JPH02213437A - 原子炉用高耐食性ジルコニウム合金 - Google Patents

原子炉用高耐食性ジルコニウム合金

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JPH02213437A
JPH02213437A JP1032703A JP3270389A JPH02213437A JP H02213437 A JPH02213437 A JP H02213437A JP 1032703 A JP1032703 A JP 1032703A JP 3270389 A JP3270389 A JP 3270389A JP H02213437 A JPH02213437 A JP H02213437A
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Norihisa Fujii
藤井 則久
Toshio Kubo
久保 利雄
Keizo Ogata
緒方 恵造
Tsutomu Sugawara
菅原 ▲つとむ▼
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Nippon Nuclear Fuel Development Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は原子炉に使用される耐食性の高いジルコニウム
合金に関する。
〔従来の技術〕
従来原子炉の構成材料に関しては放射能吸収断面積が小
さいことを念頭において開発されてきた。
一方耐食性特にノジュラー腐食に対しては、ジルコニウ
ムとスズの合金であるジルカロイが高耐食性合金として
知られている1例えばジルカロイ−2(Zry−2)は
Snの他にFe、 NiおよびCr等の合金元素を添加
して耐食性を向上させたものである。
このZr −Sn合金の他には、ソ連でZr−1,ON
b合金が耐食性の優れた合金として開発され、燃料被覆
管に広く用いられている。その他、 2,5Nbを含む
Zr −Nb系合金が圧力管等に用いられている。
この合金系は固溶度が大きく、熱処理によって耐食性が
大きく変わることが知られている。Zr−Nb −Sn
系もオゼナイト(Ozhenita)として知られてお
り、 この合金もZr −Nb系と同様な傾向を示す、
第1表に公知のZr −Nb系合金の組成(ωt%)を
示す。
第  1  表 これらのZr −Nb系は炉外においてはZry−2に
比べて高強度でかつ耐食性に優れているが、加工性や溶
接部の耐食性に問題があった。
また前述のZr −Sn系合金の場合も、長期間の実炉
装荷運転下においてはノジュール状の白色腐食生成物(
ノジュラー腐食)が表面に斑点状に生成してくる。これ
はジルコニウム合金が高温水と反応し、生成された水素
が母材と表面の酸化膜との間に蓄積して、腐食生成物を
形成するものである。この腐食生成物は、経時的に表面
に蓄積し。
最終的に表面から剥離して、構造材の強度低下を招くお
それがあった。
これらの問題に対して、上記従来材料では耐食性や強度
を向上させるために熱処理条件や成分量を変化させて対
応してきたが、腐食環境の違いによってはノジュラー腐
食が発生することがあった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記情況に対処してなされたものであって、原
子炉用機器、特に燃料被覆管に発生するノジュラー腐食
を防止することのできる耐食性の優れた合金を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は1M子炉機器におけるノジュラ・−腐
食を防止することのできる新たな組成のジルコニウム合
金を提供するものであって、■ 重量%で、Sn 0.
1〜0.5.  2S〜 0.25〜0.70゜V 0
.3〜0.5および不可避不純物を除いて残部Zrから
成ることを特徴とする原子炉用高耐食性ジルコニウム合
金。
■ 重量%で、 Nb 0.25〜1.50.  Fe
 0.15〜1.Oおよび不可避不純物を除いて残部Z
rから成ることを特徴とする原子炉用高耐食性ジルコニ
ウム合金。
■ 重量%で、Nb 0.25〜1.50、Sn 0.
5〜1.01Ni 0.05〜0.15および不可避不
純物を除いて残部Zrから成ることを特徴とする原子炉
用高耐食性ジルコニウム合金。
(イ)重量%で、Sn 1.20〜1.70.  Fe
 0.07〜0.20゜Cr 0.05〜0.15. 
