JP2731414B2 - 均質腐食及びノジュラー腐食に対して耐食性の管、バー、シート又はストリップ、及びその製造方法 - Google Patents
均質腐食及びノジュラー腐食に対して耐食性の管、バー、シート又はストリップ、及びその製造方法Info
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- JP2731414B2 JP2731414B2 JP1050951A JP5095189A JP2731414B2 JP 2731414 B2 JP2731414 B2 JP 2731414B2 JP 1050951 A JP1050951 A JP 1050951A JP 5095189 A JP5095189 A JP 5095189A JP 2731414 B2 JP2731414 B2 JP 2731414B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、加圧水型原子炉即ちPWR及び沸騰水型原子
炉即ちBWRのいずれにおいても特に高い耐食性を有する
ジルコニウム合金から形成される管、バー、シート又は
スペーサ用ストリップ、及びその製造方法に係る。管な
る用語はブランクから完成品としての管(例えば被覆
管)に至るまであらゆる管状製品を意味するものと理解
されたい。
炉即ちBWRのいずれにおいても特に高い耐食性を有する
ジルコニウム合金から形成される管、バー、シート又は
スペーサ用ストリップ、及びその製造方法に係る。管な
る用語はブランクから完成品としての管(例えば被覆
管)に至るまであらゆる管状製品を意味するものと理解
されたい。
仏国特許第2165270号(1973)は、0.25〜1.50重量%
のFe及び0.1〜0.6重量%のV、好ましくは0.4〜0.9重量
%のFe及び0.15〜0.5重量%のVを含有するZr−Fe−V
合金について記載している。該文献によると、これらの
合金は300℃の加圧水中で数年間耐えることができ、よ
り短期間ではあるが500℃の水−蒸気混合物及び過熱蒸
気中でも使用することができる。
のFe及び0.1〜0.6重量%のV、好ましくは0.4〜0.9重量
%のFe及び0.15〜0.5重量%のVを含有するZr−Fe−V
合金について記載している。該文献によると、これらの
合金は300℃の加圧水中で数年間耐えることができ、よ
り短期間ではあるが500℃の水−蒸気混合物及び過熱蒸
気中でも使用することができる。
このような合金は現状では使用されておらず、本出願
人の知見によると、Fe+Vの含有量が約0.8%を越える
ような合金は被覆管、構造管、バー又はシートに加工す
るには常温変形能が不十分であった。
人の知見によると、Fe+Vの含有量が約0.8%を越える
ような合金は被覆管、構造管、バー又はシートに加工す
るには常温変形能が不十分であった。
本出願人は、PWR及びBWR型の既存のいずれの原子炉に
おいても非常に良好な耐食性を有する工業用合金を開発
するべく鋭意研究した。
おいても非常に良好な耐食性を有する工業用合金を開発
するべく鋭意研究した。
実際の運転条件を表すと見なされる参考腐食試験は以
下の通りである。
下の通りである。
PWR:10.3MPaの圧力下の水蒸気中で400℃で14日間の試
験、即ち均質腐食(uniform corrosion)条件に対応す
る試験であり、実際の運転条件では、典型的には15〜16
MPa及び325℃の加圧水中でジャケットの温度は340〜350
℃になる。
験、即ち均質腐食(uniform corrosion)条件に対応す
る試験であり、実際の運転条件では、典型的には15〜16
MPa及び325℃の加圧水中でジャケットの温度は340〜350
℃になる。
BWR:10.3MPaの水蒸気中で500℃で24時間の試験、即ちノ
ジュラー腐食(nodular corrosion)条件に対応する試
験であり、この試験では重量増加が約100mg/dm2を越え
るとノジュールが現れる。実際の運転条件では、典型的
には7MPaの加圧下で285〜290℃の水及び加圧蒸気の混合
物中でジャケットの温度は305℃になる。
ジュラー腐食(nodular corrosion)条件に対応する試
験であり、この試験では重量増加が約100mg/dm2を越え
るとノジュールが現れる。実際の運転条件では、典型的
には7MPaの加圧下で285〜290℃の水及び加圧蒸気の混合
物中でジャケットの温度は305℃になる。
後者の試験では、約50mg/dm2の重量増加が良好である
と見なされ、前者の試験(均質腐食)では一般にジルカ
ロイ−4対照が使用される。
と見なされ、前者の試験(均質腐食)では一般にジルカ
ロイ−4対照が使用される。
PWR及びBWR型原子炉の炉心のジャケット及び構造部材
の有効寿命を延ばし、可能であるならば、該原子炉の実
際の運転条件下でこの寿命を倍増することが目下要請さ
れている。出願人が取り組んだ問題は、この要請に応え
ると共に、2種類の型の原子炉に低温で容易に加工可能
な単一の合金を使用できないかという要請に応えること
である。
の有効寿命を延ばし、可能であるならば、該原子炉の実
際の運転条件下でこの寿命を倍増することが目下要請さ
れている。出願人が取り組んだ問題は、この要請に応え
ると共に、2種類の型の原子炉に低温で容易に加工可能
な単一の合金を使用できないかという要請に応えること
である。
本発明はまず第1に、同時に均質腐食及びノジュラー
腐食に対して特に高い耐食性を有しており、0.1〜0.35
重量%のFe、0.07〜0.4重量%のV、0.05〜0.3重量%の
O、0.25重量%以下のSn、0.25重量%以下のNb、残部の
Zr及び不可避的不純物の組成を有する製品(管、バー、
シート又はストリップ)に係る。沸騰水型原子炉で使用
されるボックス用シート又はチャネル管は典型的には1.
