JPH02245896A - 蓄積型火災警報装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、熱、煙、光あるいはガス等の検出量に基づい
て火災異常を判断する蓄積型火災警報装置に関するもの
である。

［従来の技術］ 従来、蓄積型火災警報装置として、蓄積式火災感知器や
蓄積式受信機が知られている。これら蓄積式火災感知器
や蓄積式受信機は、熱、煙、光あるいはガス等の所定レ
ベルを超え、その状態が所定時間、すなわち蓄積時間に
渡って連続して継続すると火災と判断し、蓄積式火災感
知器の場合には受信機に火災信号を送出し、蓄積式受信
機の場合には火災発生を報知する。

このように、蓄積型火災警報装置においては、物理量の
検出量が所定レベルを所定時間に渡って継続して超えた
場合にのみ火災と判断するようにしているので、例えば
煙を検出する光電式煙センサの場合には、タバコ等の一
過性の煙による非火災報が防止される等の点で有利であ
る。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、従来の蓄積型火災警報装置は、蓄積を開
始する所定レベルは一定の値であるので、環境の変化や
、検出部の劣化、汚れ等により、センサのレベルが影響
を受けてドリフトを生じた状態となると、感度が鈍くな
る方向にドリフトを生じた場合には動作しにくくなって
週報となってしまい、また怒度が高くなる方向にドリフ
トが生じた場合には誤報を発生してしまう。

例えば、光電式煙センサの場合に、煙が無−吐きの正常
時に検出されるセンサ・レベルが、汚れにより初期時に
比べて高いセンサ・レベルを検出するようになった場合
を考えると、所定レベルとして煙濃度１０％／Ｉｍに設
定されているものが、それより小さいセンサ・レベル、
例えば煙濃度７％／瞳等で所定レベルに達して蓄積時間
の計数を開始してしまうこととなり、これにより誤報を
発生する可能性が非常に大きくなってしまう。

また、汚れのような長期間に渡るものでなく、短期間に
おける通常の状態においても、例えば−日の内の昼夜に
おけるノイズのレベル変動等により所定レベルとノイズ
・レベルとの差が大きくなったり小さくなったりする０
例えば、１日の間で、熱感知器では昼から夜、または逆
に夜から昼にかけての温度変化の影響を受け、光電式煙
感知器では外光の有無や人の移動等による塵埃の影響を
受ける。

同様に季節の変化や最も重要な感知器の劣化も含めて、
多種多様な要因がある。これらの影響ζよ個別に見れば
小さいものであるが、時には誤報や失報の原因となる。

［問題点を解決するための手段］ 従って、本発明の目的は、火災判別を行うための所定レ
ベルを、環境条件に合わせて、常時、更新し得るように
した蓄積型火災警報装置を提供することにある。

そのため、本発明によれば、 センサ部から出力される火災現象に関する物理量のセン
サ・レベルを実質的に長時間に渡って平均して一定値を
加算し、所定レベルとして設定する所定レベル設定手段
と、 前記センサ部から出力されたセンサ・レベルが、前記所
定レベル設定手段により設定された所定レベルを異常側
に超えている間の時間に基づいて火災判別を行う火災判
別手段と、 を備えたことを特徴とする蓄積型火災警報装置が提供さ
れる。

［作用］ 蓄積を開始する所定レベルは、センサ・レベルを例えば
１時間等の長時間に渡って実質的に平均し、該センサ・
レベルの平均値に一定値を加えることにより設定される
ようにしているので、火災以外による、温度や煙等のノ
イズ・レベルの環境変動に対して常に追随することとな
り、このように所定レベルの値は環境変化に影響されな
い、従って、蓄積型火災警報装置としての動作も環境変
化に影響されない安定したものを得ることができる。

し実施例］ 従来の蓄積型火災警報装置の欠点を克服するため、本実
施例では、蓄積を開始するための所定レベルが火災現象
に係わる一定の物理量、例えば煙センサでは一定の煙濃
度となるように常に設定を行うようにしている。このよ
うな設定を行うため、センサ・レベルの長時間に渡る、
例えば１時間に渡る平均値５ＬＶＡＶが常に計算されて
おり、蓄積を開始するための所定レベルは該平均値５Ｌ
ＶＡＶに一定値りを加算して５ＬＶＡＶ＋　Ｌと設定さ
れ、該所定レベルを超えた場合に、蓄積時間のカウント
が開始されるようにしている。

