JP4802931B2 - 振動測定装置および振動測定方法 - Google Patents

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この発明は、一般的には、振動測定装置および振動測定方法に関し、より特定的には、車両に搭載されるトランスミッションの駆動に起因して生じる振動を、実車の走行状態を模擬的に作り出して測定する振動測定装置、およびその振動測定装置を用いた振動測定方法に関する。
従来の振動測定装置に関して、たとえば、特開2006−105797号公報には、トランスミッションの駆動に起因する振動について、実車の走行中に生じる振動に近い振動を測定することを目的とした振動測定装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された振動測定装置は、トランスミッションの出力軸に接続されたタイヤと、タイヤのナックル部に設けられた振動測定センサと、タイヤに負荷を与える荷重設定ユニットと、タイヤと荷重設定ユニットとの間に配置されたショックアブソーバおよびサスペンションとを備える。タイヤ、ショックアブソーバおよびサスペンションから車両の足回りアッセンブリが構成されている。
特開2006−105797号公報
車両が実際に走行すると、ショックアブソーバは地面の凹凸や車両の揺れを受けて伸縮を繰り返すため、温度上昇する。このため、実車においては、ショックアブソーバは温度上昇した状態で用いられる。
一方、上述の特許文献1では、実車の重量や実車に乗る人間の重量を考慮した荷重を、荷重設定ユニットから足回りアッセンブリに負荷させることで、実車の走行中の状態を模擬的に実現する。しかしながら、ショックアブソーバは、装置の基台に対して固定された荷重設定ユニットと、ローラ上で回転するタイヤとの間に配置されているため、上下動方向の自由度が小さい。このため、装置上のショックアブソーバの温度と、走行時の実車のショックアブソーバの温度との間にずれが生じる。ショックアブソーバの振動特性は温度によって変化するため、特許文献1に開示された振動測定装置では実車からかけ離れた測定結果が得られるおそれが生じる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、実車の走行時に生じる振動により近い振動を測定する振動測定装置および振動測定方法を提供することである。
この発明に従った振動測定装置は、トランスミッションが設置され、トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定する振動測定装置である。振動測定装置は、トランスミッションの出力軸に接続され、トランスミッションの駆動とともに回転するタイヤと、タイヤに接続され、タイヤに加わる衝撃を吸収するショックアブソーバとを備える。ショックアブソーバは、温度によって変化する振動特性を示す。振動測定装置は、さらに、伸縮させることによりショックアブソーバを昇温させる昇温機構を備える。
このように構成された振動測定装置によれば、昇温機構によってショックアブソーバを昇温させることにより、ショックアブソーバの温度を走行時の実車で想定される温度に近づけることができる。これにより、実車の走行時に生じる振動により近い振動を測定することができる。
また好ましくは、昇温機構は、タイヤが載置されるローラ部を含む。ローラ部は、凹凸に形成された第1外周面を有する。ローラ部は、第1外周面をタイヤに接触させながらタイヤとともに回転する。このように構成された振動測定装置によれば、第1外周面に形成された凹凸によりタイヤを上下動させることで、ショックアブソーバを強制的に伸縮させる。
また好ましくは、ローラ部は、平滑に形成された第2外周面をさらに有する。第2外周面は、第1外周面とローラ部の回転軸方向に並ぶ。ローラ部は、ローラ部の回転軸方向にスライド自在に設けられている。このように構成された振動測定装置によれば、ローラ部を、ショックアブソーバを伸縮させて温度上昇させる位置とショックアブソーバを伸縮させない位置との間で選択的に位置決めすることができる。
また好ましくは、昇温機構は、ショックアブソーバに接続され、ショックアブソーバを伸縮させるクランク機構またはボールねじ機構を含む。このように構成された振動測定装置によれば、クランク機構またはボールねじ機構の駆動により、ショックアブソーバを強制的に伸縮させる。
