JPH0527372Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、多数の比較的軽量な小物部品が供給
され、それらを整列させて順次送出し、外部に供
給する小物部品の供給装置に関する。

（従来の技術） ビスあるいはナツト等の比較的軽量な多数の小
物部品を、ワークに対する部品の組み付け等を自
動的に行うようにされた自動組立装置等に、整列
させて順次供給するにあたつては、通常、例え
ば、実開昭59−146318号公報にも記載されている
如くの供給装置（上記公報ではナツトフイーダと
称されている）が用いられる。斯かる小物部品の
供給装置は、一般に、振動源、及び、振動源に固
定され内側に螺旋状の搬送路が形成されたボール
等を備え、ボール内に供給された多数の小物部品
を、ボールが振動源の作動によつて振動せしめら
れることにより搬送路に沿つて整列移動させて、
搬送路に連なる搬送部に順次送出し、自動組立装
置に設けられた組立治具等の所望の場所に供給す
るようになされている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上述の如くの小物部品の供給装
置にあつては、ボール内に供給される多数の小物
部品の表面にオイル等の液体が付着していると、
その液体によつて、ボールの内面に小物部品が付
着する場合がある。斯かる場合には、振動源の作
動によつてボールが振動せしめられても、小物部
品のボール内における適正な移動が行われず、そ
の結果、小物部品を整列させて所望の場所に確実
に供給することができなくなる事態をまねくとい
う不都合がある。

斯かる点に鑑み、本考案は、多数の小物部品が
供給され、それらを順次整列させて外部に供給す
るにあたり、小物部品の表面にオイル等の液体が
付着している場合等においても、それによつて小
物部品の適正な移動が損なわれることがないよう
にされた、小物部品の供給装置を提供することを
目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上述の目的を達成すべく、本考案に係る小物部
品の供給装置は、基台により回転自在に支持さ
れ、小物部品が当接せしめられる平面を有した回
転板と、この回転板における平面の中央部及び外
周端縁部を除く部分に、中央部から放射状に伸び
る状態をもつて突設され、回転板の回転に伴つ
て、その平面に当接せしめられた小物部品を押圧
移動させる突出部材と、回転板の外周に沿つて配
設され、突出部材により押圧移動せしめられる小
物部品に対しての、その回転板の平面の外周端縁
部における移動に対する案内を行う移動案内部
と、小物部品についての回転板の平面からの排出
部とを形成するガイド部材と、ガイド部材に、回
転板の平面に対向して回転板の中央部側から排出
部側に亙り螺旋形状を成すものとされて設けられ
た平面上案内部材とを備えて構成され、平面上案
内部材は、回転板の平面に突設された突出部材に
より押圧移動せしめられる小物部品に係合して、
小物部品を整列させてガイド部材に形成された排
出部へと案内するものとされる。

（作用） 上述の如くの構成とされる本考案に係る小物部
品の供給装置においては、基台により支持された
回転板が回転せしめられるときその回転に伴つ
て、小物部品が、回転板の平面における外周端縁
部にあつてはガイド部材が形成する移動案内部の
案内を受けて移動せしめられ、回転板の平面にお
ける外周端縁部以外の部分にあつては、回転板の
平面に回転板の中央部から放射状に伸びる状態を
もつて突設された突出部材により押圧移動せしめ
られる。そして、突出部材により押圧移動せしめ
られる小物部品は、ガイド部材に、回転板の平面
に対向して回転板の中央部側から排出部側に亙り
螺旋形状を成すものとされて設けられた平面上案
内部材に係合して整列せしめられガイド部材が形
成する排出部へと案内される。

このようにされることにより、例えば、供給さ
れるべき小物部品の表面にオイル等の液体が付着
している場合においても、小物部品は、それによ
つて適正な移動が損なわれることなく順次整列せ
しめられて外部に供給される。

（実施例） 以下、本考案の実施例について図面を参照して
説明する。

第２図は、本考案に係る小物部品の供給装置の
一例を概略的に示す。第２図に示される小物部品
の供給装置は、定盤部２ａ及び定盤部２ａから上
方に伸びる支持板部２ｂを有する基台２を備えて
おり、基台２における支持板部２ｂの上端部には
モータ４及びブラケツト５が固定されている。モ
ータ４の出力軸４ａは、ブラケツト５の上面に固
定された減速機６に取り付けられ、減速機６の出
力軸６ａは、円板状に形成された回転板を成す回
転テーブル８の中央部に、それを貫通して配され
た軸１４を介して固定されている。

