JP3692672B2 - 火災感知器及びそのシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、煙により火災の発生を検知する火災感知器及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術の火災感知器を図5乃至図8を用いて説明する。図5は火災感知器の構成を説明するブロック図である。図6は蓄積時間の説明図であり、蓄積時間の間中煙濃度が火災判断レベルより大きく発報する場合を表している。図7は蓄積時間の説明図であり、蓄積時間内に煙濃度が火災判断レベル以下になって発報しない場合を表している。図8は蓄積時間設定部における蓄積時間の設定を説明するフローチャートである。図9は火災感知システムの構成を説明するブロック図である。
【0003】
図5において火災感知器Aは、周囲の煙濃度を検知する煙検知素子1と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて蓄積時間を設定する蓄積時間設定部2と、計時動作を行うタイマ部3と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から蓄積時間の間中煙濃度が火災判断レベル以上である場合に発報する火災判断部4とを有している。
【0004】
煙検知素子1は、不図示の暗箱内に設けられた発光ダイオード等の投光素子1aと、受光軸を投光素子1aの光軸とずらして設けられたフォトダイオード等の受光素子1bとを有して構成されており、投光素子1aから照射された光が、暗箱内に流入した煙に乱反射して受光素子1bに受光されると、受光素子1bが微少な電流Iを出力するものである。該電流Iが、電流電圧変換部5において電圧Vに変換され、アナログ/デジタル変換部(以下A/D変換部と記す)6によってデジタルデータに変換され、該デジタルデータが演算処理部7において数値煙濃度データDに変換される。
【0005】
火災判断部4は、演算処理部7より出力される数値煙濃度データDと、火災判断レベルであるしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値THよりも大きい場合には、図6に示すようにその時点よりタイマ部3において計時する蓄積時間Tの期間内に演算処理部7より出力される数値煙濃度データDとしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値TH以下でなければ火災発生と判断する。
【0006】
一方、火災判断部4は、演算処理部7より出力される数値煙濃度データDと、火災判断レベルであるしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値THよりも大きい場合であっても、図7に示すように、その時点以降蓄積時間Tの期間内に演算処理部7より出力される数値煙濃度データDとしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値TH以下であれば火災発生とは判断しない。
【0007】
火災判断部4は、火災が発生したと判断すると、発報信号S1を火災受信機Bに送信し、火災受信機Bの出力部8は該発報信号S1を受け取ると鳴動等して火災の発生を報知する。
【0008】
次に蓄積時間Tの設定について説明する。蓄積時間Tは蓄積時間設定部2において設定されるものであり、蓄積時間設定部2は平均煙濃度算出部2aと蓄積時間決定部2bとを有している。
【0009】
平均煙濃度算出部2aは、例えば1分間に演算処理部7が出力する数値煙濃度データDを全て記憶できる程度のメモリを有しており、演算処理部7から最新の数値煙濃度データDを受け取って、最新の1分間分の数値煙濃度データDを記憶している。そして、平均煙濃度算出部2aは、火災判断部4において数値煙濃度データDがしきい値THよりも大きいと判断された時に、その時点から過去1分間の数値煙濃度データDの平均値を算出し、平均煙濃度Daとして蓄積時間決定部2bに出力する。
【0010】
蓄積時間決定部2bは、該平均煙濃度Daに基づいて蓄積時間Tを決定する。即ち、蓄積時間決定部2bは、平均煙濃度Daが低い値の場合には、蓄積時間Tを長くし、平均煙濃度Daが高い値の場合には、蓄積時間Tを短くする。つまり、図6に示すように徐々に煙濃度が上昇した場合には、平均煙濃度Daが高くなり、この場合には火災である可能性が高いので、素早く判断するために蓄積時間Tを短くしている。一方、蓄積時間決定部2bは、図7に示すように急激に煙濃度が上昇した場合には、平均煙濃度Daが低く、この場合にはタバコの影響の場合等が多く、火災である可能性が低いので、正確に判断するために蓄積時間Tを長くしている。
【0011】
