JPH0224329A - ポリアミド発泡構造体およびその製造法 - Google Patents

ポリアミド発泡構造体およびその製造法

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JPH0224329A
JPH0224329A JP63173948A JP17394888A JPH0224329A JP H0224329 A JPH0224329 A JP H0224329A JP 63173948 A JP63173948 A JP 63173948A JP 17394888 A JP17394888 A JP 17394888A JP H0224329 A JPH0224329 A JP H0224329A
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宏至 高岸
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泰広 土屋
Yasushi Kageyama
裕史 影山
Kokichi Fujimori
藤森 功吉
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリアミド発泡構造体およびその製造法に関す
るものであり、更に詳しくはラクタム類を特定の活性化
剤および有機分解型発泡剤の存在下に陰イオン重合する
ことにより得られる特定の構造を有し、しかも表面外観
、機械的緒特性にすぐれたポリアミド発泡構造体および
その製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
ポリアミドは、強度、剛性、耐衝撃性が高く、耐熱性、
耐摩耗性、耐薬品性も良好であるため、自動車部品、機
械部品、電気・電子部品などの用途に広範に用いられて
いる。
ナイロン6や66に代表される脂肪族ポリアミドは結晶
性ポリマであり、この結晶性故に上記の好ましい性質が
発現されるわけであるが、反面、結晶化の際に起こる体
積収縮によって成形品にソリ、ヒケなどが発生するとい
う問題がある。このような体積収縮による成形品のソリ
、ヒケなどを成形品中に気泡セルを含有する発泡成形体
とすることにより回避し、更には成形品の軽量化をも達
成しようとする試みがいくつかなされている。例えば特
開昭60−208213号公報にはポリアミドに5−フ
ェニルテトラゾールなどの発泡剤を添加していわゆるシ
ョートショット法で射出成形して発泡成形品を得る方法
が開示されている。またポリアミド発泡成形品を得る別
の方法としてはラクタム類の陰イオン重合反応を利用し
た反応射出成形法と発泡手法を組み合わせたものがいく
つか知られている。これらの例としては窒素ガス、アル
ゴンガス、乾燥空気などの不活性ガスを原料ラクタムに
溶解しておき、金型内で重合すると同時に発泡を生起せ
しめるガスローディング法によりポリアミド発泡成形体
を得るもの(例えば特開昭60−18332号公報)、
更にガスローディング法における発泡挙動を改善するた
め、ラクタムに可溶なスチレン系化合物の存在下に重合
発泡を行い、発泡成形体を得るもの(例えば特開昭62
−131040号公報など)ベンゼン、トルエンなどの
炭化水素系揮発型発泡剤を用いて重合発泡を行い、発泡
成形体を得るもの(例えば特公昭51−1463号公報
など)、ギ酸、酢酸などのカルボン酸や無水マレイン酸
、無水フタル酸などの酸無水物を発泡剤として用い発泡
成形体を得るもの(例えば特開昭55−43125号公
報、特開昭57−153031号公報など)を挙げるこ
とができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし上記従来技術によって得られるポリアミド発泡成
形品の特性は必ずしも満足できるものではない。ポリア
ミド発泡成形品に要求される特性としては発泡により成
形品のヒケ、ソリを防止し、軽量化することの他に、本
来ポリアミド成形品の有するすぐれた強度、剛性、耐摩
耗性、耐薬品性を保持すること、そして成形品の塗装の
際に必要とされる高い表面平滑性などがあるが、従来技
術で得られるポリアミド発泡成形品ではこれら要求の全
てを満足できるものはない。例えば特開昭60−208
213号公報に開示された溶融発泡射出成形法によって
