JPH0221417B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0221417B2
JPH0221417B2 JP57181262A JP18126282A JPH0221417B2 JP H0221417 B2 JPH0221417 B2 JP H0221417B2 JP 57181262 A JP57181262 A JP 57181262A JP 18126282 A JP18126282 A JP 18126282A JP H0221417 B2 JPH0221417 B2 JP H0221417B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
copolymer
weight
maleic anhydride
ethyl acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP57181262A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5971350A (ja
Inventor
Shinzo Yamakawa
Makoto Azuma
Satoru Hashimoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NUC Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Nippon Unicar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp, Nippon Unicar Co Ltd filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP18126282A priority Critical patent/JPS5971350A/ja
Publication of JPS5971350A publication Critical patent/JPS5971350A/ja
Publication of JPH0221417B2 publication Critical patent/JPH0221417B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は金属、ガラス、木材、紙、プラスチツ
ク等に対して優れた接着性を有する変性エチレン
共重合体組成物及びその製造方法に関する。さら
に詳しくは、低圧法により製造された直鎖状、低
密度エチレン―α―オレフイン共重合体に無水マ
レイン酸をグラフト重合する前または後にエチレ
ン―エチルアルコール共重合体を配合した変性エ
チレン共重合体組成物及びその製造方法に関す
る。 従来高圧法により製造された低密度ポリエチレ
ンはホツトメルト系接着剤として使用されている
が、ケーブルのラミネートシースや建築材料のよ
うに強い接着力を要する分野では、金属その他の
無機材料との接着力が必ずしも良好でないため、
その改善が望まれていた。 この点を改良するために高圧法低密度ポリエチ
レンに不飽和カルボン酸を導入する方法が知られ
ている。例えばポリオレフインに無水マレイン酸
をグラフト重合する方法としては特開昭50−
119888公報、特開昭53−24389号公報に開示され
ており、さらに非晶性エチレン―α―オレフイン
共重合体(密度0.86〜0.91)に無水マレイン酸を
グラフト重合し、エチレン―エチレン性不飽和基
含有エステル共重合体をブレンドする方法は特開
昭55−13718号公報に開示され、無水マレイン酸
をグラフト重合したポリエチレンにエチレン―酢
酸ビニル共重合体をブレンドする方法は特公昭56
−26085号公報に開示されている。しかしながら
これらの方法では接着力の向上は認められるが未
だ不十分であり、前記したケーブルのラミネート
シースや建築材料のように強い接着力を要求され
る用途への適用が困難であつたり、接着力が比較
的良好な場合には、接着層となるフイルム同志ま
たは接着層となるフイルムと金属面等が接触した
状態で製品が保存された場合ブロツキングを生
じ、次の二次加工工程に大きな支障をきたすな
ど、全体的に性能の必要条件を満たしたエチレン
系共重合体による接着剤は未だ見い出されていな
い。 ところで、従来の高圧法による低密度ポリエチ
レン、または中、低圧法による高密度ポリエチレ
ンの外に、最近では一般に直鎖状、低密度ポリエ
チレンと呼ばれる、低圧法で有機金属触媒を用い
て、エチレンと炭素原子数3〜8個のα―オレフ
インとを共重合することにより直鎖状、低密度エ
