JPH0222644B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシートフレームに関し、特に車両用
の、枢動する、即ちその背もたれがヒンジ手段に
より座部に取付けられてもたれ位置に調整しうる
シートフレームに関する。

更に特定的には本発明はこれらのシートのう
ち、そのヒンジがヒンジそれ自身を調整及び／又
は固定するのに使用する歯の円形セツト又はその
歯状部分を有する少くとも一つの平坦なデイスク
を含み、そのデイスクが座部又はシートバツクフ
レームに一体結合しているもの及び好ましくはそ
のヒンジが座部に一体結合したものと、シートバ
ツクフレームに結合したものと二つのデイスクを
含むものに関する。

好ましい実施例に於て、上記の歯のセツト又は
歯状部分はセミスタンピング、即ち、歯の第１セ
ツトをデイスクの両面の一つに、他の面に該歯の
セツトのネガ写し、即ち歯の第１セツトが外側に
向いていれば、内側に向いた、或いはその逆の歯
の第２セツトを生ずるようにする作動によつて得
られる。

このヒンジを取付けたシートに於て、デイスク
に一体連結した各座部又はシートバツクフレーム
はこのデイスクのラジアル延長部を含み、それと
共に単一ブロツクを形成し、且つデイスクの軸か
ら上記の歯のセツトの直径の３倍以上の距離に延
長しており、事実デイスクそれ自身には上記フレ
ームの残りをそこに安全に組立てるのに十分な余
地がなく、従つてこの残りは上記延長部上により
特定的には溶接により組立てられる。

上記の延長部はデイスクそれ自身と同じ板か
ら、即ち比較的高価な材料から且つ比較的大きな
厚さで形成され、その厚さは対応するフレーム部
分の強度要求に関する限りでは余分であり、上記
のフレーム部分は従つて比較的重く且つ費用がか
かる。

上記の種類のヒンジを取付けた他のシートに於
て、ラジアル延長部のない円形歯状デイスクがこ
のような延長部を含むケースに包含され、これら
のケースに溶接される。

この構造はこれらの溶接が独力でシートバツク
上にかけられたトルクに耐えなければならない事
を考慮して、溶接強度に関する限り、非常に厳し
い。更に、それは非常に多数の構成部品を必要と
し、比較的重い且つ軸方向に場所をとる構造とな
る。

本発明の目的は特に同時に軽量の、強い、経済
的な且つ軸方向に場所を殆どとらない構造を備え
る事により、これらの欠点を是正する事である。

この目的のため、ヒンジを調節及び／又は固定
するのに用いられる歯の円形セツト又はその部分
を担持するラジアル延長部のない少くとも一つの
平坦な円形デイスクとデイスクに、より特定的に
は、溶接で固定したデイスクより薄いシートメタ
ルから作られたフランジを含む本発明による上記
の種類のシートフレームはデイスクがヒンジを調
節及び／又は固定するのには全く使用されない歯
の外形円形セツト又は歯状部分を担持し、フラン
ジに開口をうがつて、その縁に該歯の外側セツト
又は歯状部分の側面と相補する側面を有する歯を
備え、この歯のセツト又は歯状部分を結合するよ
うに囲み、デイスクにフランジの角度固定を備え
るようにする事を本質的に特徴としている。

好ましい実施例に於ては、更に次の構造の一つ
及び／又は他のものを用いる。

―セミスタピングにより座部フレームとシートバ
ツクフレームに各一体結合した歯を備えた二つ
のデイスクを含み、第１デイスクの歯の外側セ
ツトはギヤのように第２デイスクの歯の内側に
転動する上記の種類のフレームに於て、座部と
シートバツクのフランジをそれぞれのデイスク
に固定するのに用いる歯の外側セツトが使用す
る第１デイスクの歯の外側セツトと使用しない
第２デイスクの外側歯の軸部分を含むもの。

―セミスタンピングにより形成され、座部フレー
ムとシートバツクフレームにそれぞれ一体連結
した歯を備えた二つのデイスクを含み、歯の二
つの内側セツトが同じ外側歯状部分と協働する
上記の種類のフレームに於て、二つの座部とシ
ートバツクフランジを対応するデイスクにそれ
ぞれ固定するのに用いられる歯の外側セツトは
これら二つのデイスクの使用しない外側歯であ
るもの。

―フランジを固定する目的のため使用される歯の
セツト又は歯状部分がセミスタンピングで得ら
れる上記の種類のフレームに於て、この歯の外
側セツトに対応する歯の側セツトがヒンジを調
節又は固定するのに用いられるものと分離して
いるもの。