得られるナイロン6発泡成形品はヒケ、ソリの改良と表
面平滑性は比較的良好であるが、成形品表層部分の結晶
化度が高々20%と低く、球晶の成長も十分でないため
に耐摩耗性が低く、またアルコールなどとの接触により
表面が荒れるなど耐薬品性も損なわれるという問題があ
る。一方、特開昭60−18332号公報のようにラク
タム類の反応射出成形法とガスローディング法を組み合
わせて得られる発泡成形品は、ラクタム原液が低粘度で
あるために発生した気泡が成形品表面にまで出てきてし
まい表面平滑性の劣った成形品しか得られず、また気泡
の凝集、粗大化のため強度、剛性の低下も避けられない
。特開昭62−131040号公報には上記の欠点を改
良するため、ラクタムに可溶なスチレン系樹脂の存在下
に重合/発泡せしめる方法が記載されているが、これで
もまだ十分な表面平滑性を得ることはできず、更にポリ
スチレン系樹脂の添加により、強度、耐薬品性が低下す
るという問題がある。特公昭511463号公報のよう
に揮発型発泡剤を用いて得られた発泡成形品は成形品中
の気泡が大きいために、強度、剛性が不十分であり、特
開昭5543125号公報、特開昭57−153031
号公報のようにカルボン酸やカルボン酸無水物を用いて
得られた成形品は発泡剤の発泡効率が低いためにヒケ、
ソリが完全に解消されず表面外観が不良である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らポリアミド発泡構造体に対する諸要求、すな
わち、成形品にヒケ、ソリがないこと、軽量性、すぐれ
た強度、剛性、耐摩耗性、耐薬品性そして表面塗装に十
分耐える良好な表面平滑性の全てを満たす実用的価値の
高いポリアミド発泡構造体を得るべく鋭意検討したとこ
ろ、特定の結晶化度、球晶サイズと厚さを備えた表面ス
キン層を有し、且つ特定の鏡面光沢度を有するポリアミ
ド発泡構造体が上記要求特性全てを満足することを見出
し、またそのようなポリアミド発泡構造体がラクタム類
を特定の活性化剤と分解型発泡剤の存在下に陰イオン重
合せしめることにより効率的に得られることを見出し本
発明に到達した。
すなわち本発明は、ラクタム類の反応射出成形によって
得られるポリアミドマトリクス中に分散した発泡セルを
含有するポリアミド発泡構造体において、実質的に発泡
セルを含まず、35%以上の結晶化度を有し、且つその
結晶から形成される球晶が5μm以上である厚さ0.0
1〜21■の表面スキン層と発泡セルを含む内部コア層
よりなり、該成形品の鏡面光沢度が40%以上であるこ
とを特徴とするポリアミド発泡構造体および下記囚成分
および(B)成分を90〜140℃で混合し、該混合物
を直ちに140−170℃の型中へ注入した後、型内で
重合発泡をせしめて発泡構造体を得ることを特徴とする
上記ポリアミド発泡構造体の製造法を提供するものであ
る。
囚成分:(イ)実質的に無水のラクタムおよび伸)全ラ
クタムに対して0.05〜5モル%の陰イオン重合触媒
の混合物。
■成分=(イ)実質的に無水のラクタム、@全ラクタム
に対して0.01〜3モル%の(1)式で表わされる活
性化剤および(ハ)全ラクタム100重量部に対して0
.05〜5重量部の有機アブ化合物および有機スルホニ
ルヒドラゾン化合物の中から選ばれた少なくとも一種の
有機分解型発泡剤の混合物。
(ここでnは4〜11の整数を表わし、Rは炭素数4〜
20の炭化水素基又は一部ハロゲン置換された炭化水素
基を表わす。) 本発明のポリアミド発泡構造体の特徴は、発泡セルを含
む内部コア層以外に、厚さ0501〜2顛の発泡セルを
実質的に含まず、35%以上の結晶化度と5μm以上の
球晶径を有する特定の表面スキン層を持ち、なおかつ成
形体表面が40%以上の鏡面光沢度を有することであり
、これらの特性を全て兼ね備えることによってはじめて
ヒケ、ソリがなく軽量で強度、剛性、耐摩耗性、耐薬品
性がすぐれ、表面外観良好な実用価値の高い成形体とな
るのである。
まず、表面スキン層の結晶化度と球晶径は発泡構造体の
耐摩耗性、耐薬品性を高レベルに保つために決定的に重
要である。そもそもポリアミド樹脂の耐摩耗性、耐薬品
性はその結晶相において特にすぐれていることが知られ
ており、本発明の発泡構造体のように、成形品表面スキ
ン層が35%以上という極めて高い結晶化度と5μm以
