JPH0222496Y2 - - Google Patents

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JPH0222496Y2
JPH0222496Y2 JP17882385U JP17882385U JPH0222496Y2 JP H0222496 Y2 JPH0222496 Y2 JP H0222496Y2 JP 17882385 U JP17882385 U JP 17882385U JP 17882385 U JP17882385 U JP 17882385U JP H0222496 Y2 JPH0222496 Y2 JP H0222496Y2
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cage
inner ring
cylindrical roller
lubrication
lubricating oil
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この考案は、ジエツト潤滑に適した円筒ころ軸
受に関するものである。 〔従来の技術と問題点〕 一般に円筒ころ軸受には、保持器案内構造の違
いにより、内輪案内型(N型)と外輪案内型
(NU型)の二つの型式があり、これらの円筒こ
ろ軸受を高速回転で使用するには、潤滑を施す必
要があると共に、その潤滑条件が極めて重要であ
る。 従来、高速回転用の潤滑手段として採用されて
いるジエツト潤滑は、潤滑油を内輪と保持器の間
に形成した隙間に向けて噴射供給しなければなら
ない。なぜならば、外輪と保持器の間に給油する
と、内輪の転送面と円筒ころに対し、十分な潤滑
が行なえないためである。 また、ジエツト潤滑の上記のような問題点を解
決するため、アンダーレース潤滑も提案されてい
るが、この潤滑方法は、軸及び内輪に給油孔を穿
設する必要があるため、潤滑構造が極めて複雑に
なると共に、軸及び内輪の強度が低下するという
欠点があり、潤滑手段としてはジエツト潤滑を採
用する方が有利である。 ところで、円筒ころ軸受において、従来の内輪
案内型は、内輪の両側に設けた鍔の外周面で保持
器を案内する構造になつているため、両者の間に
生じる案内隙間の間隔が極めて狭く、潤滑油が殆
んど軸受の内部に入らず、潤滑が不十分であるの
で高速回転に適さないという問題がある。 これに対して外輪案内型は、内輪と保持器の間
に比較的広い隙間を確保することができ、潤滑油
を軸受の内部へ十分に供給できるので高速回転に
適している。 しかし、上記利点をは逆に、外輪案内型は、外
輪溝とさらに保持器の案内部の中に潤滑油がトラ
ツプされ、油の撹拌抵抗のため発熱量が大きくな
るという問題がある。このような問題は、外輪案
内鍔型式という形状的な要因以外に、保持器が遠
心力によつて膨張し、或は軸受昇温によつて熱膨
張することにより外輪に密着するという要因も加
わつて、保持器の案内抵抗が増大し、潤滑油の逃
げ場がなくなるために発生するものである。 表1は、上記内輪案内型及び外輪案内型に対す
るジエツト潤滑を行なつた場合の長所と短所を単
純化して示している。
〔問題点を解決するための手段〕
上記のような問題点を解決するため、この考案
は、鍔付き内輪と鍔なしの外輪の間に、円筒ころ
とこの円筒ころの保持器を組込み、前記保持器を
内輪転送面で案内し、この保持器の幅面に潤滑油
をころ端面、内輪鍔の接触部及び保持器案内面へ
導く凹入部を形成したものである。 〔作用〕 内輪と外輪の間に介在させた多数の円筒ころを
保持器で一定間隔の配置に保持して円筒ころ軸受
を構成し、ジエツト潤滑用のノズルを、保持器の
凹入部から保持器の案内面に向けて潤滑油を供給
するように配置する。 ノズルから噴射された潤滑油は、凹入部から軸
受内へ確実に入り、保持器案内面を潤滑すると共
に、その一部は軸受回転による遠心力で外輪の転
送面に移動した後排出され、残りは軸受を軸方向
に貫通することにより、軸受に対する潤滑と冷却
を行ない、発熱量及び回転抵抗を小さくおさえ、
内輪案内型円筒ころの高速回転を可能にする。 〔実施例〕 以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。 図示のように、内輪案内型円筒ころは、両側に
鍔1,2を備えた内輪3と、鍔なしのストレート
な外輪4の間に、多数の円筒ころ5と、この円筒
ころ5を一定間隔の配置に保持する保持器6とを
組込んで形成されている。 上記内輪3の一方の鍔1は、別体に形成された
ものが固定され、転送面3a部分への円筒ころ5
及び保持器6の組込みを可能にしている。 前記保持器6は、その内周の案内面6aが内輪
3の転送面3aで支持された内輪案内型であり、
第4図の如く、一対の環体7,7と両環体をつな
ぐ柱部8から成り、各柱部8間に円筒ころ5を収
納するポケツト9を形成している。 両側環体7,7の幅面には、内周側の位置に凹
入部10が全周にわたつて設けられ、保持器6は
内周が内輪3の鍔1と2間に納まる細幅部11と
なり、この細幅部11の内周案内面6aが内輪3
の転送面3aに摺動支持されている。 保持器6は両幅面に設けた凹入部10により、
内輪3の鍔1,2の外周と保持器6との間に広い
開口幅の隙間を形成し、ジエツト潤滑Aのノズル
をこの隙間に臨ませることにより、潤滑油を保持
器6の案内面6aに向けて確実に供給することが
できるようになる。 また最も油を必要とする鍔1,2ところの端面
との摺動部の潤滑も同時に確保される。 上記保持器6に設ける凹入部10は、第1図乃
至第8図の場合、保持器6の内周に向けて下り傾
斜となるテーパ面によつて形成し、第9図と第1
0図は矩形状の切欠きによつて形成した例を示し
ている。 各図面は、保持器6の具体的な構造の異なつた
いくつかの例を示している。 第1図乃至第4図に示す第1の例は、柱部8の
外側部分に切欠12と、案内面6a側に切欠13
を設け、保持器6と円筒ころ5及び保持器6と内
輪3の接触抵抗を各々少なくすると共に、保持器