更に詳しくは、蓄積時間決定部2bは、平均煙濃度Daが0.5%(なお、この「%」は、発光素子と受光素子とを1メートルの間隔で配設し、両者間に煙が存在しない場合に受光素子が受ける光量を100%とし、両者間に煙が存在する場合に光量が例えば90%,80%…となるような受光素子における減光率を基準として煙の濃度を表す単位であって、例えば受光素子が受ける光量が90%の場合には煙濃度は10%となり、また光量が80%の場合には煙濃度は20%となる。以下同様に記す。)以下の場合には(ステップS101)、蓄積時間Tを45秒とし(ステップS102)、平均煙濃度Daが0.5%より大きく1.0%以下の場合には(ステップS103)、蓄積時間Tを39秒とし(ステップS104)、平均煙濃度Daが1.0%より大きく1.5%以下の場合には(ステップS105)、蓄積時間Tを30秒とし(ステップS106)、平均煙濃度Daが1.5%より大きく5.0%以下の場合には(ステップS107)、蓄積時間Tを18秒とし(ステップS108)、平均煙濃度Daが5.0%より大きい場合には(ステップS107)、蓄積時間Tを9秒としている(ステップS109)。
【0012】
以上のようにして構成された火災感知器にあっては、平均煙濃度Daに基づいて蓄積時間Tを決定して、該蓄積時間Tを用いて火災判断部4が火災の発生を判断していたので、タバコの煙など急激な煙の発生の場合には、蓄積時間Tが長くなされて、その時間内に煙濃度Dがしきい値TH以下となれば火災の発生とは判断しないので、誤報を減少することができるものであった。
【0013】
また、他の例として、図9に示すように、火災感知器Aから火災受信機Bには数値煙濃度データDを送信するようにして、火災受信機Bに蓄積時間設定部2、タイマ部3、火災判断部4を設けるようにして構成した火災感知システムもある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の図5に示すような火災感知器あるいは図9に示す火災感知システムにあっては、平均煙濃度Daにのみ基づいて蓄積時間Tを決定しているため、実際に火災の場合であっても、急激に煙濃度が上昇するような火災の場合にあっては、蓄積時間Tが長く設定されてしまう。
【0015】
従って、実際に火災の場合であっても、急激に煙濃度が上昇するような火災の場合にあっては、火災感知器は、長い蓄積時間T後にしか発報せず、素早く発報することができないという問題点があった。
【0016】
本発明は、上記問題点を改善するために成されたもので、その目的とするところは、タバコなどの火災以外の原因によって急激に煙濃度が上昇した場合には発報しにくく、且つ火災により煙濃度が急激に上昇した場合には発報することのでき、防火上好ましい火災感知器及びそのシステムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の問題を解決するために、請求項1記載の発明にあっては、周囲の煙濃度を検知する煙検知素子と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて蓄積時間を設定する蓄積時間設定部と、計時動作を行うタイマ部と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から蓄積時間の間中煙濃度が火災判断レベル以上である場合に発報する火災判断部と、を有する火災感知器であって、周囲温度を検出する温度検出部を有し、前記蓄積時間設定部は、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて決定された蓄積時間に対して、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点における温度検出部の検出する周囲温度が高いほど、同蓄積時間を短くする補正を加えるものであることを特徴とするものである。
【0018】
請求項2記載の発明にあっては、周囲の煙濃度を検知する煙検知素子を有する火災感知器と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて蓄積時間を設定する蓄積時間設定部及び、計時動作を行うタイマ部及び、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から蓄積時間の間中煙濃度が火災判断レベル以上である場合に発報する火災判断部を有する火災受信機と、を有する火災感知システムであって、前記火災感知器は、周囲温度を検出する温度検出部を有し、前記蓄積時間設定部は、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて決定された蓄積時間に対して、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点における温度検出部の検出する周囲温度が高いほど、同蓄積時間を短くする補正を加えるものであることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる火災感知器及びそのシステムの第一実施の形態を図1〜図3に基づいて、第二実施の形態を図4に基づいて説明する。
【0020】
〔第一実施の形態〕
