JPH02215012A - 架橋ポリエチレン電力ケーブルの半導電層 - Google Patents

架橋ポリエチレン電力ケーブルの半導電層

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JPH02215012A
JPH02215012A JP3666389A JP3666389A JPH02215012A JP H02215012 A JPH02215012 A JP H02215012A JP 3666389 A JP3666389 A JP 3666389A JP 3666389 A JP3666389 A JP 3666389A JP H02215012 A JPH02215012 A JP H02215012A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、電線被覆材として用いられる架橋ポリエチレ
ン電力ケーブルの半導電層に係り、特に。 押出し加工時におけるスコーチ(早期架橋)の発生を防
止することができ、厳密な温度制御、押出し停止後の押
出し機内のオーバーホールを必要とせず−かつ、良好な
耐熱性と機械的物性を保持することのできる架橋ポリエ
チレン電力ケーブルの半導電層に関する。
【従来の技術1 近年、合成樹脂を用いて被覆する絶縁電線が多くなって
きている。このような絶縁材の使用目的は、構造材とし
ての目的を兼ねている場合も多いが、導体から電気的に
絶縁する点に主眼が置かれている。しかし、電気的絶縁
が優れていても耐熱性が悪かったり、加工がしにくかっ
たり、価格が高くなってしまっては絶縁材としての使用
に耐えなくなってしまう、このため、絶縁材料としては
、絶縁抵抗・絶縁耐力・誘電率・誘電体力率などの電気
的特性が良好であることは勿論のこと、この電気的特性
が良好であることに加えて材料力学的な強さや耐熱性、
加工のし易さ1価格などが選択の重要な基準となってい
る。 そこで、一般に、架橋ポリエチレン電力ケーブル1は、
第1図に示す如く導体2の上に内部半導電層3を被覆し
、その上に絶縁体4を被覆し、この絶縁体4の上に外部
半導電層5を被覆して構成されてい°る。この架橋ポリ
エチレン電力ケーブル1の絶縁体4は、カテナリー型縦
型、横型(水平型)等の連続架橋装置等によって架橋さ
れる6例えばカテナリー型連続架橋装置は、架橋管が下
方に傾斜しており、押し出されてきた架橋ポリエチレン
電力ケーブル1が管路内で懸垂線を構成するように管路
が湾曲して形成されている。したがって、この架橋ポリ
エチレン電力ケーブル1は、押出機から押し出された後
架橋管の加熱部の最下流付近のタッチダウンポイント(
ケーブルが架橋管に最初に接触する点)に至るまでの間
管路壁面に接触することなく進行し、このタッチダウン
ポイント以後は、架橋管の底部に接触しつつ進行し、冷
却水によって冷却され、テンショニングキャプスタンに
よって巻き取られる。 このように構成される架橋ポリエチレン電力ケーブル1
において、半導電層を形成する内部半導電層3、外部半
導電層5の導電化は、従来より内部半導電層3、外部半
導電層5のベース樹脂に導電性を有するカーボンブラッ
クを相当多量添加することによってなされている。この
ように、カーボンブラックを多量に添加すると耐屈曲性
・耐衝撃性・耐摩耗性等の機械的物性(引張り伸び値。 脆化温度など)が著しく低下するため、内部半導電層3
、外部半導電層5のベース樹脂としては、従来よりフィ
ラー受容量の多い非結晶のポリオレフィン系樹脂である
ところのエチレン酢酸ビニル共重合体、あるいは、エチ
レン−エチルアクリレート共重合体等が用いられている
。 ところが、これらエチレン酢酸ビニル、あるいは、エチ
レン−エチルアクリレート等の共重合体は、架橋ポリエ
チレン電力ケーブル1の絶縁体4を構成するポリエチレ
ン(低密度ポリエチレン)に比べ、軟化点が低いため、
加熱変形性などの耐熱性に劣るという問題点を有してお
り、これを補うために架橋が必要になる。また、半導電
層材料のベース樹脂として、低密度あるいは高密度ポリ
エチレンを用いると、加熱変形性などの耐熱性を改良す
ることはできるが、低密度あるいは高密度ポリエチレン
が結晶性であることから、導電性を持たせる丸め、カー
