JP3307824B2 - 火災警報システム - Google Patents

火災警報システム

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JP3307824B2
JP3307824B2 JP05788896A JP5788896A JP3307824B2 JP 3307824 B2 JP3307824 B2 JP 3307824B2 JP 05788896 A JP05788896 A JP 05788896A JP 5788896 A JP5788896 A JP 5788896A JP 3307824 B2 JP3307824 B2 JP 3307824B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、煙濃度に応じた値
を出力する煙感知器が備えられた火災警報システムに係
わり、特に、散乱光式煙感知器の検出室の汚れを検知す
る火災警報システムに関する。
【0002】
【従来の技術】煙濃度に応じた値を出力する散乱光式煙
感知器は、煙が流入する検出室と、該検出室内に配置さ
れた発光素子と、該発光素子からの光を直接受光しない
ように上記検出室内に配置された受光素子とを有する。
そして、上記煙感知器においては、検出室内に煙が流入
すると、発光素子からの光が煙の粒子により散乱され、
その散乱光が受光素子に受光されるようになっており、
該受光素子の受光レベルにより煙の濃度を検出するよう
になっている。
【0003】そして、上記煙感知器は、上記受光レベル
に対応した値を、火災警報システムの受信機に出力する
ようになっており、受信機においては、入力された値が
予め設定された所定値以上の場合に、火災が発生したも
のと判断するようになっている。また、上記煙感知器に
おいては、検出室内に煙が存在しない時には、検出室の
内壁面の反射に基づく一定レベルの光を受光素子が受光
することになり、この場合には煙感知器からの出力値が
一定となるはずであるが、検出室内部が埃や煤等により
汚れてくると、検出室の内壁面の反射光量が変化し、上
記出力値が変化することになる。
【0004】また、検出室内に白っぽい埃等が付着した
場合には、検出室内の反射光量が増加し、検出室内に黒
い煤等が付着した場合には、検出室内の反射光量が減少
することになり、検出室内の汚れ方により、上記煙感知
器からの出力値が上昇方向に変化する場合と低下方向に
変化する場合とがあり、煙感知器からの出力値の汚れに
よる経時的変化を予め予測することは困難である。
【0005】そして、上述のように火災警報システムに
おいては、煙感知器からの出力値が所定値以上となった
場合に火災と判断するようになっているが、検出室内に
煙が無い状態での煙感知器の出力値が汚れにより上昇方
向に変化した場合には、検出室内において僅かに散乱光
が増加しただけで、出力値が上記所定値に達する可能性
がある。すなわち、煙検知器が敏感になり、誤報の発生
回数が増加する可能性がある。
【0006】また、逆に検出室内に煙が無い状態での煙
感知器の出力値が汚れにより低下方向に変化した場合に
は、火災の発生により検出室内における散乱光が増加し
ても、出力値が上記所定値に達しない可能性がある。す
なわち、煙感知器が鈍感になり、実際に火災が発生して
も火災と判定されなかったり、火災による煙の量が多く
なるまで火災と判定されず、火災の判定が遅くなったり
する可能性がある。
【0007】このような問題に対して、既に提案がなさ
れており、例えば、特開平7−6274の自火報システ
ムにおいては、煙感知器から出力される値の所定時間
(一時間)毎の平均値を求めるとともに、上記平均値の
うちの一定期間(現時点から八日間)内の最小値を求
め、求められた最小値が予め設定された汚れの判定レベ
ルの範囲を超えたか否かを求めている。
【0008】また、判定レベルには、白い汚れ(煙感知
器の出力値を上昇させる汚れ)用の上限側の判定レベル
と、黒い汚れ(煙感知器の出力値を低下させる汚れ)用
の下限側の判定レベルとがあり、上記最小値が上限側も
しくは下限側の判定レベルの範囲を超えた場合には、煙
感知器の汚れを報知するか、もしくは、上記汚れによる
煙感知器からの出力値のレベルのずれに対応して、予め
設定された火災と判定される煙感知器の出力値(火災判
定レベル)を上方もしくは下方に補正するようになって
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の自火
報システムにおいては、所定時間毎の平均値を求めた後
に、これら平均値の中から最小値を求めているが、上記
平均値は、例えば、タバコの煙、蒸気、車の排気ガス等
の外部からのノイズにより影響を受けて変動する可能性
が高い。
【0010】すなわち、一過性のノイズでも所定時間あ
たりの平均値が変化してしまうので、ノイズによる煙感
知器の出力値の変動を煙感知器の汚れと判断して誤って
報知してしまう可能性が考えられる。なお、上記自火報
システムにおいては、一定期間内の各平均値のうちの最
小値を汚れの判定レベルとの比較対象としているので、
一定期間内に煙感知器の出力値を上げる方向のノイズが
発生しない時間帯があれば煙感知器の出力値を上げる方
向のノイズが除去される可能性があるが、一定期間内に
一度でも煙感知器の出力値を下げる方向のノイズが発生
すれば、上記ノイズを含む平均値が一定期間内の判定レ
ベルとの比較対象となる最小値に選択される可能性が高
い。
【0011】すなわち、煙感知器の出力値を下げる方向
のノイズを含む平均値が判定レベルと比較され、上記ノ
イズを含む平均値が下限側の判定レベルを超えてノイズ
が汚れと判断されたり、実際には一定期間内の各平均値
のほとんどが上限側の判定レベルを超えているにもかか
わらず、上記ノイズにより低くなった最小の平均値が上
限側の判定レベル以下に納まっているので、汚れが報知
されなかったりする可能性がある。
【0012】従って、ノイズにより汚れの判定が不正確
なものとなっており、特に、24時間体制で作業が行わ
れ、昼夜にかかわらずノイズが発生し、ノイズが全く発
生しない所定時間以上の時間帯がない可能性のある場所
や、黒い排気ガスが発生する可能性がある屋内駐車場な
どにおいては、汚れの判定を行うことが困難である。
【0013】また、上述のように、煙感知器の出力値を