図1は、火災感知器の構成を説明するブロック図である。図2は蓄積時間設定部における蓄積時間の設定を説明するフローチャートである。図3は火災感知器の動作を説明するフローチャートである。
【0021】
図1において火災感知器Aは、煙検知素子10と、蓄積時間設定部11と、タイマ部12と、火災判断部13と、電流電圧変換部14と、A/D変換部15と、演算処理部16と、温度検出部に相当する温度検出素子17と、温度用A/D変換部18と、温度用演算処理部19と、を有している。
【0022】
煙検知素子10は、不図示の暗箱内に設けられた発光ダイオード等の投光素子10aと、受光軸を投光素子10aの光軸とずらして設けられたフォトダイオード等の受光素子10bとを有して構成されており、投光素子10aから照射された光が、暗箱内に流入した煙に乱反射して受光素子10bに受光されると、受光素子10bが微少な電流Iを出力するものである。
【0023】
電流電圧変換部14は、煙検知素子10の出力する電流Iを電圧V1に変換して、A/D変換部15に出力するものである。A/D変換部15は、アナログ値である電圧V1をデジタルデータに変換して演算処理部16に出力するものである。演算処理部16は該デジタルデータを数値データである数値煙濃度データDに変換して、平均濃度算出部11aと火災判断部13とに出力するものである。
【0024】
温度検出素子17は周囲温度を検出して該温度に対応する電圧V2を出力するものであり、例えばサーミスタ等で構成されている。温度用A/D変換部18は電圧V2をデジタルデータに変換して温度用演算処理部19に出力するものである。
【0025】
温度用演算処理部19は該デジタルデータを数値データである数値温度データPに変換し、蓄積時間決定部11bに出力する。
【0026】
火災判断部13は、演算処理部16より出力される数値煙濃度データDと、予め保持する火災判断レベルであるしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値THよりも大きい場合には、その時点以降蓄積時間Tの期間内に演算処理部16より出力される数値煙濃度データDとしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値TH以下でなければ火災発生と判断する。
【0027】
一方、火災判断部13は、演算処理部16より出力される数値煙濃度データDと、火災判断レベルであるしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値THよりも大きい場合であっても、その時点以降蓄積時間Tの期間内に演算処理部16より出力される数値煙濃度データDとしきい値THとを比較して、数値煙濃度データDがしきい値TH以下であれば火災発生とは判断しない。
【0028】
火災判断部13は、火災が発生したと判断すると、発報信号S1を火災受信機Bに送信し、火災受信機Bの出力部20は該発報信号S1を受け取ると鳴動等して火災の発生を報知する。
【0029】
蓄積時間設定部11は、蓄積時間Tを設定するものであり、平均煙濃度算出部11aと蓄積時間決定部11bとを有している。
【0030】
平均煙濃度算出部11aは、例えば1分間に演算処理部16が出力する数値煙濃度データDを全て記憶できる程度のメモリを有しており、演算処理部16から最新の数値煙濃度データDを受け取って、最新の例えば1分間分の数値煙濃度データDを記憶している。そして、平均煙濃度算出11aは、火災判断部13において数値煙濃度データDがしきい値THよりも大きいと判断された時に、その時点から例えば過去1分間の数値煙濃度データDの平均値を算出し、平均煙濃度Daとして蓄積時間決定部11bに出力する。
【0031】
蓄積時間決定部11bは、該平均煙濃度Da及び温度用演算処理部19より入力される数値温度データPに基づいて蓄積時間Tを決定する。
【0032】
即ち、蓄積時間決定部11bは、平均煙濃度Daが低い値の場合には、蓄積時間Tを長くし、平均煙濃度Daが高い値の場合には、蓄積時間Tを短くする。つまり、徐々に煙濃度が上昇した場合には、平均煙濃度Daが高くなり、この場合には火災である可能性が高いので、素早く判断するために蓄積時間Tを短くしている。一方、蓄積時間決定部11bは急激に煙濃度が上昇した場合には、平均煙濃度Daが低く、この場合にはタバコの影響の場合等が多く、火災である可能性が低いので、正確に判断するために蓄積時間Tを長くしている。
【0033】
そして、蓄積時間決定部11bはこのようにして決定した蓄積時間Tに対して周囲温度である数値温度データPに対応した補正を加える。即ち、数値温度データP、即ち周囲温度が高いほど、前記決定した蓄積時間Tを短くする。
【0034】