チレン―α―オレフイン共重合体を製造する方法
が開発された。このエチレン系共重合体の製造方
法としては液相法の製法が知られていたが、特開
昭54−148093号公報、特開昭54−15448号公報等
の気相法の技術も開発され、省エネルギ―プロセ
スとして注目をあびている。これらのエチレン―
α―オレフイン共重合体は、従来の高圧法による
低密度ポリエチレンに比し、優れた機械的特性、
耐衝撃性特性、耐ストレスクラツキング性を有
し、種々の用途への展開が期待されているが、分
子中に極性基を持たないため、従来のポリエチレ
ンと同様、金属その他の無機物との接着性は良好
とは言えない。 本発明者等は直鎖状、低密度エチレン―α―オ
レフイン共重合体をホツトメルト系接着剤として
使用することに着目し、多角的に検討したとこ
ろ、このエチレン系共重合体の変性は従来の高圧
法ポリエチレンの変性とのその挙動を異にし、し
かも特定の条件を選択することにより極めて優れ
た接着性を示すことを知得した。 本発明は前記知得に基いてなされたもので、そ
の目的は各種の金属、有機、無機構造材に対して
高い接着力を有し、かつ耐ブロツキング性にも優
れ、性能的にバランスのとれた熱溶融型の接着剤
組成物として有用な変性エチレン共重合体組成物
を提供することである。又本発明の目的は前記し
た変性エチレン共重合体組成物の製造方法を提供
することである。 本発明について概説すると、本発明は(a)メル
ト・インデツクス0.5〜50、密度0.91〜0.94g/ml
の範囲の低圧法により製造された直鎖状、低密度
エチレン―α―オレフイン共重合体に0.005〜5.0
重量%の無水マレイン酸をグラフト重合した変性
エチレン―α―オレフイン共重合体80〜40重量%
及び(b)エチレン―エチルアクリレート共重合体ま
たは該共重合体を無水マレイン酸でグラフト重合
した共重合体20〜60重量%より成ることを特徴と
する変性エチレン共重合体組成物(第1発明)並
びにその製造方法に関する(a)メルト・インデツク
ス0.5〜50、密度0.91〜0.94g/mlの範囲の低圧法
により製造された直鎖状、低密度エチレン―α―
オレフイン共重合体、0.005〜5重量%の無水マ
レイン酸及び有機過酸化物を粉状又は粒状で混合
して加熱混合機に供給し、該混合機中で混練とグ
ラフト重合反応を行つた後、得られた変性エチレ
ン―α―オレフイン共重合体80〜40重量%と(b)エ
チレン―エチルアクリレート共重合体20〜60重量
%とを混合することを特徴とする変性エチレン共
重合体組成物の製造方法(第2発明)及び(a)メル
ト・インデツクス0.5〜50、密度0.91〜0.94g/ml
の範囲の低圧法により製造された直鎖状、低密度
エチレン―α―オレフイン共重合体に0.005〜5.0
重量%の無水マレイン酸、(b)エチレン―エチルア
クリレート共重合体及び(c)有機過酸化物を(a)80〜
40重量%、(b)20〜60重量%の割合で粉末状又は粒
状で混合して加熱混合機に供給し、該混合機中で
混練とグラフト重合反応を行うことを特徴とする
変性エチレン共重合体組成物の製造方法(第3発
明)に関する。 本発明の組成物における直鎖状、低密度エチレ
ン―α―オレフイン共重合体は、有機金属触媒を
用いて低圧法により重合され密度は0.91〜0.94
g/c.c.で、その共重合組成はエチレンが少くとも
60重量%と40重量%以下のα―オレフインからな
るもので、他に第3成分を少量含んでもよく、一
般にはα―オレフイン含量5〜15重量%の共重合
体が商業的に入手し得る。α―オレフインとして
は炭素原子数3〜8個のものが好適であり、例え
ばプロピレン、ブテン、ヘキセン、ペンテン、4
―メチルペンテン等をあげることができる。有機
金属触媒としては、チーグラー型、フイリツプス
型等の他に、これらを改良改質した触媒が好適で
ある。反応条件は従来の高圧法ポリエチレン製造
時の1/100程度の圧力で、温度も150℃以上低くす
ることができるために省エネルギープロセスと称
されている。反応は気相法または溶液法が用いら
れるが、本発明では、その変性に際して粉末また
は粒状の共重合体がそのまま使用できる気相法に
よることが好適である。この共重合体のメルトイ
ンデツクス(以下M.Iという)はJIS K―6760に
よつて測定した値(g/10分)として0.5〜50で
あることが望ましい。M.I0.5以下のものを用いる
と、得られたグラフト変成物のM.Iの値が著しく
低下して押圧成形性が非常に悪くなる。一方、
M.Iが50以上になると本発明の特色である混合に
よる接着力の相乗効果の工場が認めにくくなる。 本発明の他の主要成分はエチレン―エチルアク