基台２における定盤部２ａにはガイド部材１０
が立設されている。ガイド部材１０における回転
テーブル８側に位置する面には、回転テーブル８
の外径寸法より若干大なる内径寸法を有する案内
凹部１０ａが形成されており、この案内凹部１０
ａ内に、回転テーブル８が、案内凹部１０ａの平
面と対向する平面との間に隙間１２を形成して配
置されている。

ガイド部材１０の中央部には軸穴１０ｂが形成
されており、ガイド部材１０の軸穴１０ｂを形成
する部分における回転テーブル８側の面には、突
起部１０ｃが形成されている。軸穴１０ｂには、
回転テーブル８の中央部から突出し、減速機６の
出力軸６ａと同軸上に位置する軸１４が挿通され
ている。ガイド部材１０における軸穴１０ｂを形
成する部分と軸１４との間には、ボールベアリン
グ１６が介在せしめられており、軸１４の先端部
にはフランジ部材１７が固定されている。フラン
ジ部材１７には、複数のボルト１８が螺入されて
おり、ボルト１８の先端部は、フランジ部材１７
とボールベアリング１６との間に介在せしめられ
た、ワツシヤ２０に当接せしめられている。

そして、ガイド部材１０における回転テーブル
８側とは反対側の面には、軸１４の先端部及びそ
こに固定されたフランジ部材１７が収納される凹
部２２ａが形成された、蓋部材２２が固定されて
いる。ガイド部材１０における蓋部材２２の下方
には、ガイド部材１０と回転テーブル８との間に
形成された隙間１２に開口する部品供給口２３が
形成されており、部品供給口２３における隙間１
２に対する開口部とは反対側の開口部は、ガイド
部材１０に固定されたホツパー２４によつて覆わ
れており、ホツパー２４を通じて小物部品Ｗが、
部品供給口２３に供給される。

本例においては、斯かる小物部品Ｗの外形は、
その外径寸法に比して厚みが小とされた環状のも
のとされており、かつ、その厚みは、隙間１２を
形成する案内凹部１０ａの平面と回転テーブル８
の平面との離隔距離より小なるものとされてい
る。

さらに、ガイド部材１０には、第１図に示され
る如く、案内凹部１０ａの平面における外周端縁
部に連なつてガイド部材１０の下方に向かつて直
線状に伸び、その幅が小物部品Ｗの外径寸法より
若干大とされた小物部品Ｗについての排出部とし
ての部品排出通路２８が形成されており、ガイド
部材１０における部品排出通路２８の上部となる
部分には、部品排出通路２８に連なつて直線状に
伸びる通路３２が形成されている。また、ガイド
部材１０における案内凹部１０ａの平面には、回
転テーブル８の中央部に対応する突起部１０ｃの
外周部分から部品排出通路２８における案内凹部
１０ａと連なる部分に亙つて、それから突出する
平面上案内部材としての複数の案内部材３４が螺
旋形状を成すように配列されている。複数の案内
部材３４の夫々の突出長は、第１図における−
線に沿う断面をあらわす第３図に示される如
く、回転テーブル８の平面には到らないものとさ
れている。そして、案内部材３４の各相互間に
は、小物部品Ｗの外径寸法より小とされ、かつ、
後述される回転テーブル８の回転とともに回転せ
しめられる突出部材であるピン２５が通過できる
幅を有した溝３６が形成されており、形成される
溝３６の数は、回転テーブル８の半径方向に配列
されたピン２５の数と同数とされる。

一方、案内凹部１０ａの平面に対向する回転テ
ーブル８の平面における、その外周端縁部を除く
部分には、第１図に示される如く、小物部品Ｗを
押圧移動させる突出部材を成す多数のピン２５
が、回転テーブル８の中央部から放射状に伸びる
状態とされて突設されている。各ピン２５の間隔
は、回転テーブル８の半径方向においては小物部
品Ｗの外径寸法より小とされ、回転テーブル８の
周方向においては小物部品Ｗの外径寸法より大と
されている。