2〜3mmの厚さを有しており、燃料エレメントのスペーサ
の製造に使用されるストリップは典型的には0.4〜0.8mm
の厚さを有している。
腐食に対して特に高い耐食性を有しており、0.1〜0.35
重量%のFe、0.07〜0.4重量%のV、0.05〜0.3重量%の
O、0.25重量%以下のSn、0.25重量%以下のNb、残部の
Zr及び不可避的不純物の組成を有する製品(管、バー、
シート又はストリップ)に係る。沸騰水型原子炉で使用
されるボックス用シート又はチャネル管は典型的には1.
2〜3mmの厚さを有しており、燃料エレメントのスペーサ
の製造に使用されるストリップは典型的には0.4〜0.8mm
の厚さを有している。
上記のFe及びVの組成範囲は文献FR2165270の組成範
囲と部分的に一致し、該文献によるとFeの含有量は合金
の常温変形能を改良するために0.35%より大であり、Fe
+Vは最大で0.75%である。Sn及びNb含有量は両者の組
み合わせとして限定されており、実施される腐食試験の
結果に従って問題を解決するのに重要である。酸素含有
量は硬度及び耐クリープ性の改良に関与する。酸素含有
量は0.15%を越えるようにすると有用であり、この値は
ジルカロイ−2又は4の場合にしばしば特定される最大
値であるが、この酸素含有量は耐食性に影響しない。
囲と部分的に一致し、該文献によるとFeの含有量は合金
の常温変形能を改良するために0.35%より大であり、Fe
+Vは最大で0.75%である。Sn及びNb含有量は両者の組
み合わせとして限定されており、実施される腐食試験の
結果に従って問題を解決するのに重要である。酸素含有
量は硬度及び耐クリープ性の改良に関与する。酸素含有
量は0.15%を越えるようにすると有用であり、この値は
ジルカロイ−2又は4の場合にしばしば特定される最大
値であるが、この酸素含有量は耐食性に影響しない。
このように規定される合金は、例えば被覆管又はチャ
ネル管用シートの製造に非常に適しており、同一の冶金
状態で均質腐食及びノジュラー腐食に対して同時に非常
に高い耐食性を有しており、これらの耐食性は冷間硬化
状態(cold−hardened state)からアニーリングによる
再結晶状態まで経過する間にほとんど又は全く変わらな
いことが確認された。これに対して、均質腐食(400℃
の腐食試験)に対して良好な耐食性を得るようにジルカ
ロイ−4の製造範囲を選択するならば、ノジュラー腐食
(500℃の試験)に対する耐性が不良となり、ノジュラ
ー腐食に対して良好な耐食性を得るように選択するなら
ば、均質腐食に対する耐食性が不良になる。
ネル管用シートの製造に非常に適しており、同一の冶金
状態で均質腐食及びノジュラー腐食に対して同時に非常
に高い耐食性を有しており、これらの耐食性は冷間硬化
状態(cold−hardened state)からアニーリングによる
再結晶状態まで経過する間にほとんど又は全く変わらな
いことが確認された。これに対して、均質腐食(400℃
の腐食試験)に対して良好な耐食性を得るようにジルカ
ロイ−4の製造範囲を選択するならば、ノジュラー腐食
(500℃の試験)に対する耐性が不良となり、ノジュラ
ー腐食に対して良好な耐食性を得るように選択するなら
ば、均質腐食に対する耐食性が不良になる。
顕微鏡観察により、驚くべき結果の一部を解明するこ
とができる。
とができる。
Feを単独で添加するとZr3Fe型の沈澱が生じ、この沈
澱は比較的迅速に凝結(2〜3μmの直径の凝結沈澱)
し、従って合金は弾性限界及び常温成形に望ましくない
比較的大きい粒子で凝固するので、Feを単独で添加する
と不利である。
澱は比較的迅速に凝結(2〜3μmの直径の凝結沈澱)
し、従って合金は弾性限界及び常温成形に望ましくない
比較的大きい粒子で凝固するので、Feを単独で添加する
と不利である。
Vを単独で添加するとZrV2型の沈澱が生じ、耐食性が
不良になる。
不良になる。
V+Feの添加は、ZrV2中のVの一部をFeに置換する効
果があり、典型的には0.5μm以下の微細な沈澱である
(ZrVXFe2-X)型の組成の沈澱が生じ、このような沈澱
の結果、より微細な粒子の合金が得られる。これらの粒
子の微細度、及び沈澱の性質や形態は、確認される耐食
性の改良に影響があると思われる。
果があり、典型的には0.5μm以下の微細な沈澱である
(ZrVXFe2-X)型の組成の沈澱が生じ、このような沈澱
の結果、より微細な粒子の合金が得られる。これらの粒
子の微細度、及び沈澱の性質や形態は、確認される耐食
性の改良に影響があると思われる。
Zr3Feの沈澱は避けるべきであり、従って、好ましく
はV及びFeはV/Feが1/2より大となるように選択すべき
である。
はV及びFeはV/Feが1/2より大となるように選択すべき
である。
このように、本発明の製品では添加成分Fe及びVの含
有量が低いにも拘わらず顕著な耐食性が得られる。好ま
しくは、Fe及びVの含有量の範囲は別々に又は同時に次
のように限定される。
有量が低いにも拘わらず顕著な耐食性が得られる。好ま
しくは、Fe及びVの含有量の範囲は別々に又は同時に次
のように限定される。
Fe=0.12〜0.24%であり、Feの含有量が0.12%よりも
低いと、ノジュラー腐食に対して並の耐食性しか得られ
ず、含有量が0.24%を越えると、Vを加えても常温変形
能は所期の製造に不十分である。他方、Fe含有量を0.24