リレート共重合体である。 本発明で使用するエチレン―エチルアクリレー
ト共重合体は、M.Iが0.1〜200のものが使用でき
るが、好ましくは0.5〜30の範囲である。共重合
体中のエチルアクリレート単量体含量は40重量%
以下が好ましく、特に5〜25重量%のものが好ま
しい。本発明の組成物中におけるエチレン―エチ
ルアクリレート共重合体の配合量は、1重量%以
上で相乗効果による接着力の向上が認められ、70
重量%以上ではなお相乗効果は認められるもの
の、ブロツキング性の著増のために実用的価値の
低下が認められる。そして接着力の相乗効果が特
に著しく発揮されるのは、エチレン―エチルアク
リレート共重合体の配合量が20〜60重量%の領域
である。 低密度エチレン―α―オレフイン共重合体また
はこれとエチレン―エチルアクリレート共重合体
の混合物にグラフト重合される無水マレイン酸の
配合量は低密度エチレン―α―オレフイン共重合
体との割合で0.005〜5.0重量%の範囲であり、特
に好ましい範囲は0.1〜2.0重量%である。無水マ
レイン酸の配合量が0.005重量%未満では接着性
の向上が僅かであり、一方、5.0重量%以上には
接着力の向上が頭打ちとなり他の特性が低下す
る。 そしてエチレン―エチルアクリレート共重合体
に無水マレイン酸をグラフト重合する場合、グラ
フト重合される無水マレイン酸の量は前記した無
水マレイン酸の配合量の1部分であり、グラフト
変性されたエチレン―エチルアクリレート共重合
体のグラフト変性低密度エチレン―α―オレフイ
ン共重合体に対する配合量は、エチレン―エチル
アクリレート共重合体の量に基づく。 前記した第2発明及び第3発明は粉末状又は粒
状の低密度エチレン―α―オレフイン共重合体に
無水マレイン酸をグラフト重合することを骨旨と
し、グラフト重合の前又は後にエチレン―エチル
アクリレート共重合体を配合し、混練するもので
ある。したがつて、グラフト重合の前にエチレン
―エチルアクリレート共重合体を配合する場合に
はエチレン―エチルアクリレート共重合体にも無
水マレイン酸がグラフト重合される。 低密度エチレン―α―オレフイン共重合体に対
して無水マレイン酸を溶融状態でグラフト重合反
応させるためには温度条件を適当に選べはラジカ
ル開始剤が存在しない状態でも重合反応は進行す
るが、ラジカル開始剤としての有機過酸化物触媒
を必要ならば粉体に担持させて低密度エチレン―
α―オレフイン共重合体と混合し、押出機、熱ロ
ール又はバンバリーミキサー等に供給する。低密
度エチレン―α―オレフイン共重合体またはそれ
とエチレン―エチルアクリレート共重合体との混
合物と無水マレイン酸との混合および反応は通常
の押出機、熱ロールあるいはバンバリーミキサー
等の加熱混合機を用い、低密度エチレン―α―オ
レフイン共重合体の融点以上の温度、望ましくは
130〜300℃で溶融反応させる。反応時間は温度に
よつて異なり0.1〜30分である。 グラフト重合したエチレン―α―オレフイン共
重合体とエチレン―エチルアクリレート共重合体
との混合方法またはエチレン―α―オレフイン共
重合体とエチレン―エチルアクリレート共重合体
との混合方法は通常の押出機、熱ロールあるいは
バンバリーミキサー等によつて行われる。温度は
2つの成分が均一に溶融する温度であればよく、
時間は均一な混合が達成できる時間であればよ
い。 次に実施例を挙げて本発明を説明するが本発明
はこれらに限定されるものではない。後述の実験
データーはすべて重量%を用いている。接着強度
は金属に対する接着強度をASTM―D1876―61T
で規定されるT型剥離強度試験法によつて測定し
た。樹脂組成物の試験片はトリクロルエチレンで
脱脂した0.2mm厚さのアルミニウム板の間に厚さ
50ミクロンの接着剤組成物のフイルムをはさみ熱
プレス成形機を用いて200℃で溶融圧着後急冷し
て得られる金属接着シートから25mm幅に切取つた
ものを用いた。これらの試片は作成後60℃で1時
間アニールし、室温で24時間放置後測定を行つ
た。厚さ50ミクロンのフイルムはインフレーシヨ
ンフイルム成形法によつて作成した。T型剥離試
験は温度23℃、湿度50%RHの雰囲気中で100
mm/分の剥離速度で行つた。試験機はインストロ
ン型引張試験機を用いた。フイルムのブロツキン
グ性試験は厚さ50ミクロンのフイルムをアルミニ
ウム板上に重ね、上から10Kg/100cm2当りの錘り
をのせ、50℃のオーブン中で一週間保存後、フイ
ルムとアルミニウム板間のブロツキング度をブロ
ツキングテスターにより100cm2剥離するのに要す
る抵抗値(グラム単位表示)として測定した。 実施例1〜3、比較例1〜3 M.I5で、密度0.934g/c.c.の粒状低密度エチレ