この発明に従った振動測定方法は、上述のいずれかに記載の振動測定装置を用いた振動測定方法である。振動測定方法は、昇温機構によりショックアブソーバを昇温させる昇温ステップと、昇温ステップの後、トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定する測定ステップとを備える。このように構成された振動測定方法によれば、昇温ステップの後、測定ステップを実施することにより、ショックアブソーバの温度を走行時の実車で想定される温度まで迅速に上昇させるとともに、測定ステップ時のショックアブソーバの温度を安定させることができる。
以上説明したように、この発明に従えば、実車の走行時に生じる振動により近い振動を測定する振動測定装置および振動測定方法を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、この発明の実施の形態における振動測定装置を示す平面図である。図2は、図1中の振動測定装置を示す側面図である。図中には、タイヤ36の回転軸方向に沿ったx軸と、x軸に直交し、鉛直方向に沿ったy軸と、x軸およびy軸に直交するz軸とが示されている。
図1および図2を参照して、振動測定装置100は、トランスミッション34の駆動に起因して発生する振動を、実車の走行状態を模擬的に作り出して測定する装置である。振動測定装置100は、トランスミッション34に接続されるタイヤ36と、タイヤ36に加わる衝撃を吸収するショックアブソーバ92と、タイヤ36とともに回転し、ショックアブソーバ92を昇温させるタイヤローラ38mおよび38nとを備える。
振動測定装置100は、互いに独立して設けられた第1基台20および第2基台42を備える。第1基台20上には、駆動モータ24、第2吸収モータ22、支持台33等が設置されている。第2基台42上には、アーム取り付け台56、タイヤローラ38mおよび38n、第1吸収モータ44等が設置されている。第2基台42には、スライド用シリンダ群80が取り付けられている。スライド用シリンダ群80により、第2基台42は、y軸方向に移動可能に設けられている。
トランスミッション34は、支持台33に取り付けられている。トランスミッション34は、入力軸32、第1出力軸54および第2出力軸58を含む。入力軸32には、トルク計30および軸棒28を介して駆動モータ24が接続されている。駆動モータ24は、トランスミッション34を駆動させる。駆動モータ24の回転運動が、入力軸32を通じてトランスミッション34に入力され、出力軸54および58を通じてトランスミッション34から出力される。トルク計30は、駆動モータ24の回転トルクを測定する。
第1出力軸54および第2出力軸58は、車両の左右のタイヤが接続される軸である。第1出力軸54には、タイヤ36が接続されている。タイヤ36は、第1出力軸54とともに回転する。タイヤ36は、ナックル部88を含む。
ナックル部88には、振動測定部としての振動測定センサ90が取り付けられている。本実施の形態では、振動測定センサ90として、加速度センサが用いられている。振動測定センサ90は、タイヤ36に生じた振動、延いてはトランスミッション34の駆動に起因して生じる振動を検出する。検出された振動には、トランスミッション34のギヤノイズが等価的に含まれる。
なお、振動測定センサ90を設ける位置は、タイヤ36に限られず、たとえば後述のショックアブソーバ92であっても良い。
タイヤ36は、タイヤローラ38mおよび38n上に設置されている。タイヤローラ38mとタイヤローラ38nとは、z軸方向に互いに間隔を隔てて設けられている。タイヤローラ38mおよび38nは、タイヤ36の重量を受けながらタイヤ36とともに回転する。タイヤローラは、1つだけ設けられても良いし、3以上の複数設けられても良い。
振動測定装置100は、タイヤ36に対して回転トルクを付加する回転トルク付加部としての第1吸収モータ44を備える。タイヤローラ38mは、軸棒50、トルク計48および軸棒46を介して、第1吸収モータ44に接続されている。第1吸収モータ44は、タイヤローラ38mの回転方向と反対方向の回転トルクを発生する。トルク計48は、第1吸収モータ44の回転トルクを測定する。
第2出力軸58は、トルク計60および軸棒62を介して第2吸収モータ22に接続されている。本実施の形態では、第1出力軸54にのみタイヤ36が接続されれば実車環境がほぼ実現されるとして、第2出力軸58へのタイヤの接続が省略されている。第2吸収モータ22は、第2出力軸58の回転方向と反対方向の回転トルクを発生する。トルク計60は、第2吸収モータ22の回転トルクを測定する。