このようにすることにより、温度等の環境変化によるセ
ンサ・レベルのゆっくりした変動に対して、センサ・レ
ベルの長時間の平均値ｓｔ、ｖＡｖが追随するため、該
平均値５ＬＶＡＶに一定の値りを加算した所定のレベル
５ＬＶＡＶ＋　Ｌは常に一定の物理量を表わすこととな
り、これにより誤報の無い信頼性のある火災警報装置が
提供できる。

具体的なセンサ・レベルの平均化手段としては、例えば
加重平均とすることができ、また単純平均、移動子均等
とすることもでき、その他、センサの環境によるもしく
は汚れ等によるレベル変動に対して追随できるような種
々のセンサ・レベルの平均化手段を用いることができる
。

加重平均は、一般に、重み値をＮとし、現在までの平均
値を５ＬＶＡＶとし、現在のセンサ・レベルをＳＬＶと
すれば以下の式で表わされる。

・・・（式１） この式で計算された加重平均値を新たな平均値５ＬＶＡ
Ｖとして更新することにより、Ｎ個分のセンサ・レベル
の平均値に実質的に等しい値を常に把握しておくことが
できる。

このようにして平均化されたセンサ・レベルの平均値５
ＬＶＡＶを基準レベルとして採用し、そこから一定値り
を加えた値５ＬＶＡＶ　＋　Ｌ　　を超えると蓄積時間
のカウントもしくは計数を開始し、この蓄積時間が所定
時間を超えると火災動作が行われることとなるが、蓄積
時間のカウント方法としては例えば以下に挙げた３通り
の方法とすることができる。

（ａ）平均化されたセンサ・レベル５ＬＶＡＶにＬを加
えた値５ＬＶＡＶ＋　Ｌを上回っているときは蓄積時間
をカウント・アップし”、下回ったら蓄積時間をクリア
する方法（従来型の蓄積法）。

（ｂ）値５ＬＶＡＶ＋　Ｌを上回り、かつセンサ・レベ
ルの時間的傾きが一定値以上の場合、蓄積時間をカウン
ト・アップし、センサの傾きが一定値以下の場合は蓄積
時間は変化させず、値５ＬＶＡＶ＋　Ｌを下回ったら蓄
積時間をクリアする方法（本件出願人により昭和６３年
３月３１日に出願された特願昭６３−７６２８１号）。

（ｃ）値５ＬＶＡＶ＋　Ｌを上回りかつ蓄積時間が所定
値に達したときくここまでは上記（ａ）のものと同じ）
、センサ・レベルの傾きが一定値より大きい場合に火災
動作を行わせ、一定値以下の場合には火災動作を保留す
る方法（本件出願人により昭和６３年３月３１日に出願
された特願昭６３−７６２８３号）。

以下、平均化手段を加重平均とし、蓄積時間のカウント
方法として上記（ｂ）のものを採用した場合を例にとり
、第１図〜第３図を用いて具体的実施例について説明す
る。

第１図は、本発明を実施するに適した火災警報装置を示
すブロック回路図であり、図において、ＲＥは火災受信
機、ＤＥは、例えば一対の電源兼信号線のような伝送ラ
インＴＬを介して火災受信機ＲＥに接続される複数個の
火災感知器である。

なお、１つの火災感知器ＤＥについてのみ内部回路を詳
細に示しているが、他の火災感知器についても同様の内
部構成を有している。

各火災感知器ＤＥにおいて、 ＭＰＵは、マイクロプロセッサ、 ＲＯＭ１は、プログラムの記憶領域、 ＲＯＭ２は、センサ・レベルが所定レベルに達する前の
加重平均の重み値Ｎ１及びセンサ・レベルが所定のレベ
ルに達した後の加重平均の重み値Ｎ２を記憶するための
記憶領域、 ＲＯＭ３は、所定の蓄積時間Ｔ０及び所定の制限時間Ｌ
Ｔ、を記憶するための記憶領域、ＲＯＭ４は、センサ・
レベルの所定の傾きＫ、及び所定レベルを得るための一
定値りを記憶するための記憶領域、 ＲＡＭＩは、センサ部ＦＳで検出された最新の少なくと
も２回分のセンサ・レベルを記憶するための記憶領域、 ＲＡＭ２は、センサ・レベルが所定レベルを超えた場合
に、超えてから現時点までの蓄積時間Ｔ並びに超えてか
ら現時点までの全経過時間ＬＴを記憶するための記憶領
域、 ＲＡＭ３は、作業用領域、 ＦＳは、火災現象に基づく物理現象を検出してセンサ・
レベルを出力するセンサ部であり、図示しないが、増幅
器、サンプルホールド回路、アナログ・ディジタル変換
器等を有している。