上の球晶径をもつ成長度合の高い結晶をもつことにより
極めてすぐれた耐摩耗性、耐薬品性が付与されるのであ
る。この特定の結晶形態をもつ表面スキン層は特定の触
媒系を用いたラクタムの反応射出成形法によって初めて
得られるものであり、通常の溶融射出成形法のように溶
融ポリマが金型表面で急冷される成形法では決して得ら
れないものである。スキン層の結晶化度、球晶径が規定
の範囲を外れると、限界摩擦指数が低下したり、成形品
塗装の前工程の脱脂又はプライマー処理工程において表
面が薬品に浸されて外観不良となるなどの問題が発生す
るので好ましくない。更に成形品の鏡面光沢度は40%
以上であることが必要であり、鏡面光沢度が40%に満
たないと塗装する際に均一な塗装ができず、塗装膜の均
一性不足、塗膜強度の低下を招くので好ましくない。
本発明で用いるラクタムとしてはピロリドン、バレロラ
クタム、カプロラクタム、エナントラクタム、カプリル
ラクタム、ラウロラクタムなどを挙げることができ、な
かでもε−カプロラクタムまたはε−カプロラクタムを
主成分とし、他のω−ラクタムを共重合成分とする混合
物の使用が好ましい。
本発明で用いるラクタムはいかなる方法で製造されたも
のも使用可能であるが、実質的に無水のものであること
が必要である。
本発明の方法におけるラクタムの陰イオン重合は触媒お
よび活性化剤を用いて実施される。
上記触媒はアルカリ金属、アルカリ土類金属、該金属の
水素化物、水酸化物、酸化物、炭酸塩、アルコキシ化合
物、アルキル化合物、アリール化合物、グリニヤール試
薬、アルミニウム化合物およびこれら金属とラクタムの
塩の内から選ばれた少なくとも一種の化合物が好ましく
、特に好適な金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、
マグネシウム、カルシウムおよびアルミニウムである。
中でも特に本発明において有用な触媒の具体例としては
、水素化リチウム、メチルリチウム、リチウムメトキシ
ド、ナトリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、水酸化ナトリウム、炭酸
ナトリウム、ナトリウムラクタメート、カリウム、水酸
化カリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド
、水酸化カリウム、炭酸カリウム、カリウムラクタメー
ト、水酸化カルシウム、エチルマグネシウムプロミド、
ブチルマグネシウムプロミド、プロピルマグネシウムプ
ロミド、フェニルマグネシウムプロミド、エチルマグネ
シウムクロリド、プロピルマグネシウムクロリド、ブチ
ルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムクロリ
ドおよびこれらグリニヤール試薬とε−カプロラクタム
との反応生成物、トリエチルアルミニウム、ジエチルク
ロロアルミニウム、エチルジクロロアルミニウム、アル
ミニウムプロポキシドおよびこれらアルミニウム化合物
とε−カプロラクタムとの反応生成物などを挙げること
ができる。
触媒の添加量は重合活性の点から全ラクタムに対して0
.05〜5モル%であり、好ましくは0.1〜3モル%
の範囲内、更に好ましくは0.2〜2モル%の範囲内で
ある。
本発明の方法において用いられるラクタム類の陰イオン
重合活性化剤は前記(I)式で表わされるビスアシルラ
クタム化合物である。一般にラクタム類の陰イオン重合
においては、重合反応速度および生成する重合体の分子
量や直鎖性に最も影響を与えるのが活性化剤である。本
発明のごとく、反応射出成形法を用いて重合と発泡を同
時に進行せしめ前記の特定の構造を有する発泡成形品を
得るためには、重合速度と発泡剤の発泡速度がうまくバ
ランスするよう、活性化剤を選択することが必要である
。本発明で用いられるビスアシルラクタム化合物は分子
内に2個の活性基を有しているため重合活性化効果が大
きく、また2官能性であるために生成するポリアミド分
子は側鎖や架橋点を実質的にもたない直鎖状ポリマであ
る。このため極めて結晶化に好都合であり、スキン層に
おいても35%以上という高い結晶化度と大きく成長し
た球晶を与えることができるのである。このようなビス
アシルラクタム化合物の例としては、アジポイルビスカ
プロラクタム、アジポイルビスピロリドン、セバコイル