更に詳しくは、図2に示すように、蓄積時間決定部11bは、平均煙濃度Daが0.5%以下の場合には(ステップS201)、蓄積時間Tを45秒とし(ステップS202)、その場合において、数値温度データPが50℃以上であれば(ステップS203)、蓄積時間Tを18秒に変更し(ステップS204)、数値温度データPが50℃より小さく40℃以上であれば(ステップS205)、蓄積時間Tを30秒に変更し(ステップS206)、数値温度データPが40℃より小さく30℃以上であれば(ステップS207)、蓄積時間Tを39秒に変更する(ステップS208)。また、蓄積時間決定部11bは、平均煙濃度Daが0.5%より大きく1.0%以下の場合には(ステップS209)、蓄積時間Tを39秒とし(ステップS210)、その場合において、数値温度データPが50℃以上であれば(ステップS211)、蓄積時間Tを9秒に変更し(ステップS212)……といった具合に蓄積時間Tを決定する。なお、本実施の形態では平均煙濃度Daを0.5%毎に分類して蓄積時間を決定し、数値温度データPを10℃毎に補正する量を変えているが、これに限られるものではなく、更に多段階にして蓄積時間Tを決定、補正してもよく、また平均煙濃度Da、数値温度データPを用いた数式によって蓄積時間Tを決定するようにしてもよい。
【0035】
以上のようにして構成した火災感知器Aの動作を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0036】
まず、投光素子10aが発光することにより(ステップS301)、煙粒子による散乱光が発生し(ステップS302)、該散乱光を受光素子10bが受光して電流Iを出力し(ステップS303)、電流電圧変換部14が該電流Iを電圧V1に変換する(ステップS304)。そして、A/D変換部が該電圧V1をデジタルデータに変換して(ステップS305)、演算処理部16が該デジタルデータを数値煙濃度データDに変換する(ステップS306)。
【0037】
次に、温度検出素子17が周囲温度を検出して該温度に対応する電圧V2を出力し(ステップS307)、温度用A/D変換部18が該電圧V2をデジタルデータに変換して温度用演算処理部19に出力する(ステップS308)。温度用演算処理部19は該デジタルデータを数値データである数値温度データPに変換し、蓄積時間決定部11bに出力する(ステップS309)。
【0038】
そして、火災判断部13は、先程ステップ306で求めた数値煙濃度データDが、所定のしきい値THより大きいか否かを判断する(ステップS310)。数値煙濃度データDが、所定のしきい値THより大きい場合には、数値煙濃度データDが所定のしきい値THを超えたのが1回目であれば(ステップS311)、蓄積時間設定部11により、蓄積時間Tを設定する(ステップS312)。その際に、蓄積時間設定部11は、平均煙濃度算出部11aにおいて算出した平均煙濃度Daと先程ステップS309で求めた数値温度データPとから蓄積時間Tを決定する。
【0039】
そして、火災判断部13は蓄積時間Tが経過した場合において、数値煙濃度データDがしきい値TH以下でなければ火災発生と判断し(ステップS313)、発報信号S1が火災受信機Bに送信されて出力部20が発報する(ステップS314)。なお、ステップ310において、蓄積時間Tの経過中に数値煙濃度データDがしきい値TH以下となった場合には蓄積時間Tがクリアされて、次回数値煙濃度データDがしきい値THを超えた場合には、その超えた時を次回数値煙濃度データDがしきい値THを超えた場合の1回目としてステップS311において判断され再度蓄積時間Tが設定される。
【0040】
以上のようにして火災感知器を構成してあるので、周囲温度である数値温度データPと平均煙濃度Daとに基づいて蓄積時間Tを決定して、該蓄積時間Tを用いて火災判断部4が火災の発生を判断する。
【0041】
従って、タバコの煙など急激な煙の発生の場合には、まず蓄積時間Tが長くなされて、数値温度データPも室温と同程度に低いので、蓄積時間Tは短くされず、長い蓄積時間Tが設定される。
【0042】
一方、火災などで急激に煙が発生した場合には、まず蓄積時間Tが長く決定されるが、数値温度データPが高いので、蓄積時間Tは短くなるように変更されて設定される。従って、早期に火災と判断することができる。
【0043】
〔第二実施の形態〕
図4は、火災感知システムの構成を説明するブロック図である。なお、図4においては前述の第一実施の形態で説明したところの火災感知器と同等の機能を有する部位には同じ符号を付してあるので、同等の箇所の詳細な説明は省略する。
【0044】
図4に示す本第二実施の形態の火災感知システムが、前述の第一実施の形態で説明したところの火災感知器を含むシステムと異なり特徴となるのは次の構成である。
【0045】
即ち、火災受信機Bに蓄積時間設定部11と、タイマ部12と、火災判断部13とを設け、火災感知器Aは数値煙濃度データDと数値温度データPとを火災受信機Bに送信するようにした構成である。なお、図4においては、火災受信機Bと火災感知器Aとを複数の信号線で接続しているが、このような接続状態に限られるものではなく、一本の信号線で接続して、信号線により数値煙濃度データDと数値温度データPとを送信するようにしてもよい。
【0046】