 Ni 0.03〜0.08 (但しFe、 Cr。
Niの合計0.18〜0.38)および不可避不純物を
除いて残部Zrから成るジルコニウム合金に希土類元素
を0.3%以下添加して成ることを特徴とする原子炉用
高耐食性ジルコニウム合金6に関する。
なお、上記各合金は種々の合金元素を添加しているので
合金溶製時に酸素が混入しやすい、不純物酸素濃度が高
いと照射硬化の誘因となるので、不純物酸素濃度は10
00 ppm以下に抑えることが好ましい。
〔作 用〕
本発明のジルコニウム合金のうち、特許請求の範囲の第
1項に記載した合金は、従来のZry−2合金の添加元
素(Fe、 Ni、 Cr)のうち耐食性に対して比較
的効果が小さいと考えられるCrおよびNLを取り除き
、バナジウム(V)を添加して合金元素の組成比を変え
たものである。■は第1図に示した状態図のようにβ共
析型で添加することでマルテンサイト硬化元素として期
待でき、微細な析出物粒子分散が耐食性に好結果をもた
らすものと考えられる。
■の添加量は、0.3重量%以下(以下%はすべで重量
%)では上記効果が期待できず、0.5%以上では不純
物の悪影響が大きいので、0.3〜0.5%の範囲とす
る。Feはジルコニウムの耐食性に非常に効果があるの
で、従来のZry−2の場合よりも添加量を高めた。下
限値を0.25%としたのは、Zry−2におけるFe
、 Ni、 Crの総和の下限値が0.25%であり、
本発明の合金ではZry−2におけるNiおよびCrの
分を2S〜で補うためである。
上限を0.7%としたのは、それ以上多くなると不純物
としての影響が大きくなるためである。 SnはZr中
に固溶して(第2図に示すZr −Sn状態図参照)基
地を強化する作用がある。従来は、不純物へか耐食性に
対して悪影響を及ぼすのでそれを阻止する目的でSnが
添加されていたが、最近の溶解。
精練技術の向上で不純物Nがto ppm以下に制御で
きるようになったので、Nの影響をそれ稚気にする必要
はなくなった。したがって従来程多量に加える必要はな
く、0.1〜0.5%の範囲とする。これ以下では添加
効果が得られず、これ以上では不純物としての影響が大
きくなる。
特許請求の範囲第2項および第3項に記載した合金はい
ずれも従来のZr −Nb系合金を改良したもので、前
者は添加元素をできるだけ少なくし、NbおよびFeの
みとして耐食効果を出した。後者も同様に添加元素を少
なくしたが、2S〜およびCrを除いてそれをNiで補
い、かつSnをZry−2に添加されている程度に添加
して耐食性を向上させた。
次に特許請求の範囲第4項に記載された合金について説
明する。この合金は従来のZry−2合金に希土類元素
を添加したものである。希土類元素を添加したの1i、
希土類元素の酸化物が合金の粒界に根のように入り込み
、酸化被膜が強くなるいわゆるkeying効果を示す
ことと、第2表に示すように希土類元素は原子半径が他
元素より大きいため合金のキャビティ (cavity
)の消滅源として働き、そのため、キャビティの合金/
酸化物界面への集中によるボイド形成を抑制する効果が
あることのためである。
第  2  表 希土類元素をZry−2に添加して2ステップ腐食試験
を行なったときの希土類元素の添加量と腐食量の関係を
第3図に示す、この結果から、希土類元素の添加量をO
−0,3%とした。なお希土類元素としてLaおよびC
eを例示したが、他の希土類元素も同様の効果がある。
〔実施例〕
各合金の代表的な元素組成(第3表参照)でプラズマア
ーク溶Mを行ない、インゴットを製造した。このインゴ
ットにZry−2製造と同様な熱処理を施し、その後熱
間圧延、冷間圧・延を行なって、所定の腐食試験片を製
作した。
各腐食試験片に対し、いずれも炉外試験で、2ステップ
腐食試験(410℃で8時間+510℃で16時間、1
05気圧で)とMAT腐食試験(410℃で4時間+5
20℃で16時間、123気圧で)を行った。なおMA
T試験は71g溶接でビードオンした部分を含んだ試験
片を用いた。
第3表および第4表に上記試験結果を示す。
第3表 2ステップ腐食試験結果 傘R,E、  は希土類元素 第4表 MAT腐食試験結果 上記第3表および第4表から明らかなように、本発明の
合金はいずれも従来のZry−2よりも耐食性が優れて
いた。
また上記各試験後の試験片の表面状態はいずれもノジュ
ラー発生が認められなかった。
〔発明の効果〕
本発明のジルコニウム合金はいずれも耐食性、特に耐ノ
ジユラー腐食性が優れており、原子炉用の材料として有
用である。特に核燃料要素の燃料被覆管の材料として優
れており、被覆管の長寿命化を期すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はZr−V状態図、第2図はZr −Sn状態図
、第3図は希土類元素添加量と腐食増量との関係を示す
図である。 (8733)代理人弁理士 猪 股 祥 晃(ほか1名
)Snll計’/。 第 図 ya’It°10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、Sn0.1〜0.5,Fe0.2S〜
    0.70,V0.3〜0.5および不可避不純物を除い
    て残部Zrから成ることを特徴とする原子炉用高耐食性
    ジルコニウム合金。
  2. (2)重量%で、Nb0.25〜1.50,Fe0.1
    5〜1.0および不可避不純物を除いて残部Zrから成
    ることを特徴とする原子炉用高耐食性ジルコニウム合金
  3. (3)重量%で、Nb0.25〜1.50、Sn0.5
    〜1.0,Ni0.05〜0.15および不可避不純物
    を除いて残部Zrから成ることを特徴とする原子炉用高
    耐食性ジルコニウム合金。
  4. (4)重量%で、Sn1.20〜1.70,Fe0.0
    7〜0.20,Cr0.05〜0.15,Ni0.03
    〜0.08(但しFe,Cr,Niの合計0.18〜0
    .38)および不可避不純物を除いて残部Zrから成る
    ジルコニウム合金に希土類元素を0.3%以下添加して
    成ることを特徴とする原子炉用高耐食性ジルコニウム合
    金。
  5. (5)不純物酸素濃度が1000ppm以下である請求
    項1〜4記載の原子炉用高耐食性ジルコニウム合金。
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