JPH02223032A - 光ディスクとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 膜を覆うのと同じ保護膜で被覆した光ディスクとその製
造方法に関する。

［従来の技術］ 光ディスクには、コンパクトディスクやレーザディスク
といった再生専用のものから、追記型や書き換え型まで
様々なものがある。第３図に示す光ディスクｌは、片面
だけを再生するコンパクトディスクである。この光ディ
スクＩは、ポリカーボネートと呼ばれる透明樹脂材で形
成されたディスク基板２の信号ピット面に、Ｑ、Ｉμｍ
程度の厚みをもってアルミニウム膜からなる反射膜３が
形成しである。さらにまた反射膜３は、１０μｍ程度の
厚みをもつ紫外線硬化樹脂材等からなる保護膜４により
被覆されており、この保護膜４の上面に収録曲名や商標
等のラベル５がシルク印刷される。こうした光ディスク
ｌは、常温常湿の理想的環境下でだけ使用されるとは限
らず、例えば自動車内のように高温多湿の環境下で使用
されることも考慮に入れる必要があり、過酷な使用条件
下た。

ディスク基板２は、スタンパ金型と平面金型の間の密閉
された空間に、高温で熔融した透明樹脂材を高圧噴射す
ることで射出成型され、射出成型時に信号ピット面にス
タンパ金型の凹凸が転写される。コンパクトディスクの
ような光ディスク１の場合、片面だけしか使用しないた
めに、特に反りに対する配慮が重要であり、反りを避け
るために耐湿性と耐熱性に優れたディスク基板を使用す
る必要がある。しかし、ポリカーボネート樹脂材の吸・
脱水特性を調べた結果、吸・脱水に伴う重量変化が可逆
的であることが知られており、ディスク基板に含まれる
水分量の変化によって生ずる反りが一定限度を越えると
、信号ピットの読み取り時にレーザ光の反射方向が入射
方向からずれる結果、サーボ系が追随できなくなるなど
、再生上の支障を来すことがあった。

一方、こうした反りの問題に対処するため、例えば特開
昭６２−６０１４３号「光学式情報記録ディスクＪには
、ディスク基板の平滑面からの水分の出入りを防ぐよう
にした光ディスクが提案されている。第４図に示すこの
種の光ディスク６は、ディスク基板２の平滑面を、透光
性をもつ金属膜或は金属酸化膜といった保護膜７でもっ
て被覆し、反りの原因となるディスク基板２内の水分濃
度の勾配をなくすようにしたものである。

［発明が解決しようとする課題］ 上記従来の光ディスクｌは、ディスク基板２の平滑面に
、金属膜又は金属酸化膜を塗布形成することにより、デ
ィスク基板の２厚み方向に沿った水分濃度の勾配をなく
す構成としたものであるが、金属膜や金属酸化膜からな
る保護ｌ！１７は、多少とも透光性を損なう恐れがあり
、仮に信号ピットの凹凸を読み取るための光ビームの波
長に対してのみ選択的に透光性を示す保護膜７を用いた
にしても、ディスク基板２や反射Ｈ３等における光の吸
収や散乱を考慮すれば、当然保護膜７の膜厚も一定の制
約を受は入れざるを得ず、さらに保護膜７は、ディスク
基板２の剛性を高めることで反りを防止するといった目
的は二義的であるため、保護膜７でもってディスク基板
２の平滑面を被覆したからといって機械的な強度はさほ
ど期待できず、しかも金属膜や金属酸化膜自体は、比較
的高価であり、製造工程途中に保護膜７のための被覆工
程を新たに付加することになるため、作業能率も低下す
るといった課題を抱えていた。

［課題を解決するための手段］ この発明は、上記課題を解決したものであり、信号ビッ
ト面と平滑面が表裏をなす透明なディスク基板と、この
ディスク基板の信号ビット面を被覆する反射膜と、この
反射膜と前記ディスク基板の平滑面を被覆する紫外線硬
化樹脂材等からなる保護膜とを具備することを特徴とす
るものである。

［作用］ この発明は、ディスク基板の信号ピット面を被覆する反
射膜とディスク基板の平滑面とを、紫外線硬化樹脂材等
からなる保護膜をもって被覆することより、ディスク全
体の耐湿性と耐熱性及び剛性を高める。

［実施例］ 以下、この発明の実施例について、第１．２図を参照し
て説明する。第１図は、この発明の光ディスクの一実施
例を示す断面図、第２図は、第１図に示した光ディスク
の製造方法を説明するための斜視図である。

第１図に示す光ディスク１１は、ディスク基板］２の平
滑面に、反射膜１３を覆う保護膜１４と同じ紫外線硬化
樹脂材等からなる保護膜１５を形成したものである。す
なわち、光ディスク１１の断面には、保護膜１５．ディ
スク基板１２．反射膜１３．保護膜１４．ラベル１６の
順に下から上に積層された断層が現れる。保護膜１５に
用いる紫外線硬化樹脂材又はその等価物としては、例え
ば紫外線を照射することで硬化するアクリレートを主成
分にラジカル重合する樹脂材などがある。