―前節によるフレームに於て、デイスクの少くと
も一つはこのデイスクから軸方向に突出する円
形リブを含み、このリブの外側歯状側部が対応
するフランジを固定するのに作用し、その内側
歯状側部がヒンジを調節及び／又は固定するの
に作用するもの。

―補剛リブ又は溝が比較的薄い金属シートから作
られたフランジに備えられているもの。

本発明はこれら主要な構造と別に、好ましくは
同時に使用される幾つかの他の構造を含み、それ
についてこの後より明確に説明する。

次に本発明の好ましい実施例を添付の図面につ
いて説明するが、これは勿論限定を意味するもの
ではない。

図示の実施例の各に於て、シートバツクのヒン
ジはラジアル延長部のない二つの円形平坦デイス
ク１，２を含み、その一つは座部フレームにしつ
かり固定され、他は後に説明するようにシートバ
ツクフレームに固定される。

各デイスクの面の一つにシートバツクの傾斜位
置を調節及び／又は固定するのに用いる歯の円形
セツト３，４が構成される。

この歯のセツトはセミスタンピングにより得ら
れ、従つて、該当のデイスクの反対面にそれに対
応するネガ写し、即ち歯の第１セツト３，４が内
側又は外側に方位するかに従つて、逆に外側又は
内側に方位した歯の第２セツト５，６が備えられ
る。

このような歯の内側及び外側セツトの各ペアの
歯の外側セツトの少くとも一つの軸方向及び／又
は角部分が対応する座部又はシートバツクフレー
ムの構成フランジが角度をなして固定するのに用
いられ、このフランジ（座部には７、シートバツ
クには８）はこの目的のため開口９，１０で孔あ
けされ、その縁部は円形歯状をなして上記歯部分
と協働し且つそれを結合包囲する。

次に上記フランジ７，８をデイスク１，２と無
関係に形成し、それに固定する。

特に、それは異なる材料から且つ特に非常に小
さい厚さで形成されうる。デイスクを構成する金
属板に選択される厚さは実際フレームフランジの
機械的強度に関する限り不必要である。

それを構成する金属板が比較的薄いのにかかわ
らず、各フランジ７，８に良好な剛性を備えるの
に、第１図及び第２図中の３６に示されるような
適当な補剛リブ又は溝を備えるのが有利である。

各フランジ７，８と対応するデイスク１，２の
間の上記の如く備えられた角度固定は、それが歯
の相互に係合するセツトの全体的長さにわたつて
広がるので、特に強固である。

各フランジと対応するデイスクの間の相互固定
を完成するのに、これら二つの部分の相互に取付
けた二つの環状横領域を軸方向に組立てる事で十
分であり、この軸方向組立ては、更に特定的には
ねじ、ボンド、リベツト又は数の比較的少ないス
ポツト溶接１１，１２で備えられる。この組立て
が軸方向に少しも強圧されないからである。

従つて、非常に頑丈な組立体が各フランジと対
応するデイスクの間に特に簡単な方法で得られる
と共に、特に軽く且つ安上りの組立体が形成され
る。

第１図と第４図のヒンジに於て、その機構に使
用される二つの歯のセツトは正しく云えばそれ自
身公知の、デイスク１の歯の外側セツト３とデイ
スク２の歯の内側セツト４である。

歯の第１セツト３は歯の第２セツト４よりも歯
の数が少なく、デイスク１の中央孔に密着接合で
取付けられた偏心部材１３の回動の制御下で第２
セツトの内側に転動する事ができるように設けら
れ、この偏心部材１３それ自身はシートに座る人
の届くハンドレバー（図示せず）により回動自在
の中央軸１４と一体である。

中央軸１４はデイスク２の中央と、シートバツ
クのフランジ８に１６で溶接により固定されたブ
レース１５の各に備えられた二つの共軸摺動軸受
により担持されている。

該フランジ８はこのデイスク２の歯の外側セツ
トに軸方向接合により上記の如く固定され、座部
フランジ７は同様にこの歯のセツトの底に軸方向
に配置された、即ちこの歯のセツトの自由軸端か
ら最も離れたデイスク１の歯の内側セツト３の軸
部分に同じように固定される。

底部フランジ７の後方上端にデイスク２の対応
する縁周囲を囲む屈曲縁１７を、シートバツクフ
ランジ８の下端にこの同じデイスク２の対応する
縁周囲を囲む屈曲縁１８を備えている。