ボンブラックを相当多量に添加すると機械的物性(引張
り伸び値、脆化温度など)の著しい低下を招き、そのた
めこの機械的物性を保持のためにもやはり架橋が必須と
なる。 このようにして、架橋ポリエチレン電力ケーブル1とし
ての耐熱性(使用温度90℃)を付与するために、この
内部半導電層3、外部半導電層5も架橋することが必要
となつ−ている。 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、内部半導電層3.外部半導電層5を架橋
するには、内部半導電層3、外部半導、電層5のベース
樹脂に架橋剤を混入して押出し成形加工を行うわけであ
るが、貯蔵中又は加橋工程以前の加工作業中に架橋反応
を起こし、製品への加工が著しく困難になる現象である
スコーチ(早期架橋)が生じるという問題点を有してい
る。特に、半導電層材料の場合、導電性を与えるための
カーボンブラックの多量添加によって、材料の溶融粘度
が増加し、押出し時の剪断発熱量も大きくなることから
、スコーチ(早期架橋)が生じる可能性が高いものとな
っている。 この半導電層材料を押出し加工する際に、スコーチ(早
期架橋)が生じていると、このスコーチ(早期架橋)が
生じている部分が、半導電層の押出し表面(絶縁体との
界面)に突起を形成し、これが水トリーあるいは、絶縁
破壊の起点となり。 ケーブルの電気的な長期信頼性を損なう大きな要因とな
っているという問題点を有している。 また、半導電層材料を押出し加工する際に、スコーチ(
早期架橋)が生じないように押出し加工に当たっての厳
密な温度制御を行い、並びに押出し機による押出し成形
停止後、押出し機内に架橋剤を混入した半導電層材料を
残留させないために完全なオーバーホールを行わなけれ
ばならないという問題点を有している。 本発明は、押出し加工時におけるスコーチ(早期架橋)
の発生を防止することができ、厳密な温度制御、押出し
停止後の押出し機内のオーバーホールを必要とせず、か
つ、良好な耐熱性と機械的物性を保持することのできる
架橋ポリエチレン電力ケーブルの半導電層を提供するこ
とを目的としている。
【課題を解決するための手段1 本発明で用いた超低密度ポリエチレンは1通常の低密度
ポリエチレン(密度0.915〜0.935g/aI)
あるいは高密度ポリエチレン(密度Q、935〜0.9
70g/d)に比べ、密度が低く(密度0.910g/
aJ以下)、低結晶性であるにもかかわらず、明確な融
点を有しており。 この融点が110℃以上と高い(低密度ポリエチレンの
融点は、110℃〜115℃程度、高密度ポリエチレン
の融点は125〜140℃程度)ことを特長としている
。 本発明は、この密度が0.910g/cd以下で。 融点が110℃以上の超低密度ポリエチレンに対して、
導電性カーボンブラックを配合して構成したものである
。そして本発明に用いられるカーボンブラックとしては
、ケッチエンブラック、アセチレンブラック、あるいは
導電性のファーネスブラックがある。この導電性カーボ
ンブラックは。 超低密度ポリエチレン100重量部に対して、5〜80
重量部が配合されている。 本発明は、密度が0.910g/a#以下で、融点が1
10℃以上の超低密度ポリエチレンに対して、導電性カ
ーボンブラックを配合し、さらに、架橋助剤を配合して
構成したものである。この架橋助剤というのは、そのも
のでは、ベース樹脂(ポリエチレン等)を架橋する作用
を有しないが。 熱処理により鎖状高分子間の架橋を行って、網目状の高
分子にする際に配合する架橋剤(例えば。 有機過酸化物)の架橋作用を助長する働きを有するもの
である。この架橋助剤としては、多官能性モノマー、例
えば、トリアリルイソツアヌレート。 トリアリルツアヌレートなどが用いられる。 本発明は、密度が0.910g/aJ以下で、融点が1
10℃以上の超低密度ポリエチレン100重量部に、導
電性カーボンブラックを5〜80重量部を配合した中に
、架橋助剤を5重量部以下配合して構成したものである
。 本発明のように内部半導電層3及び外部半導電層5に架
−剤を添加しない半導電層の場合は、内部半導電層3及
び外部半導電層5と絶縁体4との境界面の密着が弱くな
る傾向がある。そこで、本発明においては、内部半導電