ところで、この保護膜１５は、反射膜１３を被覆する保
護［１４の塗布工程に合わせて塗布するるため、−回の
塗布工程で保護膜１４と１５の被覆が完了する。すなわ
ち、保護膜１４．１５の被覆にさいしては、第２図に示
したように、信号ビット面に反射膜１３が被覆済みのデ
ィスク基板１２に回転軸１７を嵌合し、その状態で紫外
線硬化樹脂材等を溜めた貯槽１８内にディスク基板１２
を半分程度浸す。そして、回転軸１７とともにディスク
基板１２を数回ゆっくりと回転し、両面に紫外線硬化樹
脂材等をむらなく塗布する。

回転による慎重を終えると、ディスク基板１２を貯槽１
８外に取り出して回転軸１７を高速で回転駆動する。そ
して、保護膜１４．１５の膜厚が所定の膜厚に均一化す
るまでディスク基板１２を回転させたのち、乾燥工程に
移す。乾燥工程では、紫外線硬化樹脂材等に紫外線を照
射して、保護膜１４．１５を硬化させる。こうして、デ
ィスク基板１２の両側を被覆する保護膜１４．１５は、
どちらも−回の被覆工程で形成することができる。

このように、上記光ディスク１１は、ディスク基板Ｉ２
の信号ピット面を被覆する反射膜１３とディスク基板１
２の平滑面とを、紫外線硬化樹脂材等からなる保護１１
１４，１５により被覆する構成としたから、金属膜や金
属酸化膜等を用いることなく、ディスク全体の耐湿性と
耐熱性及び剛性を高めることができる。特に、紫外線硬
化樹脂材等は、ディスク基板１２として用いられるポリ
カーボネート樹脂材に比べ、剛性だけでなく耐湿性と耐
熱性が優れているため、ディスク基板１２内の水分濃度
を均一化し、ディスク基板１２の反りによる再生ミス或
は再生サーボ系の動作不良等を、良好に防止することが
でき、しかも金属膜や金属酸化膜等と異なり、透光性が
大でかつまた安価である。

また、光ディスク１１は、ディスク基板１２の信号ビッ
ト面を被覆する反射膜１３とディスク基板１２の平滑面
を、紫外線硬化樹脂材等からなる保護膜１４．１５によ
り両面同時に被覆することができ、しかも両面に亙る保
護膜１４．１５の被覆が、−度の塗布工程で完了するた
め、作業能率はきわめて高く、また両面同時に被覆する
ことで膜厚のばらつきを抑えることができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、この発明の光ディスクは、ディス
ク基板の信号ビット面を被覆する反射膜とディスク基板
の平滑面を、紫外線硬化樹脂材等からなる保護膜により
被覆する構成としたから、金属膜や金属酸化膜等を用い
ることなく、ディスク全体の耐湿性と耐熱性及び剛性を
高めることかでき、特に紫外線硬化樹脂材等は、ディス
ク基板として用いられるポリカーボネート樹脂材に比べ
、剛性だけでなく耐湿性と耐熱性に優れているため、デ
ィスク基板内の水分濃度を均一化し、ディスク基板の反
りによる再生ミス或は再生サーボ系の動作不良等を、き
わめて良好になくすことができ、しかも金属膜や金属酸
化膜等と異なり、透光性が大でかつまた安価である等の
優れた効果を奏する。

また、この発明の光ディスクの製造方法によれば、信号
ビット面と平滑面が表裏をなす透明なディスク基板に、
まず信号ピット面を被覆する反射膜を形成し、次に紫外
線硬化樹脂材等を溜めた貯槽内に浸して両面に保護膜を
塗布し、貯槽外でディスク基板を回転させて保護膜を所
定の膜厚にしたのち、紫外線を照射して保護膜を硬化さ
せる方法を採るため、ディスク基板の信号ピット面を被
覆する反射膜とディスク基板の平滑面を、紫外線硬化樹
脂材等からなる保護膜により両面同時に被覆することが
でき、しかも両面に亙る保護膜の被覆が、−度の塗布工
程で完了するため、作業能率はきわめて高く、また両面
同時に被覆することで膜厚のばらつきを抑えることがで
きる等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の光ディスクの一実施例を示す断面
図、第２図は、第１図に示した光ディスクの製造方法を
説明するための斜視図、第３．４図は、それぞれ従来の
光ディスクの一例を示す断面図である。 １１、　、　、光ディスク、１２．、、ディスク基板、
１３．、９反射膜、１４，１５．．．保護膜。 １７、．０回転軸、１Ｂ、、、貯槽。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）信号ピット面と平滑面が表裏をなす透明なディス
   ク基板と、このディスク基板の信号ピット面を被覆する
   反射膜と、この反射膜と前記ディスク基板の平滑面を被
   覆する紫外線硬化樹脂材等からなる保護膜とを具備する
   光ディスク。
2. （２）信号ピット面と平滑面が表裏をなす透明なディス
   ク基板に、まず信号ピット面を被覆する反射膜を形成し
   、次に紫外線硬化樹脂材等を溜めた貯槽内に浸して両面
   に保護膜を塗布し、貯槽外でディスク基板を回転させて
   保護膜を所定の膜厚にしたのち、紫外線を照射して保護
   膜を硬化させることにより請求項１記載の光ディスクを
   製造する光ディスクの製造方法。