更に展開したｚ型に曲げられた一片のメタルシ
ート１９を備え、その一つの腕を２０でフランジ
７に溶接し、その他の腕はそれ自身デイスク２の
基底に溶接されたフランジ８の基底に重ねて、組
立体の異なる構成体を相互軸位置に保持する。

第２図のヒンジに於て、本機構に使用される二
つの歯のセツトはそれ自身公知の方法で二つのデ
イスク１と２の歯の内側セツト３と４である。

これらの歯の内側セツトは、その直径は図示の
ように異なつていても或いは同じでもよいが、互
いに軸方向に取付けられ、デイスクの間にこれら
二つの歯のセツトに同時に転動する外側歯車（図
示せず）を収容する室２１を形成する。

この歯車は軸２３と一体の密着小デイスク２２
をその中央に通すと共に、この軸に対して中心を
離れている。

この軸は制御レバー（図示せず）と一体で、二
つのデイスク１と２の中央にそれぞれ備えられた
二つの摺動ベアリングにより担持される。

座部フランジ７はここでデイスク１の歯の外側
セツト５上に上記の方法で固定され、シートバツ
クフランジ８はデイスク２の歯の外側セツト６に
同様に固定される。

デイスク２の周囲にセミスタンピングにより備
えられたカラー３７がデイスク１に接合して囲む
ように備えられ、室２１を周辺で閉塞する。

ここに再び、メタルシート２４，２５の部片を
備えて、伸張したｚ型に屈曲し、２６でフランジ
７に２７でフランジ８に溶接し、ヒンジの対面部
分に重なつて、その軸方向の結合を確かにする。

最後に、前と同じように、座部フランジ７の後
方上端に備えられた屈曲縁１７をカラー３７周囲
に囲むと共に、シートバツクのフランジ８の下端
に備えられた屈曲縁をデイスク２の対応する周囲
地帯周囲に包む。

第３図のヒンジに於て、二つのデイスク１と２
は又互いに軸方向に取付けられた歯の内側円形セ
ツト３と４を備え、その間に室２８を形成してい
る。

しかし、この場合、上記の歯のセツトはギヤ歯
によつてではなく、例えば三角の側面を有する小
さなノツチにより形成され、室２８は回動カム２
９を収容する中央ハウジングと外側ノツチ部材３
０を収容する例えば三つのラジアルガイドから形
成される。これらの部材はカム２９によりこのカ
ムと一体のレバー３１の制御下で半径方向に押圧
され、従つてそれらのノツチは歯３と４のノツチ
と協働して該レバーの角度休止位置をとり、この
位置にレバーがばね（図示せず）により常時押圧
されている。

このような機構な例えば出願人のフランス国特
許出願第7919874号明細書に記載されている。

この機構と共に、セミスタンピングにより形成
された外側ノツチ部分５と６はノツチの寸法が不
十分なので角度固定を備える内側歯又は歯状部分
３と４と同時に使用できない。

この目的のため、更に特定的には、各デイスク
に於て、その内側ノツチ側が部材３０と協働する
ように意図した歯の内側セツト３又は４を形成
し、又その外側歯状側面が外側固定歯３２又は３
３を形成しているセミスタンピングで成形された
円形リブ３４，３５が備えられる。

ここで再び、第２図の実施例に於ける如く、延
長したｚ型に曲げられた且つ２６で座部フランジ
７に又２７でシートバツクフランジ８に溶接され
た且つ組立体の軸方向結合を確かにするブレース
を形成するメタルシート２４，２５の部片が見出
される。

どの又どんな実施例を採用するに従つて、ヒン
ジとシートフレーム部材の組立体が構成され、そ
の構成は前に記載したものから十分明らかであ
る。

これらの組立体はこれら公知のものに対して多
数の利点を有し、特に軽量、低コスト及び取付け
可能の普遍性を増大する点について有利である。
事実、上記の種類のヒンジの間に含まれた通常の
フランジを単一の円形歯状デイスクに制限する事
により、これらのデイスクはこれまで以上の多数
のシートに適合でき、これらのシートに応ずる条
件はただこれらのシートが該デイスクの外側固定
歯に対応するように孔あきされたフランジを含
み、角度固定に対し上記の利点の恩典を受ける事
を可能とするものである。