増加させる白い汚れが生じた場合には誤報の回数が増加
する程度の損害で済むが、煙感知器の出力値を減少させ
る黒い汚れが生じた場合には火災が発生しても警報が作
動しない可能性があり、白い汚れと黒い汚れとでは、そ
の重要度が異なるにもかかわらず、上記自火報システム
においては、上限側の判定レベルを超えた場合と下限側
の判定レベルを超えた場合とにおいて、汚れを報知する
かもしくは火災判定レベルを補正するという同様の処理
を行うようになっており、汚れの種類の違いによる重要
度の違いが考慮されていない。
【0014】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、ノイズの影響を考慮して煙感知器の汚れを正確
に判定でき、また、汚れの種類の違いによる重要度の違
いに基づいて汚れを報知する火災警報システムを提供す
ることを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
火災警報システムは、煙濃度に応じた値を出力する煙感
知器を有するとともに、該煙感知器の汚れを検知する手
段を有するものであり、予め設定された所定時間内に上
記煙感知器から入力された出力値のうちの所定の出力値
と、予め設定された下限値及び上限値とを上記所定時間
毎に繰り返し比較し、かつ、上記所定の出力値が上記下
限値及び上限値のうちの一方の範囲を超えたか否かを上
記所定時間毎に繰り返し判定する出力値比較手段と、該
出力値比較手段により上記所定の出力値が上記上限値及
び下限値のうちの一方の範囲を連続して超えたと判定さ
れた場合に、その判定回数をカウントするとともに、上
記出力値比較手段により上記所定の出力値が上記上限値
及び下限値のうちの一方の範囲を連続して超えたと判定
されなかった場合にカウントされた上記判定回数をクリ
アするカウント手段と、該カウント手段にカウントされ
た上記判定回数が予め設定された所定数を超えたか否か
を判定するカウント値比較手段と、該カウント値比較手
段により上記判定回数が上記所定数を超えたと判定され
た場合に上記煙感知器が汚れていることを報知する警報
手段とを具備してなることを上記課題の解決手段とし
た。
【0016】上記構成によれば、上記所定時間毎に、該
所定時間内に入力された煙感知器の出力値のうちの所定
の出力値と上記上限値及び下限値とが比較され、上記所
定の出力値が上記上限値及び下限値のうちの一方の範囲
を超えたか否かが判定される。そして、上記所定の出力
値が上記上限値及び下限値のうちの一方の範囲を連続し
て超えたと判定された場合には、その判定回数がカウン
トされる。
【0017】また、上記所定の出力値が上記上限値及び
下限値のうちの一方の範囲を連続して超えたと判定され
なかった場合には、その判定回数がクリアされる。そし
て、上記判定回数が上記所定数を超えた場合に、煙感知
器が汚れていることが報知される。すなわち、上記所定
数以上の回数に渡って上記所定時間内の所定の出力値が
上記上限値及び下限値のうちの一方の範囲を連続して超
えた場合に、煙感知器が汚れていると判定され、それが
報知されるようになっている。
【0018】従って、上記所定数を十分に大きなものと
すれば、一過性のノイズにより一時的に煙感知器の出力
値が上記上限値及び下限値を超えるような場合があって
も、上記所定時間内の上記所定の出力値と上記上限値及
び下限値とを所定時間毎に繰り返し比較した場合に、一
過性のノイズにより、所定数だけ連続して上記所定の出
力値が上限値及び下限値のどちらか一方を連続して超え
ることはまずあり得ないので、一過性のノイズによる煙
感知器の出力値の変動が、煙感知器の汚れと判定される
ことがない。
【0019】言い換えれば、汚れによる煙感知器の出力
値の変動が連続して発生するのに対して、一過性のノイ
ズによる煙感知器の出力値の変動が一時的なものなの
で、煙感知器の出力値の変動が比較的長い期間に渡って
連続して生じているか否かを判定することにより、一過
性のノイズを誤って煙感知器の汚れと判定するのを防止
することができる。
【0020】なお、上記煙感知器は、煙濃度に対応する
値を出力可能なものならば、どのようなものでも良い。
また、各手段は、専用の論理回路、もしくは汎用のMP
U(microprocessor unit)等により実現されるもので
ある。また、上記所定時間及び上記所定数は、一過性の
ノイズが連続して生じる時間、ノイズの頻度等を考慮し
て決められるものである。
【0021】また、所定の出力値とは、例えば、所定時
間内の全ての出力値でも良いし、所定時間内の出力値の
うちの最低の出力値でも良いし、所定時間内の出力値の
うちの最高の出力値でも良いし、場合によっては、所定
時間内の出力値から任意に選択された出力値でも良い。
【0022】本発明の請求項2記載の火災警報システム
は、上記出力値比較手段が、上記下限値と比較する上記
所定の出力値として、上記所定時間内に入力された出力
値のうちの最低の出力値を選択し、選択された最低の出
力値を上記下限値と比較することを上記課題の解決手段
とした。
【0023】上記構成によれば、上記下限値と比較する
上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力された
出力値のうちの最低の出力値を用いているので、例え
ば、所定時間内に出力値を上昇させるノイズが混入した
場合に、ノイズにより上昇した出力値ではなく、ノイズ
の影響を受けなかった出力値を所定の出力値として選択
できる可能性が高く、出力値を上昇させるノイズの影響
を排除することができる。
【0024】なお、所定時間内に出力値を低下させるノ
イズが混入した場合に、ノイズの影響を受けた出力値を
所定の出力値として選択してしまう可能性が高くなる
が、上述のように上記所定数だけ連続して所定の出力値
が下限値を超えた場合にだけ、汚れと判定されるので、
最終的には出力値を低下させるノイズの影響も排除する
ことができる。
【0025】また、上記所定時間内に入力された出力値
のうちの最低の出力値と下限値とを比較して、上記最低
の出力値が上記下限値の範囲を超えたか否かを判定する
ということは、所定時間内の出力値のうちの一つでも上
記下限値を超えたか否かを判定するのと同じ構成であ
る。
【0026】本発明の請求項3記載の火災警報システム