%に限定すると、原子炉を離れる燃料エレメントのジャ
ケット及びスペーシング用格子の危険な脆化を避けるこ
とができる。
低いと、ノジュラー腐食に対して並の耐食性しか得られ
ず、含有量が0.24%を越えると、Vを加えても常温変形
能は所期の製造に不十分である。他方、Fe含有量を0.24
%に限定すると、原子炉を離れる燃料エレメントのジャ
ケット及びスペーシング用格子の危険な脆化を避けるこ
とができる。
特に合金が冷間硬化されるか又は単に使用状態(被覆
管及びスペーサ)に戻される場合、均質腐食(400℃の
試験)に対して良好な耐食性を得るためにはFeの最小含
有量を0.16%にする。
管及びスペーサ)に戻される場合、均質腐食(400℃の
試験)に対して良好な耐食性を得るためにはFeの最小含
有量を0.16%にする。
上記限定と同時に又はこれとは別にV=0.13〜0.3%
とするが、V含有量が0.1%より以下であるとノジュラ
ー腐食に対する耐食性が不十分になると同時に、長期均
質腐食に対する耐食性も多少不良になる(第2表の試験
02〜04)ので、この点では最小値を0.13%にすることが
好ましい。試験03、04及び10から明らかなように、少な
くともSnが約0.25%のレベルで存在するとき、V含有量
が0.2%よりも増加すると長期均質腐食に対する耐食性
がや不利になるので、Vの最大含有量は0.3%とする。
従って、上記のSn及びNb含有量の制限は、一般的(0.4
%)又は好適範囲(0.3%)のVの最大含有量に重要な
関係がある。
とするが、V含有量が0.1%より以下であるとノジュラ
ー腐食に対する耐食性が不十分になると同時に、長期均
質腐食に対する耐食性も多少不良になる(第2表の試験
02〜04)ので、この点では最小値を0.13%にすることが
好ましい。試験03、04及び10から明らかなように、少な
くともSnが約0.25%のレベルで存在するとき、V含有量
が0.2%よりも増加すると長期均質腐食に対する耐食性
がや不利になるので、Vの最大含有量は0.3%とする。
従って、上記のSn及びNb含有量の制限は、一般的(0.4
%)又は好適範囲(0.3%)のVの最大含有量に重要な
関係がある。
V=0.13〜0.3%でFe=0.1〜0.35%のとき、V/Feは好
ましくは1/2よりも大とすべきである。
ましくは1/2よりも大とすべきである。
Sn及びNbは夫々0.25%のレベルでは均質腐食(400℃
の試験)に対する耐食性に望ましくない効果があり、こ
の含有量のNbはノジュラー腐食に対する耐食性にも不利
である。これらの効果は原子炉における実際の使用期間
(腐食試験の実施時間)には許容可能である。寿命を延
ばすためには、好適条件即ちSn<0.15%及びNb<0.15%
の一方及び/又は他方を考慮してこれらのSn及びNb含有
量を減少することが重要である。尚、本発明におけるSn
及び/又はNb含有量の規定は、0重量%を含む。
の試験)に対する耐食性に望ましくない効果があり、こ
の含有量のNbはノジュラー腐食に対する耐食性にも不利
である。これらの効果は原子炉における実際の使用期間
(腐食試験の実施時間)には許容可能である。寿命を延
ばすためには、好適条件即ちSn<0.15%及びNb<0.15%
の一方及び/又は他方を考慮してこれらのSn及びNb含有
量を減少することが重要である。尚、本発明におけるSn
及び/又はNb含有量の規定は、0重量%を含む。
所望の硬度及び耐クリープ性に従って、合金の酸素含
有量を0.07〜0.15%(ジルカロイ−2又は4の通常の製
造要件に対応)に制限することも必要であり得る。
有量を0.07〜0.15%(ジルカロイ−2又は4の通常の製
造要件に対応)に制限することも必要であり得る。
最後に、本発明の管、バー、シート又はストリップか
ら得られるスペーシング用格子は、均質腐食及びノジュ
ラー腐食の両方に対して耐食性であり、これは上述のよ
うにジルカロイ−2及び4の挙動に比較すると驚くべき
違いであり、しかもこの耐食性は冶金状態の如何を問わ
ず、燃料棒を被覆する被覆管は典型的には最終冷間圧延
後に再結晶せずに復元され、スペーシング用格子は典型
的には冷間硬化され、案内管及びボックスのシート又は
「チャネル管」は従来通り再結晶を伴うアニール状態で
ある。
ら得られるスペーシング用格子は、均質腐食及びノジュ
ラー腐食の両方に対して耐食性であり、これは上述のよ
うにジルカロイ−2及び4の挙動に比較すると驚くべき
違いであり、しかもこの耐食性は冶金状態の如何を問わ
ず、燃料棒を被覆する被覆管は典型的には最終冷間圧延
後に再結晶せずに復元され、スペーシング用格子は典型
的には冷間硬化され、案内管及びボックスのシート又は
「チャネル管」は従来通り再結晶を伴うアニール状態で
ある。
本発明は更に、PWR及びBWR原子炉の運転条件(400℃
及び500℃の腐食試験により表される条件)の各々で非
常に良好な耐食性をもたらす製造方法に係る。この方法
によると、 a)0.12〜0.24重量%のFe、0.13〜0.3重量%のV、0.0
5〜0.3重量%のO、0.25重量%以下のSn、0.25重量%以
下のNb、残部のZr及び不可避的不純物の組成を有するイ
ンゴットを製造する段階と、 b)該インゴットを熱間荒延べ(hot roughing)する段
階と、 c)得られたブランクをβ温度の範囲で加熱後、急冷す
