JPH0221738B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシヨツクアブソーバの減衰力テスト装
置、特に構成をコンパクトにして組立工程等に容
易に組込めるようにしたシヨツクアブソーバの減
衰力テスト装置に関する。

従来、この種の装置として、例えば第１図に示
すようなものが知られている。即ち、互いに対向
する位置に、シヨツクアブソーバ１１のピストン
１１Ａとシエル１１Ｂとに相対変位を与える変位
印加手段、例えばクランク機構１２と、一定のテ
スト荷重を与える荷重発生手段、例えばシリンダ
機構１３とを設け、クランク機構１２に変位検出
器としてのロータリエンコーダ１４を、またシリ
ンダ機構１３に荷重検出器としてのロードセル１
５を夫々取付けたものである。なお、各機構１
２，１３に夫々チヤツク１６，１７を設け、シヨ
ツクアブソーバ１１の各端部を手動操作により把
持させるようにしている。

ところが、このような従来の装置においては、
シヨツクアブソーバ１１の保持手段であるシリン
ダ機構１３、変位印加手段であるクランク機構１
２がシヨツクアブソーバ１１の両端に分散してい
るため、テスト装置を自動化するためには、両端
にある手段をそれぞれ機能させなければならない
ため、設備が大掛りとなる。

そこで、本発明は、シヨツクアブソーバの一端
側に各手段を集約する事により設備をコンパクト
化することを目的とする。

そのため本発明は、起立姿勢で他端を固定され
たシヨツクアブソーバの一端を把持する把持手段
と、把持手段を介してシヨツクアブソーバのピス
トン、シエル間に一定ストロークの相対変位を与
える変位印加手段と、変位印加手段を保持し、シ
ヨツクアブソーバの伸縮方向に摺動自在とされて
いる昇降手段と、変位印加手段に設けられ、変位
印加手段によるシヨツクアブソーバの変位量を検
出する変位検出器と、把持手段と変位印加手段の
間に設けられ、シヨツクアブソーバに加えられる
荷重を検出する荷重検出器とを備えることを特徴
とする。

起立姿勢で固定されたシヨツクアブソーバの伸
縮方向の長さに合わせて昇降手段を摺動し、把持
手段でシヨツクアブソーバの一端を把持する。こ
の状態で変位印加手段によりシヨツクアブソーバ
に変位を与え、そのときの変位量、荷重を両検出
器によつて検出する。これらの検出信号からシヨ
ツクアブソーバの減衰力をテストすることができ
る。このように本発明では、各手段がすべてシヨ
ツクアブソーバの一端側に集約されているため、
設備をコンパクト化することができる。

以下、本発明の一実施例を第２図及び第３図を
参照して説明する。

シヨツクアブソーバ２１を起立姿勢で、かつ下
端を固定する適宜の載置手段（図示しないが水平
なベツド面とシヨツクアブソーバのシエル先端
（下端）の鍔部を押下げ保持する押圧レバー等に
よつて構成し得る）の上方に、シヨツクアブソー
バ２１の上端、例えばピストン２１Ａの先端を把
持し、シヨツクアブソーバ２１のピストン２１
Ａ、シエル２１Ｂ間に一定ストロークの相対変位
及びテスト荷重を与える変位印加兼荷重発生手段
２２を配置している。この変位印加兼荷重発生手
段２２は、シヨツクアブソーバ把持位置（例えば
ピストン２１Ａが最大限没入した位置）と減衰力
テスト位置（シヨツクアブソーバ２１が所定積載
状態の車両に設置されたときの伸縮量に相当する
量だけシヨツクアブソーバ２１を伸ばした位置）
との一定高さ範囲に亘つて昇降する昇降手段２３
に昇降可能に支持している。

昇降手段２３は、基体フレーム２４の上端部に
設けた下向きのシリンダ２５に連結した一定スト
ローク昇降しうるスライドベース２６からなり、
垂直なガイドロツド２７に沿つて案内される。こ
のスライドベース２６の一側面部にブラケツト２
８を介して変位印加兼荷重発生手段２２の主体と
なるクランク機構２９が取り付けてある。このク
ランク機構２９はユニバーサルジヨイント３０を
介して、基体フレーム２４上に設けた駆動モータ
３１に、プーリ３２，３３及びベルト３４を介し
て連結してある。このクランク機構２９のクラン
ク軸３５にクランクアーム３６を垂直に連結し、
このクランクアーム３６の下端にチヤツク用シリ
ンダ３７を介してチヤツク爪３８を取り付けてい
る。このチヤツク爪３８はシヨツクアブソーバ２
１の上端、即ちピストンロツド２１Ａを自動的に
把持しうるように一定ストローク下降した時に収
縮するようにしたものである。このクランク機構
２９に荷重検出器としてのロードセル３９及び変
位（角度）検出器としてのロータリエンコーダ４
０を一体に取り付けている。即ち、ロードセル３
９はクランクアーム３６とチヤツク用シリンダ３
７との間に取り付けてある。またロータリエンコ
ーダ４０はクランク軸３５の先端部に取り付けて
ある。なお、図示しないが、基体フレーム２４内
に減衰力表示装置等の出力部を配装している。