ン―α―オレフイン共重合体(GRSN―7149,
UCC社製)に粉末化した無水マレイン酸0.5%と
炭酸カルシウムに2,5―ジメチル―2,5(ジ
―t―ブチルパーオキシ)ヘキサンを40%吸着さ
せた有機過酸化物含有粉末0.08%をヘンシエルミ
キサーでよく混合し、押出機に供給する。押出機
はスクリユー径65mm、L/D=22、スクリユー回
転数30rpmのものを用い、反応温度が180℃にな
るようにバレル温度を設定した。グラフト重合反
応は加熱溶融中に行われ、無水マレイン酸グラフ
トのエチレン―α―オレフイン共重合体が得られ
た。 このペレツトとエチレン―エチルアクリレート
共重合体(M.I=1.5、アクリル酸エチル含量=15
%、日本ユニカー社製DPDJ―6182)のペレツト
を各所定割合でヘンシエルミキサーにより混合し
た。これらの混合物を上記の押出機に供給し、加
熱混練して変性エチレン共重合体組成物のペレツ
トを得た。これらの組成物を用いた試験結果を第
1表に示した。
【表】 この表から無水マレイン酸グラフト変性のエチ
レン―α―オレフイン共重合体にエチレン―エチ
ルアクリレート共重合体を混合すると、その両者
のいずれよりも接着力が著しく向上し、エチレン
―エチルアクリレート共重合体40%混合の付近に
ピークを持つ相乗効果の存在が顕著であつた。 第1表のデーターにより、無水マレイン酸をグ
ラフトしたエチレン―α―オレフイン共重合体に
対するエチレン―エチルアクリレート共重合体の
配合割合(組成物中の含有率)と接着強度との関
係を第1図に示す。図中数字は各実施例番号を示
す。 実施例4〜9、比較例4〜7 実施例1と同じエチレン―α―オレフイン共重
合体と、粉末状のエチレン―エチルアクリレート
共重合体(M.I=6、アクリル酸エチル含量=18
%、日本ユニカー社製DPDJ―6169)との各種の
混合比の混合物に無水マレイン酸の粉末0.5%お
よび無水マレイン酸の混合量を変化させたものを
用い、これに2,5―ジメチル―2,5(ジ―t
―ブチルパーオキシ)ヘキサンの40%を炭酸カル
シウムに吸着させた有機過酸化物粉末を加え、ヘ
ンシエルミキサーでよく混合し、前出の押出機に
供給して実施例1と同じ条件で加熱溶融下にグラ
フト重合反応を行なわせ、1工程で変性エチレン
共重合体組成物のペレツトを得た。これらの組成
物を用いた試験結果を第2表に示す。
【表】 第2表のデータにより、無水マレイン酸をグラ
フトしたエチレン―α―オレフイン共重合体に対
するエチレン―エチルアクリレート共重合体の含
有率と接着強度との関係を第2図に、又エチレン
―α―オレフイン共重合体に対する無水マレイン
酸の添加割合と接着強度との関係を第3図に示
す。図中の数字は実施例番号を示す。 エチレン―α―オレフイン共重合体とエチレン
―エチルアクリレート共重合体の共存下に無水マ
レイン酸をグラフト重合させる方法においても、
いずれかの共重合体に無水マレイン酸をグラフト
重合させた場合に比較して接着強度の相乗効果が
顕著である。 比較例 8〜13 実施例1のエチレン―α―オレフイン共重合体
の代りに粉末化した高圧のポリエチレン(M.I=
5、密度0.916g/c.c.、日本ユニカー社製NUC―
8008)を用いた。その他の条件は実施例1〜3と
同様である。この結果を第3表に示す。
【表】 第1表と第3表との対比から明らかなように、
無水マレイン酸をグラフト重合した高圧法ポリエ
チレンの接着強度は、低密度エチレン―α―オレ
フイン共重合体の無水マレイン酸グラフト変性重
合体に較べて著しく低い上、エチレン―エチルア
クリレート共重合体を混合しても接着強度の向上
は全く認められない。 比較例 14〜19 実施例4〜6のエチレン―α―オレフイン共重
合体の代りに高圧法ポリエチレン(M.I=5、密
度=0.916g/c.c.、日本ユニカー社製NUC―
8008)を粉末化したものを使用した以外は、同様
の方法に変性エチレン共重合体組成物を調製し
た。その結果を第4表に示す。
【表】 第2表と第4表からみて、その接着強度は高圧
法ポリエチレンまたはエチレン―エチルアクリレ
ート共重合体にそれぞれ無水マレイン酸をグラフ
ト重合した場合の値の中間に位置し、混合物にグ
ラフト重合した場合に、実施例4〜6で見られた
相乗効果は全く認められない。 比較例 20〜25 実施例1〜3の無水マレイン酸の代りに、アク
リル酸を使用し、これをヘンシエルミキサーで各
成分の混合中に滴下する方法をとつた以外は、同
じ条件で変性エチレン共重合体組成物を調製し
た。その結果を第5表に示す。
【表】
【表】 第1表と第5表との対比から明らかなように、
アクリル酸をグラフトした場合には相乗効果は全
