JPH0222949B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、回転する中空円筒とこの中空円筒
内部に設けられた磁石装置から構成された現像剤
ドラムによつて貯蔵容器から電荷像記録体に運ば
れるトナーとキヤリヤ粒子から成る混合現像剤を
使用して電荷像記録体上の電荷像を現像する装置
に関する。

電子写真方式の複写装置および非機械的のデー
タ高速プリンタでは記録体例えば光伝導体ドラム
あるいは直接特殊紙上に電荷像が作られ、この像
が現像装置内で黒色粉末（トナー）を使用して着
色される。光伝導体ドラムが使用されているとき
はこのトナー像が普通の紙に移され、そこに定着
される。着色現像には通常強磁性キヤリヤ粒子と
トナー粒子から成る二成分現像剤が使用される。
この混合現像剤は貯蔵容器から磁気ブラシ装置に
よつて電荷像記録体上の電荷像に向つて運ばれ、
記録体の傍らを通過する。その際トナー粒子が静
電気力によつて電荷像に移され、そこに定着す
る。この種の現像装置は西独国特許出願公告第
2166667号明細書の記載により公知である。

上記の磁気ブラシ装置は回転する中空円筒とそ
の内部に設けられた磁石装置から構成されるもの
で、以後現像剤ドラムと呼ぶことにする。磁石装
置を構成する個々の磁石は一つの支持体に固定さ
れる。磁石は中空円筒の運動方向において順次に
極性を反転し、形成する磁界によつて中空円筒上
の混合現像剤を電荷像記録体に向つて運ぶ。

高速複写器と大容量高速プリンタにおいては、
電荷像を記録体の幅全体に一様に一定の黒化度と
高い分解能をもつて現像することが問題となる。
この発明の目的は、記録体上の電荷像をその幅全
体に亘つて一様に、一定の黒化度と高い分解能を
もつて現像することができる現像装置を提供する
ことである。この目的は、回転する中空円筒とこ
の中空円筒内部に設けられた磁石装置から構成さ
れる現像剤ドラムが現像装置容器の中に配置さ
れ、この現像剤ドラムによつて、前記現像装置容
器の底の上にあるトナーとキヤリヤ粒子から成る
混合現像剤が、現像剤ドラムの傍らをこれと同方
向に通過する電荷像記録体上の電荷像を現像する
ために、前記中空円筒と現像装置容器壁との間に
形成された現像剤輸送路に沿つて前記中空円筒と
電荷像記録体との間に形成された現像間隙および
電荷像記録体に運ばれ、その場合前記磁石装置
は、固定支持体上に前記中空円筒の円周方向に分
布して配置された前記中空円筒に関して長手方向
に延びる複数の永久磁石列を有し、その第一永久
磁石列は現像装置容器の底に隣接して配置され、
最後の永久磁石列は前記現像間隙に隣接して配置
され、この最後の永久磁石列はその中心線が、前
記中空円筒の回転方向から見て前記現像間隙の最
狭部の前にずらして置かれ、その幅がその他の永
久磁石列の幅より広く、その中空円筒の回転方向
における前縁が前記現像隙間の最狭部の前に位置
していることによつて達成される。

特に一様な現像は、現像用の永久磁石列を他の
永久磁石列に比べて幅を広くすることによつて達
成される。現像用の永久磁石列の幅を輸送用の永
久磁石列の幅の２倍にすると有利である。

永久磁石列に沿つて一様な磁界を作るために
は、各磁石列の永久磁石を支持体に固定された共
通軟鉄板にとりつける。

現像間隙の最狭部と現像用永久磁石列の中心線
の間の角を25゜とすると、電荷像記録体上の現像
剤の分布を特に均等にすることができる。

混合現像剤を適当な厚さをもつて貯蔵容器から
電荷像記録体まで運ぶため、現像剤輸送路の入口
に半分に切られた軸から成るならし定規を設け
る。このならし定規に隣接して第一永久磁石列を
置く。