次に第３図によつて動作を説明する。即ち、第
３図の上段から、チヤツク爪３８によるチヤツク
状態、スライドベース２６の上昇及び下降、
駆動モータ３１の回転及び停止、ワーク検出器
（図示しないが、所定位置にシヨツクアブソーバ
があるか否かを判定する）のワーク検出及び減衰
力の判定（OFF，ON）の夫々についての１サ
イクル作動状態を示している。

以下、動作順に従い作用を説明する。

(1) シヨツクアブソーバ２１が載置手段上にある
ことを判定すると、まずスライドベース２６
が下降する。

(2) 続いてチヤツク爪３８がチヤツク用シリンダ
３７の動作によつてシヨツクアブソーバ２１の
ピストン２１Ａの上端をチヤツクする。その
後スライドベース２６は測定位置まで上昇する
。

(3) この後、駆動モータ３１が回転し、図示し
ない減衰力自動判定装置によつて減衰力の測定
が行われ、その合否を判定する。

(4) 合否判定後、スライドベース２６が下降し
、駆動モータ３１が停止する。

(5) その後チヤツク爪３８をチヤツク用シリンダ
３７の動作により上昇させてアンチヤツク状態
とし、スライドベース２６を上昇させる。

このような構成及び作用に基づく本実施例の装
置によると、シヨツクアブソーバ２１を自動的に
クランプすると共に、相対変位させ、それに伴な
わせてロードセル３９及びロータリエンコーダ４
０によつて自動連続的に減衰力がテストできるの
で、従来の如く手動操作によつてクランプするも
のと異なり、省力化が図れると同時に作業能率の
向上が図れる。

また、相対変位を与えるためのクランク機構２
９にロードセル３９及びロータリエンコーダ４０
を一体的に組込み、これをスライドベース２６に
よつて昇降動作することにより、シヨツクアブソ
ーバ２１における相対変位動作と減衰力テストを
実施できるようにしたものであるから、各手段が
シヨツクアブソーバ上方にコンパクトに配置され
たものとなり、小型化が図れ設置スペースも格別
広く必要とせず、従つて、シヨツクアブソーバの
組立てライン等への組込みによる工程集約化に適
したものとなる。

以上のとおり本発明は、テスト装置の各手段を
シヨツクアブソーバの一端側に集約してコンパク
ト化したため、シヨツクアブソーバの減衰力テス
トの自動化が可能となる。また、昇降手段は、シ
ヨツクアブソーバの長さに合わせて摺動するた
め、種類の違うシヨツクアブソーバも同一装置で
テストすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す構成図、第２図及び第
３図は本発明の一実施例を示すもので、第２図は
装置構成を詳細に示す正面図、第３図は作用を示
す工程説明用の線図である。 ２１……シヨツクアブソーバ、２１Ａ……ピス
トン、２１Ｂ……シエル、２２……変位印加兼荷
重発生手段、２３……昇降手段、３９……荷重検
出器（ロードセル）、４０……変位検出器（ロー
タリエンコーダ）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 起立姿勢で他端を固定されたシヨツクアブソ
   ーバの一端を把持する把持手段と、 把持手段を介してシヨツクアブソーバのピスト
   ン、シエル間に一定ストロークの相対変位を与え
   る変位印加手段と、 変位印加手段を保持し、シヨツクアブソーバの
   伸縮方向に摺動自在とされている昇降手段と、変
   位印加手段に設けられ、変位印加手段によるシヨ
   ツクアブソーバの変位量を検出する変位検出器
   と、 把持手段と変位印加手段の間に設けられ、シヨ
   ツクアブソーバに加えられる荷重を検出する荷重
   検出器と を備えるシヨツクアブソーバの減衰力テスト装
   置。