く認められなかつた。 次に本発明の効果を、前記実施例及び比較例を
参照して高圧法ポリエチレンの場合と対比して説
明する。 従来の高圧法ポリエチレンの場合では、本発明
と同様にこれに少量の無水マレイン酸をグラフト
重合しても接着性の向上は認められず、またこれ
にエチレン―エチルアクリレート共重合体を混合
しても接着性は向上しない(第3表参照)。また
高圧法ポリエチレンとエチレン―エチルアクリレ
ート共重合体の共存下に無水マレイン酸をグラフ
ト重合した場合においては、第4表に示すように
エチレン―エチルアクリレート共重合体の割合の
増加と共に接着性は向上するが、エチレン―エチ
ルアクリレート共重合体に無水マレイン酸をグラ
フト重合した場合に較べればむしろ劣る。また従
来接着性向上のための技術にといては、不飽和有
機酸のすべてがグラフト重合用コ―モノマーとし
て有用であるかの如き記述が多々見られるが、例
えば最も広く用いられているアクリル酸を低密度
エチレン―α―オレフイン共重合体にグラフト重
合し、これにエチレン―エチルアクリレート共重
合体を混合した場合には第5表に示すように、エ
チレン―エチルアクリレート共重合体の増加と共
に接着力は徐々に低下し、エチレン―エチルアク
リレート共重合体の接着力に近くなる。 しかるに本発明においては、無水マレイン酸を
グラフト重合した低密度エチレン―α―オレフイ
ン共重合体の接着力は約6Kg/25mmであり、一方
エチレン―エチルアクリレート共重合体の接着力
は約1.5Kg/25mm以下である。そしてこの両者を
混合すると驚くべきことにはエチレン―エチルア
クリレート共重合体の配合割合の増加と共に接着
力は著しく増加し始め、40〜50重量%の場合第1
図に示すように最大値を示し、この値は両者の接
着力から単純に比例配分して予測される値の実に
3〜4倍に相当する。 また本発明の低密度エチレン―α―オレフイン
共重合体とエチレン―エチルアクリレート共重合
体の混合物に無水マレイン酸をクラフト重合した
組成物は各々に無水マレイン酸をグラフト重合し
た場合の接着力がそれぞれ約6Kg/25mmと約1.5
Kg/25mmであるのに対して混合後のグラフト重合
組成物の場合は接着力の向上が著しく、第2図に
示すようにエチレン―エチルアクリレート共重合
体の混合比が40重量%近傍では約16Kg/25mmと異
常に上昇する結果を得た。したがつて本発明の効
果は、従来の高圧法ポリエチレン系溶融接着剤に
適用された手段から予測し得ないものである。 以上の説明から明らかなように、本発明におけ
る接着力の相乗効果は組成物中における低密度エ
チレン―α―オレフイン共重合体とエチレン―エ
チルアクリレート共重合体との割合により広い範
囲にわたりみられるが、特に接着力について最適
配合割合の場合は溶融接着剤として望ましい低温
接着性が得られる領域でもある。また本発明の組
成物の他の大きな特色は金属板その他の構造材等
に被覆した場合、その被覆面が他の金属、その他
の構造材や他のブラスチツク材料との間でブロツ
キング現象を起こさないことにある。 本発明組成物はアルミニウム、鉄、銅、亜鉛、
銀等の金属に対して特に優れた接着性を示し従来
の単独重合体の不飽和有機酸グラフト重合体では
達し得なかつた高い接着力が要求される種々の金
属接着用途に極めて好適であり、例えばラミネー
ト・シース・ケーブルにおけるアルミニウムとポ
リエチレンの接着や、建築材料におけるアルミニ
ウムと合板またはアルミニウムとポリエチレンシ
ート等の接着に特に有効である。さらに本発明組
成物は紙、木材、ガラスおよびその他の樹脂材料
に対して有用な接着材となる。 本発明の他の特色はこの組成物の製造が極めて
省エネルギー的に実施できる点である。すなわち
通常粉末状または粒状で得られるエチレン―α―
オレフイン共重合体と粉末無水マレイン酸と粉末
状もしくは粉末に吸着された有機過酸化物とを混
合後ペレツト化のための押出成形処理を行う工程
でグラフト重合を行い、その後エチレン―エチル
アクリレート共重合体との混合を行うだけでグラ
フト重合のための特別の工程を必要としないこと
である。また粉末状または粒状のエチレン―α―
オレフイン共重合体と粉砕されたエチレン―エチ
ルアクリレート共重合体に粉末状無水マレイン酸
と粉末状有機過酸化物とを混合し、ペレツト化の
ための押出成形を行うことによつて、グラフト重
合変性された組成物を一挙に得ることである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明組成物の具体例につ
いてエチレン―エチルアクリレート共重合体含有
率と接着強度との関係を示すグラフであり、第3