アーム取り付け台56は、x、y、z軸の3方向に移動可能に設けられている。アーム取り付け台56は、ロアアーム86および図示しないアッパアームの位置を調整する。これらのアームは、トランスミッション34およびタイヤ36の間で延び、第1出力軸54とタイヤ36との接続をサポートする。
振動測定装置100は、タイヤ36に対して荷重を付加する荷重付加部としての荷重設定アーム101を備える。荷重設定アーム101は、フレーム部39と、スライド部40m、40n、102および103とを含むスライド機構に接続されている。荷重設定アーム101は、スライド部102に設けられている。
スライド部40mとスライド部40nとは、z軸方向に互いに間隔を隔てた位置で、x軸方向に延びる。フレーム部39は、z軸方向に延びる。スライド部40mおよび40nと、フレーム部39とにより、門型の枠体が形成されている。フレーム部39は、スライド部40aおよび40bに対して、x軸方向にスライド自在に接続されている。スライド部103は、フレーム部39に対して、y軸方向にスライド自在に接続されている。スライド部102は、スライド部103に対して、z軸方向にスライド自在に接続されている。
このような構成により、スライド部102に設けられた荷重設定アーム101は、x、y、z軸の3方向、すなわち3次元的に移動可能である。荷重設定アーム101をy軸方向に移動させることにより、タイヤ36に対して任意の荷重が付加される。この荷重の大きさは、実車の重量や、実車に乗る人間の重量を考慮して決定される。荷重設定アーム101を移動させるスライド機構は、モータ等により駆動されても良いし、手動により駆動されても良い。荷重設定アーム101を移動させるスライド機構は、図中の構造に限られず、別の構造を有しても良い。
振動測定装置100は、タイヤ36と荷重設定アーム101との間に設けられた衝撃緩衝機構としてのショックアブソーバ92およびサスペンション94を備える。ショックアブソーバ92は、タイヤ36および荷重設定アーム101により支持されている。振動測定装置100には、振動を測定したい実車に対応したタイヤ36、ショックアブソーバ92およびサスペンション94(以下、足回りアッセンブリとも称する)が取り付けられる。
荷重設定アーム101とショックアブソーバ92とは、荷重測定部としてのロードセル96および振動減衰部としてのワイヤーロープバネ98を介して、互いに接続されている。ロードセル96は、荷重設定アーム101からタイヤ36に付加される荷重を測定する。ワイヤーロープばね98は、トランスミッション34の駆動に起因して生じた振動が荷重設定アーム101側に伝わることを抑制する。
フレーム部39を含むスライド機構により、足回りアッセンブリの3次元的な位置が調整される。スライド用シリンダ群80により、足回りアッセンブリとタイヤローラ38mおよび38nとの位置関係が調整される。アーム取り付け台56により、ロアアーム86等のアーム群と、足回りアッセンブリおよびトランスミッション34との位置関係が調整される。
駆動モータ24、第1吸収モータ44および第2吸収モータ22は、モータ制御装置66に電気的に接続されている。モータ制御装置66は、実行装置68に電気的に接続されている。実行装置68は、実車の走行環境をシミュレーションする実車走行パターンプログラムが格納された格納部と、そのプログラムを実行する実行部とを含む。実行部により実車走行パターンプログラムが実行されると、モータ制御装置66は、その内容に応じてモータの動作を制御する制御信号を、駆動モータ24、第1吸収モータ44および第2吸収モータ22に出力する。
モータ制御装置66は、主に、駆動モータ24の回転数を制御する。この制御により、車両の様々な加速または減速パターンを実現することができる。モータ制御装置66は、主に、第1吸収モータ44および第2吸収モータ22のトルクの大きさを制御する。この制御により、車両の様々な走行中の抵抗状態(路面抵抗等)を実現することができる。
図3は、図1中の振動測定装置に設けられた衝撃緩衝機構を模式的に表わした断面図である。図1から図3を参照して、サスペンション94は、コイルばねである。サスペンション94は、荷重設定アーム101およびタイヤ36により支持されている。ショックアブソーバ92は、シリンダ202およびピストン201を含む。シリンダ202は、タイヤ36側に支持されている。ピストン201は、荷重設定アーム101側に支持されている。シリンダ202内には、ピストン201によって区画されたオイル室211および212が形成されている。オイル室211および212には液体としてのオイルが封入されている。ピストン201には、オイル室211とオイル室212との間を連通させる孔201hが形成されている。