ＴＲＸは、並・直列変換器で構成される火災信号送出部
、 ＩＦＩ及びＩＦ２は、インターフェース、である。

第１図の動作を、第２図のフローチャート及び第３図の
波形図をも用いて説明すると、センサ部ＦＳからはセン
サ・レベルＳＬＶが所定時間間隔ごとに読込まれている
（ステップ１０１）。環境が正常でセンサ・レベルが火
災現象の発生を表わすようなものでなければ、センサ・
レベルＳＬＶが読込まれる都度、重み値として記憶領域
ＲＯＭ　２に記憶されているＮ、を用いて前述の（式１
）を用いて、前回までの加重平均値ｓｔ、ｖＡｖに基づ
いて、新たな加重平均値が算出、される（ステップ１０
２）。

新しい平均値５ＬＶＡＶが算出されると、該平均値５Ｌ
ＶＡＶに、記憶領域ＲＯＭ４に記憶されている一定値り
を加算して所定レベル５ＬＶＡＶ十りを得、センサ部Ｆ
Ｓから今読込まれた最新のセンサ・レベルＳＬＹはこの
所定レベル５ＬＶＡＶ＋Ｌと比較される（ステップ１０
３）。

比較の結果、第３図の時刻ｔ１に示すようにセンサ・レ
ベルＳＬＹが所定レベル以上であると判定されると（ス
テップ１０３のＹ）、加重平均値を求めるための重み値
はＮ、からＮ２に変更されると共に（ステップ１０４）
、センサ・レベルＳＬＶが所定レベル以上である時間を
計数するため、記憶領域ＲＡＭ２の制限時間ＬＴが１つ
増分される（ステップ１０５）。

ここに重み仇Ｎ２の値は、センサ・レベルＳＬＶが所定
レベル以上となった後、蓄積時間を計数する間は、所定
レベルがセンサ・レベルＳＬＹに伴って加重平均値５Ｌ
ＶＡｖが大きく変化しないよう、重み値Ｎ１よりも充分
に大きく取られている。

次に、制限時間ＬＴは所定の制限時間Ｌ　Ｔ　ｏと比較
され（ステップ１０６）、未だ所定の制限時間Ｌ　Ｔ　
ｏよりも小さければ（ステップ１０６のＮ）、センサ・
レベルの傾きを計算するため、ステップ１０１で読込ま
れているセンサ・レベルＳＬＶは記憶領域ＲＡＭ１に記
憶される（ステップ１０７）。

該記憶領域ＲＡＭ１には、ステップ１０１における今回
のセンサ・レベルの他に、先に読込まれている少なくと
ももう１つのセンサ・レベルが保存されており、従って
、ステップ１０８では、記憶領域ＲＡＭ１内に記憶され
ている少なくとも２つのセンサ・レベルから傾きＳＴが
計算される。

センサ・レベルＳＬＶの傾きｓＴが所定の傾きに以上で
あれば（ステップ１０９のＹ）、記憶領域ＲＡＭ２内の
蓄積時間Ｔが１つ増分されて（ステップ１１０）、所定
の蓄積時間Ｔｏと比較される（ステップ１１１）。

センサ・レベルの傾きｓＴが所定の傾きＫよりも小さい
か（ステップ１０９のＮ）、もしくは蓄積時間Ｔが所定
の蓄積時間Ｔ０よりも小さければ（ステップ１１１のＮ
）、所定時間経過後にステップ１０１にて次のセンサ　
レベルＳＬＶが読込まれて、ステップ１０１からの同様
の動作が行われていく。

以上の動作が行われていき、その後、第３図の時刻ｔ２
に示すように、記憶領域ＲＡＭ２内に１つづつ増分され
てきた蓄積時間Ｔが記憶領域ＲＯＭ３内に記憶されてい
る所定の蓄積時間Ｔ。

以上となった場合にはくステップ１１１のＹ）、火災信
号送出部ＴＲＸから伝送線ＴＬを介して火災受信機ＲＥ
に対し火災信号を送出する等の適当な火災動作が取られ
ることとなる（ステップ１１２）。