ることにより熱調質(tempering)する段階と、 d)こうして熱調質したブランクを場合によってα範囲
で熱間変形する段階と、 e)変形したブランクを場合によってα範囲でアニール
する段階と、 f)次に、少なくとも管又はシートの場合、1又は複数
のα範囲のアニール工程を挟みながら連続冷間硬化(co
ld hardening)する段階と、 g)好ましくは製品の冶金経歴の影響から解放され、容
易に再現可能な状態を得るために、600〜700℃の温度の
α範囲で最終的にアニールする。
及び500℃の腐食試験により表される条件)の各々で非
常に良好な耐食性をもたらす製造方法に係る。この方法
によると、 a)0.12〜0.24重量%のFe、0.13〜0.3重量%のV、0.0
5〜0.3重量%のO、0.25重量%以下のSn、0.25重量%以
下のNb、残部のZr及び不可避的不純物の組成を有するイ
ンゴットを製造する段階と、 b)該インゴットを熱間荒延べ(hot roughing)する段
階と、 c)得られたブランクをβ温度の範囲で加熱後、急冷す
ることにより熱調質(tempering)する段階と、 d)こうして熱調質したブランクを場合によってα範囲
で熱間変形する段階と、 e)変形したブランクを場合によってα範囲でアニール
する段階と、 f)次に、少なくとも管又はシートの場合、1又は複数
のα範囲のアニール工程を挟みながら連続冷間硬化(co
ld hardening)する段階と、 g)好ましくは製品の冶金経歴の影響から解放され、容
易に再現可能な状態を得るために、600〜700℃の温度の
α範囲で最終的にアニールする。
インゴットの製造にあたっては、製品について上述し
た好適組成条件を別々又はランダムに組み合わせて適用
する。
た好適組成条件を別々又はランダムに組み合わせて適用
する。
本発明の利点を以下に述べる。
PWR型原子炉の実際の条件でジルカロイ−4から構成
される同様の製品よりも著しく良好な耐食性を有する被
覆又は構造製品が得られ、使用期間は現状通りか又は著
しく増加する。
される同様の製品よりも著しく良好な耐食性を有する被
覆又は構造製品が得られ、使用期間は現状通りか又は著
しく増加する。
ジルカロイ−2及び4の場合と異なり、同一の製品工
程から得られる同一の製品を使用しながら、この良好な
PWR耐食性と同時にBWRの条件下でも良好な耐食性が得ら
れ、使用期間も増加する。
程から得られる同一の製品を使用しながら、この良好な
PWR耐食性と同時にBWRの条件下でも良好な耐食性が得ら
れ、使用期間も増加する。
本発明の製品の冶金状態(冷間硬化又はアニールした
もの)は、上記条件の耐食性にほとんど又は全く影響が
ない。
もの)は、上記条件の耐食性にほとんど又は全く影響が
ない。
従って、製品は使用条件(温度、圧力、水又は蒸気)
の変化に対して例外的な許容能力を有する。
の変化に対して例外的な許容能力を有する。
特にFe、V、Fe+V含有量の制限により、良好な常温
変形能が得られる。
変形能が得られる。
腐食中に原子炉への水素の吸収が制限されるので、燃
料エレメントが原子炉を離れた後に脆化するのを阻止す
ることができる。
料エレメントが原子炉を離れた後に脆化するのを阻止す
ることができる。
本発明の被覆製品は典型的には2又は3層を有する複
合被覆管の外部被覆としても使用され得る。本発明は更
に、好ましくは酸素含有量が800〜2000ppmのジルカロイ
−2又は4から成る少なくとも1つのコア及び本発明の
Zr−Fe−V合金から成る外部被覆を有する複合管に係
る。
合被覆管の外部被覆としても使用され得る。本発明は更
に、好ましくは酸素含有量が800〜2000ppmのジルカロイ
−2又は4から成る少なくとも1つのコア及び本発明の
Zr−Fe−V合金から成る外部被覆を有する複合管に係
る。
ジルカロイ−2又は4から成るコアは有利には、特に
Snの最大値が50ppm、Feの最大値が1500ppmのASTM−B351
標準グレード60001に従う組成を有する原子炉用の非合
金ジルコニウムで内側を被覆され得る。この内部被覆の
Fe含有量は、本願出願人名義のFR−A−2579122=DE−
A−3609074=GB−A−2172737から周知のように好まし
くは250ppmより大、好ましくは250〜1000ppmの範囲であ
り、このFe含有量の条件はβ範囲から非合金Zrのブラン
クを水焼入れした後、α範囲で熱鍛及び熱処理する工程
に結び付けられ、こうして最終的に非常に微細で損傷の
ない粒子を有する非合金Zrの内部被覆が得られる。得ら
れる複合管の外部及び内部被覆は、被覆の密閉及び機械
的特徴の間に良好な妥協が得られるように、好ましくは
いずれの場合も全厚の5〜15%の範囲であり、被覆管の
厚さは典型的には約0.6又は0.7mmである。
Snの最大値が50ppm、Feの最大値が1500ppmのASTM−B351
標準グレード60001に従う組成を有する原子炉用の非合
金ジルコニウムで内側を被覆され得る。この内部被覆の
Fe含有量は、本願出願人名義のFR−A−2579122=DE−
A−3609074=GB−A−2172737から周知のように好まし
くは250ppmより大、好ましくは250〜1000ppmの範囲であ
り、このFe含有量の条件はβ範囲から非合金Zrのブラン
クを水焼入れした後、α範囲で熱鍛及び熱処理する工程
に結び付けられ、こうして最終的に非常に微細で損傷の