図面に示した実施例についてこの発明を更に詳
細に説明する。

第１図に示すように電荷像記録体１０、例えば
光伝導体ドラムに隣接して現像装置１２が設けら
れる。この現像装置は容器１４、現像剤ドラム１
６および混合装置１８から構成されている。

現像装置１２にはトナーとキヤリヤ粒子から成
る混合現像剤２０が貯蔵されている。この混合現
像剤の一部は現像ドラム１６によつて電荷像記録
体１０に運ばれ、その傍らを通過する際電荷像を
現像する。

現像剤ドラム１６は絶えず回転する中空円筒２
２、例えば縁取り表面を持つアルミニウム筒から
成り、その内部に磁石装置２４が固定されてい
る。磁石装置は、磁石の固定子２６とその上にと
りつけられた永久磁石列２８，３０，３２，３
４，３６から成る。磁石列２８，３０，３２，３
４，３６は互に逆向きの極性を示し、中空円筒２
２の表面の各磁石列において閉鎖磁界を作る。中
空円筒２２が回転すると、強磁性キヤリヤ粒子は
静電気力で引きつけたトナーを伴つて磁力線上を
中空円筒の回転方向に進む。トナーとキヤリヤ粒
子が混合した現像剤は第一永久磁石列２８により
貯蔵容器から引き出され、続く磁石列３０，３
２，３４によつて電荷像記録体１０に向つて運ば
れる。記録体上の電荷像の現像は永久磁石列３６
によつて行われる。この現像用の永久磁石列３６
は他の磁石列の２倍の幅を持つものであり、二重
磁石列とすることができる。これにより現像間隙
３８の前に均質で一様な厚さの現像装置が形成さ
れ、中空円筒２２の表面には現像剤が一様に分布
し、現像間隙３８に押し込まれる。

現像用の永久磁石列３６は中空円筒２２の回転
方向から見て現像間隙３８の前にずらして置かれ
ている。この配置により電荷像の最良の着色が達
成される。現像間隙３８の最狭部と磁石列３６の
中心線の間の角αを約25゜とすると、最良の結果
が得られる。このように磁石列３６を固定配置す
ると、中空円筒２２上の現像剤の層が最も緻密に
なる。更に電荷像を直接現像ドラム上で着色する
と、極めて多量のキヤリヤ粒子が電荷像記録体に
付着することも見出された。磁石列３６を現像間
隙３８に対して角度で25゜ずらして配置すると、
キヤリヤ粒子の消耗を少くして最良の着色効果が
達成される。

各永久磁石列は第２図に示すように並べて置か
れた個々の永久磁石４０から成り、各永久磁石の
衝合個所において磁束密度の落ち込みが発生する
危険がある。これを避け永久磁石列の全長に亘つ
て磁界が一様に均等になるようにするため、各永
久磁石を軟鉄板４２上に接着する。磁石４０の列
の上に記入した磁束密度曲線４４（実線）が示す
ように、磁石の衝合個所においての磁束密度の落
ち込みは大部分打消されている。軟鉄板が無いと
きの磁束密度の分布は第２図に破線で示してあ
る。

電荷像の最良の着色は、電荷像記録体１０と中
空円筒２２の間の間隔をできるだけ狭く、例えば
１mmとすることによつて達成される。この狭い現
像間隙３８により現像剤は高い密度をもつて送ら
れる。現像剤の密度は、一方では電荷像が良好に
着色され、他方では記録体１０の表面がこすられ
て損傷を受けることがないように選ばれる。この
二つの要求を満たすため第一の永久磁石列の下に
半分に切られた軸をならし定規４６として設け、
着色に必要な現像剤の量を規定する。このならし
定規は回転可能であつて、その回転によつて現像
剤ドラムとならし定規４６の位置の許容誤差およ
び現像剤の輸送量をきめる磁石列２８の磁束密度
のばらつきの影響を打消すことができる。即ちな
らし定規を回転すると中空円筒との間の間隙が変
化し、中空円筒上の現像剤の量が調節される。