図は本発明組成物の具体例について、無水マレイ
ン酸添加量と接着強度との関係を示すグラフであ
る。図中、番号は実施例番号を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)メルト・インデツクス0.5〜50、密度0.91
    〜0.94g/mlの範囲の低圧法により製造された直
    鎖状、低密度エチレン―α―オレフイン共重合体
    に0.005〜5.0重量%の無水マレイン酸をグラフト
    重合した変性エチレン―α―オレフイン共重合体
    80〜40重量%及び(b)エチレン―エチルアクリレー
    ト共重合体、または該共重合体を無水マレイン酸
    でグラフト重合した共重合体20〜60重量%より成
    ることを特徴とする変性エチレン共重合体組成
    物。 2 (a)メルト・インデツクス0.5〜50、密度0.91
    〜0.94g/mlの範囲の低圧法により製造された直
    鎖状、低密度エチレン―α―オレフイン共重合体
    に0.005〜5重量%の無水マレイン酸及び有機過
    酸化物を粉状又は粒状で加熱混合機に供給し、該
    混合機中で混練とグラフト重合反応を行つた後、
    得られた変性エチレン―α―オレフイン共重合体
    80〜40重量%と(b)エチレン―エチルアクリレート
    共重合体20〜60重量%とを混合することを特徴と
    する変性エチレン共重合体組成物の製造方法。 3 (a)メルト・インデツクス0.5〜50、密度0.91
    〜0.94g/mlの範囲の低圧法により製造された直
    鎖状、低密度エチレン―α―オレフイン共重合体
    に0.005〜5.0重量%の無水マレイン酸、(b)エチレ
    ン―エチルアクリレート共重合体及び(c)有機過酸
    化物を(a)80〜40重量%、(b)20〜60重量%の割合で
    粉末状又は粒状で加熱混合機に供給し、該混合機
    中で混練とグラフト重合反応を行うことを特徴と
    する変性エチレン共重合体組成物の製造方法。
JP18126282A 1982-10-18 1982-10-18 変性エチレン共重合体組成物及びその製造方法 Granted JPS5971350A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18126282A JPS5971350A (ja) 1982-10-18 1982-10-18 変性エチレン共重合体組成物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18126282A JPS5971350A (ja) 1982-10-18 1982-10-18 変性エチレン共重合体組成物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5971350A JPS5971350A (ja) 1984-04-23
JPH0221417B2 true JPH0221417B2 (ja) 1990-05-14

Family

ID=16097622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18126282A Granted JPS5971350A (ja) 1982-10-18 1982-10-18 変性エチレン共重合体組成物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5971350A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2587350B1 (fr) * 1985-04-24 1987-10-30 Charbonnages Ste Chimique Compositions ternaires rigides a resistance au choc amelioree, un procede pour leur preparation et articles obtenus
JPH0781011B2 (ja) * 1987-01-28 1995-08-30 富士写真フイルム株式会社 写真感光材料用包装材料に用いる着色マスターバッチ用樹脂組成物
JPH01121345A (ja) * 1987-09-01 1989-05-15 E I Du Pont De Nemours & Co 熱可塑性エチレン重合体組成物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52123443A (en) * 1976-04-09 1977-10-17 Toa Nenryo Kogyo Kk Modified polyethylene composition