は、上記出力値比較手段が、上記上限値と比較する上記
所定の出力値として、上記所定時間内に入力された出力
値のうちの最高の出力値を選択し、選択された最高の出
力値を上記上限値と比較することを上記課題の解決手段
とした。
【0027】上記構成によれば、上記上限値と比較する
上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力された
出力値のうちの最高の出力値を用いているので、例え
ば、所定時間内に出力値を低下させるノイズが混入した
場合に、ノイズにより低下した出力値ではなく、ノイズ
の影響を受けなかった出力値を所定の出力値として選択
できる可能性が高く、出力値を低下させるノイズの影響
を排除することができる。
【0028】なお、所定時間内に出力値を上昇させるノ
イズが混入した場合に、ノイズの影響を受けた出力値を
所定の出力値として選択してしまう可能性が高くなる
が、上述のように上記所定数だけ連続して所定の出力値
が上限値を超えた場合にだけ、汚れと判定されるので、
最終的には出力値を上昇させるノイズの影響も排除する
ことができる。
【0029】また、上記所定時間内に入力された出力値
のうちの最高の出力値と上限値とを比較して、上記最高
の出力値が上記上限値の範囲を超えたか否かを判定する
ということは、所定時間内の出力値のうちの一つでも上
記上限値を超えたか否かを判定するのと同じ構成であ
る。
【0030】本発明の請求項4記載の火災警報システム
は、上記出力値比較手段が、上記上限値と比較する上記
所定の出力値として、上記所定時間内に入力された全て
の出力値を選択し、これら全ての出力値を上記上限値と
比較し、全ての出力値が上記上限値を超えたか否かを判
定することを上記課題の解決手段とした。
【0031】上記構成によれば、上記上限値と比較する
上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力された
全ての出力値を選択し、これら全ての出力値を上記上限
値と比較し、全ての出力値が上記上限値を超えたか否か
を判定しているので、例えば、所定時間内に出力値を上
昇させるノイズが混入し、所定時間内の一部の出力値が
上昇しても、所定時間内の全ての出力値がノイズにより
上昇していない限りはノイズの影響を排除することがで
きる。
【0032】なお、所定時間内の全ての出力値がノイズ
により上昇した場合でも、上述のように上記所定数だけ
連続して所定の出力値が上限値を超えた場合にだけ、汚
れと判定されるので、最終的には出力値を上昇させるノ
イズの影響を排除することができる。また、所定時間内
の全ての出力値が上記上限値を超えたか否かを判定する
ということは、所定時間内の出力値のうちの最低の出力
値が上記上限値を超えたか否かを判定するのと同じ構成
である。
【0033】本発明の請求項5記載の火災警報システム
は、上記出力値比較手段が、上記下限値と比較する上記
所定の出力値として、上記所定時間内に入力された全て
の出力値を選択し、これら全ての出力値を上記下限値と
比較し、全ての出力値が上記下限値を超えたか否かを判
定することを上記課題の解決手段とした。
【0034】上記構成によれば、上記下限値と比較する
上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力された
全ての出力値を選択し、これら全ての出力値を上記下限
値と比較し、全ての出力値が上記下限値を超えたか否か
を判定しているので、例えば、所定時間内に出力値を低
下させるノイズが混入し、所定時間内の一部の出力値が
低下しても、所定時間内の全ての出力値がノイズにより
低下していない限りはノイズの影響を排除することがで
きる。
【0035】なお、所定時間内の全ての出力値がノイズ
により低下した場合でも、上述のように上記所定数だけ
連続して所定の出力値が下限値を超えた場合にだけ、汚
れと判定されるので、最終的には出力値を低下させるノ
イズの影響を排除することができる。また、所定時間内
の全ての出力値が上記下限値を超えたか否かを判定する
ということは、所定時間内の出力値のうちの最高の出力
値が上記下限値を超えたか否かを判定するのと同じ構成
である。
【0036】本発明の請求項6記載の火災警報システム
は、上記警報手段が、上記所定の出力値が連続して上記
上限値を超えて上記カウント手段によりカウントされた
上記判定回数が所定数を超えた場合と、上記所定の出力
値が連続して上記下限値を超えて上記カウント手段によ
りカウントされた上記判定回数が所定数を超えた場合と
で異なる報知を行うことを上記課題の解決手段とした。
【0037】上記構成によれば、出力値が上限値を超え
る汚れ、すなわち、上述の白い汚れが生じた場合と、出
力値が下限値を超える汚れ、すなわち、上述の黒い汚れ
が生じた場合とで、異なる報知が行われることになる。
上述のように白い汚れによる影響が誤報が増加するとい
う問題であるのに対して、黒い汚れによる影響が火災が
発生しても火災警報システムが作動しないという重大な
問題であり、白い汚れと黒い汚れとで異なる報知を行う
ことにより、黒い汚れが生じたと報知された場合に、白
い汚れが生じたと報知された場合よりも緊急に対処する
ことが可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一
例の火災警報システムを図面を参照して説明する。図1
は、この一例の火災警報システムの基本構成及び機能を
説明するためのブロック図である。
【0039】図1に示すように、この一例の火災警報シ
ステムは、各警戒区域に設けられた複数の煙感知器1…
と、該煙感知器1…と信号線2により接続され、管理室
などに設けられた受信機3とからなるものである。上記
煙感知器1…は、上記従来例で述べた散乱光式煙感知器
であり、煙の濃度に対応した出力値を受信機に送信する
ようになった周知のものであり、図示しない受光素子か
ら出力されるアナログ値をデジタル値に変換し、データ
通信により変換された出力値を信号線2を介して受信機
3に送信するものでる。
【0040】また、上記受信機3は、煙感知器1…から
出力される出力値等のデータを受信するためのインター
フェース4と、上記煙感知器1の出力値から火災が発生
したか否かを判定し、火災が発生した場合にこれを報知
する火災判別部5と、上記煙感知器1…の出力値から煙