層3及び外部半導電層5に架橋助剤を添加し、内部半導
電層3及び外部半導電層5の絶縁体4との境界面近傍に
おいて。 同時押出し成形後の同時架橋時に絶縁体4側から移行し
てくる架橋剤による架橋反応を促進し、その部分の耐熱
性、並びに絶縁体との密着性を向上させるものである。 このように、架橋助剤を超低密度ポリエチレン100重
量部に対し5重量部以下の量添加するようにしたのは、
内部半導電層3の上に架橋ポリエチレン樹脂によって形
成される絶縁体4を押出し被覆し、さらに、この架橋ポ
リエチレン樹脂よって形成される絶縁体4の上に外部半
導電層5を押出し被覆した場合、架橋ポリエチレン樹脂
よって形成される絶縁体4内の架橋剤が絶縁体4から内
部半導電層3及び外部半導電層5に移行してきて、内部
半導電層3及び外部半導電層5の部分の絶縁体4との境
界面の架橋を促進し、かつ、内部半導電層3及び外部半
導電層5と絶縁体4との密着性を強固にするためである
。このように内部半導電層3及び外部半導電層5と絶縁
体4との密着性を強固にするのは、架橋剤を添加しない
内部半導電層3及び外部半導電層5にあっては、どうし
ても内部半導電層3及び外部半導電層5と絶縁体4との
密着が弱くなる傾向があるので、内部半導電層3及び外
部半導電層5の部分の絶縁体4との境界面に剥離(空隙
)が生じるとこの境界面で放電が起こり、電気的信頼性
が損なわれるのを防止するためである。 なお、内部半導電層3及び外部半導電層5の半導電層の
部分に、架橋助剤を超低密度ポリエチレン100重量部
に対し5重量部以下の量添加するようにしたのは、5重
量部を超えて架橋助剤を添加すると、ブリード、ブルー
ムなどによる問題が生じるからである。 本発明で、架橋ポリエチレン電力ケーブルの半導電層材
料として用いられているポリエチレンは、架橋しなくて
も、すなわち架橋剤を全く添加しない場合でも、融点が
110℃以上と高いため、加熱変形性などの耐熱性に優
れ、それにも拘らず、密度が0.910g/a#以下の
超低密度で低結晶性であるため、半導電層に導電性付与
のためのカーボンブラックを多量に添加しても機械的物
性低下(引張り伸び値、脆化温度など)を少なくするこ
とができる。 また、必要に応じてアミン系(例えば、ポリメライズド
2、 2.4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノリ
ン)、フェノール系(例えば、4.4′−チオビス(6
−t a r t−ブチル−m−クレゾール)などの酸
化防止剤が添加される。 [作用1 上記のように構成された架橋ポリエチレン電力ケーブル
の半導電層は、架橋剤を全く添加しないため、スコーチ
という問題を生じることなく、また、架橋剤を全く添加
しなくても半導電層のべ一入樹脂に密度が0.910g
/aJ以下の低結晶性、しかも、融点が110℃以上の
超低密度ポリエチレンを用いているため、導電性付与の
ためのカーボンブラックを多量に添加しても機械的物性
低下(引張り伸び値、脆化温度など)が少なく、かつ、
加熱変形性などの耐熱性を向上することができる。 また、上記のように構成された架橋ポリエチレン電力ケ
ーブルの半導電層は、架橋助剤を5重量部以下添加して
いるため、絶縁体に添加されている架橋剤の絶縁体から
の移行により半導電層の絶縁体近傍部分の架橋が促進さ
れ、半導電層と絶縁体との密着性を強固にすることがで
き、半導電層と絶縁体との間に剥離(空隙)による放電
の発生を防止し、電気的信頼性を損なうことがない。 【実施例】 以下、本発明の実施例について説明する。 本実施例において基本となる半導電層のポリエチレン、
導電性カーボンブラック、架橋助剤の配合比は、密度が
0.910g/aj以下で、融点が110℃以上の超低
密度ポリエチレン100重量部に対して、導電性カーボ
ンブラック5〜80重量部、架橋助剤5重量部以下であ
る。以下に本発明の具体的実施例について比較例と対比
して説明する。 実施例1 本実施例は、密度が0.900g/aJで、融点が11
6℃で、軟化点70℃、MI  0.4(7)超低密度
ポリエチレンA(具体的には1日本ユニカー株式会社m
l  DFDA  1138)100重量部に対して、
導電性カーボンブラックA(具体的には、ケッチエンブ