以上のような構成の火災感知システムにあっては、火災受信機Bにおいて、周囲温度である数値温度データPと平均煙濃度Daとに基づいて蓄積時間Tを決定して、該蓄積時間Tを用いて火災判断部4が火災の発生を判断するため、第一実施の形態で説明した効果を有するとともに、感知器A内のROM(読み出し専用メモリ)から蓄積時間設定部11と火災判断部13との分の容量が空くので、他の処理にROM容量を振り分けることができるという効果を奏する。
【0047】
【発明の効果】
本発明の火災感知器及びそのシステムは上述のように構成してあるから、請求項1記載の発明にあっては、温度検出部が周囲温度を検出し、蓄積時間設定部が、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて決定された蓄積時間に対して、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点における温度検出部の検出する周囲温度が高いほど、同蓄積時間を短くする補正を加えるので、タバコなどの火災以外の原因によって急激に煙濃度が上昇した場合には発報しにくく、且つ火災により煙濃度が急激に上昇した場合には発報することのでき、防火上好ましい火災感知器を提供できるという効果を奏する。
【0048】
請求項2記載の発明にあっては、火災感知器の温度検出部は周囲温度を検出し、火災受信機の蓄積時間設定部は、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて決定された蓄積時間に対して、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点における温度検出部の検出する周囲温度が高いほど、同蓄積時間を短くする補正を加えるので、タバコなどの火災以外の原因によって急激に煙濃度が上昇した場合には発報しにくく、且つ火災により煙濃度が急激に上昇した場合には発報することのでき、防火上好ましい火災感知システムを提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の火災感知器の構成を説明するブロック図である。
【図2】蓄積時間設定部における蓄積時間の設定を説明するフローチャートである。
【図3】火災感知器の動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の火災感知システムの構成を説明するブロック図である。
【図5】従来の技術の火災感知器の構成を説明するブロック図である。
【図6】蓄積時間の説明図であり、蓄積時間の間中煙濃度が火災判断レベルより大きく発報する場合を表している。
【図7】蓄積時間の説明図であり、蓄積時間内に煙濃度が火災判断レベル以下になって発報しない場合を表している。
【図8】蓄積時間設定部における蓄積時間の設定を説明するフローチャートである。
【図9】従来の技術の火災感知システムの構成を説明するブロック図である。
【符号の説明】
10 煙検知素子
11 蓄積時間設定部
12 タイマ部
13 火災判断部
17 温度検出部
A 火災感知器
B 火災受信機
Claims (2)
- 周囲の煙濃度を検知する煙検知素子と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて蓄積時間を設定する蓄積時間設定部と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から蓄積時間の間中煙濃度が火災判断レベル以上である場合に発報する火災判断部と、を有する火災感知器であって、周囲温度を検出する温度検出部を有し、前記蓄積時間設定部は、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて決定された蓄積時間に対して、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点における温度検出部の検出する周囲温度が高いほど、同蓄積時間を短くする補正を加えるものであることを特徴とすることを特徴とする火災感知器。
- 周囲の煙濃度を検知する煙検知素子を有する火災感知器と、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて蓄積時間を設定する蓄積時間設定部及び、計時動作を行うタイマ部及び、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から蓄積時間の間中煙濃度が火災判断レベル以上である場合に発報する火災判断部を有する火災受信機と、を有する火災感知システムであって、前記火災感知器は、周囲温度を検出する温度検出部を有し、前記蓄積時間設定部は、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点から所定時間過去の時点迄の煙濃度の平均値に基づいて決定された蓄積時間に対して、煙濃度が火災判断レベルを超えた時点における温度検出部の検出する周囲温度が高いほど、同蓄積時間を短くする補正を加えるものであることを特徴とすることを特徴とする火災感知システム。
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