感知器1…の図示しない検出室の汚れのうちの煙感知器
1…の出力値を上昇させる汚れ(以下、高汚と略す場合
がある)が生じたか否かを判定し、高汚が生じた場合に
これを報知する高汚判別部6と、上記煙感知器1…の出
力値から煙感知器1…の図示しない検出室の汚れのうち
の煙感知器1…の出力値を低下させる汚れ(以下、低汚
と略す場合がある)が生じたか否かを判定し、低汚が生
じた場合にこれを報知する低汚判別部7とを有する。
【0041】上記インターフェース4は、上記煙感知器
1…とのデータ通信用のものであり、ポーリング方式に
より煙感知器1とデータ通信を行う。すなわち、受信機
3側から順番に各煙感知器1…のアドレスの付いた送信
許可を示すコマンドを送出し、各煙感知器1…は、自身
のアドレスの付いたコマンドに対応して上記出力値を含
むデータを受信機3に返送するようになっている。
【0042】そして、この一例においては、各煙感知器
1…が約3秒の一度の割合でデータを受信機3に送信す
るようになっている。また、煙感知器1…から送信され
るデータには、様々情報が組み込まれているが、上記火
災判別部5、高汚判別部6及び低汚判別部7には、イン
ターフェース4を介して、上記煙濃度を示す出力値のデ
ータが入力されるようになっている。
【0043】ここで、上記煙濃度を示す出力値のデータ
について説明する。図2は、出力値のレベル(16進
数)とその判定結果とを対応させたものである。図2に
示すように、出力値のレベルのうちの「0C」以上のレ
ベルは火災と判定されるレベルであり、「0C」が通常
の状態と火災の状態とを判別するための火災判定レベル
となる。なお、図2において、火災判定レベル「0C」
以上の部分については図示を省略した。
【0044】また、「04」〜「07」のレベル範囲が
通常の正常なレベルである。また、「01」〜「03」
のレベル範囲が低汚判別部7において、煙感知器1…に
低汚が生じていると判定されるレベルであり、「03」
が低汚判定レベル(下限値)となっている。また、「0
8」以上のレベル範囲が高汚判別部6において、煙感知
器1…に高汚が生じていると判定されるレベルであり、
「08」が高汚判定レベル(上限値)となっている。な
お、上述のように「0C」以上のレベルになれば、火災
判別部5において火災と判定される。
【0045】なお、出力値のレベルが「00」となった
場合は、煙感知器1…の受光素子(図示略)において全
く光が検知できない状態となるが、実際にはそのような
状態はあり得ないので、図示しない故障判別部により受
光素子(図示略)や発光素子(図示略)などの故障と判
定される。上記火災判別部5は、煙感知器1…からの出
力値に基づき火災か否かを判定する火災判定部5aと、
火災の発生を報知するための火災警報部5bとからなる
周知のものである。
【0046】上記火災判定部5aは、インターフェース
4を介して各煙感知器1…から入力される出力値のレベ
ルが上述の火災判定レベル「0C」以上となっているか
否かを判定するものであり、上記出力値が「0C」以上
となっている場合に、火災警報部5bに火災の発生を示
す信号を出力するようになっている。上記火災警報部5
bは、ブザー、サイレン等の放音装置、警告灯などが備
えられたものであり、火災判定部5aから火災発生を示
す信号が入力された場合に、火災の発生を報知するよう
になっている。
【0047】上記高汚判別部6は、インターフェース4
を介して各煙感知器1…から入力された所定時間内の出
力値を後述する記憶部6bに格納する入力部6aと、入
力された出力値を各煙感知器1…毎に記憶する上記記憶
部6bと、該記憶部6bに各煙感知器1…毎に記憶され
た所定時間内の出力値が上記高汚判定レベル「08」以
上となっているか否かを判定する高レベル側比較部6c
と、該高レベル側比較部6cにおいて高汚と判定された
場合にカウント値をインクリメント(+1)とするカウ
ンタ6dと、該カウンタ6dのカウント値が予め設定さ
れた所定数以上となったか否かを判定するカウント値比
較部6eと、該カウント値比較部6eによりカウント値
が所定数以上となったと判定された場合に高汚が生じた
ことを報知する高汚警報部6fとを備えたものである。
【0048】なお、高汚判定部6は、各煙感知器1…毎
に上記高汚の発生を判定するものであるが、説明が煩雑
になるので、以下において、一つの煙感知器1に対応し
て説明する。上記入力部6aは、受信機3に設けられ、
タイミングを発生する計時部8から信号が入力される度
に、記憶部6bに記憶された煙感知器1の出力値(記憶
値)をクリアし、計時部8から次の信号が入力されるま
での所定時間の間、約3秒毎に煙感知器1から入力され
る出力値を全て記憶部6bに格納するようになってい
る。
【0049】上記記憶部6bは、上述のように所定時間
内に入力される煙感知器1からの出力値を全て記憶する
ものである。上記高レベル側比較部6cは、計時部8か
ら信号が入力され記憶部6bに記憶された所定時間内の
煙感知器1の出力値が消去される前に、所定時間内の全
ての出力値が高汚を示す「08」以上となっているか否
かを判定するものである。
【0050】そして、高レベル側比較部6cは、記憶部
6bに記憶された所定時間内の出力値のレベルが全て高
汚を示すものとなっていた場合に、カウンタ6dにカウ
ントアップを指示する信号を出力し、そうでない場合
に、カウンタ6dにリセット信号を出力してカウント値
をクリアするものである。従って、所定時間毎に連続し
て全ての出力値が高汚を示す場合には、所定時間毎にカ
ウンタ6dのカウント値がアップされ、一回でも全ての
出力値が高汚判定レベル(08)以上となっていない状
態となった場合には、カウンタ6dのカウント値がクリ
アされるようになっている。
【0051】そして、上記カウント値比較部6eは、カ
ウンタ6dのカウント値が予め設定された所定数以上と
なるか否かを判定するものであり、カウンタ6dのカウ
ント値が所定数以上となった場合には、高汚が生じたこ
とを示す信号を高汚警報部6fに出力するようになって
いる。上記高汚警報部6fは、放音装置、警告灯、表示
装置、印字装置等を備え、これらにより、煙感知器1に
その出力値を上昇させる汚れ(高汚)が生じたことを報
知するものである。
【0052】以上のような高汚判別部6によれば、一過
性のノイズにより、一時的に煙感知器1の出力値が高く