JPS5513718A (en) * 1978-07-14 1980-01-30 Asahi Chem Ind Co Ltd Novel resin composition
JPS5626805A (en) * 1979-08-14 1981-03-16 Kumiai Chem Ind Co Ltd Insecticidal and antimicrobial composition for acriculture and horticulture
JPS5852067A (ja) * 1981-09-24 1983-03-28 東洋製罐株式会社 開封容易な密封成形容器
JPS58176252A (ja) * 1982-04-09 1983-10-15 Asahi Chem Ind Co Ltd 粉体塗装用ポリエチレン組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52123443A (en) * 1976-04-09 1977-10-17 Toa Nenryo Kogyo Kk Modified polyethylene composition
JPS5513718A (en) * 1978-07-14 1980-01-30 Asahi Chem Ind Co Ltd Novel resin composition
JPS5626805A (en) * 1979-08-14 1981-03-16 Kumiai Chem Ind Co Ltd Insecticidal and antimicrobial composition for acriculture and horticulture
JPS5852067A (ja) * 1981-09-24 1983-03-28 東洋製罐株式会社 開封容易な密封成形容器
JPS58176252A (ja) * 1982-04-09 1983-10-15 Asahi Chem Ind Co Ltd 粉体塗装用ポリエチレン組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5971350A (ja) 1984-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4146521A (en) Polyethylene containing hot melt adhesives
JPS58103569A (ja) 接着剤ブレンド及び複合構造体
EP0266994A2 (en) Process for the grafting of monomers onto polymers
EP1543085B1 (en) Improved polyolefin-based adhesive resins and method of making adhesive resins
JPH0667994B2 (ja) シラン変性エチレン共重合体、その製造方法およびその共重合体からなる接着剤
EP0311722B1 (en) Silane-modified ethylene copolymer, process for producing the same, and adhesive comprising the same
JPH0144223B2 (ja)
JPH0221417B2 (ja)
JPS603097B2 (ja) 接着性のすぐれたポリオレフイン組成物
JP2846451B2 (ja) 接着性樹脂組成物
JPH0764962B2 (ja) 耐熱導電性接着性樹脂組成物
JPS63117008A (ja) 変性ポリエチレンの製造方法
JPH0144222B2 (ja)
JPH03166283A (ja) 接着性樹脂及び複合体
JPS61276A (ja) 接着性樹脂組成物
JP2012052039A (ja) 異種材料との熱接着性を有するポリオレフィン系樹脂組成物
JPS6131445A (ja) 樹脂組成物
KR960007310B1 (ko) 열접착성 폴리올레핀수지 조성물
JP3524173B2 (ja) 変性高ニトリル共重合体およびその積層体
JPH07258355A (ja) 変性ポリオレフィンとこれを用いた積層物
JPH0151342B2 (ja)
JP2902735B2 (ja) 架橋性樹脂組成物の肉薄物
JPS63130649A (ja) 変性ポリエチレン樹脂組成物
JP2024045850A (ja) ホットメルト接着組成物
JPS59202847A (ja) 積層物の製造方法