ない粒子を有する非合金Zrの内部被覆が得られる。得ら
れる複合管の外部及び内部被覆は、被覆の密閉及び機械
的特徴の間に良好な妥協が得られるように、好ましくは
いずれの場合も全厚の5〜15%の範囲であり、被覆管の
厚さは典型的には約0.6又は0.7mmである。
Triplex管と呼称される3層複合管の製造方法は、好
適条件で少なくとも次の段階を有する。
適条件で少なくとも次の段階を有する。
a)本発明のZr−Fe−V合金から成る外部被覆、ジルカ
イロから成るコア及び鉄含有量が好ましくは250〜1000p
pmの非合金Zrから成る内部被覆を形成するための3つの
管状ブランクの各々を熱間加工及び機械加工により作成
し、各ブランク間の間隙が0.2〜0.5mmとなるように配置
する。被覆用ブランクの熱間加工は、荒延べ後、窄孔し
たビレットをα範囲で押出又はα範囲で逆引き抜きする
段階を含んでおり、前者の方法は非合金Zrのブランクに
好適であり、後者の方法は直径の大きいZr−Fe−Vのブ
ランクに好適である。
イロから成るコア及び鉄含有量が好ましくは250〜1000p
pmの非合金Zrから成る内部被覆を形成するための3つの
管状ブランクの各々を熱間加工及び機械加工により作成
し、各ブランク間の間隙が0.2〜0.5mmとなるように配置
する。被覆用ブランクの熱間加工は、荒延べ後、窄孔し
たビレットをα範囲で押出又はα範囲で逆引き抜きする
段階を含んでおり、前者の方法は非合金Zrのブランクに
好適であり、後者の方法は直径の大きいZr−Fe−Vのブ
ランクに好適である。
b)相互間に直径0.2〜0.5mmの間隙を設けて典型的には
3つのブランクを電子ボンバードにより組み合わせる。
真空にすると、3つの間隙はビレット間のスペースを十
分に脱ガスすることができ、従って溶接による局所汚染
を阻止し、層間に結合欠陥が生じないようにできること
が判明した。他のアセンブリ型、例えば機械的アセンブ
リを使用することも可能である。
3つのブランクを電子ボンバードにより組み合わせる。
真空にすると、3つの間隙はビレット間のスペースを十
分に脱ガスすることができ、従って溶接による局所汚染
を阻止し、層間に結合欠陥が生じないようにできること
が判明した。他のアセンブリ型、例えば機械的アセンブ
リを使用することも可能である。
c)β範囲から各ブランクを別々に焼入れ(temperin
g)せずに、こうして結合された複合ブランクを存在す
る3つのブランクに共通のβ温度範囲、好ましくは920
〜1050℃で予熱後に、水焼入れ(water tempering)す
ると、更に有利である。
g)せずに、こうして結合された複合ブランクを存在す
る3つのブランクに共通のβ温度範囲、好ましくは920
〜1050℃で予熱後に、水焼入れ(water tempering)す
ると、更に有利である。
d)複合管状ブランクをα範囲で押出す。
e)次にブランクを冷間圧延し、中間的(即ち場合によ
って押出工程と最初の冷間圧延工程との間、又は複数の
冷間圧延工程の間)又は場合によっては最終的にα範囲
で熱処理する。最終アニーリングは通常のアニーリング
であるが、本発明の合金は冶金状態にほとんど存在しな
い耐食性レベルを有するので、より良好な機械的特徴を
有する複合ジャケットを得るためには最終的に部分的ア
ニーリングを採用するほうが多くの場合は有利である。
って押出工程と最初の冷間圧延工程との間、又は複数の
冷間圧延工程の間)又は場合によっては最終的にα範囲
で熱処理する。最終アニーリングは通常のアニーリング
であるが、本発明の合金は冶金状態にほとんど存在しな
い耐食性レベルを有するので、より良好な機械的特徴を
有する複合ジャケットを得るためには最終的に部分的ア
ニーリングを採用するほうが多くの場合は有利である。
実施例及び試験1 第1図及び第2図は、夫々Sn含有量及びNb含有量を変
化させた場合、400℃の腐食試験の実施時間の関数とし
てサンプルの重量増加の変化を示している。
化させた場合、400℃の腐食試験の実施時間の関数とし
てサンプルの重量増加の変化を示している。
第1表は、500℃で24時間及び400℃で14〜127日間の
2種類の腐食試験を実施したシートの組成を示す。試験
結果は第2表及び第4表に示し、第3表に対応する試験
結果を第1図、第4表(Zr−Fe0.22−V0.22に基づくNb
の効果)の一部に対応する試験結果を第2図に示す。第
2表〜第4表及び第1図及び第2図は、PWR型原子炉で
現在使用されている合金であるジルカロイ−4から成る
工業用シートの対照サンプルの結果も示している。
2種類の腐食試験を実施したシートの組成を示す。試験
結果は第2表及び第4表に示し、第3表に対応する試験
結果を第1図、第4表(Zr−Fe0.22−V0.22に基づくNb
の効果)の一部に対応する試験結果を第2図に示す。第
2表〜第4表及び第1図及び第2図は、PWR型原子炉で
現在使用されている合金であるジルカロイ−4から成る
工業用シートの対照サンプルの結果も示している。
試験サンプル01〜13は、アルゴン雰囲気下でアークで
融解した30gの単位重量のボタンを出発材料とし、1050
℃で予熱してから水焼入れし、700℃で4〜5mmの厚さに
圧延し、670〜380℃で90分間再結晶アニールし、厚さ3m
mに冷間圧延し、670〜680℃で再びアニールし、厚さ2mm
に冷間圧延し、670〜380℃で90分間最終アニールするこ