永久磁石列２８の近くで貯蔵容器から中空円筒
２２に与えられならし定規４６によつて厚さを調
節された現像剤は、中空円筒２２と共に電荷像記
録体１０に向つて動く。この現像剤の移動中トナ
ーがキヤリヤ粒子から離れて固定壁面に沈積する
ことがあるから、トナークラストが形成されそれ
が破砕される危険がある。従つて現像剤ドラム１
６と現像装置容器壁１４の間の間隔は、移動する
現像剤が常に容器壁１４に軽く触れ、トナーの沈
積を阻止するように選ぶ。現像剤ドラムと容器壁
１４が形成する間隙をここでは現像剤輸送路４８
と呼ぶことにする。この現像剤輸送路の大きさを
上記のように選ぶことにより、破砕されたトナー
クラストがこの区域で現像中の現像剤の上に落ち
印刷画像に黒い斑点として現われることを阻止す
ることができる。

現像剤ドラム１６に隣接して送りウオームから
成る混合装置１８を現像装置内に設けることがで
きる。この混合装置としては例えば西独国特許出
願公告第2166667号明細書に記載されているもの
が使用される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の断面図、第２図は
現像剤ドラム内の永久磁石列の構成とその磁束密
度曲線を示す。 １０……電荷像記録体、１２……現像装置、１
６……現像剤ドラム、２２……中空円筒、２４…
…磁石装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転する中空円筒２２とこの中空円筒内部に
   設けられた磁石装置２４から構成される現像剤ド
   ラム１６が現像装置容器１４の中に配置され、こ
   の現像剤ドラム１６によつて、前記現像装置容器
   １４の底の上にあるトナーとキヤリヤ粒子から成
   る混合現像剤２０が、現像剤ドラム１６の傍らを
   これと同方向に通過する電荷像記録体１０上の電
   荷像を現像するために、前記中空円筒２２と現像
   装置容器壁との間に形成された現像剤輸送路４８
   に沿つて前記中空円筒２２と電荷像記録体１０と
   の間に形成された現像間隙３８および電荷像記録
   体１０に運ばれ、その場合前記磁石装置２４は、
   固定支持体２６上に前記中空円筒２２の円周方向
   に分布して配置された前記中空円筒に関して長手
   方向に延びる複数の永久磁石列２８，３０，３
   ２，３４，３６を有し、その第一永久磁石列２８
   は現像装置容器１４の底に隣接して配置され、最
   後の永久磁石列３６は前記現像間隙３８に隣接し
   て配置され、この最後の永久磁石列３６はその中
   心線が、前記中空円筒２２の回転方向から見て前
   記現像間隙３８の最狭部の前にずらして置かれ、
   その幅がその他の永久磁石列２８，３０，３２，
   ３４の幅より広く、その中空円筒２２の回転方向
   における前縁が前記現像隙間３８の最狭部の前に
   位置していることを特徴とする電荷像現像装置。 ２ 最後の永久磁石列３６の幅がその他の永久磁
   石列２８，３０，３２，３４の幅の少なくとも二
   倍であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の現像装置。 ３ 最後の永久磁石列３６の中心線と現像間隙３
   ８の最狭部との間の角度αが約25゜であることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の現像装
   置。 ４ 現像装置容器１４が、前記中空円筒２２およ
   び磁石列２８，３０，３２，３４，３６のまわり
   に、混合現像剤２０を前記中空円筒２２上で現像
   間隙３８まで運ぶ現像剤輸送路４８を前記中空円
   筒２２と共に形成する壁を同心的に有しているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の現像
   装置。 ５ 前記中空円筒２２の長手方向に延びる断面半
   円形の軸が、前記現像装置容器１４の底にならし
   定規４６として回転可能に設けられていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の現像装
   置。 ６ 前記現像装置容器１４が、前記中空円筒２２
   および磁石列２８，３０，３２，３４，３６のま
   わりに、混合現像剤２０を前記中空円筒２２上で
   現像間隙３８まで運ぶ現像剤輸送路４８を前記中
   空円筒２２と共に形成する壁を同心的に有してい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第５項記載の
   現像装置。