ビスカプロラクタム、セバコイルビスピロリドン、テレ
フタロイルビスカプロラクタム、イソフタロイルビスカ
プロラクタム、2−クロロテレフタロイルビスカプロラ
クタム、2.5−ジクロロテレフタロイルビスカプロラ
クタムなどを挙げることができ、これらは各々単独又は
混合物の形で用いることができる。
活性化剤の添加量はε〜カプロラクタムに対して0.0
1〜3モル%の範囲内であり、重合速度、重合率の点か
ら好ましくは0.05〜2モル%である。
本発明で用いられる分解型発泡剤は有機アゾ化合物およ
び有機スルホニルヒドラゾン化合物の内から選ばれるも
のであり、特に半fIi期が10時間を示す分解温度が
80〜170℃の範囲内にある有機アゾ化合物および分
解温度100〜200℃の範囲内にある有機スルホニル
ヒドラゾン化合物が好ましい。これら分解型発泡剤はラ
クタムの重合時に外部熱と重合熱により分解を起こし、
分子状の窒素を主成分とするガスを発生する。
このため、発泡剤として溶存不活性ガスや揮発型発泡剤
を用いたのでは得られない微細で均一な発泡セルを生起
せしめることができるのである。このような分解型発泡
剤の例としては2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、2.2′−アゾビス(2−メチルブ
チロニトリル)、■、1′−アゾビス(1−シクロヘキ
サンカルボニトリル) 、2.2′−アゾビス(2,4
,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,
4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリルなどのアゾ
化合物およびトルエンスルホニルアセトンヒドラゾン、
ベンゼンスルホニルアセトヒドラゾン、4゜4−オキシ
ビスベンゼンスルホニルヒドラゾン、トルエン−2,4
−ジスルホニルヒドラゾン、pIp′−メチレン(ベン
ゼンスルホニルヒドラゾン)などのスルホニルヒドラゾ
ン化合物などを挙げることができる。これらの分解型発
泡剤は各々単独又は混合物の形で用いることができ、そ
の添加量はラクタム100重量部に対して0.05〜5
重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。添加量が
0.05重量部に満たないと、ラクタムの重合中に十分
な発泡が起こらず、ヒケ、ソリ防止効果が小さいので好
ましくなく、逆に添加量が5重量部を越えると過度の発
泡により表面スキン層の消失と鏡面光沢度の低下が起こ
るので好ましくない。
本発明のポリアミド発泡構造体は上記のラクタムと陰イ
オン重合触媒からなる囚成分とラクタム、活性化剤、発
泡剤からなる■成分を原料として反応射出成形を行うこ
とによって得られるが、その際には保温、混合温度を9
0〜140℃に、型内での重合成形温度を140〜17
0℃に制御する必要がある。保温、混合温度が90℃に
満たないと原料ラクタムの固化が起こるので好ましくな
く、一方、140℃を越えると発泡剤の消失が顕在化す
るので好ましくない。また重合成形温度が140℃に満
たないと、重合速度の低下および球晶径の低下が起きる
ので好ましくなく、逆に170℃を越えると重合と発泡
のバランスがくずれ、発生した泡の凝集、巨大化が発生
するので好ましくない。
本発明のポリアミド発泡構造体には重合性、物性を損な
わない限りにおいて他の添加剤、例えば、繊維状或いは
非繊維状の無機質補強材、顔料、染料、耐熱剤、酸化防
止剤、耐候剤、離型剤、難燃剤、整泡剤、帯電防止剤、
結晶核剤などを添加導入することができる。
特にポリアミド発泡構造体の強度、剛性などの機械的特
性を改良する目的で無機質補強材を添加導入することは
本発明においても好ましい態様である。無機質補強材の
例としては、ガラス繊維のチョツプドストランド、ミル
ド繊維、炭素繊維のチョッドストランド、ミルド炭素繊
維、チタン酸カリウィスカー、タルク、炭酸カルシウム
、ワラステナイト、マイカ、アスベスト繊維、ガラスフ
レーク、アルミニウムフレーク、カオリン、シリカ、ガ
ラスピーズなどを挙げることができ、これ゛ら補強材を
添加する場合の添加量は全ラクタム100重量部に対し
て10〜150重量部であり、好ましくは20〜100
重量部である。無機補強材は囚成分、■成分いずれに添