とにより作成した2mmの厚さのシートを30×20mmに切断
したシートである。
融解した30gの単位重量のボタンを出発材料とし、1050
℃で予熱してから水焼入れし、700℃で4〜5mmの厚さに
圧延し、670〜380℃で90分間再結晶アニールし、厚さ3m
mに冷間圧延し、670〜680℃で再びアニールし、厚さ2mm
に冷間圧延し、670〜380℃で90分間最終アニールするこ
とにより作成した2mmの厚さのシートを30×20mmに切断
したシートである。
次にサンプルを切断し、窒素フッ素(nitrofluoric)
浴中で表面を酸洗いした後、オートクレーブ中で腐食試
験を実施した。
浴中で表面を酸洗いした後、オートクレーブ中で腐食試
験を実施した。
ジルカロイ−4のサンプルは、β範囲(1050℃)から
焼入れする前に冷鍛し、「冷間圧延/アニーリング」サ
イクルを使用した以外は、同様に作成した工業用シート
から得た。
焼入れする前に冷鍛し、「冷間圧延/アニーリング」サ
イクルを使用した以外は、同様に作成した工業用シート
から得た。
第2表に示した結果から次のように結論することがで
きる。
きる。
Sn=0.22〜0.25%(サンプル01〜01)の場合、Vの含
有量が0.04〜0.14%になるとノジュラー腐食に対する耐
食性は著しく改良されるが、長期間(84〜127日間)の
均質腐食に対する耐食性は非常に僅かではあるが低下す
るように思われる。
有量が0.04〜0.14%になるとノジュラー腐食に対する耐
食性は著しく改良されるが、長期間(84〜127日間)の
均質腐食に対する耐食性は非常に僅かではあるが低下す
るように思われる。
合金中にSnが存在せず(サンプル10)、V=0.23%及
びFe=0.21%の場合、試験の継続時間に関係なく均質腐
食に対する耐食性は従来の合金に比較して改良される。
びFe=0.21%の場合、試験の継続時間に関係なく均質腐
食に対する耐食性は従来の合金に比較して改良される。
Sn及びNb含有量が比較的高く(サンプル08及び09)V
を配合しない場合、Fe=0.13%からノジュラー腐食に対
する耐食性の改良が現れる。
を配合しない場合、Fe=0.13%からノジュラー腐食に対
する耐食性の改良が現れる。
合金03、04及び10の3種はいずれもノジュラー腐食に
対する耐食性及び均質腐食に対する耐食性のどちらもZy
−4より優れており、ノジュラー腐食に対する耐食性は
非常に良好であり3種とも同程度であり、均質腐食に対
する耐食性は時間によって異なり、合金10が最良であ
る。
対する耐食性及び均質腐食に対する耐食性のどちらもZy
−4より優れており、ノジュラー腐食に対する耐食性は
非常に良好であり3種とも同程度であり、均質腐食に対
する耐食性は時間によって異なり、合金10が最良であ
る。
Fe=0.21〜0.24%及びV=0.22〜0.24%のレベルのSn
の含有量の影響は第3表及び第1図に明示され、第1図
は均質腐食試験(400℃)の場合の結果を示している。S
nは含有量が0.25%を越えると均質腐食に対する耐食性
に不利な不純物とみなされ、0.47%を越えるとノジュラ
ー腐食に対する耐食性に不利な不純物とみなされる。第
3表及び第1図から明らかなように、Snによる劣化は40
0℃で56時間腐食後に著しく増加し、従って、Sn含有量
は原子炉で長期間使用するには0.25%以下、好ましくは
0.15%、更に好ましくは0.10%以下に厳密に制限すべき
である。
の含有量の影響は第3表及び第1図に明示され、第1図
は均質腐食試験(400℃)の場合の結果を示している。S
nは含有量が0.25%を越えると均質腐食に対する耐食性
に不利な不純物とみなされ、0.47%を越えるとノジュラ
ー腐食に対する耐食性に不利な不純物とみなされる。第
3表及び第1図から明らかなように、Snによる劣化は40
0℃で56時間腐食後に著しく増加し、従って、Sn含有量
は原子炉で長期間使用するには0.25%以下、好ましくは
0.15%、更に好ましくは0.10%以下に厳密に制限すべき
である。
上記の場合と同一のZr−Fe−V型の合金中のNbの影響
は、第4表(サンプル10、12及び13)及び第2図に明示
される。Nbが0.22%の合金12の結果はSnが0.25%の合金
の結果に匹敵し、Nb含有量が0.49%の合金13では特に長
期間使用する場合に均質ノジュラー腐食の劣化が非常に
顕著であり、この場合、合金はジルカロイ−4よりも劣
っている。
は、第4表(サンプル10、12及び13)及び第2図に明示
される。Nbが0.22%の合金12の結果はSnが0.25%の合金
の結果に匹敵し、Nb含有量が0.49%の合金13では特に長
期間使用する場合に均質ノジュラー腐食の劣化が非常に
顕著であり、この場合、合金はジルカロイ−4よりも劣
っている。
参考のためにVを添加せずに0.22%のFe及び0.23%の
Snのマトリックス(サンプル05〜07)に対するNbの影響
を試験した。ノジュラー腐食に対する耐食性はNb含有量
が増加するとやや改良されたが、均質腐食に対する耐食
性はバナジウム合金12及び13の場合と同様に劣化した。
これらの結果は、Nbの影響が0.1〜0.2%のレベルのVと
同様であることを示している。Nb含有量はSn含有量と同
様に0.25%以下に限定する必要があるが、これは全使用
時間に適用される含有量であり、実際にはNb含有量は0.