斯かる構成のもとに、多数の小物部品Ｗを整列
移動させて外部に供給するにあたつては、先ず、
第２図に示される如く、多数の小物部品Ｗが、ホ
ツパー２４からガイド部材１０に形成された部品
供給口２３に供給される。次いで、モータ４の作
動により回転テーブル８が第１図において矢印Ｒ
で示される方向に回転せしめられると、斯かる回
転テーブル８の回転に伴つて移動するピン２５に
より、部品供給口２３に供給された多数の小物部
品Ｗが攪拌される。そして、攪拌された多数の小
物部品Ｗのうちの、その平面が回転テーブル８の
平面に当接せしめられたものが、隙間１２に導入
される。隙間１２に導入された小物部品Ｗのう
ち、回転テーブル８の平面における外周端縁部に
当接した小物部品Ｗは、回転テーブル８の回転に
伴つて、案内凹部１０ａにおける回転テーブル８
の外周部に沿う内面部により形成される移動案内
部の案内を受けて移動せしめられる。

ピン２５が突設された回転テーブル８の平面に
当接した小物部品Ｗは、第１図に示される如く、
回転テーブル８の半径方向に配列されたピン２５
に係合して、回転テーブル８の回転に伴つて移動
せしめられる。斯かる際、回転テーブル８の半径
方向に配列されたピン２５に係合せしめられた小
物部品Ｗは、複数の案内部材３４間に形成された
溝３６をピン２５が順次通過することにより、ピ
ン２５によつて押圧移動せしめられ、案内部材３
４の側面部に案内され、部品排出通路２８側へと
送出される。小物部品Ｗは、案内凹部１０ａと部
品排出通路２８とが接続する部分において案内部
材３４によつて整列せしめられ、整列せしめられ
た小物部品Ｗは、後続する小物部品Ｗによつて押
圧されて、部品排出通路２８から外部に排出され
る。そして、部品排出通路２８から外部に排出さ
れた小物部品Ｗは、例えば、第１図において一点
鎖線で示される如くのコンベア３０上に供給さ
れ、所望の搬送位置へと搬送される。このよう
に、小物部品Ｗは、回転テーブル８の回転に伴つ
て移動するピン２５に押圧されて移動せしめられ
るので、例えば、小物部品Ｗの表面にオイル等の
液体が付着している場合にも、それによつて回転
テーブル８の平面における移動が損なわれること
なく、確実に部品排出通路２８に整列して送出さ
れ、外部に供給される。

また、ガイド部材１０の部品供給口２３に供給
された多数の小物部品Ｗの殆どが部品排出通路２
８に送出されて、部品排出通路２８に送出された
小物部品Ｗが、後続の小物部品Ｗによつて押圧さ
れない状態となつた場合には、例えば、部品排出
通路２８の上部に連なる通路３２内に棒等が挿入
され、それにより、部品排出通路２８内に残留し
た小物部品Ｗが外部に排出される。

第４図は、本考案に係る小物部品の供給装置の
他の例を示す。第４図において第１図に示される
例に対応する部分には、第１図と共通の符号を付
して示し、それらについての重複説明は省略す
る。

第４図において、回転板を成す回転テーブル８
の平面における外周端縁部を除く部分には、回転
テーブル８の外周側に位置する先端部分及び中間
部分に突起部４０ａが形成された複数の突出板部
材４０が、小物部品Ｗを押圧移動させる突出部材
として、回転テーブル８の中央部から放射状に伸
びる状態をもつて配列されている。突出板部材４
０の相互間隔は小物部品Ｗの外径寸法より大とさ
れており、また、案内凹部１０ａの平面には、案
内凹部１０ａの平面から突出し、一端部が回転テ
ーブル８の中央部に対応する突起部１０ｃの外周
部分に接続され、他端部が部品排出通路２８にお
ける案内凹部１０ａと連なる部分に接続された、
平面上案内部材を成す案内部材４２が螺旋形状を
成すように配設されている。

案内部材４２の突出長は、第４図における−
線に沿う断面をあらわす第５図に示される如
く、回転テーブル８の平面と案内凹部１０ａとの
間に形成された隙間１２内において、回転テーブ
ル８の回転に伴つて移動する突出板部材４０と衝
突しないように設定されている。