ラックインターナショナル株式会社製 ケッチエンブラ
ックEC)15重量部、架橋助剤(具体的には5日本化
成株式会社製 TAIC;トリアリ°ルイソシヌアレー
ト)1重量部を、さらに酸化防止剤(具体的には、川口
化学工業株式会社製 アンテージ RD:ボリメライズ
ド2,2.4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリ
ン: TMDQ)を配合したものである。 実施例2 本実施例は、密度が0.900g/aJで、融点が11
5℃で、軟化点67℃、MI2の超低密度ポリエチレン
B(具体的には、住友化学工業株式会社製 エフセレン
 VL200)100311部に対して、導電性カーボ
ンブラックB(具体的には、電気化学工業株式会社製 
アセチレンブラック)50重量部、架橋助剤(具体的に
は1日本化成株式会社製 TAIC;トリアリルイソシ
ヌアレート)1重量部を、さらに酸化防止剤(具体的に
は、川口化学工業株式会社製 アンテージRD;ボリメ
ライズド2,2.4−トリメチル−1゜2−ジハイドロ
キノリン:TMDQ)を配合したものである。 実施例3 本実施例は、密度が0.900g/aJで、融点が11
5℃で、軟化点67℃、MI  2の超低密度ポリエチ
レンB(具体的には、住友化学工業株式会社製 エフセ
レン VL200)100重量部に対して、導電性カー
ボンブラックC(具体的には、東海カーボン株式会社製
 トーカブラック4501)50重量部、架橋助剤(具
体的には、日本化成株式会社製 TAIC:トリアリル
イソシヌアレート)1重量部を、さらに酸化防止剤(具
体的には、川口化学工業株式会社製 アンテージ RD
;ポリメライズド2,2.4−トリメチル−1,2−ジ
ハイドロキノリン: TMDQ)を配合したものである
。 比較例1 比較例1は、密度が0.900g/a#で、融点が11
5℃で、軟化点67℃、MI  2の超低密度ポリエチ
レンB(具体的には、住友化学工業株式会社製 エフセ
レン VL200)100重量部に対して、導電性カー
ボンブラックB(具体的には、電気化学工業株式会社製
 アセチレンブラック)50重量部、さらに酸化防止剤
(具体的には、川口化学工業株式会社製 アンテージ 
RD;ボリメライズド2,2.4−トリメチル−1,2
−ジハイドロキノ、リン: TMDQ)を配合したもの
である。 比較例2 比較例2は、密度が0.935g/aJで、融点が12
6℃で、軟化点119℃、MIo、2の高密度ポリエチ
レン(具体的には、東燃石油化学株式会社製 E401
2)100重量部に対して、導電性カーボンブラックA
(具体的には、ケッチエンブラックインターナショナル
株式会社製 ケッチエンブラックEC)15重量部、架
橋助剤(具体的には、日本化成株式会社製 TAIC;
トリアリルイソシヌアレート)1重量部を、さらに、酸
化防止剤(具体的には、川口化学工業株式会社製 アン
テージ RD;ポリメライズド2゜2.4−トリメチル
−1,2−ジハイドロキノリン:TMDQ)を配合した
ものである。 比較例3 比較例3は、密度が0.935g/a#で、融点が12
6℃で、軟化点119℃、MIo、2の高密度ポリエチ
レン(具体的には、東燃石油化学株式会社製 E401
2)100重量部に対して、導電性カーボンブラックA
(具体的には、ケッ゛チェンブラックインターナショナ
ル株式会社展 ケッチエンブラックEC)3重量部、架
橋助剤(具体的には、日本化成株式会社製 TAIC;
トリアリルイソシヌアレート)1重量部を、さらに酸化
防止剤(具体的には、川口化学工業株式会社製アンテー
ジ RD;ボリメライズド2,2.4−トリメチル−1
,2−ジハイドロキノリン:TMDQ)を配合したもの
である。 比較例4 比較例4は、密度が0.940g/alで、軟化点59
℃、MI  10のエチレン−酢酸ビニル共重合体(具
体的には、日本ユニカー株式会社製NUC3145)1
00重量部に対して、導電性カーボンブラックB(具体
的には、電気化学工業株式会社製 アセチレンブラック
)50重量部、架橋助剤(具体的には、日本化成株式会
社製 TAIC;トリアリルイソシヌアレート)1重量
部を、さらに酸化防止剤(具体的には、川口化学工業株
式会社製 アンテージ RD;ポリメライズド2,2.