15%以下に維持することが好ましい。
Snのマトリックス(サンプル05〜07)に対するNbの影響
を試験した。ノジュラー腐食に対する耐食性はNb含有量
が増加するとやや改良されたが、均質腐食に対する耐食
性はバナジウム合金12及び13の場合と同様に劣化した。
これらの結果は、Nbの影響が0.1〜0.2%のレベルのVと
同様であることを示している。Nb含有量はSn含有量と同
様に0.25%以下に限定する必要があるが、これは全使用
時間に適用される含有量であり、実際にはNb含有量は0.
15%以下に維持することが好ましい。
試験2 本試験は、再結晶状態よりも耐食性に好ましくない冷
間硬化状態の場合における本発明のZr−Fe−V合金のFe
含有量の影響を調べた。上記試験に記載した方法に従っ
てアーク融解したボタンから厚さ2mmのシートを作成
し、更に品質を確認するために厚さ1.9mmまで酸洗い
し、1mmに冷間圧延し、酸洗いし、切断後、再び酸洗い
して30×20×0.7mmの試験片を得た。
間硬化状態の場合における本発明のZr−Fe−V合金のFe
含有量の影響を調べた。上記試験に記載した方法に従っ
てアーク融解したボタンから厚さ2mmのシートを作成
し、更に品質を確認するために厚さ1.9mmまで酸洗い
し、1mmに冷間圧延し、酸洗いし、切断後、再び酸洗い
して30×20×0.7mmの試験片を得た。
Sn及びNb含有量は夫々50ppm以下とした。第5表及び
第6表は、夫々V=約0.2%及びFe=0.06〜0.2%、Fe=
0.2%及びV=0.07〜0.4%とし、加圧蒸気中で400℃で2
0日間試験後の重量増加(mg/dm2)を示す。
第6表は、夫々V=約0.2%及びFe=0.06〜0.2%、Fe=
0.2%及びV=0.07〜0.4%とし、加圧蒸気中で400℃で2
0日間試験後の重量増加(mg/dm2)を示す。
第5表の結果から明らかなように、特に冷鍛状態の場
合、Fe含有量は少なくとも約0.16%の最小値に維持しな
ければならない。この値を越えると、重量増加は結果全
体から明らかなように小さい値に維持されるが、鉄含有
量が増えると変形抵抗が大きいのみならず、後述するよ
うに「バーンアップ」後の脆化の危険が生じるという欠
点がある。
合、Fe含有量は少なくとも約0.16%の最小値に維持しな
ければならない。この値を越えると、重量増加は結果全
体から明らかなように小さい値に維持されるが、鉄含有
量が増えると変形抵抗が大きいのみならず、後述するよ
うに「バーンアップ」後の脆化の危険が生じるという欠
点がある。
いずれの場合も腐食後に光沢性白色の酸化物が得られ
た。第6表の結果から明らかなように、本発明によると
Feが0.16%を越えるとV含有量に関係なく加工水中で良
好な耐食性が維持される。
た。第6表の結果から明らかなように、本発明によると
Feが0.16%を越えるとV含有量に関係なく加工水中で良
好な耐食性が維持される。
試験3 500℃で24時間の腐食試験後に数個のサンプルの水素
吸収率を試験した。
吸収率を試験した。
水素吸収率(%で表す)は、腐食試験前後のサンプル
の分析から得られる水素吸収量と、Zrの酸化反応: Zr+H2O→ZrO+H2 により放出される水素(その合計量はサンプルの重量増
加から導かれる)との比である。次の結果が得られた。
の分析から得られる水素吸収量と、Zrの酸化反応: Zr+H2O→ZrO+H2 により放出される水素(その合計量はサンプルの重量増
加から導かれる)との比である。次の結果が得られた。
本発明のZr−Fe−V合金中のFeを0.35%、好ましくは
0.24%以下に維持することにより、原子炉を離れた後の
脆化の危険が減少し、これは安全性の点で非常に重要で
ある。
0.24%以下に維持することにより、原子炉を離れた後の
脆化の危険が減少し、これは安全性の点で非常に重要で
ある。
第1図及び第2図は夫々Sn含有量及びNb含有量を変化さ
せた場合に400℃の腐食試験の継続時間の関数としてサ
ンプルの重量増加の変化を示すグラフである。
せた場合に400℃の腐食試験の継続時間の関数としてサ
ンプルの重量増加の変化を示すグラフである。
Claims (20)
- 【請求項1】0.1〜0.24重量%のFe、0.07〜0.4重量%の
V、0.05〜0.3重量%のO、0.25重量%以下のSn、0.25
重量%以下のNb、残部のZr及び不可避的不純物の組成を
有する、均質腐食及びノジュラー腐食に対して同時に耐
食性の管、バー、シート又はストリップ。 - 【請求項2】V/Feが1/2より大きいことを特徴とする請
求項1に記載の管、バー、シート又はストリップ。 - 【請求項3】Feが0.12〜0.24%であることを特徴とする
請求項1に記載の管、バー、シート又はストリップ。 - 【請求項4】Feが0.16〜0.24%であることを特徴とする
請求項1に記載の管、バー、シート又はストリップ。 - 【請求項5】Vが0.13〜0.3%であり、且つV/Feが1/2よ
りも大きいことを特徴とする請求項1に記載の管、バ
ー、シート又はストリップ。 - 【請求項6】Vが0.13〜0.3%であることを特徴とする
請求項3又は4に記載の管、バー、シート又はストリッ
プ。 - 【請求項7】Sn及びNbの含有量が夫々0.15%以下である
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の
管、バー、シート又はストリップ。 - 【請求項8】Oが0.07〜0.15%であることを特徴とする
請求項1から4のいずれかに記載の管、バー、シート又
はストリップ。 - 【請求項9】a)0.12〜0.24重量%のFe、0.13〜0.3重
量%のV、0.05〜0.3重量%のO、0.25重量%以下のS
n、0.25重量%以下のNb、残部のZr及び不可避的不純物
の組成を有するインゴットを製造する段階と、 b)該インゴットを熱間荒延べする段階と、 c)得られた熱ブランクを、β温度の範囲で加熱後、急