斯かる構成のもとにおいては、第４図において
矢印Ｒで示される如く、突出板部材４０を伴つて
回転テーブル８が回転せしめられて、隙間１２内
に導入された多数の小物部品Ｗのうち、回転板テ
ーブル８の平面における外周端縁部に当接した小
物部品Ｗは、回転テーブル８の回転に伴つて案内
凹部１０ａの回転テーブル８の外周部に沿う内面
部により形成される移動案内部の案内を受けて移
動せしめられる。また、回転テーブル８の平面に
おける突出板部材４０が配列された平面に当接し
た小物部品Ｗは、突出板部材４０に形成された突
起部４０ａに係合して突出板部材４０によつて押
圧され、回転テーブル８の回転に伴つて移動せし
められる。そして、突出板部材４０が、案内凹部
１０ａの平面に配設された案内部材４２を順次通
過する際に、突出板部材４０の突起部４０ａに係
合した小物部品Ｗは、突出板部材４０によつて押
圧移動せしめられ、案内部材４２の側面部に案内
されて、部品排出通路２８側へと送出される。小
物部品Ｗは、案内凹部１０ａと部品排出通路２８
とが接続する部分において案内部材４２によつて
整列せしめられ、整列せしめられた小物部品Ｗ
は、後続する小物部品Ｗによつて押圧されて、部
品排出通路２８から外部に排出される。そして、
部品排出通路２８から外部に排出された小物部品
Ｗは、例えば、一点鎖線で示される如くのコンベ
ア３０上に供給される。

この例における他の構成及び作用効果は、第１
図に示される例と同様である。

なお、上述の例においては、供給される小物部
品Ｗの外形は、偏平な環状のものとされている
が、それに限られることなく、例えば、多角形状
を有するものが供給されてもよい。

（考案の効果） 以上の説明から明らかな如く、本考案に係る小
物部品の供給装置によれば、供給される多数の小
物部品が、回転板の平面にその中央部から放射状
に伸びる状態をもつて突設され、回転板の回転に
伴つて移動する突出部材ににより押圧されるとと
もに、回転板の平面に対向し、回転板の中央部側
から部品排出部側に亙つて螺旋形状を成すものと
された案内部材により案内されて移動せしめられ
る。それにより、例えば、供給された多数の小物
部品の表面にオイル等の液体が付着している場合
にも、回転板の平面上における小物部品の移動が
確実に行われるので、外部に小物部品を順次整列
させて供給することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る小物部品の供給装置の一
例を示す、第２図における−線に沿う断面
図、第２図は本考案に係る小物部品の供給装置の
一例を示す側面図、第３図は第２図における−
線に沿う断面図、第４図は本考案に係る小物部
品の供給装置の他の例を示す断面図、第５図は第
４図における−線に沿う断面図である。 図中、２は基台、４はモータ、８は回転テーブ
ル、１０はガイド部材、１０ａは案内凹部、２５
はピン、２８は部品排出通路、３４及び４２は案
内部材、３６は溝、４０は突出板部材、４０ａは
突起部、Ｗは小物部品である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 基台により回転自在に支持され、小物部品が当
   接せしめられる平面を有した回転板と、 該回転板における上記平面の中央部及び外周端
   縁部を除く部分に、上記中央部から放射状に伸び
   る状態をもつて突設され、上記回転板の回転に伴
   つて、上記平面に当接せしめられた小物部品を押
   圧移動させる突出部材と、 上記回転板の外周に沿つて配設され、上記突出
   部材により押圧移動せしめられる小物部品に対し
   ての、その上記平面の外周端縁部における移動に
   対する案内を行う移動案内部と、上記小物部品に
   ついての上記平面からの排出部とを形成するガイ
   ド部材と、 該ガイド部材に、上記平面に対向して上記回転
   板の中央部側から上記排出部側に亙り螺旋形状を
   成すものとされて設けられ、上記突出部材により
   押圧移動せしめられる小物部品に係合し、該小物
   部品を整列させて上記排出部へと案内する平面上
   案内部材と、 を備えて構成された小物部品の供給装置。