回転可能に支持され
ている。第２図に示されるように、この回転筒３
の上端側開口部３ａ付近の内周面には、上側に行
く程、径が大となるテーパー部３ｂが設けられて
いる。そして、前記回転筒３のテーパー部３ｂ以
外の内径は、整列させるべき偏平体４（本実施例
の場合、具体的には環状かつ板状のワツシヤの素
材であり、その平面図は第３図に示される）の内
径より若干大きい径とされている。なお、前記テ
ーパー部３ａは、後述するホツパー９から回転筒
３への偏平体４の侵入を容易にするために設けら
れているものであるが、必ずしも設けなくてもよ
い。

前記回転筒３の外周側には、プーリー５が固定
されている。また、前記本体には、回転筒３から
適当距離だけ離れた位置にモーター６が取り付け
られており、このモーター６の回転軸に固定され
たプーリー７と前記プーリー５との間には、ベル
ト８が巻き掛けられている。したがつて、本実施
例では、モータ６により、プーリー７、ベルト８
およびプーリー５を介して回転筒３を駆動回転す
ることができる。しかし、本発明においては、こ
のようなベルト駆動方式以外の駆動手段により回
転筒３を駆動してもよい。

前記回転筒３の上端側開口部３ａの上方には、
ホツパー９が設けられている。そして、このホツ
パー９には、図示しないパーツフイーダーにより
偏平体４が供給されるようになつている。

他方、前記回転筒３の下方には、移送台１０が
設けられており、この移送台１０は回転筒３の下
端側開口部３ｃに間隙１１を介して対向されてい
る。ここで、前記間隙１１の大きさｈは、偏平体
４の厚さをｔとすると、 ｔ≦ｈ＜2t とされている。

１２は押し棒であり、図示しない押し棒駆動装
置に駆動されることにより、間隙１１を通過する
直線経路を往復動するようになつている。

次に、本実施例の作動を説明する。

モータ６により、プーリー７、ベルト８および
プーリー５を介して回転筒３を駆動回転している
状態で、前記パーツフイーダからホツパー９に偏
平体４を次々に供給する。すると、これらの供給
された偏平体４は、該ホツパー９の底部開口部９
ａから次々に落下して、上端側開口部３ａから回
転筒３内に侵入する。ここで、このように偏平体
４が転筒３に侵入するときには、偏平体４の方向
（姿勢）は不定であつて、様々な方法を向いてい
る。

しかし、前記のように偏平体４が回転筒３に侵
入すると、偏平体４が回転筒３の内周面に接触
し、該偏平体４が回転筒３と同方向の回転を与え
られるので、こまの原理により該偏平体４は水平
方向（すなわち、偏平体４の軸線が回転筒３の軸
線と一致する方向）に向きを整えられる。そし
て、偏平体４はこの水平状態で移送台１０上に落
下する。同様にして、その後にホツパー９から回
転筒４に侵入して来る後続の偏平体４も、次々と
水平方向に向きを整えられた後、先行の偏平体４
上に落下して移送台１０上に互いに積み重なつた
状態で堆積して行く。

一方、押し棒駆動装置は押し棒１２を一定周期
で往復動させているので、前述のようにして移送
台１０上に堆積した偏平体４は、最下方のものか
ら押し棒１２により次々と回転筒３の下方から押
し出されて所望の供給場所Ｐ（第２図参照）に移
動される。

なお、前記実施例では、前記のように間隙１３
の寸法ｈを偏平体４の厚さｔに対して、 ｔ≦ｈ＜2t としているので、偏平体４は１枚ずつ押し棒１２
により押し出されるが、ｈの大きさを調整するこ
とにより、押し棒１２によつて押し出される偏平
体４の枚数を変更することができる。

また、前記実施例では、押し棒１２を一定周期
で往復動させることにより、一定周期で偏平体１
２を回転筒３の下方から取り出すようにしている
が、任意の時間に押し棒１２を動かすことによ
り、任意の時間に偏平体１２を回転筒３の下方か
ら取り出せることは言うまでもない。

また、本発明において、整列された偏平体を回
転筒から取り出す方法は、前記実施例のような押
し棒で押し出す方法に限定されるものではない。

また、前記実施例では、本発明による偏平体整
列装置にて環状かつ板状の偏平体（ワツシヤの素
材）を整列させる場合を示したが、本発明は他の
種の偏平体の整列にも適用可能であり、円板状の
ものは勿論、適正な回転を与えることができるも
のであれば、円形でない偏平体の整列にも適用可
能である。

また、前記実施例では、パーツフイーダからホ
ツパーを介して回転筒に偏平体を供給している
が、回転筒への偏平体の供給は他の方法で行つて
もよい。

発明の効果 以上のように本発明による偏平体整列装置は、
偏平体を互いに積み重なつた状態に整列させるこ
とにより、任意枚数の偏平体を任意のタイミング
で所望の場所へ供給することを可能とするという
優れた効果を得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による偏平体整列装置の一実施
例を示す側面図、第２図は第１図の―線にお
ける断面図、第３図は前記実施例において整列の
対象となる偏平体を示す平面図である。 ３…回転筒、５…プーリー、６…モータ、７…
プーリー、８…ベルト、９…ホツパー、４…偏平
体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上下方向に延びる回転軸を中心として回転可
   能な回転筒と、この回転筒を回転させる駆動装置
   とを有してなり、前記回転筒は、互いに積み重な
   つた状態に整列させるべき偏平体を該回転筒の上
   部開口部から供給されることを特徴とする偏平体
   整列装置。