冷することにより熱調質する段階と、 d)こうして熱調質したブランクをα範囲で熱間変形す
る段階と、 e)変形したブランクをα範囲でアニールする段階と、 f)次に少なくとも管又はシートの場合、1又は複数の
α範囲のアニーリング工程を間に挟みながら連続冷間硬
化する段階とを含む、管、バー、シート又はストリップ
の製造方法。 - 【請求項10】段階f)の最終冷間硬化後、600〜700℃
に選択された温度でアニールすることを特徴とする請求
項9に記載の方法。 - 【請求項11】0.16〜0.24%のFeを含有するインゴット
を製造することを特徴とする請求項9に記載の方法。 - 【請求項12】インゴットのSn及びNb含有量を夫々多く
とも0.15%に制限することを特徴とする請求項9又は11
に記載の方法。 - 【請求項13】ジルカロイ−2又はジルカロイ−4から
成る少なくとも1つのコアを有する複合管であって、0.
12〜0.24重量%のFe、0.13〜0.3重量%のV、0.05〜0.3
重量%のO、0.25重量%以下のSn、0.25重量%以下のN
b、残部のZr及び不可避的不純物の組成の合金から成る
外部被覆を備えていることを特徴とする前記複合管。 - 【請求項14】外部被覆が0.16〜0.24%のFe、夫々0.15
%以下のSn及びNbを含有していることを特徴とする請求
項13に記載の複合管。 - 【請求項15】更に、250〜1000ppmのFe含有量の原子炉
用非合金ジルコニウムから成る内部被覆を備えているこ
とを特徴とする請求項13又は14に記載の複合管。 - 【請求項16】外側被覆及び内部被覆の厚さが夫々全厚
の5〜15%の範囲であることを特徴とする請求項15に記
載の複合管。 - 【請求項17】a)相互間に0.2〜0.5mmの間隙が得られ
るように、熱間加工及び機械加工により夫々外部被覆、
コア及び内部被覆を形成するための3つの管状ブランク
の各々を作成する段階と、 b)コア用のブランクが外部被覆及び内部被覆用のブラ
ンクの間に間隙を設けて配置されるように、3つの管状
ブランクを同軸状に組み立て、こうして3層の複合ブラ
ンクを得る段階と、 c)こうして920〜1050℃で形成された複合管状ブラン
クを予熱し、水焼入れする段階と、 d)こうして焼入れされた管状ブランクをα範囲で押し
出す段階と、 e)こうして得られた押出管状ブランクを冷間圧延し、
α範囲で中間的、場合によっては最終的に熱処理する段
階と を少なくとも含むことを特徴とする請求項15又は16に記
載の複合管の製造方法。 - 【請求項18】請求項9に記載の段階a)、b)、c)
及びf)より成ることを特徴とする管、バー、シート又
はストリップの製造方法。 - 【請求項19】請求項9に記載の段階a)、b)、
c)、d)及びf)より成ることを特徴とする管、バ
ー、シート又はストリップの製造方法。 - 【請求項20】請求項9に記載の段階a)、b)、
c)、e)及びf)より成ることを特徴とする管、バ
ー、シート又はストリップの製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR8717672A FR2624136B1 (fr) | 1987-12-07 | 1987-12-07 | Tube, barre ou tole en alliage de zirconium, resistant a la fois a la corrosion uniforme et a la corrosion nodulaire et procede de fabrication correspondant |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02247346A JPH02247346A (ja) | 1990-10-03 |
JP2731414B2 true JP2731414B2 (ja) | 1998-03-25 |
Family
ID=9358002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1050951A Expired - Fee Related JP2731414B2 (ja) | 1987-12-07 | 1989-03-02 | 均質腐食及びノジュラー腐食に対して耐食性の管、バー、シート又はストリップ、及びその製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
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JP (1) | JP2731414B2 (ja) |
FR (1) | FR2624136B1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2580273B2 (ja) * | 1988-08-02 | 1997-02-12 | 株式会社日立製作所 | 原子炉用燃料集合体およびその製造方法並びにその部材 |
US5230758A (en) * | 1989-08-28 | 1993-07-27 | Westinghouse Electric Corp. | Method of producing zirlo material for light water reactor applications |
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FR2664907B1 (fr) * | 1990-07-17 | 1997-12-05 | Cezus Zirconium Cie Europ | Procede de fabrication d'une tole ou feuillard en zircaloy de bonne formabilite et feuillards obtenus. |
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