サスペンション94が衝撃を受けて振動すると、ピストン201に伸縮運動(図3中の矢印601に示すピストン201の軸方向の動き)や揺動運動(図3中の矢印602に示すピストン201の曲げ方向の動き)が生じる。この際、オイルが孔201hを通じてオイル室211とオイル室212との間を行き来する。ショックアブソーバ92は、この時のオイルの抵抗を利用して、サスペンション94の振動を減衰させる。オイルの粘度は、温度が高いほど低くなる。このため、ショックアブソーバ92は、温度によって変化する振動特性(振動の大きさや周波数の特性)を示す。
なお、図3中に示すショックアブソーバ92の形態は、一例であり、ショックアブソーバ92は他の形態を有しても良い。たとえば、オイルの替わりにガスが封入されたショックアブソーバが用いられても良い。
図4は、図1中の振動測定装置に設けられたタイヤローラの側面図である。図中には、図1中のIV−IV線上に沿ったタイヤローラの形状が示されている。図5は、図4中のV−V線上に沿ったタイヤローラの断面図である。図6は、図4中のVI−VI線上に沿ったタイヤローラの断面図である。
図4から図6を参照して、タイヤローラ38mは、外周面38aおよび38bを含む。外周面38aおよび38bは、タイヤローラ38mの回転軸301を中心に延在する。外周面38aと外周面38bとは、回転軸301の軸方向に並んで形成されている。外周面38aは、平滑な表面を有する。外周面38bは、凹凸形状に形成された表面を有する。外周面38bは、湾曲面により形成されている。外周面38bは、回転軸301を中心とする周方向に沿って半径が変化するように形成されている。
タイヤローラ38mは、スプライン軸221に嵌合されている。スプライン軸221は、回転軸301に沿って延びる。スプライン軸221は、図1中の軸棒50に接続されている。タイヤローラ38mは、回転軸301の軸方向にスライド移動可能に設けられている。スプライン軸221には、ストッパ235が嵌合されている。ストッパ235は、回転軸301の軸方向においてタイヤローラ38mの両側に配置されている。ストッパ235は、回転軸301の軸方向におけるタイヤローラ38mの位置を固定する。このような構成により、タイヤローラ38mは、タイヤ36と外周面38aとが接触する位置と、タイヤ36と外周面38bとが接触する位置との間でスライド移動される。タイヤローラ38nは、タイヤローラ38mと同様の形状を有する。
なお、タイヤローラ38mおよび38nは、図4から図6に示す形状に限られず、他の形状を有しても良い。たとえば、外周面38bは、回転軸301に直交する平面で切断された場合に角型の凹凸が繰り返す断面形状を有しても良い。外周面38bは、回転軸301を中心としてその半径方向に突出する突起を所定の間隔ごとに有しても良い。タイヤローラ38mおよび38nは、回転するシャフト間に掛けられたベルトによって形成されても良い。この場合、ベルトの表面に外周面38aおよび38bが形成される。
続いて、図1中の振動測定装置100を用いて振動測定を行なう方法について説明を行なう。まず、タイヤ36と外周面38bとが接触するように、タイヤローラ38mおよび38nをスライド移動させる。ストッパ235により、タイヤローラ38mおよび38nの位置を固定する。駆動モータ24を駆動させ、タイヤ36を回転させる。
この際、タイヤ36が凹凸形状を有する外周面38bと接触しながら回転することによって、タイヤ36に上下動が加わる。これにより、ショックアブソーバ92が伸縮を繰り返し、ショックアブソーバ92内のオイルが温度上昇する。
ショックアブソーバ92内のオイルを温度上昇させる方法としては、ドライヤ等を用いてショックアブソーバ92を外側から加熱する方法も考えられる。しかしながら、この場合、ドライヤの熱がオイルに効率良く伝達されなかったり、加熱温度が高すぎてショックアブソーバ92のケース体が変形したりするおそれがある。これに対して、本実施の形態では、伸縮によりショックアブソーバ92を自己発熱させるため、ショックアブソーバ92に封入されたオイルの温度を、容易かつ効率的に上昇させることができる。