なった場合には、その間、カウンタ6dのカウント値が
増加することになるが、一過性のノイズがなくなった後
に一回でも煙感知器からの出力値が高汚レベル以下とな
った場合には、カウント値がリセットされるので、カウ
ント値比較部6eにおける所定数を十分に大きなものと
すれば、一過性のノイズを高汚と判定することがないよ
うになっている。なお、上記所定時間及び所定数は、一
過性のノイズの連続発生時間、頻度等を考慮して決めら
れるものである。
【0053】上記低汚判別部7は、インターフェース4
を介して各煙感知器1…から入力された所定時間内の出
力値のうちの最も低い出力値を後述する低出力値記憶部
7bに格納する比較入力部7aと、最終的に所定時間内
の上記出力値のうちの最も低い出力値を各煙感知器1…
毎に記憶する上記低出力値記憶部7bと、該低出力値記
憶部7bに各煙感知器1…毎に記憶された所定時間内の
最も低い出力値が上記低汚判定レベル「03」以下とな
っているか否かを判定する低レベル側比較部7cと、該
低レベル側比較部7cにおいて低汚と判定された場合に
カウント値をインクリメント(+1)とするカウンタ7
dと、該カウンタ7dのカウント値が予め設定された所
定値以上となったか否かを判定するカウント値比較部7
eと、カウント値比較部7eによりカウント値が所定値
以上となったと判定された場合に低汚が生じたことを報
知する低汚警報部7fとを備えたものである。
【0054】なお、低汚判定部7は、各煙感知器1…毎
に低汚の発生を判定するものであるが、説明が煩雑にな
るので、以下において、一つの煙感知器1に対応して説
明する。上記比較入力部7aは、受信機3に設けられ、
タイミングを発生する計時部8から信号が入力される度
に、低出力値記憶部7bに記憶された煙感知器1の出力
値をクリアするようになっている。
【0055】また、比較入力部7aは、低出力値記憶部
7bのデータがクリアされた状態で、煙感知器1から出
力値が入力された場合に、入力された出力値を低出力値
記憶部7bに格納する。また、比較入力部7aは、低出
力値記憶部7bにデータが格納された状態で、煙感知器
1から出力値が入力された場合に、煙感知器1から入力
された出力値と低出力記憶部7bに格納された出力値と
を比較し、低い方の出力値を低出力値記憶部7bに格納
する(同じ値の場合にはそのまま)。
【0056】上記低出力値記憶部7bは、上述のような
比較入力部7aの処理により最終的に所定時間内に煙感
知器1から入力された出力値のうちの最小の出力値を記
憶するようになっている。上記低レベル側比較部7c
は、計時部8から信号が入力され低出力値記憶部7bに
記憶された所定時間内の煙感知器1の最小出力値が消去
される前に、上記最小出力値が低汚判定レベル「03」
以下(「01」〜「03」)となっているか否かを判定
するものである。
【0057】そして、低レベル側比較部7cは、低出力
値記憶部7bに記憶された所定時間内の最小出力値のレ
ベルが低汚を示すものとなっていた場合に、カウンタ7
dにカウントアップを示す信号を出力し、そうでない場
合に、カウンタ7dにリセット信号を出力してカウント
値をクリアするものである。従って、所定時間毎に一つ
でも出力値のレベルが低汚を示す場合には、所定時間毎
にカウンタ7dのカウント値がアップされ、一回でも全
ての出力値が低汚を示すレベルよりも高くなった場合に
は、カウンタ7dのカウント値がクリアされるようにな
っている。
【0058】そして、上記カウント値比較部7eは、カ
ウンタ7dのカウント値が予め設定された所定数以上と
なるか否かを判定するものであり、カウンタ7dのカウ
ント値が所定数以上となった場合には、低汚が生じたこ
とを示す信号を低汚警報部7fに出力するようになって
いる。上記低汚警報部7fは、放音装置、警告灯、表示
装置等を備え、これらにより、煙感知器1にその出力値
を上昇させる汚れ(低汚)が生じたことを報知するもの
である。
【0059】以上のような低汚判別部7によれば、一過
性のノイズにより、一時的に煙感知器1の出力値が低く
なった場合には、その間、カウンタ7dのカウント値が
増加することになるが、一過性のノイズがなくなった後
に煙感知器1からの出力値が所定時間にわたって低汚レ
ベル以上となった場合に、カウント値がリセットされる
ので、カウント値比較部7eにおける所定数を十分に大
きなものとすれば、一過性のノイズを低汚と判定するこ
とがないようになっている。
【0060】なお、上記火災警報システムの受信機3の
説明は、図1の機能を示すブロック図に従って行ったも
のであり、火災判別部5、高汚判別部6及び低汚判別部
7においては、火災警報部5b、高汚警報部6f及び低
汚警報部7fを除く各ブロックに対応する論理回路もし
くはメモリを設けることにより、これらの機能を実現す
ることができるが、実際には、受信機3内のインターフ
ェース4に接続された制御部9により、上述の各ブロッ
クの処理を行うようになっている。
【0061】すなわち、制御部9は、図示しないCPU
(central processing unit)、RAM(random access
memory)、ROM(read-only memory)、発振回路及
び分周回路等を有するものであり、上記記憶部6b及び
低出力値記憶部7b等は上記RAM上に確保されたメモ
リ領域であり、上記火災判定部5a、入力部6a、高レ
ベル側比較部6c、比較入力部7a、低レベル側比較部
7c、カウンタ6d、7d、カウント値比較部6e、7
e等の機能は上記CPUによって実現されるようになっ
ている。
【0062】また、上記火災警報部5b、低汚警報部7
f及び高汚警報部6fは、上記制御部9に接続された警
報装置である。なお、火災警報部5b、低汚警報部7f
及び高汚警報部6fは、それぞれ異なる警報装置として
も良いし、火災の発生した場合、低汚が生じた場合、高
汚が生じた場合に、それぞれ区別可能な警報を行うこと
ができるものならば、一つの警報装置としても良い。
【0063】次に、上述のような火災警報システムにお
ける煙感知器1の汚れの判別方法について説明する。な
お、上記火災警報システムにおいては、複数の煙感知器
1…が備えられており、各煙感知器1…に対して汚れの
判定が行われるが、ここでは説明を簡略化するため、一
つの煙感知器1に対する汚れの判別方法について説明す
る。