また、センサ・レベルが所定レベルを超えたがその後の
上昇傾向が所定の傾きＫより小さいような場合には、蓄
積時間Ｔは増分されない、このような場合、蓄積時間Ｔ
が所定の蓄積時間Ｔ０に達しない内に、センサ・レベル
ＳＬＶが所定レベル以上である全経過時間ＬＴが、記憶
領域ＲＯＭ３に記憶されている所定の制限時間ＬＴ、に
達した場合にはくステップ１０６のＹ）、同様に火災動
作が取られる（ステップ１１２）。

最後に、蓄積時間Ｔが所定の蓄積時間Ｔ。に達せず、か
つ制限時間ＬＴが所定の制限時間ＬＴ。

に達しない内に、ステラ１１０１で読込まれた現時点で
の最新のセンサ・レベルＳＬＹが、重み値Ｎ、による加
重平均値５ＬＶＡＶに基づく所定レベル５ＬＶＡＶ＋　
Ｌを下回ると（ステップ１０３のＮ）、センサ・レベル
の加重平均値を求めるための重み値がＮ１からＮ２に戻
され（ステップ１１３）、かつ記憶領域ＲＡＭ１内の少
なくとも２回分のセンサ・レベル並びに記憶領域内の蓄
積時間Ｔや制限時間ＬＴがクリアされて（ステップ１１
４）、正常状態に復帰する。

なお、上記実施例は、火災感知器が火災判別を行って火
災信号及び／またはアドレス信号を受信機に送出するよ
うにした火災警報装置の例であるが、火災感知器を、検
出した火災現象の物理量信号を送出するアナログ式火災
感知器とし、受信機または中継器等でアナログ式火災感
知器から送出された物理量信号により火災判別を行う、
いわゆるアナログ式の火災警報装置とすることも可能で
ある。

その場合には、第１図において、受信機ＲＥにマイクロ
プロセッサＭＰＵを設けると共に、火災感知器ＤＥより
ＲＯＭＩ、ＲＯＭ２、ＲＯＭ３、ＲＯＭ４、ＲＡＭ１及
びＲＡＭ２を取り除いてこれらを受信機ＲＥに設ける。

ＲＡＭＩ及びＲＡＭ２は火災感知器ＤＥの接続個数分設
けられると共に、ＲＯＭＩには、火災感知器ＤＥをポー
リングし、呼び出した火災感知器ＤＥから火災現象検出
部ＦＳのセンサ・レベルを収集するプログラムを追加す
る。また、火災感知器ＤＥには、火災受信機ＲＥよりポ
ーリング等によって呼び出しを受けたか否かを判別し、
呼び出しを受けたときに火災現象検出部ＦＳより熱ある
いは煙等の火災現象の物理量を読込み、この物理量を示
すセンサ・レベルを受信機ＲＥに送出するプログラムを
記憶したＲＯＭが設けられる。

［発明の効果］ 以上、本発明によれば、火災判別を行うための所定レベ
ルを、環境条件に合うよう常時更新させて一定の物理量
に設定するようにしたので、環境変化に影響されない安
定した動作の蓄積型火災警報装置を得ることができると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の詳細な説明するための蓄積型火災警
報装置を示すブロック回路図、第２図及び第３図は、第
１図の動作を説明するための、それぞれフローチャート
及び波形図、である。図において、ＲＥは火災受信機、
ＤＥは火災感知器、ＦＳはセンサ部、ＲＯＭ２は重み値
Ｎ、及びＮ２の記憶領域、ＲＯＭ３は所定の蓄積時間Ｔ
０及び所定の制限時間ＬＴ、の記憶領域、ＲＯＭ４は所
定の傾きＫ及び一定値りの記憶領域、ＲＡＭ１はセンサ
・レベルの記憶領域、ＲＡＭ２は蓄積時間タイマＴ及び
制限時間タイマＬＴの記憶領域、である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 センサ部から出力される火災現象に関する物理量のセン
   サ・レベルを実質的に長時間に渡つて平均して一定値を
   加算し、所定レベルとして設定する所定レベル設定手段
   と、 前記センサ部から出力されたセンサ・レベルが、前記所
   定レベル設定手段により設定された所定レベルを異常側
   に超えている間の時間に基づいて火災判別を行う火災判
   別手段と、 を備えたことを特徴とする蓄積型火災警報装置。