JPH01242746A

JPH01242746A - 耐食性ジルコニウム合金

Info

Publication number: JPH01242746A
Application number: JP6813788A
Authority: JP
Inventors: Junko Kawashima; 川島　純子; Kanemitsu Sato; 佐藤　金光; Emiko Higashinakagaha; 東中川　恵美子
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1988-03-24
Filing date: 1988-03-24
Publication date: 1989-09-27

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は耐食性ジルコニウム合金に関する。

（従来の技術）ジルコニウム合金は耐食性がよく種々の用途に用いられ
ている。例えば水冷却型原子炉に用いられた場合、原子
炉の炉心構造物に使われる大部分の材料として有効であ
る。さてこの材料として適合される条件はその、性質と
して熱中性子吸収断面積が小さいこと、環境に対する耐
食性が優れていること、及び機械的性質が充分に満足し
得ることが必要である。これ等を満足させた材料として
ジルカロイ−２やジルカロイ−４，オーゼナイト０．５
及び１．０等が知ら九でいる。このジルカロイまたはオ
ーゼナイト等は鉄、ニッケル、クロム。

ジルコニウム、ニオブ、錫１等の合金を所定、１Ｍ合し
た合金であるが、これ等は上記合金の全ての炉心構造材
としての特性を完全に備えているものとは必ずしも言え
ず１例えば水冷却型原子炉に用いていると中性子照射下
の過酷な条件の下では経時変化が起きて合金表面に白色
斑点状の新調ノジュラーコロージョン（Ｎｏｄｕｌａｒ
　Ｃｏｒｒｏｓｉｏｎ）と呼ばれる腐食生成物が発生す
ることがある。この現象は通常の使用状態で成長すると
いう誠に都合の悪い現象である。そしてこれが進行すれ
ば集結し剥離現象を起し徐々に本体がやせて機械的強度
が低下することも予想される。またこの剥離現象は他に
も影響を及ぼす他、剥離された腐食物が不所望に蓄積さ
れて熱伝導効率を悪くしたりして局部的な過熱をもたら
す場合も考えられ好ましくない。

またこの腐食物は放射能を十分に含有しており、これが
一部に？？積することは取扱上好ましくない。

上記を解決するために種々の改良がなされている。例え
ば米国特許第３００５７０６号明細書にはジルコニウム
合金に少量ベリリウムを添加したもの、米国特許第３２
６１６８２号及び第３１５０９７２号明細書にはジルコ
ニウム合金にカリウム、イツトリウム、カルシウムの少
なくとも１種を微量添加したものが提案されている。し
かし、こうしたものの組成的変化についての長期的結果
については報告書は見られないし、重版のジルコニウム
合金にはこうした追加成分は含まれていない。

（発明が解決しようとする課題）このようにジルコニウム合金はそもそも耐食性に優れた
材料であるが、ノジュラーコロージョンの発生の問題等
が残されており、より優れた耐食性が要求されている。

そこで本発明は、優れた耐食性を示す耐食性ジルコニウ
ム合金を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段及び作用）上記ジルコニウ
ム合金の腐食原因を解明するために、現用のジルコニウ
ム合金であるジルカロイ−２についてその合金元素の影
響を鮮明に調べたところ次のような結果を得た。すなわ
ち、ジルカロイ−２の合金元素であるＦｅ、Ｎｉ、Ｓｎ
、Ｃｒのそれぞれについて耐食性に関する単独の効果を
示べたところニッケルと鉄が耐食性に顕著な効果がある
ことを見出した。

これらニッケル含有ジルコニウム合金と鉄含有ジルコニ
ウム合金を詳細に調査したところ、ニッケルおよび鉄と
ジルコニウムとから成る金属間化合物Ｚｒ、Ｎｉおよび
ＺｒＦｅ２　が耐食性に関与することがわかった。さら
に金属間化合物の中でもその結晶構造が正方品（ｔｅｔ
ｒａｇｏｎａｌ）および立方晶（ｃｕｂｉｃ）であるも
のが耐食性改善に効果がある。Ｚｒ２Ｎｉはすべて正方
品（ｔｅｔｒａｇｏｎａｌ）であり、ＺｒＦｅ２　は立
方晶（ｃｕｂｉｃ）又は正方晶（ｔｅｔｒａｇｏｎａｌ
）と六方晶（ｈｅｘａｇｏｎａｌ）と２種の結晶構造が
室温で安定である。