走行する実車に搭載されたショックアブソーバの場合、地面の凹凸を受けてショックアブソーバが伸縮を繰り返すため、オイルの温度が上昇する。このため、実車におけるオイルの温度を振動測定時の評価温度とするため、ショックアブソーバ92内のオイルをその評価温度まで昇温させる。ショックアブソーバ92内のオイルの温度が評価温度に達したかを確認するため、ショックアブソーバ92に温度センサを設けても良い。この際、ショックアブソーバ92のケース体の温度を測定することによって、オイルの温度が評価温度に達したか否かを判断しても良い。
次に、タイヤ36と外周面38aとが接触するように、タイヤローラ38mおよび38nをスライド移動させる。ストッパ235により、タイヤローラ38mおよび38nの位置を固定する。図1中の実行装置68に格納された実車走行パターンプログラムを実行させ、トランスミッション34の駆動に起因して生じる振動を振動測定センサ90によって測定する。
ショックアブソーバ92を昇温させずに振動測定を実施した場合、測定装置の運転に伴って、トランスミッション34やタイヤ36に発熱が生じる。これにより、ショックアブソーバ92が徐々に温度上昇し、その振動特性が変化するため、安定した測定値が得られない。また、測定値が安定するまで暖機運転を続けた場合、測定に長時間を要し、評価コストの増大を招くおそれがある。これに対して、本実施の形態では、ショックアブソーバ92を強制的に昇温させ、その後に振動測定を実施するため、振動特性の適正な評価を短時間で行なうことができる。
また、本実施の形態では、外周面38bに形成された凹凸量により、タイヤ36の上下動の幅が制限されるため、ショックアブソーバ92に対して過大な伸縮が加わることがない。このため、ショックアブソーバ92の破損を防止することができる。また、昇温時と測定時とでタイヤローラ38mおよび38nの表面性状を簡便に切り替えることができるため、目的に応じた測定装置の運転が可能となる。
この発明の実施の形態における振動測定装置は、トランスミッション34が設置され、トランスミッション34の駆動に起因して生じる振動を測定する振動測定装置100である。振動測定装置100は、トランスミッション34の出力軸としての第1出力軸54に接続され、トランスミッション34の駆動とともに回転するタイヤ36と、タイヤ36に接続され、タイヤ36に加わる衝撃を吸収するショックアブソーバ92とを備える。ショックアブソーバ92は、温度によって変化する振動特性を示す。振動測定装置100は、さらに、伸縮させることによりショックアブソーバ92を昇温させる昇温機構としてのタイヤローラ38mおよび38nを備える。
このように構成された、この発明の実施の形態における振動測定装置100によれば、タイヤローラ38mおよび38nによってショックアブソーバ92を強制的に昇温させることにより、実車の走行時に生じる振動により近い振動を測定することができる。これにより、実車の走行時に生じる振動の特性評価の信頼性を向上させることができる。
続いて、図1中の振動測定装置100に設けられたタイヤローラ38mおよび38nに替えて、別の昇温機構が設けられた振動測定装置について説明を行なう。
図7は、図1中の振動測定装置の第1の変形例を示す側面図である。図中には、図2中の荷重設定アーム101が設けられた位置が示されている。図7を参照して、本変形例では、振動測定装置が、スライド部404と、クランク/アンクランプ部としてのピン405とを備える。スライド部404は、スライド部102に対してy軸方向にスライド自在に設けられている。荷重設定アーム101は、スライド部404に設けられている。ピン405は、スライド部102に対してスライド部404を固定する。
振動測定装置は、円盤401およびロッド402を含むクランク機構をさらに備える。円盤401は、電動モータ403によって回転される。ロッド402は、円盤401の周縁とスライド部404との間を連結する。クランク機構は、電動モータ403から出力された回転運動を、スライド部404のy軸方向の往復運動に変換する。
本変形例では、まずピン405を取り外し、スライド部404がy軸方向にスライド自在な状態とする。電動モータ403を駆動させることにより、スライド部404をy軸方向に往復運動させる。これにより、荷重設定アーム101がショックアブソーバ92を伸縮させ、温度上昇させる。次に、ピン405によりスライド部102に対するスライド部404の位置を固定する。図1中の実行装置68に格納された実車走行パターンプログラムを実行させ、トランスミッション34の駆動に起因して生じる振動を振動測定センサ90によって測定する。