加してもよ(、両方に添加することも可能である。
本発明のポリアミド発泡構造体は各種機械部品、自動車
部品、電気・電子部品、−a雑貨などに有用である。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。な
お、以下の例で述べる緒特性は次の方法で測定した。
(1)  表面スキン層厚み:成形品表面付近の断面を
顕微鏡観察し、測定した。
(2)表面スキン層球晶径:成形品表層部切片の偏光顕
微鏡写真を撮影し、その写真から読み取った。
(3)表面スキン層結晶化度:成形品表層部の切片をト
ルエン/四塩化炭素を溶媒とする密度勾配管中に投入し
て25℃における密度を測定し、その密度から下記式に
従って算出した。
X:結晶化度 d:試料の密度 dc:結晶質の密度 d、:非晶質の密度 (4)鏡面光沢度: JIS−Z−8741に従って村
上色彩技術研究所製グロスメーターGMを用いて入射角
60℃における鏡面光沢度を測定した。
(5)引張特性:八STM D638 (6)曲げ特性: ASTM 0790(7)  アイ
ゾツト衝撃強度:八STM D256(8)耐摩耗性:
鉛末式摩耗試験機を用い、すべり速度20〜5011/
分、荷重20〜50kg/cm”の条件下で摩耗試験し
た際の限界pv値を目安とした。
(9)耐薬品性:試験片を沸騰メタノールに30分浸漬
した後の鏡面光沢度を目安とした。
実施例1 実質的に無水のε−カプロラクタム100gに4.01
gのカリウムラクタメートを添加し、90℃で均一溶解
し、■成分とした。一方、実質的に無水のε−カプロラ
クタム100gに6.30gのテレフタロイルビスカプ
ロラクタムおよび1,1−アゾビス(1−シクロヘキサ
ンカルボニトリル)1.0gを添加し、90℃で均一溶
解し、■成分とした。
囚成分および■成分を別々の容器に90℃で保存し、同
量の囚、■両成分を混合器を用いて混合した後、160
℃に加熱した金型中に注入し、重合を実施した。成形品
は80X150 x 3 mの大きさの平板である。重
合開始から6分後に金型を開いて成形品を取り出したと
ころ、表面外観良好な成形品が得られた。このものは厚
さ0.3 inの表面スキン層を有し、そのスキン層部
分の結晶化度は42%、球晶径は10〜20μmであり
、鏡面光沢度は65%と高い数値を示した。またこのも
のの他の特性は第1表に示す通りであり、ここで得られ
た成形品が外観良好、且つ強度、剛性および耐摩耗性、
耐薬品性にすぐれた極めて実用価値の高いものであるこ
とが判明した。
比較例1 1.1′−アゾビス(l−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)を用いずに、原液に乾燥窒素ガスを0.8kg/c
+Jの加圧下に溶解し、以下実施例1と同様の方法で発
泡反応射出成形を実施したが、ここで得られた成形品に
は発泡セルを含まないスキン層が存在せず、このため鏡
面光沢度が10%と極めて低く、更に強度、剛性も不足
しており、実用に耐えられないものであった。
比較例2 分子量18,000のナイロン6ベレット100重量部
に発泡剤5−フェニルテトラゾール0.3重量部をトラ
イブレンドして射出成形温度280℃、金型温度80℃
の条件で低圧ショートショット法で成形し、80X80
X3nの角板を得た。このものは比較的良好な表面外観
を有し、60%の鏡面光沢度であったが、表面スキン層
部分の結晶化度が20%と低いために限界pv値が35
0kg−m/co!。
分と不足であり、また沸騰メタノール処理により、鏡面
光沢度が20%に低下するなど耐薬品性も不十分であっ
た。
実施例2 カリウムラクタメートの代わりに3.83gのブロモマ
グネシラムラフタメートを用いて囚成分を作成し、1,
1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)の
代わりに0.8gの2.2−アゾビス(2,4,4−1
=リメチルペンクン)を用い、テレフタロイルビスカプ
ロラクタムの代わりに6.91gの2−クロロテレフタ
ロイルカプロラクタムを用いて■成分を作成した。ここ
で得られた(口)成分、■成分を以下実施例1と全く同
様の方法で反応射出成形に供し、ここでも重合時間5分
で表面外観良好な成形品が得られた。このものの特性は
第1表に示す通りであり、所定の結晶化度と球晶径を持