そこで発明者等は、ジルコニウムとの金属間化合物の結
晶構造が立方晶（ｃｕｂｉｃ）である金属、例えばタン
グステン、バナジウムとジルコニウムを合金化したとこ
ろ、耐食性に顕著な効果がありノジュラーコロージョン
の発生を防止することを見い出した。

これらの含有物は０．０５〜３重量％の添加でノジュラ
ーコロージョンの発生を防止することができる。含有量
が３重量％を超えてもノジュラーコロージョンを防止で
きるが、中性子吸収断面積および加工性に与える影響を
少なくする為に３重量％を過えて含有しない方がよい。

また、０．０５重量％未満では充分な効果を得ることが
できない。更に本発明者等はタングステン。

バナジウムを添加すべきジルコニウム合金としてジルカ
ロイ−２，ジルカロイ−４を含むニッケル５重量％以下
、鉄５重量％以下、クロム１重量％以下、錫１．５重量
％以下、ニオブ２．５重量％以下を含むジルコニウム合
金とすると一層効果のあることを見い出した。

この場合のニッケル、鉄、クロムはジルコニウムとの金
属間化合物により析出硬化し、充分な強度及び耐ノジユ
ラーコロ−ジョン性を得る為に添加される。ニッケル、
鉄は５重量％まで耐ノジユラーコロ−ジョン性、強度を
向上させ、又クロムは１重社％まで耐ノジユラーコロ−
ジョン性１強度を向上させるがこれを超えて添加した場
合には耐ノジユラーコロ−ジョン性向上には影響を与え
ず、また中性子吸収断面積が大きくなる為、この範囲と
した。錫の１．５重量％までの添加は、ニッケル、鉄、
クロムによる耐ノジユラーコロ−ジョン性改善効果を損
なう事なく強度及び加工性を向上させる事ができる。ニ
オブも２．５重量％までの添加は耐ノジユラーコロ−ジ
ョン性を向上させるが、これを超えると、加工性が悪く
なる為この範囲とした。

（実施例）実施例１重量％でスズ１．５％、鉄０．１０％、クロム０．１０
％、ニッケル０．０５％（以上ジルカロイ−２成分）、
タングステン０．５％、残部ジルコニウムを溶解し。

鍛造、熱間押出β急冷し、その後冷間圧延と焼鈍の繰り
返しで２１１Ｉｌｌ厚の板材を製造した。

該板材と全く同じ方法で作ったジルカロイ−２板材とを
５００℃、１０７ｋｇ／ｃｄの高温水蒸気中の腐食加速
試験を行った結果、ジルカロイ−２板材は２４時間でノ
ジュラーコロージョンが発生したが本発明のタングステ
ンを含む合金ではノジュラーコロージョンの発生は無か
った。

実施例２重量でスズ１．５％、鉄０．２％、　クロム０．１％（
以上ジルカロイ−４成分）、バナジウム０．５％。

残部ジルコニラ１１の板材を得た。ジルカロイ−４と共
に実施例１と同様の腐食加速試験を行なった結果１本発
明の合金はノジュラーコロージョンは発生せず良好な耐
食性を示した。

実施例３重量で０．２％タングステンをニッケル０．３％、鉄０
．２％、ｍｔ、ｏ％、残部ジルコニウムに添加して合金
板材を作った。

実施例４重量で０．１％のバナジウムをニッケル１．０％、残部
ジルコニウムに添加して合金板材を作った。

実施例５重量で１．０％のタングステン、鉄１．０％、クロム０
．３％の合金板材番作った。

実施例６重量で０．４％のタングステン、０．１％バナジウムを
ジルカロイ−２に添加して合金板材を作った。

実施例７重量で０．６％のタングステン、１．５％ニオブの合金
板材を作った。

実施例３〜７の合金に対し実施例１と同様の品温水蒸気
試験を行ったところ、いずれもジルカロイ−２，ジルカ
ロイ−４より耐食性は良く、実施例１と同様にノジュラ
ーコロージョンの発生はなかった。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、耐食性、特に耐ノ
ジユラーコロ−ジョン特性に優れた耐食性ジルコニウム
合金を得ることができる。

代理人　弁理士　則　近　憲　佑同　松山光之

Claims

【特許請求の範囲】

タングステン０．０５〜３重量％、バナジウム０．０５
〜３重量％の少なくとも一種を合計量で３重量％以下、
ニッケル５重量％以下、鉄５重量％以下、クロム１重量
％以下、錫１．５重量％以下、ニオブ２．５重量％以下
、及び残部が実質的にジルコニウムより成ることを特徴
とする耐食性ジルコニウム合金。