【0064】まず、高汚判別部6における煙感知器の出
力値を上昇させる汚れ(高汚)の判別方法について、図
3のフローチャートを参照して説明する。最初に、火災
警報システムの電源を投入することにより、高汚判別部
6において高汚判別処理がスタートする。この際には、
上記記憶部6bの記憶値が全て消去される(ステップA
1)。
【0065】そして、高汚判別部6には、インターフェ
ース4を介して煙感知器1から出力値が入力される(ス
テップA2)。そして、入力された出力値、すなわち、
入力値を記憶部6bに格納する(ステップA3)。次
に、計時部8からの信号に基づき、所定時間が終了した
か否かが判定される(ステップA4)。
【0066】この際に、所定時間が経過していなけれ
ば、ステップA2に戻り、再び、入力された出力値を入
力値として記憶部6bに格納する。すなわち、所定時間
の間に煙感知器1から入力された入力値を全て、記憶部
6bに格納する。そして、所定時間が経過した場合に
は、記憶部6bに記憶された全ての記憶値が高汚レベル
(08)以上となっているか否かを判定する(ステップ
A5)。
【0067】この際に、高汚レベル(08)以上となっ
ていない記憶値が一つでもある場合には、カウンタ6d
をリセットしてカウント値をクリアする(ステップA
6)。そして、ステップA1に戻り、記憶部6bの記憶
値を全て消去し、所定時間内に入力された煙感知器1か
らの出力値を全て記憶部6bに記憶する処理を再び行
う。一方、記憶部6bに記憶された全ての記憶値が高汚
レベル(08)以上となっている場合には、カウンタ6
dのカウント値をインクリメント(+1)とする(ステ
ップA7)。
【0068】次いで、カウンタ6dのカウント値が予め
設定された所定数以上となっているか否かを判定する
(ステップA8)。そして、カウンタ6dのカウント値
が所定数以上となっていない場合には、ステップA1に
戻り、記憶部6bの記憶値を全て消去し、所定時間内に
入力された煙感知器1からの出力値を全て記憶部6bに
記憶する処理を再び行う。
【0069】また、カウンタ6dのカウント値が所定数
以上となっている場合には、煙感知器1の出力値を上昇
させる汚れが生じ、このまま煙感知器1を使用すると誤
報の回数が増える可能性があることを高汚警報部6fが
報知する(ステップA9)。以上のような高汚判別処理
によれば、所定時間内における煙感知器1の全ての出力
値が高汚レベル(08)以上となることが、上記所定数
だけ連続した場合に、高汚警報部6fが作動することに
なる。
【0070】従って、煙感知1の検出室が白く汚れた場
合には、当然、煙感知器の出力値が高汚レベル(08)
以上となることが連続することになるので、高汚判別部
6において汚れ(高汚)と判断されることになる。ま
た、上記所定数を十分に大きなものとすれば、一過性の
ノイズにより、一時的に煙感知器1の出力値が上昇して
も、所定時間内における煙感知器の全ての出力値が高汚
レベル(08)以上となることが上記所定数だけ連続す
ることはまずありえないので、一過性のノイズにより誤
って煙感知器1が汚れていると判断されるのを確実に防
止することができる。
【0071】次に、低汚判別部7における煙感知器の出
力値を低下させる汚れ(低汚)の判別方法について、図
4のフローチャートを参照して説明する。最初に、火災
警報システムの電源を投入することにより、低汚判別部
7において低汚判別処理がスタートする。この際には、
上記低出力値記憶部7bの記憶値が消去される(ステッ
プB1)。
【0072】そして、低汚判別部7には、インターフェ
ース4を介して煙感知器1から出力値が入力される(ス
テップB2)。次に、低出力値記憶部7bに記憶値が格
納されているか否かが判定される(ステップB3)。最
初の段階では、低出力値記憶部7bの記憶値が消去され
た状態なので、低出力値記憶部7bに記憶値が格納され
ていないと判定され、入力された出力値、すなわち、入
力値を低出力値記憶部7bに格納する(ステップB
5)。
【0073】次に、計時部8からの信号に基づき、所定
時間が終了したか否かが判定される(ステップB6)。
この段階では、最初の出力値が入力された直後なので、
所定時間までには余裕があるので、所定時間が終了して
いないものと判定され、ステップB2に戻る。そして、
再び、出力値が低汚判別部7に入力され(ステップB
2)、低出力値記憶部7bに記憶値が格納されているか
否かが判定される(ステップB3)。
【0074】この段階では、先に入力値が低出力値記憶
部7bに格納されたので、低出力値記憶部7bに記憶値
が格納されていると判定される。そして、低出力値記憶
部7bに記憶された記憶値と、今、入力された出力値、
すなわち、入力値とが比較され、記憶値よりも入力値の
方が小さいか否かが判定される(ステップB4)。そし
て、記憶値よりも入力値の方が小さい場合には、低出力
値記憶部7bに記憶された記憶値を消去して、入力値を
低出力値記憶部7bに格納する。
【0075】すなわち、低出力値記憶部7bに記憶され
た値を入力値に更新し、次のステップB6に進む(ステ
ップB5)。一方、記憶値よりも入力値の方が小さいと
判定されなかった場合、すなわち、入力値が記憶値以上
あると判定された場合には、低出力値記憶部7bの記憶
値を更新せずに、ステップB6に進む。
【0076】従って、記憶値よりも入力値が小さい場合
にだけ、記憶値が入力値に更新されるので、順次この処
理を繰り返した場合に、最も低い入力値が低出力値記憶
部7bに格納されることになる。次に、計時部8からの
信号に基づき、所定時間が終了したか否かが判定される
(ステップB6)。この際に、所定時間が経過していな
ければ、ステップB2に戻り、再び、上述の記憶値より
も低い入力値だけを低出力値記憶部7bに更新して格納
する処理を行う。
【0077】すなわち、所定時間の間に煙感知器1から
入力された入力値のうちの最低の入力値を低出力値記憶
部7bに抽出して格納する。そして、所定時間が経過し
た場合には、最低の入力値として低出力値記憶部7bに
記憶された記憶値が低汚レベル(03)以下となってい
るか否かが判定される(ステップB7)。この際に、記
憶値が低汚レベル(03)以下となっていなければ、カ
ウンタ7dをリセットしてカウント値をクリアする(ス
テップB8)。
【0078】そして、ステップB1に戻り、低出力値記