勿論、前記の事柄に続き、本発明は既に特定的
に記載した応用方式や実施例に限るものでなく、
更にその全ての変形例を含むものであり、特にフ
ランジの角度固定に用いられるデイスクの外側歯
の部分が上記の第１図の歯３のセツトの軸部分の
場合のように軸方向でなく、角度的に考慮され、
これらの部分が例えば同一の三つの部分からな
り、互いに120゜ずれて、各30゜と60゜の間の方位角
を有するものを含むものである。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図はそれぞれ本発明に従つて構
成された三つのヒンジ及びシートフレーム部材組
立体を示す図で、これらの組立体は軸方向断面図
に示され、即ちヒンジの軸の通る平面で考察され
ており、第４図は第１図の組立体の矢印に沿う
部分図である。 １，２：デイスク、３，４：歯の第１セツト、
５，６：歯の第２セツト、７：座部フランジ、
８：シートバツクフランジ、９，１０：フランジ
開口、３２，３３：歯のセツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 背もたれがヒンジ手段により座部に設けられ
   て、傾斜可能に調節しうるより特定的に車両用の
   シートフレームであつて、ヒンジを調節し及び／
   又は固定する目的で用いられる歯の円形セツト又
   はこのような歯の部分を有するラジアル延長部の
   ない少くとも一つの平坦な円形デイスクとデイス
   クより薄いメタルシートから作られ、デイスク
   に、より特定的には、溶接により固定されたフラ
   ンジを含むシートフレームに於て、デイスク１，
   ２が歯の外側円形セツト３又は５，６；３２，３
   ３又は全体的にはヒンジを調節及び又は固定する
   のに使用しないこのような歯のセツトの一部分を
   担持し、且つフランジ７，８に開口をうがち、そ
   の縁部９，１０が該歯の外側セツト又は歯の部分
   の側面と相補する側面に従つて歯状をなし、この
   歯のセツト又は歯の部分を結合的に囲んでフラン
   ジのデイスクに対する角度的固定を得るようにし
   た事を特徴とするシートフレーム。 ２ 特許請求の範囲第１項記載のシートフレーム
   であつて、それぞれ座部フレーム及びシートバツ
   クフレームに一体の、セミスタンピングにより歯
   を形成した二つのデイスクを含み、第１デイスク
   の歯の外側セツトはギヤのように第２デイスクの
   歯の内側に転動するようにしたシートフレーム
   （第１図）に於て、座部フランジ７及びシートバ
   ツクフランジ８を個々のデイスク１，２に固定す
   るのに用いられる歯の外側セツトが第１デイスク
   の歯の使用外側セツト３と、第２デイスクの歯の
   不使用外側セツト６の軸部分を含む事を特徴とす
   るシートフレーム。 ３ 特許請求の範囲第１項記載のシートフレーム
   であつて、それぞれ座部フレームとシートバツク
   フレームに一体のセミスタンピングにより歯を形
   成した二つのデイスクを含み、二つの歯の内側セ
   ツトが同じ外側に歯を形成した部材と協働するシ
   ートフレーム（第２図）に於て、二つの座部とシ
   ートバツクのフランジを対応するデイスクに固定
   するのに用いる歯の外側セツトがこれら二つのデ
   イスクの歯の不使用セツト５，６である事を特徴
   とするシートフレーム。 ４ 特許請求の範囲第１項記載のシートフレーム
   に於て、フランジ７，８を固定するのに使用する
   歯のセツト（３２，３３、第３図）又は歯の部分
   がセミスタンピングにより得られ、且つこの歯の
   外側セツトに対応する歯の内側セツトがヒンジを
   調節及び／又は固定するのに使用するもの３，４
   と分離している事を特徴とするシートフレーム。 ５ 特許請求の範囲第４項記載のシートフレーム
   に於て、デイスクの少くとも一つはこのデイスク
   から軸方向に突出する円形リブ３４，３５を含
   み、このリブの外側歯状側面３２，３３は対応す
   るフランジ７，８を固定するのに作用し、その内
   側ノツチ側３，４がヒンジを調節及び／又は固定
   するのに作用する事を特徴とするシートフレー
   ム。 ６ 特許請求の範囲第１項から第５項までのいず
   れか１項記載のシートフレームに於て、補剛リブ
   又は溝３６を比較的薄いメタルシートから作られ
   たフランジ７，８に備えている事を特徴とするシ
   ートフレーム。 ７ 特許請求の範囲第１項、第４項、第５項及び
   第６項のいずれか１項記載のシートフレームに於
   て、フランジを角度をなして固定するのに作用す
   るデイスクの歯の外側セツトの部分が互いに角度
   的にずれた幾つかの歯状セクターから形成された
   この歯のセツトの角部分である事を特徴とするシ
   ートフレーム。