4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン: TM
DQ)を配合したものである。 これらの実施例に基づく架橋ポリエチレン電力ケーブル
の半導電層と、比較例の架橋ポリエチレン電力ケーブル
の半導電層とのそれぞれについて体積抵抗率試験(AS
TM  D991)、引張伸び値(JIS  3号)、
脆化温度(ASTM  D746)、120℃における
加熱変形率(J工5C3005)、溶剤抽出試験(AE
ICC85−82)のそれぞれに対する比較結果を第1
表に示す。 これらのうち、体積抵抗率120℃における加熱変形率
溶剤抽出試験については、実際にケーブルを試作し得ら
れた結果(6KV−CV  100−1架橋温度300
℃の乾式架橋、半導電層厚1゜00■)、また、引張伸
び値、脆化温度についてはプレス成型シート試験におい
て得られた結果である。 この第1表中の体積抵抗率(ASTM  D991)に
おいては、体積抵抗率の値が10’ Ω−1以下を0と
し、101 Ω−1を超えた場合を×として表わしてい
る。この体積抵抗率の値を10’Ω−■以下としたのは
、体積抵抗率の値が10′Ω−■を超えると、半導電層
としての作用を最大限に発揮させることができなくなっ
てしまうからである。また、第1表中の引張伸び値(J
ISs号ダンベル)においては、引張伸び値が150%
以上を0とし、100%を下回った場合を×として表し
ている。この引張伸び値は、半導電層材料を引っ張って
どのくらい伸びるかという伸び具合を表すもので、引っ
張り力に対し、切れる限界を100%以上にしたもので
ある。この100%という値は、架橋ポリエチレン電力
ケーブルの半導電層として持っていなければならない引
張伸び値を示している。 また、餉1表中の脆化温度(A S TM  D 74
6)は、−10℃以下を0とし、−10℃に満たない場
合を×として表している。この脆化温度は、どのくらい
の寒さに耐えられるかを示すもので。 寒中の風雪に晒される架橋ポリエチレン電力ケーブルの
半導電層としては、極寒地に敷設される場合を考慮する
と、−10℃以下の温度に耐えられることが必要である
。さらに第1表中の加熱変形率(JIS  C3005
)は、120℃において。 40%以下を0とし、40%を超えた場合をXとして表
している。この加熱変形率は、一定の圧力を加えておい
て、所定の温度(ここでは、120℃)に加熱した場合
にどのくらい変形するかを見るものである。この加熱変
形率の値を40%としたのは、120℃で40%を超え
て変形してしまっては使用に耐えられないからである。 また、さらに第1表中のAEIC溶剤抽出試験(AEI
CC85−82)は、AEICC85−82に規定され
た架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの半導電層、特に
絶縁体界面の架橋度合を評価する試験であり、合(0)
、否(× 架橋不十分)で示したものである1合格の条
件としては。 溶剤(デカヒトナフタリン)抽出にて、半導電層全周に
渡って欠落、欠陥が生じないこと(AEICC85−8
2)である。 第1表中、実施例1.2,3のそれぞれは、体積抵抗率
(ASTM  D991)、引張伸び値(JIS  3
号ダンベル)、脆化温度(ASTMD746)、120
℃における加熱変形率(JIs  C3005)、溶剤
抽出試験(AEICC55−82)のそれぞれに対して
合格(0)を示している。 これに対し、比較例1は、体積抵抗率(ASTM  0
991)、引張伸び値(JIS  3号ダンベル)、脆
化温度(ASTM  D74B) 、120℃における
加熱変形率(JIS  C3005)のそれぞれに対し
て合格(0)するも、溶剤抽出試験(AEICC85−
82)においては、不合格(× 架橋不十分)の結果が