図8は、図1中の振動測定装置の第2の変形例を示す側面図である。図中には、図2中の荷重設定アーム101が設けられた位置が示されている。図8を参照して、本変形例では、振動測定装置が、ナット503およびねじ軸502を含むボールねじ機構と、クランク/アンクランプ部としてのピン505とを備える。ナット503は、スライド部102に対してy軸方向にスライド自在に設けられている。荷重設定アーム101は、ナット503に設けられている。ピン505は、スライド部102に対してナット503を固定する。ナット503は、図示しない複数のボールを介してねじ軸502に螺合されている。ねじ軸502は、y軸方向に延びる。ねじ軸502は、電動モータ501によって回転される。
本変形例では、まずピン505を取り外し、ナット503がy軸方向にスライド自在な状態とする。電動モータ501を駆動させることにより、ナット503をy軸方向に往復運動させる。これにより、荷重設定アーム101がショックアブソーバ92を伸縮させ、温度上昇させる。次に、ピン505によりスライド部102に対するナット503の位置を固定する。図1中の実行装置68に格納された実車走行パターンプログラムを実行させ、トランスミッション34の駆動に起因して生じる振動を振動測定センサ90によって測定する。
これらの変形例においても、図1中の振動測定装置100によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態における振動測定装置を示す平面図である。 図1中の振動測定装置を示す側面図である。 図1中の振動測定装置に設けられた衝撃緩衝機構を模式的に表わした断面図である。 図1中の振動測定装置に設けられたタイヤローラの側面図である。 図4中のV−V線上に沿ったタイヤローラの断面図である。 図4中のVI−VI線上に沿ったタイヤローラの断面図である。 図1中の振動測定装置の第1の変形例を示す側面図である。 図1中の振動測定装置の第2の変形例を示す側面図である。
符号の説明
34 トランスミッション、36 タイヤ、38a,38b 外周面、38m,38n タイヤローラ、54 第1出力軸、92 ショックアブソーバ、100 振動測定装置、301 回転軸、401 円盤、402 ロッド、502 ねじ軸、503 ナット。

Claims (5)

  1. トランスミッションが設置され、前記トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定する振動測定装置であって、
    前記トランスミッションの出力軸に接続され、前記トランスミッションの駆動とともに回転するタイヤと、
    前記タイヤに接続され、前記タイヤに加わる衝撃を吸収するショックアブソーバとを備え、
    前記ショックアブソーバは、温度によって変化する振動特性を示し、さらに、
    伸縮させることにより前記ショックアブソーバを昇温させる昇温機構を備える、振動測定装置。
  2. 前記昇温機構は、前記タイヤが載置されるローラ部を含み、
    前記ローラ部は、凹凸に形成された第1外周面を有し、前記第1外周面を前記タイヤに接触させながら前記タイヤとともに回転する、請求項1に記載の振動測定装置。
  3. 前記ローラ部は、前記第1外周面と前記ローラ部の回転軸方向に並び、平滑に形成された第2外周面をさらに有し、
    前記ローラ部は、前記ローラ部の回転軸方向にスライド自在に設けられている、請求項2に記載の振動測定装置。
  4. 前記昇温機構は、前記ショックアブソーバに接続され、前記ショックアブソーバを伸縮させるクランク機構またはボールねじ機構を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の振動測定装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の振動測定装置を用いた振動測定方法であって、
    前記昇温機構により前記ショックアブソーバを昇温させる昇温ステップと、
    前記昇温ステップの後、前記トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定する測定ステップとを備える、振動測定方法。
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