つスキン層を有し、機械的緒特性、耐薬品性にもすぐれ
た実用価値の高いものであることが判明した。
実施例3 反応射出成形装置を用いて成形した例を下記に示す。成
形型は物性・面品質評価の容易さから平板形状に所々リ
ブが設置されているリブ付平板型を用いた。Aタンクに
は実質的に無水のε−カプロラクタム11.3kg(1
00モル)、全カプロラクタムに対し1.5モル%のカ
プロラクタムマグネシウムプロミドを、Bタンクには実
質的に無水のε−カプロラクタム11.3kg (10
0モル)、全カプロラクタムに対し0.5モル%の2−
クロロテレフタロイルビスカプロラクタム及び0.3鍔
L%の2.2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペ
ンタン)を投入し、窒素雰囲気中で105℃、1痔間加
熱溶融攪拌した。
前述型温を160℃に加熱し、衝突圧力10kg/cd
で5秒型内に混合注入し、5分後に脱型したところ、外
観良好な成形品が得られた。このものは0.2鶴の表面
スキン層を有し、結晶化度は47%、球晶径は13〜2
4μmであり、鏡面光沢度が68%であった。他の物性
については第1表に示す。
また、本実施例で得られたリブ部の断面顕微鏡写真(1
0倍)を第1図として示す。第1図において、上方に黒
く見えるのが表面スキン層1であり、他の部分は内部コ
ア層2であり、発泡セルが白い点として観察される。3
はリブである。
(本頁以下余白) 第  1  表 〔発明の効果〕 ラクタム類の反応射出成形法によって得られるポリアミ
ド発泡構造体において本発明のように特定の結晶化度と
結晶構造をもつ表面スキン層を有し、且つ、所定以上の
鏡面光沢度を有する発泡構造体がヒケ、ソリのない強度
、剛性、耐摩耗性、耐薬品性、良外観などの諸要求特性
の全てを満たすことができ、そのような特定の発泡構造
体は特定の重合活性剤と分解型発泡剤の存在下にラクタ
ム類を反応射出成形せしめることにより効率的に製造す
ることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のポリアミド発泡構造体の断面における
泡粒子の構造写真である。 ■・・・表面スキン層、2・・・内部コア層、3・・・
リフ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ラクタム類の反応射出成形によって得られるポリ
    アミドマトリクス中に分散した発泡セルを含有するポリ
    アミド発泡構造体であって、実質的に発泡セルを含まず
    、35%以上の結晶化度を有し、且つその結晶から形成
    される球晶が5μm以上である厚さ0.01〜2mmの
    表面スキン層と発泡セルを含む内部コア層よりなり、該
    成形品の鏡面光沢度が40%以上であることを特徴とす
    るポリアミド発泡構造体。
  2. (2)下記(A)成分および(B)成分を90〜140
    ℃で混合し、該混合物を直ちに140〜170℃の型中
    へ注入した後、型内で重合発泡をせしめて発泡構造体を
    得ることを特徴とする実質的に発泡セルを含まず、35
    %以上の結晶化度を有し、且つその結晶から形成される
    球晶が5μm以上である厚さ0.01〜2mmの表面ス
    キン層と発泡セルを含む内部コア層よりなり、該成形品
    の鏡面光沢度が40%以上であるポリアミド発泡構造体
    の製造法。 (A)成分:(イ)実質的に無水のラクタムおよび(ロ
    )全ラクタムに対して0.05〜5モル%の陰イオン重
    合触媒の混合物。 (B)成分:(イ)実質的に無水のラクタム、(ロ)全
    ラクタムに対して0.01〜3モル%の( I )式で表
    わされる活性化剤および(ハ)全ラクタム100重量部
    に対して0.05〜5重量部の有機アゾ化合物および有
    機スルホニルヒドラゾン化合物の中から選ばれた少なく
    とも一種の有機分解型発泡剤の混合物。 ▲数式、化学式、表等があります▼ (ここでnは4〜11の整数を表わし、Rは炭素数4〜
    20の炭化水素基又は一部ハロゲン置換された炭化水素
    基を表わす。)
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