生じている。また、比較例2は1体積抵抗率(ASTM
  D991)、1°20℃における加熱変形率(JI
S  C3005)、溶剤抽出試験(AEICC85−
82)のそれぞれに対して合格(0)を示しているが、
引張伸び値(JIS  3号ダンベル)、脆化温度(A
STM  C746)に対して不合格(×)の結果が生
じている。さらに、比較例3は。 引張伸び値(JIS  3号ダンベル)、脆化温度(A
STM  C746)、120℃における加熱変形率(
JIS  C3005)、溶剤抽出試験(AEICC8
5−82)のそれぞれに対して合格(0)するも、体積
抵抗率(A S TM  D 991)においては、1
0’ Ω−■を超え不合格(×)の結果が生じている。 また、比較例4は、体積抵抗率(ASTM  C991
)、引張伸び値(JIS  3号ダンベル)、脆化温度
(ASTMD746)、溶剤抽出試験(AEICC85
−82)のそれぞれに対して合格(0)するも、120
℃における加熱変形率(JIS  C3005)におい
ては、不合格(X)の結果が生じている。
【発明の効果】
本発明は1以上説明したように構成さ九ているので、押
出し加工時におけるスコーチ(早期架橋)の発生を防止
することができ、このスコーチを原因として形成される
半導電層の押出し表面(絶縁体との界面)部分の凹凸の
突起(水トリー発生や絶縁破壊の起点となる)をなくす
ことができ、電気的な長期信頼性を向上することができ
る。 また、スコーチ(早期架橋)の発生を防止することがで
きことにより、厳密な温度制御、押出し停止後の押出し
機内オーバーホールの必要がなくなり、半導電層の押出
し成形加工の作業性を向上することができる。 さらに、スコーチ(早期架橋)の発生を防止することが
できことにより、押出し機内における発熱を許容するこ
とができ、機械的物性を保持できる範囲内で、材料の溶
融温度を上げることができるため、半導電層材料の撚線
導体内への落ち込みが、少なくなり、したがって落ち込
み防止のため導体上に巻廻する半導電性テープを必要と
せず、ケーブル構造の簡素化を図ることができ、製品コ
ストの低減を図ることができる。 また、架橋剤を添加しない組成にも拘らず、架橋助剤を
添加したことによって、半導電層の絶縁体近傍の架橋反
応の進行が促進され、かつ、絶縁体との密着がより強固
なものになるため、充分な耐熱性と電気的信頼性を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る架橋ポリエチレン電力ケーブル
の実施例を示す断面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)密度が0.910g/cm^3以下で、融点が1
    10℃以上の超低密度ポリエチレン100重量部に対し
    て、導電性カーボンブラック5〜80重量部、架橋助剤
    5重量部以下を配合してなる架橋ポリエチレン電力ケー
    ブルの半導電層。
JP1036663A 1989-02-16 1989-02-16 架橋ポリエチレン電力ケーブルの半導電層 Expired - Fee Related JPH07105172B2 (ja)

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JP2019504902A (ja) * 2015-11-27 2019-02-21 ボレアリス エージー 半導電性ポリエチレン組成物

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JPS60141745A (ja) * 1983-12-28 1985-07-26 Hitachi Cable Ltd 半導電性組成物

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