憶部7bの記憶値を消去し、所定時間内に入力された煙
感知器1からの出力値のうちの最低の出力値を低出力値
記憶部7bに記憶する処理を再び行う。一方、低出力値
記憶部7bに記憶された記憶値が低汚レベル(03)以
下となっている場合には、カウンタ7dのカウント値を
インクリメント(+1)とする(ステップB9)。
【0079】次いで、カウンタ7dのカウント値が予め
設定された所定数以上となっているか否かを判定する
(ステップB10)。そして、カウンタ7dのカウント
値が所定数以上となっていない場合には、ステップB1
に戻り、低出力値記憶部7dの記憶値を消去し、所定時
間内に入力された煙感知器1からの出力値のうちの最低
の出力値を低出力値記憶部7dに記憶する処理を再び行
う。
【0080】また、カウンタ7dのカウント値が所定数
以上となっている場合には、煙感知器1の出力値を低下
させる汚れが生じ、このまま煙感知器を使用すると火災
発生時に警報が出力されない可能性があることを低汚警
報部7fが報知する(ステップB11)。なお、上述の
ように煙感知器の出力値を低下させる汚れは、出力値を
上昇させる汚れよりも重要なため、低汚警報部7fは、
高汚警報部6fの警報とは明確に異なる警報を行い、緊
急に対処する必要があることを報知するようになってい
る。
【0081】すなわち、煙感知器1の出力値を低下させ
る汚れが生じた場合の警報のレベルが、煙感知器1の出
力値を上昇させる汚れが生じた場合の警報のレベルより
も高くなっている。、以上のような低汚判別処理によれ
ば、所定時間内における煙感知器の最低の出力値が低汚
レベル(03)以下となることが、上記所定数だけ連続
した場合に、低汚警報部7fが作動することになる。
【0082】従って、煙感知器1の検出室が黒く汚れた
場合には、当然、煙感知器の出力値が低汚レベル(0
3)以下となることが連続することになるので、低汚判
別部7により汚れ(低汚)と判断されることになる。ま
た、上記所定数を十分に大きなものとすれば、一過性の
ノイズにより、一時的に煙感知器1の出力値が低下して
も、所定回数だけ所定時間毎に毎回ノイズが混入し、所
定時間内における煙感知器の出力値のうちの最小値が低
汚レベル(08)以下となることが上記所定数だけ連続
して起こることはまずありえないので、一過性のノイズ
により誤って煙感知器が汚れていると判断されるのを確
実に防止することができる。
【0083】以上のように、この一例の火災警報システ
ムにおいては、煙感知器1が汚れて煙感知器1の出力値
が上昇した場合もしくは低下した場合に、それを報知す
ることができるとともに、ノイズを誤って汚れと判断す
るのを確実に防止することができる。また、この一例の
火災警報システムにおいて、煙感知器1の出力値を上昇
させる汚れを検知した場合と、煙感知器1の出力値を低
下させる汚れを検知した場合とで、異なる報知を行うよ
うにしているので、汚れを示す警報の結果、生じた汚れ
の種類が煙感知器1の出力値を上昇させるものか低下さ
せるものかを知ることができる。
【0084】従って、煙感知器1の出力値を低下させる
汚れが上昇させる汚れよりも重要であることを認知して
いれば、煙感知器1の出力値を低下させる汚れが生じた
ことが報知されることで、緊急に対処しなければならな
いこと認識することができる。また、この一例の火災警
報システムにおいては、煙感知器1の出力値を低下させ
る汚れが生じた場合に緊急に対処するように報知するの
で、煙感知器1の出力値を低下させる汚れが上昇させる
汚れよりも重要であることを認知していなくとも、緊急
に対処しなければならないことを認識することができ
る。
【0085】なお、上記例においては、高汚判別部6と
低汚判別部7とで異なる判別処理を行うようになってい
るが、高汚判別部6と低汚判別部7とで同様の判別処理
を行うようにしても良いし、高汚判別部6の処理方法と
低汚判別部7の処理方法とを入れ替えても良い。すなわ
ち、高汚判別部7において、所定時間内に入力された全
ての煙感知器1の出力値を記憶し、所定時間内の全ての
出力値が高汚レベル(08)以上となっているか否かを
判定するのではなく、所定時間内に入力された最高の出
力値だけを抽出して記憶し、この最高の出力値を高汚レ
ベル(08)と比較するようにしても良い。
【0086】また、低汚判別部6において、所定時間内
に入力された最低の煙感知器の出力値を抽出して記憶
し、この最低の出力値を低汚レベル(03)と比較する
のではなく、所定時間内に入力された全ての煙感知器1
の出力値を記憶し、所定時間内の全ての出力値が低汚レ
ベル(03)以下となっているか否かを判定するように
しても良い。
【0087】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の火災警報システ
ムによれば、上記所定数を十分に大きなものとすれば、
一過性のノイズにより、所定数だけ連続して上記所定の
出力値が上限値及び下限値のどちらか一方を連続して超
えることはまずあり得ないので、一過性のノイズによる
煙感知器の出力値の変動が、煙感知器の汚れと判定され
るのを防止することができる。
【0088】本発明の請求項2記載の火災警報システム
によれば、上記下限値と比較する上記所定の出力値とし
て、上記所定時間内に入力された出力値のうちの最低の
出力値を用いているので、例えば、所定時間内に出力値
を上昇させるノイズが混入した場合に、ノイズにより上
昇した出力値ではなく、ノイズの影響を受けなかった出
力値を所定の出力値として選択できる可能性が高く、出
力値を上昇させるノイズの影響を排除することができ
る。
【0089】本発明の請求項3記載の火災警報システム
によれば、上記上限値と比較する上記所定の出力値とし
て、上記所定時間内に入力された出力値のうちの最高の
出力値を用いているので、例えば、所定時間内に出力値
を低下させるノイズが混入した場合に、ノイズにより低
下した出力値ではなく、ノイズの影響を受けなかった出
力値を所定の出力値として選択できる可能性が高く、出
力値を低下させるノイズの影響を排除することができ
る。
【0090】本発明の請求項4記載の火災警報システム
によれば、上記上限値と比較する上記所定の出力値とし
て、上記所定時間内に入力された全ての出力値を選択
し、これら全ての出力値を上記上限値と比較し、全ての