の重量軽減による保持器慣性力を少なくし、かつ
各柱部8の内周側を第1図の如く平板状にし、円
筒ころ5との間に隙間14を形成した構造になつ
ている。 この第1の例は、柱部8と円筒ころ5間に形成
された隙間14により潤滑油の貫通効果が優れ、
第2図のようにジエツト潤滑Aのノズルを両側に
配置せず、片側だけでも十分な冷却効果が得られ
る。 次に、第5図と第6図に示す第2の例は、柱部
8の両面を下部窄まりのテーパ面にすると共に、
環体7の内周縁における柱部8間の部分を弧状の
凹入面15に形成し、潤滑油の貫通効率を向上さ
せている。この場合、各柱部8間の寸法が、円筒
ころ5を径方向外側から組込み得る寸法のとき
は、鍔1を一体に形成してもよいことは言うまで
もない。 第7図と第8図に示す第3の例は、保持器6を
円周方向に沿つて二分し、両者をピン16で結合
して組立て、軸受全体の組立作業が簡単に行なえ
るようにしている。 第9図と第10図に示す第4の例は、柱部8と
両側の環体7を別体に製作し、これらをピン17
で結合して組立て、第3の例と同様の効果を得る
ようにしたものである。 上記第3及び第4の例は、何れも柱部8の両面
を円筒ころ5に外接する弧状面としたので、柱部
8と円筒ころ5間の隙間が少なく、潤滑油の貫通
量が減少するため、ジエツト潤滑Aは両側から行
なうのが好ましく、この場合、ジエツト潤滑用ノ
ズルの位相を180゜変位させると共に、円筒ころ5
の公転方向に対して傾斜状に配置すると、冷却効
果の向上を図ることができる。 なお、何れの例においても保持器6は内輪案内
形であるため、高力黄銅のような鋼に比べて線膨
張係数の大きな材質を用いて形成する場合に有利
である。 〔効果〕 以上のように、この考案によると上記のような
構成であるので、以下に示す効果がある。 () 保持器を内輪の転走面で案内し、保持器
の幅面にジエツト潤滑油を案内面に導く凹入部
を形成したので、内輪案内型でありながら案内
面へのジエツト潤滑油の供給が確実に行なえ、
しかも潤滑及び冷却に使用した油を効率よく排
出して発熱量や回転抵抗を小さくおさえること
ができ、ジエツト潤滑を用いて円筒ころ軸受の
高速回転を実現することができる。 () 保持器の幅面に設けた凹入部で潤滑油の
貫通効率を向上させることができ、しかも外輪
は鍔なしであるので潤滑油を閉じ込めることが
なく排出でき、冷却効果に優れ発熱量を少なく
できる。 () 内輪案内型の採用により保持器の案内隙
間をできるだけ小さく追い込むことができ、保
持器を内輪で駆動し、この保持器で円筒ころを
駆動することによりスキツドを低減させること
が可能になり、同時に保持器の振れ回りを小さ
くすることができる。 () 潤滑油の排出効率が優れ、潤滑油をと
じ込めることがないのでワツトロスが少なく、
低トルクになると共に発熱量も小さくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る円筒ころ軸受の第1の
例を示す一部切欠正面図、第2図は第1図の矢印
−に沿う拡大断面図、第3図は第1図の矢印
−に沿う拡大断面図、第4図は同上における
保持器ところの関係を示す斜視図、第5図は第2
図の例を示す一部切欠正面図、第6図は同上の縦
断側面図、第7図は同第3の例を示す一部切欠正
面図、第8図は同上の縦断側面図、第9図は同第
4の例を示す一部切欠正面図、第10図は同上の
縦断側面図である。 1,2……鍔、3……内輪、4……外輪、5…
…円筒ころ、6……保持器、7……環体、8……
柱部、9……ポケツト、10……凹入部、A……
ジエツト潤滑。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 鍔付き内輪と鍔なし外輪の間に、円筒ころと
    この円筒ころの保持器を組込み、前記保持器を
    内輪転送面で案内し、この保持器の幅面に凹入
    部が形成されている円筒ころ軸受。 (2) 保持器の凹入部がテーパ面で形成されている
    実用新案登録請求の範囲第1項に記載の円筒こ
    ろ軸受。 (3) 保持器の凹入部が、内周側の位置に設けた矩
    形状の切欠きによつて形成されている実用新案
    登録請求の範囲第1項に記載の円筒ころ軸受。
JP17882385U 1985-11-18 1985-11-18 Expired JPH0222496Y2 (ja)

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JP17882385U JPH0222496Y2 (ja) 1985-11-18 1985-11-18

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JP17882385U JPH0222496Y2 (ja) 1985-11-18 1985-11-18

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JPS6286413U JPS6286413U (ja) 1987-06-02
JPH0222496Y2 true JPH0222496Y2 (ja) 1990-06-18

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JP17882385U Expired JPH0222496Y2 (ja) 1985-11-18 1985-11-18

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JP4569819B2 (ja) * 2005-06-20 2010-10-27 日本精工株式会社 転がり軸受

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JPS6286413U (ja) 1987-06-02

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