出力値が上記上限値を超えたか否かを判定しているの
で、例えば、所定時間内に出力値を上昇させるノイズが
混入し、所定時間内の一部の出力値が上昇しても、所定
時間内の全ての出力値がノイズにより上昇していない限
りはノイズの影響を排除することができる。
【0091】本発明の請求項5記載の火災警報システム
によれば、上記下限値と比較する上記所定の出力値とし
て、上記所定時間内に入力された全ての出力値を選択
し、これら全ての出力値を上記下限値と比較し、全ての
出力値が上記下限値を超えたか否かを判定しているの
で、例えば、所定時間内に出力値を低下させるノイズが
混入し、所定時間内の一部の出力値が低下しても、所定
時間内の全ての出力値がノイズにより低下していない限
りはノイズの影響を排除することができる。
【0092】本発明の請求項6記載の火災警報システム
によれば、出力値が上限値を超える汚れ、すなわち、上
述の白い汚れが生じた場合と、出力値が下限値を超える
汚れ、すなわち、上述の黒い汚れが生じた場合とで、異
なる報知が行われることになるので、黒い汚れが生じた
と報知された場合に、白い汚れが生じたと報知された場
合よりも緊急に対処することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の火災警報システム
を説明するためのブロック図である。
【図2】上記例の火災警報システムにおける煙感知器の
出力値のレベルを説明するための図面である。
【図3】上記例の火災警報システムにおける煙感知器の
汚れの判別方法を説明するためのフローチャートであ
る。
【図4】上記例の火災警報システムにおける煙感知器の
汚れの判別方法を説明するためのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 煙感知器 6 高汚判別部 6c 高レベル側比較部(出力値比較手段) 6d カウンタ(カウント手段) 6e カウント値比較部(カウント値比較手段) 6f 高汚警報部(警報手段) 7 低汚判別部 7c 低レベル側比較部(出力値比較手段) 7d カウンタ(カウント手段) 7e カウント値比較部(カウント値比較手段) 7f 低汚警報部(警報手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−325058(JP,A) 特開 平5−242377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 17/10 G08B 17/00 G08B 29/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煙濃度に応じた値を出力する煙感知器を
    有するとともに、該煙感知器の汚れを検知する手段を有
    する火災警報システムであって、 予め設定された所定時間内に上記煙感知器から入力され
    た出力値のうちの所定の出力値と、予め設定された下限
    値及び上限値とを上記所定時間毎に繰り返し比較し、か
    つ、上記所定の出力値が上記下限値及び上限値のうちの
    一方の範囲を超えたか否かを上記所定時間毎に繰り返し
    判定する出力値比較手段と、 該出力値比較手段により上記所定の出力値が上記上限値
    及び下限値のうちの一方の範囲を連続して超えたと判定
    された場合に、その判定回数をカウントするとともに、
    上記出力値比較手段により上記所定の出力値が上記上限
    値及び下限値のうちの一方の範囲を連続して超えたと判
    定されなかった場合にカウントされた上記判定回数をク
    リアするカウント手段と、 該カウント手段にカウントされた上記判定回数が予め設
    定された所定数を超えたか否かを判定するカウント値比
    較手段と、 該カウント値比較手段により上記判定回数が上記所定数
    を超えたと判定された場合に上記煙感知器が汚れている
    ことを報知する警報手段とを具備してなることを特徴と
    する火災警報システム。
  2. 【請求項2】 上記出力値比較手段は、上記下限値と比
    較する上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力
    された出力値のうちの最低の出力値を選択し、選択され
    た最低の出力値を上記下限値と比較することを特徴とす
    る請求項1記載の火災警報システム。
  3. 【請求項3】 上記出力値比較手段は、上記上限値と比
    較する上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力
    された出力値のうちの最高の出力値を選択し、選択され
    た最高の出力値を上記上限値と比較することを特徴とす
    る請求項1または2記載の火災警報システム。
  4. 【請求項4】 上記出力値比較手段は、上記上限値と比
    較する上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力
    された全ての出力値を選択し、これら全ての出力値を上
    記上限値と比較し、全ての出力値が上記上限値を超えた
    か否かを判定することを特徴とする請求項1または2記
    載の火災警報システム。
  5. 【請求項5】 上記出力値比較手段は、上記下限値と比
    較する上記所定の出力値として、上記所定時間内に入力
    された全ての出力値を選択し、これら全ての出力値を上
    記下限値と比較し、全ての出力値が上記下限値を超えた
    か否かを判定することを特徴とする請求項1、3または
    4記載の火災警報システム。
  6. 【請求項6】 上記警報手段は、上記所定の出力値が連
    続して上記上限値を超えて上記カウント手段によりカウ
    ントされた上記判定回数が所定数を超えた場合と、上記
    所定の出力値が連続して上記下限値を超えて上記カウン
    ト手段によりカウントされた上記判定回数が所定数を超
    えた場合とで異なる報知を行うことを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれかに記載の火災警報システム。
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